2008年12月12日

FC東京~来季契約非継続選手発表(2)

まだまだ天皇杯を残せども、シーズンオフに突入して急に更新が元気になった管理人です。
シーズン中は、試合Reviewという恰好の「ネタ」があるので、週に1回の更新目指してれば良いので、他はあまり考えないのですが、シーズンオフになり話題が豊富になったり、色々と考えていると書きたいことが次から次へと・・・。

ということで、悲しいニュース第二弾。

第一弾に続き来季契約非継続選手のお知らせがFC東京公式サイトにきました。
なんとなく、最終節千葉戦にベンチ入りしなかったことで予想はしていましたが、エメルソンは残念です。

そして、公式にはリリースされていませんが、リチェーリも。

今回はこの2人について。

■未完のスピードスター■

リチェーリが僕に鮮烈な印象を与えたのは、2006年の開幕戦の大分トリニータ戦。
デビュー戦となるこの試合で、ササのゴールをアシスト、そして長いパスにスピードを活かして追いつき、相手GKの股の間を抜いてのゴール。
爆発的なスピードで、普通じゃ考えられないようなボールも追いついてしまう。
まだ18歳のブラジル人が見せたスピードは、本当に強烈だった。
が、この年はこれで活躍は終了。
その後も数試合起用されたが、スペースの無い状況ではなかなか活路を見出せ無かった上に、怪我も重なり、結局この開幕戦の活躍止まり。
翌年2007年は、連敗をなんとか止めたい11節のJEF千葉戦に石川直の代わりに先発出場。
ここで見事に期待に応え、ワンチョペのゴールをアシストした上に、自身も相手バックパスを掻っ攫ってのゴール。
このゴールもまた尋常じゃない速さでボールに追いついてしまった。
その後も4-2-3-1の左MFで起用されたが、なかなか結果が出なかった。
ワンチョペという「大砲」を活かすためにも、スピードで撹乱できるリチェーリの存在は期待が大きかったが、いかんせん動かないワンチョペがトップともなると、リチェーリの武器であるスピードを活かすスペースが出来難かった。
結局この年も、1試合で強烈なインパクトを残すのみに留まった。
そして2008年シーズン。
A契約になることもあったのと、出場機会に恵まれない可能性が高かったために山形にレンタル。
9番という背番号にも山形側の期待の大きさが感じてとれた。
実際に開幕戦からスタメン出場。
率先してシュートを放ち、得点も近いかと期待が膨らんだ。
新たなチームにも慣れてきた第6節のロアッソ熊本戦。
スピードで相手DFをぶっちぎって2得点。
ようやく本格化だ!と思わせながらも、連続して結果が出せなかった。
次の得点は15節徳島戦。
コーナーキックからのこぼれ球をヘディングで押し込む形となった。

爆発的なスピードを武器に、サイドで起点となることは出来ていたようだが、やはりスペースがあってボールを持つことで活きてくる選手。
技術的に荒削りなところがまだまだ多く、せっかくドリブルしてもボールを置いていってしまうこともしばしば。
屈託の無い笑顔と、異国の地で懸命にサッカーに取り組む姿勢で我々サポーターの気持ちを掴んだが、勝負の世界ではそれだけでは生き残れなかった。
記録よりも記憶に残るゴールを残した選手。
まだ20歳。
日本語も一生懸命覚え、チームに溶け込むだけの明るさもある。
技術面成熟すればまだまだ活躍の余地はある。
公式ではまだ発表されていないということは、チームとしては移籍交渉をしているのかもしれない。
是非J2のチームに獲得してもらい、スピードに付加する武器を身に付けて活躍して欲しい。

■Journey Man■

エメルソンの経歴を見ると、10年のプロ生活でよくもこれだけチームを渡り歩いてきたものだと思ってしまう。
加入の報が流れたのは2月3日
実際にそのプレーぶりや、人となりをピッチ上で見るまでは
「これだけのクラブを短期間に渡り歩いてるんだから、相当な問題児じゃないのか」
と思ったりしていた。
そのプレーを自分の目で見たのは開幕戦である神戸戦。
試合開始と同時に、
「よく走るし、上手いな」
と感心した。
2節のアルビレックス新潟戦では早々にゴールも決めた。
このゴール、ゴール前でフリーになりシンプルに流し込んだ簡単なゴールに見えるが、石川からのパスをしっかりと蹴りやすい位置にボールを置く、シュートを意識したトラップだった。
しっかりとした技術があるからこそのシンプルなプレー、というサッカーの基本を実感させるゴールだった。
2得点目となる19節横浜Fマリノス戦でのゴールもまた圧巻だった。
カボレからのボールを受けると、右にドリブルで切れ込むと見せかけてそのまま左に大き目のトラップ。
相手DFの逆を見事に取ると、そのまま落ち着いてゴールへ流し込んだ。
新潟戦のゴール同様、シュート時の落ち着きは憎らしいほど。
弾丸シュートを叩き込むのではなく、「ゴールにパスをする」という表現がぴったりで、思わず「上手い!」と唸りたくなるゴールだった。

