2006年12月12日
アビスパJ2降格を考える(2)
まず選手、監督、サポーター、関係者の労苦をねぎらいたい。が、結果は無念の降格。これからJ1復帰に向けた戦いが始まる。 これから勝つためには負けた原因を分析することが必要だが、フォーメーションや選手起用などの戦略、戦術は本質的な問題ではないと考えるから、ここでは触れない。やはり核心となるのは、多くの指摘があるように、クラブの体質にあると思う。 まず、体質批判の中には「トップ(=都築社長)がサッカーのことを知らないからだ」というものがあるが、これは少し違うと思う。都築社長も内心、「なぜサッカーを知らない俺が…」と思っているかもしれない。他の仕事では有能かもしれない彼にとって、現在の職場は力が発揮できる場所ではないのだ。これは社長に任命した会社側の責任ということになる。 それでは会社とは一体、何者なのか?「アビスパ福岡株式会社」。…その存在は、いまだに判然としない。社長は九州電力のグループ会社からの出向。代表取締役専務は、福岡市の市長室長からの出向で、以下は非常勤の取締役だ。出資企業の役員をとにかく羅列したような印象で、そこにはコカ・コーラウエストジャパン(CCJW)、九州電力、ゼンリン、三洋信販、西日本新聞社などの名前が並ぶ。ひと言でいえば「オール福岡」といったところか。 ここでいきなり結論だが、アビスパ福岡というクラブの最大の弊害は、アビスパを「所有」している企業がない点に尽きると思う。アビスパにはレッズ=三菱自動車工業、アントラーズ=住友金属、というような大株主がいない。つまり責任の所在が曖昧なのだ。 そもそもアビスパに出資している主要企業は、だいたい自社で力を入れているスポーツクラブがある。例えば九州電力はラグビーを強化中だ。今季のトップリーグ入りこそ逃したものの、トップリーグ入りは現実味を帯びている。CCJWのラグビー部も現在、トップリーグで戦っているし、陸上競技に強い九電工は正月の朝日駅伝の常連だ。JR九州は野球。都市対抗野球は3年連続出場しており、先日のドラフトではプロ野球を輩出した。西鉄も近年は駅伝に力を入れている。自社のクラブ育成で手一杯のこれら企業が、片手間でやっているようなアビスパにどれだけ力をいれようと思うだろうか。他人の子より、やはり自分の子であろう。 例えば九州電力がアビスパの大株主だったらどうか。J2落ちは企業イメージの失墜にも関わってくるので、企業としても放置しておけないだろう。だが「アビスパ」がJ2に落ちても自社の名前が出ない以上、出資企業はそこまでの危機感がない。(つづく)
posted by Asaki |21:34 |
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