2007年02月15日

熱い1年~相馬崇人~

2007年2月14日、日本代表発表。
その中に筆者が期待する選手の名前があった。
浦和レッズの相馬崇人。
鋭い眼光同様に切れるドリブルを武器に、左サイドを駆け上がる姿は、東京ヴェルディ時代から目立つ存在であった。

筆者が相馬に大きく期待するようになったのは、彼の試合出場機会が増えた2004年からであった。
当時の東京ヴェルディ1969アルディレス監督の「代表召集でクラブの練習に出れない三浦(淳宏)より、常にクラブにいる相馬を使う」という方針の下、彼が選手として大きく飛躍した年でもある。
この年、筆者がサポートするFC東京は東京ヴェルディと3度対戦している。
リーグ戦で2度、ナビスコカップ準決勝で1度。
その内、相馬はナビスコカップで1度のみの出場であったが、三浦の穴を埋めて余りある活躍を見せていた。
個人的には怖さで言えば三浦の正確無比なセットプレーよりも、左サイドでボールを持ち、個人で局面の打開を出来る相馬であった。
ナビスコカップのヴェルディスタメンに、相馬の名前を見たときに、非常に嫌な気分がしたというのを今でも覚えている。
開始直後に相馬は左サイドを駆け上がり、FC東京陣内深くまで切れ込み、コーナーキックを得た。
事なきを得たが、この開始直後から徹底して仕掛けてくる相馬の姿勢は、ベテラン三浦には無い「思い切りの良さ」が見ている側にも伝わり、相手チームにも脅威を与えるのには十分だった。
FC東京も逆に6分、14分と得点を重ねた上、22分にはベルディ林が退場。
FC東京の楽勝ムードが漂う中、相馬は攻撃的な姿勢を崩さず、左サイドを駆け上がって積極的にシュートまで持って行くなど、ヴェルディイレブンを鼓舞する動きを再三見せていた。
前半で3-0とした東京だったが、後半になるとムードは一転。
3点差を追いつかれるという大失態を見せるわけだが、その後半にあっても相馬は何度も攻撃を仕掛けた。
これにより、FC東京の右サイドバックに入った藤山が自陣に釘付けとなり、FC東京得意のサイド攻撃が分断されることとなった。
この試合における相馬の存在感は、同年に急成長を見せた小林大悟、平本一樹に負けぬ物を放っていた。
試合は4-3でFC東京が勝ったものの、相馬崇人が見せた能力と、その鋭い切れ味は、敵ながら天晴れと賞賛したくなるほどのものであった。

2004年はJリーグ、ナビスコ、天皇杯を含めて24試合に出場。
翌年は三浦淳宏を神戸移籍へと追いやり、34試合出場。
レアル・マドリードとの親善試合においては、先制の基点となるなど、終始時差ぼけムードの漂うレアル右サイドバックサルガドを翻弄し続け、相手選手から賞賛の声も上がったという。
大卒3年目のシーズンは相馬にとって、更なるステップアップの年となった。
これらの活躍が認められ、2006年には東京ヴェルディのJ2降格も要因となり浦和レッズに移籍。
しかしながら、縦に早いサッカーを標榜するブッフバルト監督から「守備面で不安がある」とのことで、三都主のバックアッパーとしての起用が続いた。
筆者の目から見ると、相馬をバックアッパーとしてベンチ、またはベンチ外に置くというのは、極めて無粋な考えであるとしか思えなかった。
昨シーズンの浦和レッズのサッカーが面白い、面白くない、という意味ではなく、堅守速攻のサッカーにおいて、相馬が生きる道というは極めて限られていた、としか言いようが無い。
更には、残り15分程度で代表の疲れが見える三都主と交代で出場しても、彼の持ち味であるスピード溢れるドリブルを生かす状況は
益々限られる状況でしかなかった。
Jリーグにおいては18試合で327分、1試合平均18分。
否定、批判をされること覚悟で書けば、この出場時間は相馬という選手を有するチームとしては「無粋」としかいえない。

しかしながら、2007年、三都主の欧州移籍に伴い、相馬は「やらなければならない」状況を手に入れることとなった。
出場時間は一気に増えるであろうし、また監督交代によりポゼッションを高めて攻撃するサッカーにスタイルが変化したことで、相馬が相馬らしくあるための環境が整えられたと言って良いだろう。
三都主の移籍前提で獲得されたとする声が以前から大きかったが、相馬にとって舞台は全て整えられた。
尚且つ、そこでの活躍がサイドの強化を課題とするオシム・ジャパンへの選出にも繋がると思われていた矢先に、日本代表への選出と相成った。
三都主という重しが取れた相馬の目の前には、大きなフィールドが横たわっている。
同じく先日行われたバイエルン・ミュンヘンとの親善試合でも、1-3という敗戦ながら、シュバインシュタイガーから「一番気に入った選手は16番」という賛辞を受けてもいる。
組み立て、走り、勝負をして攻撃を仕掛ける。
オシムが標榜するサッカーにおいて相馬は大化けする可能性が高い。
そのため、筆者は相馬にはできる限り長いプレー時間を与えてあげて欲しいと願う。
あの鋭い眼光と、気持ちを前に出したプレー、そして相手を恐れずに1対1を仕掛ける姿勢は、オシムジャパンに新たな息吹を吹き込めるはずである。