もちろんゴールだけでなく、ボールキープやパスセンスも光った。
特に印象深いのは、ホーム・アウェイのジュビロ磐田との2戦。
13節鬼門ヤマハスタジアムでの赤嶺の勝ち越しゴールの起点となったプレー。
右サイドで梶山からのパスを受けると、縦にドリブルと見せかけて中に切れ込む。
相手DF2人を自分に十分ひきつけて、カボレが裏を取る間合いをしっかりと作ってパス。
カボレがクロスを入れて赤嶺のゴールに繋がったこの一連のプレーにも唸らされた。
そしてホームで5-1と大勝した26節磐田戦でも、カボレへのアシストとなるアウトサイドのスルーパス。
決して「ファンタジー溢れる」プレーヤーではないが、ドリブル、パス、トラップ、シュートと全てにおいて高い技術を持っていた。
そして何より、攻守に豊富な運動量。
油断をするとサボるブラジル人とは思えないその姿勢は、チームが目指すサッカーにもぴったりだった。

が、これだけ高いものを持っているにも拘らず、一時期はカボレにしかパスを出さなかったりという部分が目立った。
更にはリーグ後半戦ともなると、無為にボールを持ちすぎたり、難しいパスを選択してしまうなど、チームの中でブレーキとなってしまうケースが目立った。
これは4-3-2-1の2でプレーしていた序盤戦と、4-3-3のトップ3の右サイドで使われた終盤戦の違いにあるのではないかと思う。
当初はカボレの1トップにトライしたため、セカンドトップに位置し、ピッチの真ん中でプレーできたエメルソンにとってはパスを出すにせよ、自分が前に出るにせよ、スペースを見つけ易かったのだろう。
しかしカボレのスピードを活かすための4-3-3では、右サイドに位置してしまい、ワンサイドしかスペースがないため、なかなかパスの選択肢を見出せなかったのではないかと思う。
視野が狭い、というよりも、中央で左右を見渡してプレーするスタイルだけに、サイドとしては石川直や鈴木達也に比べて、縦に行くスピードを殺してしまうことが多かった。
城福監督からすれば、来季の構想がある程度頭の中にあり、代わる外国人もそれなりに目処がたっているのかもしれない。
だからこそ、この平均点の高い選手との契約を非継続としたのかもしれない。
が、もう1シーズンいれば、もっとフィットしたんではないかな、と思うのが正直なところだ。

東京ダービー前に怪我を再発させて思わず涙を流したエメルソン。
コーンローの先っぽを青赤にしてチーム愛を表したエメルソン。
ハーフタイムで交代させられても、ニコニコしながら最後の挨拶でグランドを一周するエメルソン。
助っ人として来日している以上、早い時間帯での交代は納得がいかなかったのではないだろうか。
それでもそうやってきちんとスタンドの声援に応え、最後まで戦う姿勢を見せてくれたことを感謝したい。

エメルソンの次なる目的地はどこになるのだろう。
ブラジルか、それとも欧州か。
個人的には是非とも日本に残ってプレーしてもらいたいと思う。
J2あたりなら間違いなく王様としてピッチに君臨するはずだ。
J1だったら?
これほど嫌な選手はいないはずだ。
旅をやめ、エメルソンが王国を築くことを祈ろう。

Bon Voyage Rychely and Emerson !!

posted by stanger |01:50 | FC東京 | コメント(2) | トラックバック(0)
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コメント投稿者ID :

エメルソン選手は、ヤマハスタジアムで握手をしてくれました。
ヤマハスタジアムでは、選手はサポーターやファンが出待ち?(見送り待ち?)をしている傍を通ってバスに乗るような感じになっていたのですが、
自分は端の方にいたのにも関わらず来てくれて、ちゃんと目線を合わせ、笑顔で握手してくれました。
それだけで、誠実な人なんだなぁと魅かれたものでした。

そのエメが来季いない。やっぱりすごく哀しく寂しく残念です。
周りと連携できれば脅威になるのに。
エメにしてもリチェーリにしても、せっかく日本に来てくれたのだから、まだ日本にいて欲しい。
J1は・・・ちょっと遠慮してもらってぜひJ2で!

ヲヲ。リチェーリへのコメントが少ないですね。
でも、あの笑ってしまうくらいのスピードがまだ見たいのですぞ!

posted by むに | 2008-12-12 14:26

コメントありがとうございました

コメント投稿者ID :

>むにさま

モニに続いてコメントありがとうございます。

エメのヤマハでの話、凄くいい話ですね。
そういう性格なのに渡り鳥だなんて、なんだか本当に残念ですよね。
仰る通り、エメもリチェも、もっともっとやれると思うんですよね。
日本に残って、あの独特なプレーを見せてくれることを楽しみにしたいとおもいます。
でも、どこにいようが、東京にいてくれた選手は応援しますけどww

posted by stanger@管理人 | 2008-12-14 00:04

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