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いよいよ!日本代表vsコートジボアール戦 Preview

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6月15日午前10時、いよいよ日本代表がブラジルワールドカップの初戦を迎えます。 コートジボアールのこれまでの戦いぶりを全て観られるわけでもないので戦況も含めた予想が立て辛いですが、やはりこういう時にはネットが役立ちますね。 特にイングランドを中心とした海外 ネットメディアでは、詳細な各チームレポートが見られたり、面白い分析がなされていたりと、非常に興味深いネタが満載なので、今回は日本代表初戦直前として記事投稿したいと思います。



◆フォーメーションとムーヴメント◆

日本国内の各種メディアの報道ぶりを見ると、コートジボアールではディディエ・ドログバとヤヤ・トゥーレの名前を挙げられる事が多くあります。 もちろんこのワールドクラスの2人は注目に値するのですが、個人的にはコートジボアールの注目選手はジェルヴィーニョだと思っています。 ジェルヴィーニョは、長友が「普通の走りとドリブルの速さが同じ」と賞するように、そのスピードが特徴です。 速いだけなら世界には幾らでもいますが、更に彼の場合は豊富な運動量も持っています。 前で張るタイプのドログバと共に、攻撃の組み立てにも参加しながらゴール前にも飛び出してくる彼は、日本守備陣に取って非常に厄介な存在になるでしょう。 では、日本とコートジボアールの予想されるフォーメーションを元に考えてみましょう。

http://i1231.photobucket.com/albums/ee512/zonal_marking/japanxi_zpsc6e12c66.jpg 及びhttp://i1231.photobucket.com/albums/ee512/zonal_marking/cote_zps5d74d02f.jpgより転載

上が日本代表、下がコートジボアール代表の予想フォーメーションです。 自分で作成するのが面倒臭かったので、http://www.zonalmarking.net/から拝借しました。 割ときれいな4-2-3-1のフォーメーションを 取る日本に対して、同じ4-2-3-1ではありますが、ジェルヴィーニョが前掛かりになりながら攻める方向性にあるコートジボアールであることが分ると思います。 右に位置をするカルーもスピード豊かな選手で怖い存在で、この二人は左右入れ替わりながらドログバの周りを衛星のように動いて攻撃に絡んでくると思われます。 フォーメーションとムーブメントの矢印を見れば分るように、ジェルヴィーニョは縦に動くウイング的な動きよりも、中に中に入ってくることが多くなりそうです。 この時に日本の守備陣がどのように動くのか、ここが一つのポイントになるかと思います。 日本はドログバには吉田を当てて守備に入ると思いますので、もう一人のセンターバック(CB)である森重または今野がジェルヴィーニョと対峙する、というよりも、サイドバック(SB)の内田が中に絞って対応することになるでしょう。 その時に、サイドバックがどれだけ中までジェルヴィーニョについて行くのか、この点が非常に重要になってくると思います。 SBがマンマーク的に相手について行ってしまうと、自ずとそのエリアが相手しまうので、コートジボアールの左SBであるボカの上がりを簡単に許してしまう事になり、相手の攻撃に厚みを与えてしまいます。 そこを岡崎が対応してしまうと、今度は攻撃に転じる時に迫力がなくなってしまうため、鍵となるのが日本のSBと ボランチがどこでジェルヴィーニョのマークを受け渡すか、になってくると思っています。 その点では、僕はボランチには上図と違って長谷部と山口のコンビでこの試合に臨むのが良いと思っています。 ジェルヴィーニョの運動量に付いて行ける選手を考えると、遠藤よりも若い山口、場合によっては守備力の強さを持つ青山が内田とマークの受け渡しを行うことで守備をうまくこなす事が出来るように思います。 コートジボアールにはヤヤ・トゥーレという強力な選手も居ますので、そのヤヤを長谷部と本田で挟み込んで対応することになれば、なんとか攻撃の芽を摘むことは出来るように思います。 逆に、日本のCBがドログバと後ろから上がってくるヤヤに気を取られていると、斜めに入り込んだジェルヴィーニョへカルーからクロスが入ってあっさり失点、ということにもなりかねません。  逆に、ジェルヴィーニョを試合の中から分断する、孤立させる事が出来れば、恐らく苛立ってドリブルに頼る場面が多くなると思いますので、あまりそこに集中力を使うことがなくなり、日本の思うがままに試合を進められるのではないかと思います。  いずれにせよ、どこまでサイドバックがジェルヴィーニョに付いて行くのか、中に入られた時には誰が「面倒を見る」のか、どうやって前線の選手から分断するのか、そんな点に注目をして僕はこの試合を観て行こうと思います。

