2008年04月30日
【Review】FC東京 vs 大分トリニータ(4月29日(火)@味の素スタジアム 16:00~)
清水戦(TV観戦)のReviewと逆になってしまった・・・。 GWの変則開催に自信の仕事などなど。 サッカーを趣味とする者は、大型連休だからと言って予定を立てずとも、チームが予定を決めてくれるから楽と言えば楽だ。 だが、変則開催の分だけ、自分がやろうと思っていることとサッカーを両立させることが難しいのも事実。 なんとも悩ましい季節だ。 そんな中で大分トリニータ戦を観戦。 昨シーズンまでとの大きな違いに、また気付いた試合とも言えるかもしれない。 良いときは手が付けられない位に絶好調、悪い時は前半で試合が決してしまう程の内容。 昨シーズンまではそういった「大味」な試合が多かった。 それが十分な戦力を有している割に、それに見合った順位を確保出来なかった理由といっても過言ではない。
■悪い内容でも勝つ強さ■ 5節東京ヴェルディ戦、6節川崎フロンターレ戦は今季取り組むサッカーの一端を覗かせた試合で、内容と結果が伴われた試合であった。 が、この日のFC東京はどうにもちぐはぐだった、というのが印象だ。 後半に幾分か持ち直した感があるが、前半の45分は全体が間延びしたように感じられ、決して誉められる内容ではなかった。 ラインが間延びしたように、と書いたのは、実際はトップからディフェンスラインまで距離があったからではなかった。 中盤のスペースに顔を出す選手が皆無であったため、守備から攻撃の手数をかけられないためにそのように感じられた。 試合後のコメントで城福監督は 「相手を広げるために中盤をワイドに構えすぎてしまった。それを意識しすぎたせいで選手間の距離が遠すぎてボールが動かなかった。」 と振り返った。 城福監督のコメントが表す通り、せっかく中盤の底で梶山が前を向いてボールを持てる場面が多かったにも関わらず、MFがサイドに広がりすぎてしまったため、横パスから縦に、そこから横で繋いでアタッキングサードまで、という流れを作ることが出来ず、攻撃がサイドサイドに流れてしまう傾向にあった。 ボールを動かす、というコンセプトの下にある今季のチームにあって、このような形で相手に主導権を渡してしまうことは非常にもったいないと感じた。 東京の中盤がワイドになったことで、大分はホベルト、エジミウソンのボランチ二人が楽にボールを持てる場面が多くなった。 その分鈴木慎吾のスピードや、根本のミドルシュートが活きる形となり、失点をするのも時間の問題のように見えた。 そのような流れの中で、14分にセットプレーから赤嶺が豪快に決めたことは、少なからず精神的な優位性を保つことが出来たという観点でも、貴重なゴールだった。 後半になると反攻姿勢を見せるトリニータがロングボールからのカウンターを仕掛け始める。 東京もそれに対応するかのように、長いボールを大分DFの裏に通そうと狙いをつけた。 試合の流れは慌しくなり、局所局所でのファールも多くなった。 東京もトリニータも、DFラインが我慢をする時間が多くなったが、共に大きな破綻はなく、試合は慌しく進み、時計だけが淡々と刻まれていく試合であった。 試合終了と共に、ふと思ったのが 「悪い内容でも勝点を取れる点は、今までと大きく変わったな」 ということであった。 「自分達のサッカー」という点では、まだまだ出し切れていない部分が多い。 が、主力選手が怪我で欠場を余儀なくされているにもかかわらず、こうして悪いなりにも勝点を重ねられる、というのはこのチームの力自体が大きく上がっているともいえるだろう。 前節清水エスパルス戦では得点を奪えず敗戦を喫したが、その次の試合で「悪い内容ながらも勝ち」、「連敗をしなかった」という点は、このチームの行く末がますます楽しみになる結果であった。 一方で、守備時のアプローチをもう少ししっかりとする必要性はあるだろう。 特に中盤でプレスをかけらなかった前半のような状況になると、最終ラインにかかる負担は大きくなる。 最終ラインのプレスが遅れればその分だけ、相手はミドルシュートやスルーパスを狙いやすくなる。 この日の試合では、根本のミドルシュートの場面を筆頭に、2人のセンターバックの間を狙ってミドルを撃たれる機会が多かった。 シュートコースに対してGKだけが入るのではなく、必ずもう一人が入れるように、中盤と連携してアプローチを早めにする必要があるだろう。 この点が課題としては気にかかった。 ■チームの幹■ ここ数試合を観ていると、ようやくに「チームとしての幹」が出来上がりつつある。 トップにはカボレまたは赤嶺、中盤では梶山・今野、最終ラインでは佐原と、チームの中心ラインに位置する選手が固定化されるようになってきた。 特に佐原は、藤山、茂庭と誰と組んでも遜色ない活躍を見せており、正確なフィードで一気にチャンスを演出するなど、ここ数シーズンの東京DFには見られなかった形を持ち込んでいる。 強いチームは必ずこのセンターラインがしっかりと整備されている。 鹿島アントラーズ然り、浦和レッズ然り。 FW、MF、DFにしっかりとした高い技術の選手を有するがために、サイドからも中央からも攻めることが出来るし、守備においても連携した守備でボールダッシュすることが可能になる。 今季模索し続けてきたセンターバックについては、佐原を中心に考えていくことが出来るようになった。 後はそこに藤山なのか、茂庭なのか、の選択を行なうことで、センターラインの土台がしっかりとしてくるだろう。 この土台が出来上がり、来期に繋がれば、チームは更に一つ上のステップへと上がれるはずだ。 ただ一つ問題があるとすれば、佐原がフロンターレからのレンタルであるということ。 レンタル選手を中心に据えるのであれば、それはそれで、来季もいてもらえるように算段を付けなくてはならない。 ■カボレの活かし方■ カボレという選手は恐ろしいぐらいに優秀な選手だ。 前々節のReviewでも書いたが、自身がシュートチャンスに無い場合でも、しっかりと仕事をしている。 昨日の試合においても、赤嶺のシュートチャンスでDFの前に体を入れて、しっかりと押さえつけている。 それによって赤嶺はどフリーの状態で豪快に蹴り込むことが出来た。 あまり評価されるプレーではないかもしれないが、こういった細かい点でも活躍の出来る選手が前線にいるということは、先述した「チームの幹」を強固にするためにも重要なことだ。 そしてなにより、後半のような展開になった場合に、彼のキープ力とスピードが大いに活きてくる。 71分の大竹からのスルーパスへの飛び出し。 シュートは惜しくも相手GK西川に阻まれたが、DF2人を一瞬にして後手を踏ませるスピードも、十分な魅力になっている。 87分にも同様のチャンスがあったが、大分DFは反則で止めるより方法が無かった。 カボレ本人からすれば、執拗なマークを受け、自分が思うとおりにゴールを決められない苛立ちもあるかもしれない。 このストライカーに気持ちよく活躍してもらうためには、やはり周囲がカボレの活かし方を考えた動きをするべきであろう。 そのためにも、中盤の選手はもっともっと中にドリブルで入ったり、スペースにスルーパスを出すなどしていく必要があるだろう。 けが人の多い現段階では、なかなか上手く行かないことも多いだろうが、カボレの調子が上がることでの相乗効果は計り知れない。 彼自身の得点はもとより、赤嶺やMFの選手が得点をする機会も増えてくるだろう。 出来るだけカボレを孤立させず、彼の能力に頼り過ぎないような動きを周囲がして、しっかりと幹を支えるようにすることで、FC東京は倒れにくい巨木へと進化し、優勝戦線に絡むことが出来るであろう。 ■茂庭■ 以前の投稿で、"茂庭に何が起こったか"なるものを書いて、大言壮語と捉えられても仕方ないようなことを書いた。 そんな中でこの日茂庭が先発したので、印象を簡単に。 この日リーグ戦5試合ぶりの先発を果たした茂庭。 本人もスタンドから観戦する状況下において忸怩たる物があったのであろう。 佐原という相棒を得てか、大きなミスも無く、比較的安定したプレーを行なっていた。 トリニータフォワードにドリブルで仕掛けてくるタイプがいなかっただけに、この一試合だけでDFの筆頭とは言い辛いが、完封勝利に終わったことで本人も多少は自信を取り戻したのではないだろうか。 次節大宮戦に先発するかはまだまだ不透明だ。 が、先発すればデニス・マルケス、ペドロ・ジュニオールといったドリブラーとの対決を迫られる。 この相手に対してどれだけ対応できるのか、それによっては佐原と茂庭のコンビが核となり得る。 巡ってきたチャンスで完封という結果を出したのは事実だ。 だからこそ、次のステップが重要になる。 もう一度キャプテンマークを腕に味スタのピッチに立つためにも、、まだまだ果敢に挑んで欲しい。
posted by stanger |16:39 |
FC東京 |
コメント(8) |
