2008年04月15日

【Preview】FC東京 vs 川崎フロンターレ(4月19日(土)@味の素スタジアム 16:00~)

週末4月19日(土)に行なわれる川崎フロンターレ戦。
多摩川クラシコと題し、FC東京、川崎フロンターレ双方のフロントが昨シーズンより協調プロモーションしている試合である。
その初年度どなった昨シーズン、川崎フロンターレが誇る攻撃力の前に完膚なきまでに叩きのめされたFC東京。
1-5(等々力)、0-7(味の素)と、同一カードで12失点という屈辱であった。
筆者にとっては、試合内容も然りであるが、両チームによる協調プロモーションで、多少なりとも注目を集める仕掛けをしたにもかかわら

ず、このような低調な内容に終わったことである。
「クラシコなどと笑止千万、本家クラシコ(※)に失礼な内容だ」
と憤怒で筆者が味の素スタジアムを後にしたのも今は昔。
今季はどのような試合になるだろうか。
またまたFC東京視点でのPreviewを・・・。

※ちなみに本家クラシコでの最多得点は、1934-35シーズン第10節のレアルマドリー 8-2 FCバルセロナ。
最大得点差もこの試合の6が一度きりだけ(リーグ戦のみ)。

■不調の川崎フロンターレ■

優勝候補と目されたフロンターレの調子が上がらない。
今季の6節終了時点で2勝2敗2分の勝点8。得点6、失点6。
ちなみに昨シーズン6節終了時点は3勝1敗2分の勝点12、得点12、失点7。
相手関係がある話なので、一概に比較は出来ないが、フロンターレのメンバーが大幅に変わっていないことから考えると、失点数はほぼ同等である。
が、自慢の攻撃陣が不発であるため、得点に至っては昨シーズンの半分に留まっている。
(但し、昨シーズン3節横浜FC戦で6-0の試合があったため多少の割引は必要か)
しかしながら、攻撃陣に関してはフッキの電撃移籍があったため、再構築を余儀なくされており、各選手間での連携についてはこれから成熟されていくであろう。
特に攻撃については、フッキ在籍時の3-4-3においては、山岸が上がるスペースをフッキが消してしまっており、効果的な攻めが出来ていたとは言い難い。
個人的にはフッキ退団はフロンターレにとってみれば、「災い転じて福と成す」可能性が大きいのではないかと考えている。
ジュニーニョが復調し本来のシュート能力を取り戻せば、自慢の攻撃力は戻ってくるだろう。
一方で攻撃陣が得点出来ない状況下では、守備陣の整備が不可欠になる。
フロンターレの弱点は実はここではないだろうか。
好調なスタートを切った昨シーズンとて、6節までに7失点を喫している。
進歩がないと言うと非常に乱暴ではあるが、特筆すべき補強を行なわず、今季も同一メンバーで6失点。
「失点を減らすこと」を関塚監督も今季の命題としながらも、守備陣の整備が心許ない気がする。
前節大分戦はスコアレスドローに終わったものの、DFの間に大分選手が走りこんでのスルーパスを通されてピンチを招いていた。
上記を逆説的に捉えれば、「いつ攻撃陣が爆発するか分からない」怖さを秘めている。
よって、対するFC東京は、フロンターレ攻撃陣には最大限の対策を行なわなければならない。

■狙いは"中央突破"■

攻撃面での注目ポイントである。
昨シーズンの同一カード大敗の原因をここで論っても仕方がないが、フロンターレDF陣の面子に大幅な変更がないことから、参考までに書いておいた方が良いかも知れない。
昨シーズンのFC東京の攻撃はサイドから崩す形を持ち味としていた。
が、空中戦では抜群の対応力を誇るフロンターレDFにしてみれば、サイド一辺倒の攻撃を跳ね返すことは容易だった。
後は跳ね返したボールを中盤で拾い、ジュニーニョ、鄭大世にシンプルに繋ぎ、薄くなったFC東京DF陣を破滅に追い込んだ。
となると、簡単にサイドから放り込む形ではフロンターレからの得点は望めない。
先述した通り、大分戦では再三の中央突破からピンチを招いたことを鑑みると、まず狙うは「中央突破」である。
想起される方法は
①大竹のドリブルから裏へ抜けるカボレ/赤嶺へのスルーパス
②カボレへの楔のボールを入れ落としたボールを梶山へ。大竹・羽生が裏へ飛び出す
辺りだろう。
ヴェルディ戦で見せた羽生のゴールに至る過程もまた、効果的だろう。
いずれにしても、まずはサイドで引き付け、そこからいかにドリブル、パスで中を狙えるか。
攻撃のポイントはここではないだろうか。