◆チームの攻撃スタイル◆

では日本とコートジボアール、またその他の対戦国を一つの指標で分析するのに、何か良い手法やデータがないか、そんな事を考えながら海外メディア等の分析評を漁っていたところ、イギリスのプロスポーツ選手のパフォーマンスデータを分析するProzone社のBlogに非常に興味深い分析データが掲載されていました。

http://www.prozonesports.com/world-cup-2014-playing-styles/

今回のワールドカップ出場国をチームを4つの指標、2つのポートフォリオで分析したものです。

http://www.prozonesports.com/wp-content/uploads/2014/06/PD.png より転載

 こちらの図は、縦軸に”Opposition % of Ball Played First Time”、分かり易く言えば相手がボールを持っている時に積極的にボールを取りに行くパーセンテージ、です。 もっと簡単に行ってしまえば、「前からプレッシャーを掛けに行く度合い」が高いか低いか、ということになります。 横軸には、”% of Passes Directed Forwards”、分かり易く言えば、「攻撃時にフォワード(FW)に直接パスを出す度合」いが高いか低いか、ということになります。 ここから見ると、日本はプレスはそこそこ、FWに対して縦パスを入れるパターンも、パスを繋いで攻撃に移って行くパターンも、参加国の中ではバランス良く行うタイプである事が言えます。  一方のコートジボアール(CIV)は、表の真ん中に位置しており、日本よりも積極的にボールを奪いに来て、直接FWにボールを入れる攻撃でも、パスを繋いで行く攻撃でも両方を持ち合わせていることが想像されます。  となると、お互い結構な割合で拮抗した戦いになる事が想像されます。  逆に言ってしまうと、日本よりも激しくボールを奪いにくるコートジボアールの戦い方から、ミスを誘われてボールを奪われてしまうと、ドログバへの縦パスで一気にやられてしまう可能性もありますし、それを警戒してDFが引き過ぎてしまうと、今度はボールをじっくりと持たれてしまうということになります。  コートジボアールのプレッシャーを持ち前のスピードと、選手のモビリティつまりはポジションの入れ替わり等で素早く攻撃に転じられるかが日本代表の鍵となります。

 次にもう一つ同じような図を見てみます。

SC 1http://www.prozonesports.com/wp-content/uploads/2014/06/SC.png より転載

 こちらの図は、縦軸に”% of Attack with Shot”、つまりはシュートで攻撃を終わらせている率、になります。  横軸には”% of Attacks with Cross”、攻撃時にクロスを 多用しているかどうか、という率をとっています。  日本はクロスの率も高く、シュートで終わる率も高くなっています。  これらの数値は、これまでの試合を分析した結果ですので、アジアで戦う事が多い日本がシュートで終わる率が高い、という事を割り引いて考えなくてはならないかと思います。  一方のCIVは、シュート率が低く、クロスの率も高いとは言えません。  ここから考えられるのは、クロスを入れる、というよりも中央突破を図る機会が多い、ということです。  となると、ドログバがボールをキープしたところに、ジェルビーニョやカルーという選手は縦に突破をするよりも中に中に入ってくる傾向が強いと考えられます。  そのためには、前節でも触れたように、サイドバックと中の選手=ボランチとのマークの受け渡し、センターバックとボランチの受け渡しや距離感が非常に重要になってきます。  ここまで見るだけでも、結構な激戦となることが予想され、僕はなんだか日本国内で「コートジボアールなら勝てるでしょ」というような風潮とは真逆に考えてしまっています。

◆結果はいかに?予想◆

 僕個人はこの試合、日本が押し込まれる時間帯が結構多いのではないかと思っています。  特に前半は我慢の時間が多くなってしまうと思います。  日本が勝つには、とにかく60分ぐらいまで我慢をして自分達の時間が来るのを待つことです。  コートジボアールの選手達に比して、日本のチームは全体的に最後まで運動量が落ちませんから、とにかく相手が疲労するまで我慢して待つ事が必要に思います。  60分過ぎた辺りから遠藤を投入して、攻撃のテンポアップを行い、相手DFの裏を大久保や岡崎、柿谷という選手に狙わせればチャンスはあるはずです。  逆に、僕は遠藤が先発してしまうと、この試合に限っては、交代で流れを変えるという事が出来難くなってしまうのではないかと思っています。  試合の結果としては、引分が可能性が高いかな、と思います。  フォーメーション含め、チームのスタイルが似通っている分、拮抗した試合になりそうです。  コートジボアールの弱点とも言えるセンターバックの守備を考えると、攻撃陣が流動的にポジションを変えたり、斜めに両CBの間を抜けるような動きを見せてくれば、自ずとチャンスは産まれると思います。  また、どちらかというと組織よりも個で戦ってくるコートジボアールですので、日本特有の組織力で打開する戦い方に終止出来れば、相手が勝手に崩れてくれる可能性もあります。  そういった条件がハマれば2-1で日本の勝利かな、というのが僕の希望です。  とにかく欧州の第一線で活躍する強力な攻撃陣を有する コートジボアール相手に、引きすぎずにどれだけ耐える事が出来るかが肝になる試合だと思っています。

 6月15日午前10時。  皆さんそれぞれの場所で、それぞれの思いを胸に日本代表の勇姿をご覧になる事かと思います。  4年に1度、サッカーを通して国が一つになれる機会です。  どうか日本代表に大きな声援を、地球の裏側に送れるように、応援をお願いします。

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日本vsコートジボアール
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