2006年09月25日
ディフェンスのススメ
「勝つためには守備が良くないと。宮本って知ってる?あいつはさぁ・・・」 なんて言葉を、どう見てもサッカーしたことも無いようなおじ様が、したり顔してOLさんやらに話していたドイツワールドカップ直後から3ヶ月。 せっかくだが、どんなにおじ様が説いてくれても、DFというポジションは地味で一般女性にウケるポジションではない。 言っておくがガンバの宮本恒はDFだから女性に人気があるんじゃない。 ツネ様だから人気があるんだ。 小学校のサッカーなんかだとあまり上手ではないけど、体がでかい子はだいたいセンターバックをやらされる。 ストッパーなんて「ちょっとかっこいい」と錯覚するような横文字を与えられるけど、要は「後ろにいてボールが来たらそのでかい体を利用して、どうでもいいから蹴っ飛ばせ」ということだ。
ガンバ大阪の宮本恒やFC東京の増嶋くらいイケメンなら、PK与えるファウルをしても、空振りしても、「頑張って」と慰めてもらえるぐらいに女にもてるのかもしれないが、基本DFは地味でイカツイ連中が多い。 サイドバックのように敏捷性に富んでいるならば、攻撃に参加して、レアルのロベルト・カルロスやシシーニョ、日本ならガンバの加地みたいにがんがんあがって攻撃の一翼を担って目立てる。 その上アシストなんか決めようものなら、「よく走って正確なクロスを上げた」と賞賛を浴びる。 一方でセンターバックがあがって攻撃すると、「おー!」と感嘆の声と失笑に近い笑いが聞こえる。 途中でボールが奪われてカウンターから失点しようものなら、A級戦犯になる。 俺だって本当は浦和の闘莉王や往年のベッケンバウアーやらのように、「お前のポジションはどこなんだよ」ってな位に上がってシュートを打ちたいもんだし、あそこまでやれればそれこそ「オーバーラップ職人」というポジションを手に入れられるかもしれない。 それでもぐっと我慢をして、相手のFWを網にかけるべく後ろから中盤を怒鳴り散らす。 試合後にチームメイトが「あのクロスはイメージどおりだったよ」とか「あの俺のシュートはデル・ピエロみたいじゃなかった?」なんて言ってる横で、「ばーか、偶然の産物だろうが」とか「美しいプレーをする以前に基本を磨け」なんて恨み節は絶対に言わないし、思いもしない。 いや、ちょっとは思うけど、DFの話題になんて滅多にならないしウケないから、「あの1対1を止めてなかったらやばかったな」とか「お前のクロスの前の基点は俺のフィードだよ」なんて自分を褒めてあげたりする。 そうやって試合毎に自画自賛や反省を繰り返していくうちに、「やっぱりお前がいないとDFガタガタだよ」なんてチームメートからいわれるようになってく。 そうなると、観に来てる友達の友達のその友達みたいな女の子なんかに「すごーい」とか「かっこいい」なんて言われなくても、チームメイトから認められることの方が大きな意味を持つようになってくる。 それが広がって友達の友達のチームに助っ人で呼ばれたりして、プレーヤーとしての快感に侵されて行く。 完全に何を伝えたいのか分からなくなってきたが、何を言いたいかというと、きっと、いや多分、大半のDFは似たような経験をしているのではないか、と思う。 ただ体が大きかっただけで、足が遅いから、それともオミソだからとか、「FWやりたい人」って聞かれて手を上げられなかった引っ込み思案な人かもしれない。 いずれにしても、自分の中にある気持ちをグッと抑えて、自軍のFWを削る変わりに、相手チームのFWを徹底的に抑える。 でも、結局のところDFって、「上手じゃなかった」り、「引っ込み思案」だったりする人の方が丁度いいのかもしれない。 攻撃に思考を巡らせる代わりに、「いかに相手のパスカットをするか」「ウィングの背後のスペースをどうやってケアするか」「ドリブルの巧い選手に対して、どうやって対応するのか」を考えてボールを掠め取り、そこからビルドアップする方法を考える。 今でこそ先述したような宮本恒フィーバーのお陰でDFというポジションへの認知度が上がったり、闘莉王のような攻撃的DFがいたりで、小さな子供達も率先してセンターバックをやりたがるようになった。 そして2002年には点を入れることしか注目しなかったであろうおじ様が、2006年の惨敗を見て「守備こそ全て」と論じるようになった。 そんな俺もDFにコンバートされたのはフィジカル面での衰えを実感するようになってきた28歳から。 それまではFWや攻撃的なMFだったけど、やってみたら「なんでこんな面白いポジションをやってこなかったんだ」と思った。 今では守備の人であることにすっかり酔っている。 僅か4件の記事を掲載したこのBlogのアクセス数が3500を超えた。 