2006年11月21日

鬼門?必然?~ジュビロ磐田vsFC東京~

痛飲してしまい朝7時に帰宅。
二日酔いの頭痛を引きずりながらテレビの前に陣取って観戦したこの試合の90分間は、東京サポーターとしては予定調和のように「成す術なし」の試合だった。
一向に勝利できないヤマハスタジアムでのアウェイ戦。
もはや鬼門というよりも必然に近いこの敗戦である。

劇的勝利の裏側で

ホームのガンバ大阪戦、川崎フロンターレ戦の劇的勝利と天皇杯バンディオンセ神戸戦での大勝により、FC東京陣営の士気は高かったであろう。
しかしながらその裏側で、というよりも10月以降のリーグ戦5試合で失点12という結果が如実に示す通りのDFラインへの不安というものが存在していた。
アジウソン監督就任以降好調を維持するジュビロ相手とあっては、不安が現実となるのは明らかであった。
完全に自由な状態でのクロスとヘディングで失った1点目、1人のプレーヤーに4人もの選手が引き付けられた2点目。
東京DFを混乱に陥れた太田、福西、前田を中心としたジュビロのジュビロらしいパスワークは見事の一言に尽きるが、それ以前に中盤からDFへのマークの受け渡しが全くずれていた東京の守備陣にも問題があったことは否めない。

ボールが取れない

FC東京の特徴は、高い位置でのプレスからボールを奪っての速攻である。
高い位置でのプレスはDFラインの押し上げがあって始めて成り立つものである。
DFラインが押し上げれば自ずと中盤がタイトになるから、こぼれたボールへの対応がスピーディーになって先にボールに触ることが出来るし、その上相手のパスコースも限定できる。
が、この当たり前のことが一つの違いで機能しなくなってしまう。
この試合で言えば太田が高い位置で常に徳永を脅かしていた。
前でボールを拾いたい徳永がポジションを上げた裏を太田が狙い、右サイドのバランスを崩される。
また2列目の福西が中盤で上手くボールを収めては散らし、ゴール前に上がっていく動きに今野が釣られてしまい、DFラインに吸収される形に持ち込まれてしまった。
尚且つ空いたスペースにファブリシオまでが突っ込んで、東京の中盤は完全に蹂躙されてしまっていた。
マンマークではないにしても、誰につくというルールがある以上、釣られてしまったりすることは致し方ない。
それを誘発して、連動的な攻めを見せたジュビロが上手だったとしか言い様がない。

見えないヴィジョン

倉又監督が急遽就任する形となったFC東京が降格の危機に晒されたことは、ある意味仕方がないとも言えることであった。
今季ガーロ監督が就任し、猫の目的に変わる戦術に選手が戸惑いを隠せずにいた状況から、急遽昨シーズンまでの原監督路線への回帰を試みた。
チームの中核を担うジャーン、茂庭の怪我(それ以前に不調)という不運に見舞われはしたものの、この日和見的とも言える回帰路線は、些か表面的とも言える。
勝つことに拘るサッカーをするのか、それともスペイン的な1-0よりも4-3で勝つというサッカーがしたいのか、もしくは堅守速攻路線を貫き通したいのか。
昨年の原路線が極めて分かりやすいサッカーであっただけに、今季の東京から与えられるメッセージが見当たりにくい。
この日のジュビロ戦一つを取ってみても、相手のサッカーがここ数試合とは全く異なるものにも関わらず、全く同様のスタメンで、全く同様の選手交代を行うことしかしなかった。
あれだけボールを回され、落ち着きを失っていたイレブンに対してのメッセージとして三浦を使うことも出来たであろうし、ジュビロに対して精神的な嫌悪感を抱かせるなら栗澤を投入することも有りだったであろう。
ただただボールを取れないことで苛立った今野がフリスビー犬の如くピッチを駆け回り、ボールタッチが少なくなってしまったルーカスは過度にキープを試みて、決定機を外しまくった戸田が走ってはまた外し・・・。
完全に悪循環に陥っていたにも関わらず、成功例だけに拘るチームのやり方が浮き彫りになってしまった試合であった。

11月20日、我が家には2通の封書が届いた。
筆者と嫁宛てに来たソシオの更新案内である。
二人でその封書を覗き込みながら、来季に向けた期待と今季に関する失望がリビングに充満していた。
そして、いつ、どのタイミングでこの更新葉書を投函しようかと考えている自分がいた。
そんな計算をしても仕方が無いことは分かっているのにも関わらず。

勝手も負けても残り3試合。
その中で何かを見出せるようなプレーが飛び出すことを願う。
その瞬間に、葉書を投函することが決意できるのだと思う。

posted by stanger |10:54 | FC東京 | コメント(0) | トラックバック(0)
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