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日本vsコートジボアール戦 Review

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http://www.plus-blog.sportsnavi.com/stanger/article/125で予測した通りに、山口と長谷部のダブルボランチでスタートし、記事には書かなかったが森重が先発して始まった試合。 最後は予測した通りにジェルヴィーニョにやられて、予想とは逆数の1-2での敗戦。 朝8:30から県内のスポーツバーに集合してチームの選手や親御さんと観戦したこの試合。 最後には 「コーチがジェルヴィーニョって言って、2-1なんて言うからその通りになったじゃないか!」 とやけっぱちな八つ当たりを選手から受けると言う、なんとも泣きっ面に蜂という状況に・・・。 それだけ老いも若きも期待をし、待ちに待ったこの日。 残念なスタートになってしまいました。



◆予想外のフライングスタート◆

試合開始直後から、予想された通りにコートジボアールは前からプレスを掛けて日本のボールを奪いに来る。 逆に日本はボールを獲りに行きたくとも、獲りに行けば軽く交わされボールを回されるという状況が早々に。 そこにキーマンであるヤヤ・トゥーレが自在に絡み、ボールの奪いどころを見失った状態で押し込まれる時間となる。 前半10分までにペナルティエリア内に侵入されてのシュート機会が2度。 恐らくこの時点で選手は「なんかおかしいな」という事が頭に浮かんでいたように思う。 個々の身体のキレもそうだが、チーム全体でどこでボールを奪いに行くのか、どう連動してプレスを掛けるのか、そんなポイントが見つからないままに時間が過ぎてしまっていたのではないか。 その日本の立ち上がり10分は、コートジボアールの攻撃を受けながらも長いパスでFWに当てに行くパスが2本程で、そのどちらも跳ね返される。 前に掛かるコートジボアールを押し下げるにも十分とは言えない状況だった。 そんな状況の中で16分にスローインから長友→本田と繋ぎ、本田がワンタッチでペナルティエリア内に侵入、左足を振り抜いて先制した。 これには正直面食らった。ある種事故的な要素ではあったけれど、とにかく先制をしたことに違いはない。 残りの30分はとにかく守りを主体として、カウンターで追加点を狙いに行けばよい状態になった。 何よりも重要なのは、このリードを少なくとも前半は保ったまま進むことだったろう。

その後もハーフタイムまでの30分間、コートジボアールは中盤で中短距離のパスを繋いで攻撃を形成しようと試みるが、高い位置でラインを形成する日本代表を崩すまでには至らない。 打たれたシュートの半分以上の3本は全てペナルティエリアの外からで、中から打たれたシュート2本も、しっかりとDFが身体を寄せており、大きな問題になり得るものではなかった。 日本代表からすれば「攻められているけど、まだ大丈夫だな」という時間が続いた。 懸念したジェルヴィーニョも時折らしさはみせるものの、1対1で悉く日本選手に止められ完全にゲームから分断できており、出来は良くないながらも、自分達がやりたいことの半分程度は出来ていたように思う。

ただ、この前半で目についたのは、攻撃に転じる時にボランチが全くビルドアップに関連出来ていなかった点が一つ、そしてジェルヴィーニョが右にポジションをとる事が多かったため、長友の上がりが制限されてしまい、サイドの攻撃が右に偏りがちだった。 コートジボアールからすればある程度守備のポイントを限定する事が出来ており、大きな問題に陥るような状況にはなり得ていなかった。 この点から、僕は試合感が戻ったとは言えない長谷部を遠藤に代え、どのタイミングで攻撃の主導権を取り戻しに行くのかに注目をし始めた。

◆ゲームプランへの固執◆

57分に予想通り長谷部→遠藤の交代が行われた。 このタイミングが試合の分岐点になったと思う。 勝っている状況で、かつ後半開始から交代のタイミングまで、日本陣内でコートジボアールは効果的なプレーをしていない。

