野球いじり

リリーフ投手の登板状況を整理しておく -2006~2012 セ・リーグ編-

このエントリーをはてなブックマークに追加

はじめに

 先発投手は100球を目処に交代の目安としていますが,これは故障の予防という観点からも必要な措置だと思います。一方,リリーフ投手の場合,起用のタイミングや登板間隔の個人差が大きいので,こうした目安を設定するのが難しくなっています。

 しかし,目安が無いからといって故障離脱のリスクが無いわけではなく,毎年どこかのチームのリリーフ投手が故障をしています。主力級のリリーフ投手が離脱することは,チームに大きなダメージを与えてしまいます。リリーフ投手の故障離脱を予防するためにも,起用の目安となるガイドラインが欲しいわけですが,先ほどもいったように,起用のタイミングや登板間隔の個人差が大きく,なかなか難しいのが現状です。

 現状として精緻な理論化が難しいのであれば,なにはともあれきちんとモニターしておくことが重要ではないかと思います。

 というわけで,今回は2006年から2012年までのデータを対象に,リリーフ投手の登板状況を整理しておきたいと思います。全チームを見ると情報量が多くなってしまうので,まずはセ・リーグから見ていこうと思います。


分析データ

 分析対象は,2006年から2012年においてセ・リーグ6チームで年間10試合以上のリリーフ(救援)登板の記録が2年以上ある投手としました。データは「プロ野球ヌルデータ置き場」様を参照しています。

 分析の前に,年間でのリリーフ(救援)登板数の分布を確認しておきたいと思います。このデータは,2006年から2012年におけるNPB12チームでの登板記録のある投手2093名を対象としています。データを以下の図1に示します。

図1
 この分布を元に,年間の登板数がどの程度にあたるかを判断する目安としていただければと思います。  それでは,セ・リーグ6チームのデータについて条件に該当する選手をチームごとでピックアップしてみました。以降はこのデータを見ていきたいと思います。 巨人の場合  まずは,巨人のデータについて,登板数(登板試合数)のデータを以下の表1-1に示します。
表1-1
 このデータで,例えば西村選手の2006年のデータが17/14となっているのは,救援登板(太字)が17回で,先発が14回であることを示しています。以降もこの形式で示してあるので注意してください。  続いて,投球回数,のデータを以下の表1-2に示します。
表1-2
 最後に投球数(1回あたりの投球数×投球回数)のデータを以下の表1-3に示します。
表1-3
 以上のデータを見ると,西村選手と山口選手がもう長いこと支えていることがわかります。そして,やっぱり山口選手はずいぶん沢山の試合で投げているという印象です。2011年にワンクッション(といっても60試合ですが)挟んで,70試合以上の登板が続いています。大丈夫かなぁと心配になるわけですが,2012年の後半は巨人の首脳陣もかなり気にしながら起用していた印象です。これがどのような効果があったかは気になるところです。 中日の場合  それでは,次は中日のデータを登板数(登板試合数)と投球回数,投球数(1回あたりの投球数×投球回数)のデータを以下の表2-1から表2-3に示します。
表2-1
表2-2
表2-3
 中日といえば,岩瀬選手と浅尾選手のイメージですが,こうやって表で見ると,小林選手,平井選手,鈴木選手,河原選手の記録が途絶え,リリーフ投手陣の再建の時期に来ているのかなという印象です。2012年はなんだかんだでリリーフ投手の離脱が目立ちましたが,なるべく大事に起用してもらいたいところです。 ヤクルトの場合  次は,次はヤクルトのデータを登板数(登板試合数)と投球回数,投球数(1回あたりの投球数×投球回数)のデータを以下の表3-1から表3-3に示します。
表3-
表3-2
表3-3
 ヤクルトの場合は,松井選手がコンスタントに記録を残していますが,リリーフ投手陣の中心といえる登板数ではないと思います。そういう意味では,投手を上手く入れ替えながらチームを作っているのではないかと思います。こういう舵取りはいったい誰がやっているのだろう?というのは素朴な疑問です。 広島の場合  次は,広島のデータを登板数(登板試合数)と投球回数,投球数(1回あたりの投球数×投球回数)のデータを以下の表4-1から表4-3に示します。
表4-1
表4-2
表4-3
 広島のデータを見て思うのは,他のチームでは60から70試合をコンスタントに投げている投手がいますが(それが良いことかどうかはわかりませんが),広島にはそういった投手が少ないということです。コンスタントに沢山投げているのは永川選手くらいといってよいと思います。  これは,チームとして投手に無理をさせていないのか,それとも,コンディションの管理が不十分で投げることができないのかは気になるところです。 阪神の場合  次は,阪神のデータを登板数(登板試合数)と投球回数,投球数(1回あたりの投球数×投球回数)のデータを以下の表5-1から表5-3に示します。
表5-1
表5-2
表5-3
 阪神の場合は,看板となる藤川選手がいなくなったことが大きいです。これを同再建していくかがテーマとなるわけですが,忘れてはいけないのは久保田選手です。2007年から2009年までの登板数は流石に無茶だったということは,目安にはなりませんが忘れてはいけないことだと思います。 DeNAの場合  最後に,DeNAのデータを登板数(登板試合数)と投球回数,投球数(1回あたりの投球数×投球回数)のデータを以下の表6-1から表6-3に示します。
表6-1
表6-2
表6-3
 DeNAの一番の特徴は,ここにあげた選手の多さです。選手が多い分,一人当たりの登板数は少なく,これは戦力として定着できず,次から次へと選手を変えたために該当者が増えてしまったと考えられます。しかし,2011年,2012年と人数は絞れて来ているので,リリーフ投手陣は整備されつつあると見てよいのではないかと思います。 2012年の新戦力  以上,チームごとにデータを見てきました。登板状況を一覧することで,故障の心配のある投手を見出せるだけでなく,リリーフ投手陣の整備状況も確認できるのではないかと思います。  さて,このでーたは2年以上の記録のある選手を対象としていますが,このデータからは漏れた,各チームで2012年にデビューした10試合以上の記録のある選手(移籍も含む)のリストを以下の表7に示します。
表7
 彼らの多くは複数年の記録がありませんが,戦力として残留している選手がほとんどなので,2013年はこれらの選手の様子にも気にしてもらえればと思います。