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【Review】FC東京 vs 大分トリニータ(4月29日(火)@味の素スタジアム 16:00~)
暴言の件については何も書かないんですか?セコイですよ
posted by a | 2008-04-30 18:10
【Review】FC東京 vs 大分トリニータ(4月29日(火)@味の素スタジアム 16:00~)
カボレの献身的なプレーはホント素晴らしいと思います。
確かに彼自身はなかなか得点機会がないので満足いってないと思いますが、カボレにマークが集中することにより赤嶺にチャンスが多く生まれているのは間違いないと思います。その分、もっと周りもカボレの持ち味を発揮させてあげてほしいですね。前を向いてDFと一対一の状況を作るだけでも充分だと思いますから。
posted by 多摩っ子 | 2008-04-30 18:38
【Review】FC東京 vs 大分トリニータ(4月29日(火)@味の素スタジアム 16:00~)
チームとしての幹ができつつある・・・同感です。そこがしっかり整えば、今期でも十分上位を狙えると思う。でも、若手を十分育てながら、焦らず土台は作って欲しいッスね。
茂庭のエントリーも読ませてもらったんですけど、冷静な目で見ているなと思うと同時に「愛」を感じます。FC東京を応援する誰もが思っているとは思うけど、茂庭にはホント軸になって欲しい。吉本にも茂庭を焚きつけるような活躍を期待。
posted by ブランク | 2008-04-30 19:18
【Review】FC東京 vs 大分トリニータ(4月29日(火)@味の素スタジアム 16:00~)
連投すみません。
暴言は外から見ててもよくわかんなかったし、別に触れなくてもいいんじゃないかな?ひいき目かもしれないけど、ジャッジは悪くなかったと思う。問題は選手に対する態度。選手も審判も試合中はかなり口が汚いっていうのは前々から言われてきたこと、個々のケースを批判するだけじゃなくて、全体で考えないといけない問題なんだと思う。
posted by ブランク | 2008-04-30 19:23
コメントありがとうございます
皆様コメントありがとうございます。
>あさま
暴言の件ですが、暴言と試合の内容については何らの論理的な関連性が無い物と判断し
、ここでは言及しません。
審判が暴言を吐いたことが、FC東京にとって有利にはたらいた、ということが明確であれば、ここで論ずるものであるとは思いますが、現段階では一審判の「質」の問題だという認識でいます。
自身が審判活動をする身でもありますので、別途投稿をする予定ですので、そちらをご確認頂ければと思います。
>多摩っ子さま
カボレは一試合に一度必ず戦車の如く前を向いたドリブルで沸かせてくれますよね。
ああいったプレーで相手に恐怖を植え付けてくれるだけでも、相当な存在価値がありますよね。
言葉の問題が解消されれば、赤嶺とのコンビも熟成されていくと思いますので、これから夏場にかけて期待ですね。
>ブランクさま
幹については、ジャーン放出後グダグダになっていたので、純粋に嬉しく思います。
今までは期待できなかったDFラインからのビルドアップが期待できそうですね。
そういう観点でも、やはりモニには頑張ってもらわないと。
私がDFコンバートされた時に、一番注目し参考にした選手なので、期待値も人以上かもしれません(それ以前に参考にした選手が間違い?)。
恐らくこれからもユースからDF陣が上がってきそうですから、ここで枯れてもらっちゃ困ります。
審判問題についてはフォローを有難うございます。
全く同じ意見ですね。
ジャッジ自体は酷く無かったと思います。
一個人の問題であり、試合内容との関連性に欠けますので、敢えて割愛しました。
私自身も審判員としての活動をしていますので、その目線でここ最近の審判問題をまとめてみたいと思っています。
皆様、今後とも宜しくお願いします。
posted by stanger@管理人 | 2008-04-30 19:45
【Review】FC東京 vs 大分トリニータ(4月29日(火)@味の素スタジアム 16:00~)
ミスが少なくなってきて失点が目に見えて少なくなってきましたね。攻めあぐねてる感があるのは気になりますね、疲れや主力の怪我が重なってるのは考慮しても、もう少しいい形が出来てほしいと思います。
でも、その中で勝ち抜くことができる現状が今の順位を物語っていると思います!