むしろ日本の方が長いパスを中心とは言えども、相手ゴールに近いところで攻撃を仕掛けている状態だった。

勝っているチームが先手を打って戦況を自ら変える必要性はない、この交代を観て僕はそう隣に座っていたうちのチームの選手に伝えた。 彼は「なんとなく嫌な感じがするよ」と一言だけ言った。 むしろ、追うコートジボアールが先に手を打つのを待っても遅くはなかった。 コートジボアールが打てる手といえば、ドログバを投入する事に尽きるわけで、事実62分にボランチのセリエ・ディエを交代させている。 これにより、コートジボアール4-2-3-1のフォーメーションが4-1-3-2と前掛かりに変わった。 これを見てから、一旦長谷部→今野or青山に代えてドログバを徹底敵にマークし、ボールを自由にさせないようにする手段をとった上で、香川→遠藤、という手を打って守から攻へのスイッチを準備しても良かったのではないか。 ドログバが先発しなかったことで若干のゲームプランへの狂いが生じた結果、日本は自身のゲームプランを粛々と進める事を選択したのだろう。 それが長谷部→遠藤という交代策に表れたと思う。

◆同じやられ方で万事休す◆

ドログバは特別に凄かったわけではない。 当たり前に自分のプレーをこなし、更には疲れの見える日本選手が自身にフォーカスを当てている事を十分に分った上で、コートジボアールの全体観を見ながらマークを引きつけ、ボールをキープして時間を作っていた。 ドログバに引きつけられ、且つ前半からやられていたヤヤ・トゥーレの上がりに警戒をするばかりに、サイドへ張り出して守る事よりも中への意識が強くなり過ぎてしまっていた。 そのためフリーでクロスをあげられ、全く同じ形でボニとジェルヴィーニョにニアサイドからヘッドで決められるという事に至ってしまった。 ドログバの投入から実に4分という短い時間で、日本が懸命に守ってきた62分間を水の泡にしてしまった。 悔しい、というよりも実に情けない流れとなってしまった。 ザッケローニ監督の采配面では、前述のゲームプランへの固執が問題になるであろうが、一方でピッチ上の選手にも大きな過失がある。 本田は先制点を獲ったまでは良かったが、後半に入るとまるで別人のように攻撃のスイッチを入れられず、ショートパスのタイミングを見失ってはカウンターの起点を作っていた。 いつかこのミスの連続が大きな痛みに繋がるだろう、そんな事を思っていた矢先に、見事に同点弾の起点となってしまった。 香川も前半から動きが思く、本来彼が持つドリブルでの推進力を見せられなかった。 ボランチからのビルドアップが皆無だっただけに、香川がどのタイミングで動きだせば良いのかが分らなかったかもしれない。 日本の心臓部であるボランチ、ポルトガル語でハンドル、が全く握れなかった時に、前線の選手がどのように動けば良いのか、意思統一が全く成されていないような90分間だった。 守備陣も同点に追いつかれた後で、修正を話し合っているような雰囲気が感じられなかった。 ドログバが違いを生み出している事に気付いていたのだから、同点になったところでどう対応をするのか、多少の時間を作りながら話し合っても良かったのではないか。 ベンチから激しく叱咤をする長谷部の姿をみて、日本代表チームのキャプテンシーの欠如に落胆をせざるを得なかった。 それが全く同じやられ方で逆転した引き金にもなっていると言えた。

◆ギリシャ戦での戦い方◆

ギリシャ戦ではとにかく勝つ事が最低限求められる。 コロンビアがコートジボアールと当たることを考えると、コートジボアールの出来から考えると、恐らくコロンビアは勝点3を手に入れるだろう。 ということは、日本はなんとしても勝点3をもぎ取り、最後の最後まで可能性を残さなければならない。 ギリシアは「欧州予選最小失点」というが、相手は ラトビア、リトアニア、リヒテンシュタイン、スロバキアと、一流国とは言えない相手に対してのことだ。 同組で1位通過したボスニア・ヘルツェゴビナには3-1でアウェイ敗戦している。 またコロンビア相手にも3失点で敗戦をしている。 その観点から考えると、「堅守」という専らの情報は放棄して考えていい。 長谷部を遠藤に代え、大迫を大久保に代えて、とにかく前に前にいけば自ずと結果は付いてくるはずだ。 どちらかと言えばギリシャの方が日本には与し易いと戦前から思っていたの、なんとしてもコートジボアール戦は最低限勝点1が欲しかったが、 ここから盛り返す意味でも、ギリシャ戦は勝点3がマストになる。 4年間の集大成、残り4日で選手同士でもう一度勝つために必要なことはなにか、を探りあってもらいたい。 最終であたるコロンビアも、コートジボアール戦の内容如何では選手を入れ替えての対応等が考えられる。 自力での決勝トーナメント進出の可能性は極めて低いかもしれないが、これだけ盛り上がった日本国民に、とにかく意地と感動を与えるゲームを期待したい。

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