■懸案の守備■

守備面での注目ポイントを挙げる。
FC東京の昨季及び今季の6節までの成績は以下の通り。
2007年 1勝4敗1分 勝点4 得点:5 失点:10
2008年 3勝1敗2分 勝点11 得点:10 失点:10
こちらは得点が倍増、その代りフロンターレ同様守備面では失点が昨シーズン同様である。
この結果から見ると、フロンターレ以上に守備に気を使っていかなければならない。
贔屓目に見れば、直近のリーグ2試合での失点は1なので、改善の方向にあると思いたい(これはフロンターレDFも同様だが・・・。)が、いずれにしても鄭大世、ジュニーニョの2トップをどうやって抑えるか、が鍵となることは明白だ。
前節のヴェルディ戦では、藤山と長友がフッキの対応をし、ほぼ完璧に抑えたため、スピードのあるジュニーニョに対しても同様の対応が成されると思う。
が、ジュニーニョとフッキの現段階での決定的な違いは、「周りを使うか否か」である。
あまりにもジュニーニョへの対応に執着すると、ジュニーニョに引っ張られたスペースに森、山岸、はたまた中村、谷口といった2列目の選手の飛び出しへのケアが遅れてしまう。
そのため、今回はヴェルディ戦以上にMFとDFが連携した守備が必要となる。
特に失点の多い時間帯(下記別掲)である、後半の入りについては、MFがバイタルをしっかりと埋め、DFと連携した守備をする必要がある。

両チームの時間帯別得失点
過去に筆者がポイントとしてみてきた(別述)「状況に応じた戦術・戦い方の変更」をフレキシブルに行うことを前提とし、ヴェルディ戦同様、前半から60分程度までは60:40もしくは70:30で守備に重点を置いた戦いでも良いだろう。 6試合の間DFラインが固定できず苦慮する城副監督が伺えるが、DFラインを固定出来る確証がないのであれば、その守備面を全体戦術でカバーし勝点を積上げることも一つのやり方である。 「人もボールも動くサッカー」を90分やれることは理想であるが、現実問題まだまだ構築中なのだから、フレキシブルに対応して欲しい。 ■佐原 vs 鄭大世■ マッチアップの注目ポイント。 ここ最近のFC東京守備陣の安定は、フロンターレからレンタル移籍中の佐原に負うところが大きい。 ジャーンが抜けた後のハイボールへの対応度低下などを考えると、安定してハイボールに勝つことの出来るセンターバックの加入は大きい。 恐らくこの試合でも佐原の起用となるであろう。 出場機会を求めての移籍で、古巣との対戦。 佐原に期する部分もあるであろうが、ヴェルディ戦で見せたスタンドへの煽りといった熱い気持ちをここでも出して欲しい。 マーキング指示としては、佐原が鄭大世に付くであろう。 体全身で闘争心を表現する鄭大世と、静かに燃えるタイプの佐原の対決。 楔に入るハイボールでの戦い同様、1対1での対決など、この2人に注目するだけでも熱い戦いを期待できそうである。 同様に、マッチアップ頻度は低いであろうが、羽生vs山岸の千葉移籍組の対決にも注目。 ■2年目の"多摩川クラシコ"への期待■ 両チームの営業的側面が多分に感じられる「多摩川クラシコ」。 今シーズンはCM撮影を行い、両者のホームスタジアムで流すなど、昨年以上の力の入れようである。 サポーター諸氏がこの思惑にはまり込んでいるかどうかは別として、企業としてこのプロモーションを中長期的に続けていくのであれば、必要になるのは拮抗した戦いである。 FC東京と東京ヴェルディの「東京ダービー」が盛り上がりを見せたのも、「東京」の2チームが見せるがっぷり四つに組み合った好ゲームの結果である。 事実、筆者の職場同僚はこの試合を見ており、その熱気にFC東京のSOCIO入り(もしくは5ゲームスチケット)を検討している。 そういった連動性を生むためにも、選手・スタッフは「東京ダービー」で燃え尽きずに、この「多摩川クラシコ」にも同様の心血を注いで欲しい。 経営的なプロモーションを行なっても、結果0-7、1-5では、結果は伴わない(フロンターレサポーターは増えるだろうが)。 両者共に、延いてはJリーグ全体の人気を底上げするためにも、プロモーションした以上は、一進一退の攻防と、両者サポーターが胸熱く踊る試合を見せて欲しい。 蘇る昨シーズンの悪夢。 川崎フロンターレはもう一度完膚なきまでにFC東京を叩き不復調のきっかけをつかみたいだろう。 その反面で、7点目をジュニーニョが挙げた時、FC東京サポーターからは自嘲の拍手が送られた。 FC東京及びサポーターは、この屈辱を胸に、次は喚起の拍手のために。


