2006年09月24日

FC東京と平山相太

様々な媒体で報じられてきた平山相太選手の移籍問題。
問題が一応の解決を見た9月14日(木)から10日が経過し、平山選手自体もFC東京の一員として日々の練習に取り組んでいる。
東京サポーターの間でも賛否両論の今回の移籍だが、どうも論点が平山相太という選手個人の能力云々よりも、パーソナリティに関する批判に走ってしまっているような気がする。

今回は一サポーターが思う平山選手加入後のFC東京の方向性に付いて書こうとしているわけだが、その前にサポーターの端くれとして、今回の騒動に関する個人的意見を表し、その後に東京のサッカーに関する妄想を書き連ねたい。

確かに、今回の平山の言動、退団から移籍までの経緯、延いてはオランダ移籍に至までの過程においては、議論の種になりやすい、いわゆる「ツッコミどころ満載」の状況ではある。
しかしながら、21歳という若さにおいて、その注目度が故に「発言せざるを得ない」状況下にあることを勘案する必要性があるのではないだろうか。
プロ選手である以上、というよりも社会人である以上、発言に責任を持つことは否応なく付きまとうのであるから、本人がその点を自覚すれば、特段今回の移籍問題に関する言動に「ツッコミ」を入れる必要な無いのではないかと思う。
「大学に」という発言に関しては、個人的には過剰なまでの反応があると思うが、結果が出せるのであれば何をしてもらっても構わない。
自分で給料をもらっているのは何故なのか、と理解して振舞うのであれば、何を口にしても、何をしてもらっても構わない。
要は一日も早く結果を出して、チームメートからもサポーターからも認められることである。
多少の我がままや失言は、結果が伴えば個人的には構わない。
むしろ「大人しい」イメージの平山選手がロマーリオエジムンドばりの「業突く張り」になれば、それはそれで美しいのかもしれない。
以上が、一サポーターの「平山相太協奏曲」への感想である。

その上で、今後のFC東京が進む方向性である。
平山の加入により、現段階で想定できる長所と短所があると思うので、個別に述べてみる。
【長所】
○ハイボールへの対処FC東京が持つ両サイド(右:石川、左鈴木規を想定)からの攻撃力を活かすにはうってつけのFWである。
あれだけの上背があれば、ちょっとずれたぐらいのクロスにも十分対応し得るだろう。
○楔のボール
平山がオランダでプレーした経験の中でも、楔のボールに対してしっかりキープをし2列目の上がりを待てる、というのは最も大きい。
現在のFC東京ではルーカスがその役を担っている。
ルーカスの足元にしっかりとボールが収まり、シンプルにサイドに出すとFC東京の攻撃が良い形で展開されるが、筆者としてはルーカスは中盤でボールを持って、前を向いてプレーしたほうが相手にとって脅威になるため、ゴールを背にしたプレーはあまりさせたくない。
平山の場合は、あの体と手を巧く使ったプレーから楔役には適任と思われる。
ボランチから楔のボール→しっかりキープ→両サイドへの展開→クロス→ヘディングシュート
の流れが的確に出来ることで、中盤の選手の攻めあがりからミドルシュートなどの展開が見えてくる。
これはFC東京の大きな戦術になり得る。

【短所】
○守備への不安
平山が「走る選手」かと言えば、実はそうでもない。
反町U-21代表監督も言っている通り、「オランダでは守備は求められなかったではダメ」なのである。
アマラオ、ルーカスという歴代の助っ人にも最前線からDFラインまで懸命に戻っての守備を要求するチームカラー、サポーターの期待があるため、平山がどこまで「ディフェンシブFW」の役割を理解できるか、は大きな鍵となる。
○チーム戦術への影響
平山が本領発揮すれば、4-2-3-1の戦術にうってつけな選手である。
先述した石川、鈴木規というスピードあるウィングを効果的に使うことが考えられる。
もちろん4-4-2で想定すれば、ルーカスとのコンビ、もしくは阿部吉、赤嶺との組合わせも巧く機能するだろう。
が、2トップにすると、中盤に大きな迷いが生じる。
現段階では梶山がチームの中心になりつつあるが、4人のMFのセンターを梶山が務めることになると、必然的に守備的な役割を担う今野の負担が大きくなる。
決定的なパスを供給できる点では梶山の貢献度は大きいが、守備面を含めると現段階では不安要素が大きい。
となると、4-4-1-1のような形にして、ルーカスにトップ下の役割も担わせ、中盤を今野-伊野波でとにかくボールを拾わせるか、または今野ー宮沢で宮沢のロングボールの精度を活かして、楔を有効に使うか、が現実的なのではないかと思う。
4バックということを考えると、平山と梶山の組み合わせは守備面でリスクを背負うことになるため、どちらかの意識改革が迫られる格好になるだろう。

無論3バックを採用することで、上記の長短所は変わってくるが、基本的に4バック信者な筆者からすると、右:徳永、左:金沢の4バックをデフォルトとして考えているため、3バック時に関しての長短所は想定していない。

実際に平山のプレーをリザーブでさえも確認していないため、大言することは出来ないが、各種報道、及び倉又監督のコメントなどを総合すれば、まだまだ体にキレがないようである。
キレが取り戻せたとしても、ルーカスや阿部という守備をすることも厭わない先輩がいることを考えれば、「守備はそれなりに」では困る。
まずはチームにフィットすることが最優先だが、現段階からFC東京のFWが担ってきた役割を理解し、体現して欲しい。
そうすることで、チームスタッフ、サポーターからの評価も大きく変わるだろう。

何を言ってくれても構わない。
失言も構わない。
守備をしなくても構わない。
しかし、それをするならば、誰にもまして得点を決める選手でなければならない。
浦和レッズで言えばワシントンのように、守らなくても、試合の80分は消えていても、決定的なチャンスでしっかり決められる選手であってくれればいい。
もう平山相太協奏曲は終わり。
FC東京の平山として、一日も早くスタメンに名を連ねて欲しい。

最後に。
今日の鹿島戦はみっともない負けようだった。
だからといって、藁にもすがるような気持ちで平山の投入を焦って欲しくない。
新規加入の選手に頼るしか術がないのであれば、J2に行って頭を冷やした方がまだマシではないかと個人的には感じる。
まずは今シーズン最初からやってきたメンバーでJ1残留。
そして来季への布石をしっかりと敷いて欲しいと思う。

posted by stanger |23:58 | FC東京 | コメント(2) | トラックバック(0)
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この記事に対するコメント一覧
Re:FC東京と平山相太

いずれにしろ、倉又監督が平山をリザーブに落としたのは正解。もし、鹿島戦に使うようなことをしたら、チームは空中分解していただろう。

posted by potato | 2006-09-25 13:42

Re:FC東京と平山相太

> potatoさん

コメント有難うございます。
仰る通り、倉又監督の決断は正解ですよね。
ただでさえ状態の悪いチームで、新参、しかも調子が悪い選手をネームバリューだけで起用すれば、間違いなくチーム状況は(さらに)最悪になるでしょうね。
内容が伴っていない負け、というよりも、セットプレーから相変わらずの失点なので、きっかけは意外と単純なことなんじゃないかと思いますが・・・。

posted by stanger@管理人 | 2006-09-26 01:07

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