おわりに

 以上,リリーフ投手の登板状況をまとめてみました。あくまで確認用ですので,贔屓のチームの状況を確認するなどして役立ててもらえればと思います。

 それでは,次回はパ・リーグのデータを用意しようと思います。

 そういえば,3月の下旬(?)に「セイバーメトリクス・リポート2」が出ます。またちょろっと参加しているので,詳しいことが決まってきたらお知らせします。


データ引用&参照

 ・プロ野球ヌルデータ置き場

1ページ中1ページ目を表示中

記事カテゴリ:
検証2012
タグ:
プロ野球
スポーツ統計
リリーフ投手

【お知らせ】
Yahoo! JAPAN IDで記事にコメントできるようになりました

このブログの最近の記事記事一覧

この記事へのコメントコメント一覧

この記事にはまだコメントがありません

こんな記事も読みたい

0 エクトル・ルナ【萌えドラ】

はじめまして!【スピード・アルファ2013】

WBC日本代表候補、集結!いきなり事件勃発か!?【プロ野球速報】

ブロガープロフィール

profile-iconstudent

野球のデータ分析をやっているブログです

2014.06.21

のんびり更新ですが
よろしくお付き合いいただければと思います

Delta's Weekly Reportにも分析記事を寄稿しています

コメント・トラックバック・引用はご自由にどうそ
古い記事でもかまいません。

ご意見や質問,リクエストなどありましたら
下記のアドレスまでご連絡ください

givemeyouropinion1あgmail.com  
(あ→@ 迷惑メール対策です)
  • 昨日のページビュー:146
  • 累計のページビュー:1823145

(06月14日現在)

関連サイト:かけもちブログもやってます

ブログトップへ

このブログの記事ランキング

  1. 中日ドラゴンズ 浅尾拓也選手の成績分析 ‐彼は酷使されているのか?‐
  2. イチロー選手の過去10年間の成績を俯瞰しつつ2011年の結果を考える
  3. 野球におけるメンタルの重要性 -リラックスのすすめ-
  4. 【毎年恒例】中日ドラゴンズの観客動員数
  5. Join us! 中日ドラゴンズの吹く笛に観客は踊ったか?
  6. 中日ドラゴンズ 岩瀬仁紀選手の登録抹消から衰えと酷使を考える
  7. MLBでの酷使を考える -ペドロ・フェリシアーノ選手の場合 その1-
  8. 中日ドラゴンズの観客動員数について -2011年と2012年の比較-
  9. ID野球とはなんだったのか
  10. プロ野球のチームカラーについて

月別アーカイブ

2016
06
2015
03
2014
04
03
02
2013
12
11
09
07
06
04
03
02
2012
12
11
10
08
07
06
05
04
03
02
01
2011
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
2010
12
11
10
09
08
07

このブログを検索

スポーツナビ+

アクセスランキング2017年06月14日更新

アクセスランキング一覧を見る

お知らせ

rss