今までいろんなBlog を立ち上げてはアクセスは伸びず、コメントももらえずに潰しまくってきた。 そんな俺にとっては驚きの数字だ。 それだけ沢山の人が読んでくれているのなら、敢えて言ってみたいと思う。 ここまで読んでくださったあなたが、今サッカーをプレーしていても、していなくても構いません。 ちょっとでもサッカーに興味があるなら、DFに注目してみてください。 ちょっとでもサッカーをしている、してみたいなら、DFをやってみてください。 守備のオーソリティーに目覚めるというサッカーライフも有りかも、って思うかも知れませんよ! 攻めたい気持ちを抑えて、最高峰で得点シーンを見守る。 GKと共に無失点で試合を終えた喜びを分かち合う。 そんなディフェンスへの意識もサッカーファンの方に強力にお勧めしたい。
posted by stanger |16:10 |
ポジション考察 |
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Re:ディフェンスのススメ
地味ながら効くなぁ・・・「俺基点・・・」言う(笑)俺も現役より監督業がメインになるつつあるので、DF、GKを「やってくれる」人間には「FWなんて馬鹿のポジ」「DFこそチームの柱」と彼らを説き伏せてる時に「あぁ~俺って良い監督の資質あるなぁ・・」なんてジコマンに(爆)出来る限り「ナイスクリア!」オフサイとれば「ナイスライン!!」これだけはピッチにいなくてもデカイ声で言ってあげる。おっしゃる「基点」=クリアー・・・ドー見てもクリアが偶然でも、喜んでるFWを尻目に、そのDFに近より「OK!!良く見えてたなぁ~」とね。後はCK時、デカクは無いFW、MFでこぼれを狙ってる程度の位置で待ってるMF・FWならば「DFが競るからオマエ引け!!」と怒鳴ってでも言い聞かせる。。。これすらイヤそうな顔する「攻撃意識」はたいしたモンだが、「じゃー、流れの中で点とれってんだ!!」と心中・・・。地味に相手球保持者と狙ってるFWの間に顔を出してパスを諦めさせる・・・これを1人で「よしっ!!」と思いながら「チームの為だ」と思える自分(生粋のDF)は美しい(泣笑・・)
posted by イアンラッシュ | 2006-09-25 16:45
Re:ディフェンスのススメ
stangerさんこんにちは。やっぱりこれからはDFの時代ですよね!!私はサッカー部で9年ほどGKをした後、草サッカーではもっぱらセンターバックやってます。GKはファインセーブがわかりやすいけど、DFは確かに地味・・・。でもそんな奥ゆかしいポジションがかなり気に入ってます。GK時代、失点の度にDFを叱咤していたのがちょっと申し訳なく思えてきました。
でも、3バックを採用した場合、両サイドハーフの運動量が少ない草サッカーでは、サイドをDFがみることになり(守備的MFのカバーも期待薄なので)、結果中央をセンターバックひとりでみなければいけないことがちらほら・・・。ちょっとだけ悲しくなってしまう瞬間です。
posted by つるべ | 2006-09-25 18:51
Re:ディフェンスのススメ
日本ではチェルシーのマケレレみたいな選手よりデルピエロみたいな選手が人気がある実力じゃなくて顔で人気の差がある。
posted by 宮本 | 2006-09-25 23:43
Re:ディフェンスのススメ
皆様、コメントありがとうございます。
> イアンラッシュさん
私も少年サッカーの指導歴がありますが、DFをやってもらうのは一苦労でした(笑)。
なので、指導者としても、生粋のDFとしても言いたい事を理解して頂けて感謝です(涙)。
仰るとおり、特に子供や若いDFの選手には、大きな声で良かった点を言ってあげることが必要ですね。
無論私もそうなんですが・・・。
> つるべさん
草さっかーの3バックはきついですね。
私も3バックでやる時は大体Wボランチの背後からペナ幅40m超を守らねばならなくなります(笑)。
ちょっとそれでムカッとなっていた時に、私のDF師匠が言った言葉。
「皆男の子だから攻めるのが好きなんだよ」。
お後が宜しいようで・・・。
> 宮本さん
個人的には日本に限った事ではないとも思います。
イングランドでもベッカムは人気でしたし、今はジョー・コールだとか。
美しい物ってのはどこでも人気ですよね。
それでもイケメンがDFやっても「地味」なんですよね(笑)。
まぁ、私自身も男前の選手に目が行ってしまうところがあるので、否定は出来ないんですが・・・。
決して「アッチ」ではありませんけど。
posted by stanger | 2006-09-26 01:03