その反面、相馬には1年間という時間しか与えられていない、というのも事実である。
三都主のレッドブル・ザルツブルグへの移籍は2007年1月30日から1年間。
すなはち、2008年の1月29日までに三都主が帰ってくる場所を余しておいてはならない。。
それは浦和レッズのみならず、日本代表においても然りである。
かつてヴェルディで三浦淳宏をベンチに追いやったように、オジェック、オシムという理論派をプレーで説き伏せなくてはならない。
2007年、相馬にとって熱い1年になるはずであり、その舞台は既に整っている。
後はその上で相馬がすばらしいパフォーマンスを披露出来るかどうか、本人にかかっている。

posted by stanger |16:10 | Jリーグ | コメント(7) | トラックバック(0)
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Re:熱い1年~相馬崇人~

彼にしてみれば、「やっと俺の出番か?」ぐらいのもんでしょう(笑)
あの負けん気の強さを感じさせるプレイスタイルは非常に気持ちいいですよね。
突破力ということに関していえば、Jで1,2を争うんじゃないかなぁ?
クロスの精度に多少難があるとはいえ、
DFとしてはガンガン来られる方が絶対嫌ですしね。

posted by Link | 2007-02-15 16:57

Re:熱い1年~相馬崇人~

>Linkさま

コメント有難うございます。
確かにおっしゃるとおり、彼ならそのぐらいの意気込みでしょうね(笑)。
ただ、付け加えさせて頂けるなら、強気な割りにどこか「抜けて」いる感じがして、言いたくなってしまいます。
これぞ老婆心なんでしょうが・・・。

posted by stanger@管理人 | 2007-02-16 01:01

Re:熱い1年~相馬崇人~

相馬に守備面で不安があるってギド言ってないですよ??三都主も守備しないし。。
相馬は攻撃の選手なんである程度守備はいいんです。
相馬に足りないのはスタミナ、クロスの精度。
スタミナが足りないのは自分のブログでも認めてる。

posted by 西浦和 | 2007-02-16 02:34

Re:熱い1年~相馬崇人~

三都主にあって相馬に足りないのはクロスの精度とズル賢さくらいかなぁ。
三都主の場合、ズル賢さが裏目にでてイエローもらってたけどw

むしろ三都主みたいに持ちすぎてとられるってのが少ないから、
全体のテンポが良くなるんじゃないかな。

posted by しん | 2007-02-16 16:38

Re:熱い1年~相馬崇人~

失礼します。西浦和さん。。コメントにコメントするのは恐縮ですが、ギドは相馬の守備に不満があったようですよ。。アレックスの守備は、みんなが言ってるほど、悪くないと思いますが・・・

posted by モ-リー | 2007-02-16 16:57

Re:熱い1年~相馬崇人~

モ-リーsanはマリサポでしょ??
レッズの試合見てないじゃないですか??
それはオシムに影響されすぎですよ。明らかに守備してない。
啓太、長谷部、坪井は三都主守備してくんないって言ってました。
他チームはもっと三都主のとこ攻めればよかったのに・・と思います。
FC東京の試合みたいに

posted by 西浦和 | 2007-02-16 19:56

Re:熱い1年~相馬崇人~

順序が変わりますがご容赦ください。
>しんさま

コメントありがとうございます。
相馬選手はクロスの精度、というのは確かにそうですね。
ただあの縦への突破力があって、中にワシントン選手がいれば、多少の精度は許されるかな、と個人的には思います(苦笑)
三都主選手のずるがしこさ、については自分は気づきませんでした。
今後注視してみます(でもオーストリアか・・・)

>西浦和さま、モーリーさま
(お二方に対しての返答で申し訳ありません)

コメントありがとうございます。
まず、ブッフバルト監督のコメントに関しては、この週末にソースを出したいと思います。
定かではないのですが、なんらかのソースにそういった内容のコメントがあった記憶がありますので。即時に出せずに申し訳ありません。

ただ、筆者的には、三都主選手の守備、というのは単純に論じれないものだと思っています。
昨季の浦和が採用していた3-5-2を基準に考えると、FC東京のようなサイドアタックを得意とする4-2-3-1には分が悪いです。
それでもガンバのように同一システムをひくチームに対しては、サイドが1対1の形になるので、ミドルサードにおける守備は、三都主>相馬、と言わざるを得ない、というのが筆者の見解です。
選手はシステムでサッカーをするわけではないのですが、システムによって生き死にが出るのもまたサッカーだと思っております。

あくまでも筆者もFC東京サポーターであり、浦和の試合を見ていない、とされてしまえばそれまでではありますが、一サッカーファンとして、極めて冷静な観点で観た上での意見でありますこと、ご容赦頂けましたらと存じます。

無論、浦和サポーターの方による視点を否定するつもりはございませんので、今後もご意見頂けましたらと存じます。

posted by stanger@管理人 | 2007-02-17 06:29

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