2008年09月29日

【Review】コンサドーレ札幌 vs FC東京 (9月28日(日)@札幌厚別公園競技場 14:00~)

あーーーーー。
川崎戦、磐田戦、レビュー書いたけど、「今更・・・」と思ってUpしてない・・・。
ここのところバタバタしておりまして、連戦が続いたりすると直ぐに
「こらだめだ」
と諦めてしまいます・・・。
そのうち人知れず、というか「えーーー!?」というタイミングでUpします。

と、いうことでコンサドーレ札幌戦のテレビ観戦長文Reviewです。

■札幌の守備に見る皮肉■

「勝点0でもおかしくなかった」
というのは同点ゴールを決めた赤嶺の試合終了後の談話であるが、確かに逆転勝ちを収めることが出来たのは、驚きに値するぐらいの試合内容だった。
出足鋭く試合開始直後から札幌が鋭くサイドを抉り続ける。
東京DF陣は中央で懸命に堰き止めるも、いつ瓦解してもおかしくないぐらいに見えた。
クライトンを起点に、西、西谷の両サイドが両サイドのスペースを効果的に使う。
本来なら数的優位を形勢して対処するはずの東京の選手だが、この日は相手にその主導権を渡してしまっていた。
反面、東京は中盤でエメルソン、梶山等が比較的に中央で自由にボールを持つことが出来た。
それが良い方に作用すればよかったのだが、残念なことに、ここ最近の好調を支えていたサイド攻撃に繋がる機会が少なかった。
3トップのように並んだカボレ、石川、赤嶺の三人が三人ともDFの裏を狙う動きを続けて、パサーもそこを狙い続けた。
札幌DF陣は中央を完全に固めてパスを悉くカット。
ミドルシュートに対してもシュートコースに体を入れて、身を挺した守備を繰り返した。
右サイドバックに西澤を配してカボレ対策を講じると共に、殆どの場合が3バック。
そこにボランチと上がっていた左サイドが戻って守備をするために、4+1でブロックを作った守備が徹底されていた。
こちらの守備が瓦解する様子は、後半半ばを過ぎるまで見られなかった。
まるで川崎戦で一人少ない東京が見せたような、ブロックを作っての守備。
中央突破からも、サイドから放り込んでも簡単に破られないことは、自分達が身を持って証明したはずなのに、同様の手段を取った相手に見事にまで嵌ってしまうとは、皮肉な感じだった。

■魅力はサイドなのに■

札幌守備陣のしっかりとした対応は前述の通り。
但し、スペースを埋められて、中央突破もサイドからの突破も出来なかったのは前半のみである。
ハイペースな前半を過ごした札幌は、後半に入るとバイタルにぽっかりとスペースが生まれ始める。
そこで梶山が自由にボールを持てるようになった。
が、後半に至っても明確な東京ペースに持ち込めなかったのは、この中央からの展開がなかったからだ。
本来ならサイドに開く石川、カボレが前述の通り中へ、裏への動きを繰り返す。
他方でオーバーラップして欲しい長友、徳永も、勢いある西、西谷に付け込まれるのを警戒して上がれない。
この詰め将棋のような展開において、東京は完全に後手を踏んでしまっていた。
本来なら、カボレ→鈴木達也(川口)の交代で、もう少しピッチをワイドに使った攻撃をしたかったのではないかと思うが、羽生の思わぬアクシデントによる7分間での交代により、ゲームプランを大幅に変えざるを得なかったように思う。
中盤を引き締めるためのブルーノ・クアドロスの投入。
ゲームに入りきれないボランチ起用により、展開は更に縦へ縦へ、中へ中へ、となってしまった。
実際、大竹のゴールシーンも、本人がコメントするとおり、石川が右に流れるような動きをしたがために、DFとGKの意識が石川に向いた。
その一瞬が決勝点に繋がったわけだが、本来のサイドへ、という流れを作ることで、中での動きが活きてくるという、良い例ではなかったか。
大勝を飾った磐田戦ではそういった中外の連動が出来ていたが、その意味合いというのが薄れてしまった内容。
選手監督が口々に「反省」とコメントしたのは、こういった「自分達本来の戦い」が出来なかったことにも起因しているのではないだろうか。
更には城福監督のハーフタイムのコメントにもあった、「一発のスルーパスじゃ無理」というのも、ゲーム分析としては的確だった。
が、それを実践できなかったのは、一つは相手にペースを握られて、サイド攻撃の形を作れなかったこと、二つ目は札幌が東京のサイドバックを封じ込めるべく、どんどんと攻め込んできたことだ。
だが、これらを凌駕してでも、自分達の強みを出せなければ、本当の意味で上位争いは出来ないのではないかと思う。
この点は、次節の清水戦や、鹿島戦でも注意して観戦してみたい。