審判の問題でヤイヤイ言って東京に贔屓だとか、何だ、言う人を見かけますが。審判事態が問題であるだけだと思います。この試合全体を通してみると、大分自身調子良くなかったり、ラフプレーで試合を崩しているのを見てるんでしょうかね?
むしろ、東京の方が被害を受けてるような印象すら受けましたね。微妙なチャージを数秒遅れでファール取られたり、赤嶺が思いっきり押されても、ファール取られてないし(逆にファールの判定)・・・・・・・・・どこかのスポーツ新聞は「イエローは大分だけに出た」とか試合見てないの丸わかりな見出しまで、言い掛かりなケチ付けられたら堪りませんね。
何かグチっぽくてすみません><;
posted by ダン | 2008-04-30 22:29
【Review】FC東京 vs 大分トリニータ(4月29日(火)@味の素スタジアム 16:00~)
レスありがとうございます。
さきほどはこのエントリーが荒れるのを懸念してあえてスルーしましたが、私もフォローさせていただきます。
今回の一件を変な意味で「誤審問題」と混同して判断してほしくないです。この試合のジャッジについては充分正常といえる範囲だったと思います。ましてや、この発言が事実だったとしたら、東京サポだろうが他サポだろうが、同じサッカー好きとして誰だって不愉快に思うことでしょう。ですから、Jリーグ全体の問題としてこの件に触れたとしても、この試合のレビューのエントリーで触れる必然性はないと思います。
と言いつつ、スルーするって決めたら最後までそうしろよって感じですよね…どうしても我慢できず書いてしまいました。申し訳ない。
posted by 多摩っ子 | 2008-04-30 23:37
コメントありがとうございます(2)
>ダンさま
いつもありがとうございます。
>その中で勝ち抜くことができる現状が今の順位を物語っていると思います!
その通りですよね。
悪いながらでも勝てる、疲れが見えながらもなんとかしてしまう、そういうのもまたサッカーの一部であり、そういう成長が見えることが今季の楽しみの要素ですね。
>審判事態が問題であるだけだと思います。
ここも全く同意です。
誤審だなんだと同じ括りで語ってしまうと、問題の焦点がぼやけますよね。
無論、あの"疑惑"で東京が勝ったと思われるのは心外ですね。
個人的にはジャッジの大半は正当だったと思います。
>何かグチっぽくてすみません><;
とんでもない!今後東京が負けた試合では、愚痴のオンパレードですよ!
ここで発散するぐらいの勢いでお願いします!(笑)
>多摩っ子さま
ちょこざいなBlogにお気遣いありがとうございます(汗)
>変な意味で「誤審問題」と混同して判断してほしくないです。
先にも述べましたが、本当にその通りです。
新しいエントリーにも書きましたが、この発言自体が事実とするならば、選手・ファン、サッカーに関わる人全てに対しての冒涜ともいえるでしょう。
ましてやこの試合を左右した発言ではないので、仰るとおりレビューで触れることは"敢えて"しませんでした。
>スルーするって決めたら最後までそうしろよって感じですよね…
いやいや、私も感情に任せて書いている部分がありますし、東京サポ、それ以外のサッカーファンの方の熱い意見も聞きたいですし(笑)
コメントが荒れたとしても、審判員の端くれとして、コントロールしなければなりません(苦笑)。
決して「○ね!」なんて言いませんよ(笑)
posted by stanger@管理人 | 2008-05-01 23:11