posted by stanger |14:04 | FC東京 | コメント(4) | トラックバック(0)
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とても興味深く読ませていただきました

こんにちは。
冷静な分析、興味深く読ませていただきました。
私は川崎サポーターですが、FC東京さんとは今後もいい意味での「因縁」「宿命」といった関係を築けたらいいな、と思っています。19日は、よろしくお願いします!

posted by 川崎12 | 2008-04-15 16:44

【Preview】FC東京 vs 川崎フロンターレ(4月19日(土)@味の素スタジアム 16:00~)

15年ぶりにサッカーを生で観ることになり、それが『多摩川クラシコ』ということで多少なりともドキドキしております。選手のことは申し訳ないのですがよくわかりません。でも過去の試合結果を見た限りでは無得点で終わることは無さそうなのでとても楽しみにしております。ハッスルしちゃうぞぉ~!

posted by はる | 2008-04-15 16:53

【Preview】FC東京 vs 川崎フロンターレ(4月19日(土)@味の素スタジアム 16:00~)

 ダービー、明日のナビスコでも勢いを付けて、その勢いを加えて川崎を「ギャフン!」と言わして欲しいです。羽生の離脱が気になりますけど、層はそんな薄くないはず!!勝って上昇気流に乗って欲しいです!!
 フロンターレさんには悪いけどトコトン沈ませてやって欲しいですね。でも逆に負けるとフロンターレは勢い取り戻してきそう・・・・・
 

posted by ダン | 2008-04-15 17:03

コメントありがとうございました!

>川崎12さん
コメントありがとうございます。
フロンターレの試合はこの投稿前にあわてて2試合と開幕のヴェルディー戦だけで書いたので、的外れな部分があればご指摘をお願いします。
フロンターレのあの攻撃力が戻らないと、Jにとっては損失です!
でも、このクラシコの後にしてください(笑)
せっかくの"クラシコ"の冠に恥ずかしくない、熱い点の取り合いをしましょう!
19日、お待ちしてます!

>はるさん
コメントありがとうございます。
15年ぶりの観戦ですか!
攻撃陣が魅力溢れる両チームですから、楽しんでいただける試合になればよいですね。
そしてまたはるさんが、FC東京の試合を観たいと思ってもらえすように!(フロンターレでもいいっちゃいいんですが・・・(苦笑))

>ダンさん
再びのコメントありがとうございます!
羽生は捻挫ですか・・・。明日は休んで欲しいと思っていたので丁度良かったですが、土曜日前に良くなって欲しいですね。
今年は去年のリベンジがありますから、なんとしても勝ち名乗りを上げて、また美味しい酒が飲みたいです!

posted by stanger@管理人 | 2008-04-16 00:34

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