■何故勝てない札幌■

この試合しか見ずに「なぜ札幌が勝てないのか」を論ずるのは馬鹿だと自嘲するが、思ったことは書いておきたい(だってMemorandumなんで・・・)。
サイドの攻撃力とDFの高さ、しっかりブロックを作っての守備はきちんとしているように見えた。
FWダヴィが抜けていたが、いた時点でも勝てていないというのは、ダヴィ云々ではないように思う(無論得点力低下は言うまでもないが)。
あくまでもテレビ観戦という観点で気になったのは、良くも悪くもクライトンの存在ではないかと思う。
この試合でも、右に左に神出鬼没。
センターに位置すれば左右にボールを配球し、サイドに流れれば正確なアーリークロス。
中に入ればゴール前に顔を出す。
よく走り、チームの攻撃の機転となっていた。
が、そのクライトンが上がったところでボールを奪われると、本来彼が位置しているはずの中盤にぽっかりとスペースが空いてしまっている。
本来はその部分をパートナーとなるMFがカバーすべきだが、何故かそのパートナーが真ん中でデンと構えていない。
そのためにそのスペースで梶山や浅利といった東京MFが楽に前を向けるのである。
中盤の選手が前を向ける、ということは、そこからサイドやDFの裏への配球が楽になるということを示す。
こうなるといくらブロックを作ってしっかりとした対応をDFが見せても、やがて瓦解したり、一瞬気を抜いた瞬間にやられてしまう。
この試合での東京は、先述の通り、得意のサイド攻撃を多用しなかったので、70分という時間まで持ちこたえることが出来た。
が、東京にとっては幸運なことに、札幌が2点目を獲りに前に出てきてくれた、つまりはクライトンがガンガン前に出ることで、逆に東京のMFが楽にボールを持つチャンスを与えてくれたことにある。
先にボランチの大塚に代えて芳賀を投入した札幌三浦監督であったが、結果論から言えば、先制後にクライトン→マーカスでなりふり構わず勝点3を獲りに来る戦いをしても良かったのではないだろうか。
前節5得点している東京を警戒したのかもしれないが、残り8試合という状況下ではなにがなんでも勝点3という姿勢の方が、追加点よりも必要に思う。
結果勝点1であっても、0に比べればその重みは違ってくる。
こういう戦いをされたら嫌だな、と思ってみていたから書いたことではあるが、クライトンがそのまま前重心で戦ってくれたことが福となった。
確かに中心選手としてのクライトンの活躍は認めるところだが、先制した時にはそれなりの対応をすべきではないか、そうすれば勝てるのではないかな、と思った。

■地力■

ここまで書いてきたことに反するかもしれないが、自分達の形に持ち込めなくても勝利出来たということは、これはこれで底力が付いてきたということではないかとも思う。
赤嶺の同点弾にしても、一瞬の隙をカボレ→長友で切り崩し中へクロス。
それを赤嶺が頭で合わせてゴールしたわけだが、その一瞬を決定機にし、実際に得点できる。
これは赤嶺自身が好調なのもあるが、チーム自体に自力が付いていることも表していると思う。
そしてそれは、大竹が放ったシュートに至っても、あの距離、あの状況でしっかりと決められる大竹の実力もあるが、そのチャンスを逃さないで勝点3を取れるということは、運という問題以前に、実力が伴っているように思える。
その観点では、本当に地力がついているかどうかは、これから続く清水、大分、鹿島、ガンバ大阪の4試合で試されることになるだろう。
自分達よりも上位が2チーム、僅差の下位が2チーム。
どちらにも勝って始めて「底力がついきてきたな」と選手もサポーターも思えるのではないだろうか。
4戦全勝を望むところだが、「最低でも」勝点7はここで獲ってもらいたい、というのが個人的な希望。
(シーズン当初より、今季は8位以内で、と思っているもので・・・。そらぁ優勝戦線に絡むに越したことはないですが・・・。)
7/12の勝点をコンスタントに獲れれば、シーズン通して60弱の勝点。
大混戦の2005年シーズン優勝のガンバの勝点が60。
その後を見ても60あれば最低限4位前後に位置することが出来る。
そこに上積みがあれば、優勝が現実的になる。
なので、この4戦では今季の行方のみならず、来季への展望も描けるのではないかと思っている。
序盤戦の好調で暫定1位になりはしたものの、その後低迷を続けた今シーズン。
あの時点では地力がなかったことを自ら証明してしまった。
城副監督の言う「右肩上がり」かどうか、を検証し実際に証明するためにも、この札幌戦での反省を大いに活かして欲しい。

posted by stanger |23:14 | FC東京 | コメント(2) | トラックバック(0)
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【Review】コンサドーレ札幌 vs FC東京 (9月28日(日)@札幌厚別公園競技場 14:00~)

ご無沙汰です。

洋泉社のムック本、手にとって読ませてもらいましたが、やはり縦書きの方が読みやすいッスね。
以前のエントリーのまとめみたいですが、4級審判員の問題はあまり気に留めていなかったので、これを読んで、改めて考えさせられました。選手もサポもそうだと思うんッスが、やはり「入り口」の役割は大きいッスね。サポも審判の実態をよく見て応援しなきゃと思います。

審判側からの視点でサッカーを評することのできる人は貴重でしょう。また機会があればエントリーで読めれば。頑張ってください。

東京も最後の踏ん張りに期待してますがどうなるんでしょうかね?城福さんの手腕には疑いをもってはいないんですが、ここからどう選手たちを持っていくんでしょうか。現実的に守備を大分整えてきたように思いますが、交代を見てるとやっぱり強気。それがいいっちゃいいし、はまるときははまる。60のラインに届けばいいッスね。

posted by ブランク | 2008-10-04 00:11

コメントありがとうございます

>ブランクさま

ムック本の感想ありがとうございます。
友人などにも読んでもらいましたが、あんまり率直な感想を頂けないのが事実で。
今回の校正では、エントリー以上に審判問題以前を強調したつもりですし、編集の方にもその線で押しました。
まだまだ改善点があると思いますので、また気づいたらエントリーします。

最後の踏ん張り・・・。
今日の清水戦が甘さなんでしょうね。
次節で何をどうできるのか、きちんと観たいと思います。
60の線、やっぱりそこが一つの評価ラインになりそうですねぇ・・・。
清水戦のReviewは後日書きます。

posted by stanger@管理人 | 2008-10-04 23:04

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