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デル・ピエロはJリーグにやってくるのか!?

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※お断り 本記事は著者の個人Blog、htogai.comと同一投稿です。

かつてイタリア代表、そしてセリエAのユベントスのエースとして活躍していた、アレッサンドロ・デル・ピエロがJリーグにやってくるかもしれない!ということで、サッカーファンの間では俄に話題となっています。
僕の周囲の人からも、「来るのかな?来るとしたらどこだと思う?」と聞かれることが多いので、ここで記事にしてみようと思いました。

今シーズンは現役ウルグアイ代表ストライカーのディエゴ・フォルランがセレッソ大阪に入団し、非常に華やいだ感のあったJリーグに、更にデル・ピエロがやってくるとなると、ワールドカップ後のシーズン後半戦も非常に話題を集める事になるでしょう。
ここ数年観客動員に苦しむJリーグからすれば、フォルランと共に2枚看板スターとして、喉から手が出るほど欲しい超スターでしょう。
話題を集められれば、来年から移行を予定している2シーズン制にも良いステップとなります。
(僕個人の2シーズン制についての賛否は反対、でありました。これについてはまたの機会に)



で、結局来るの?

各種の報道によれば、デル・ピエロ自身はアメリカ(メジャーリーグサッカー)か、Jリーグを希望していると言います。
すでに現在所属しているオーストラリアAリーグのシドニーFCは退団しているとのことで、移籍金無しでの移籍が可能となっています。
(サッカーは所属フリー、またはチームとの契約切れ半年前以降であれば、移籍金無しで移籍することが可能な国際ルールです)
そのため、残るは選手自身に魅力的な年俸を提示出来るチームがどこなのか、ということになります。
デル・ピエロは僕と同じ1974年生まれ、今年で40歳ですので、肉体的な面からもそんなに高い年俸を払うチームはないでしょう。
一部では年俸1億2千万〜2億の間、と言われています。
事実、オーストラリアでは200万豪ドルで契約をしていました。
ユベントス時代には6億円とも言われる年俸を貰っていた彼ですから、40歳を迎えれば年俸も低減することは仕方がありません。
(ちなみに、フォルランは年俸約3.5億とも6億とも言われていています)
現状、日本人選手のトップクラスでも1億円プレーヤーは片手で数えられる程度の状況で、40歳のデル・ピエロに2億円が払えるのか、という問題は残ります。
商業的にユニフォームの販売や、観客動員増が見込めるスター選手ですから、2億円の回収自体はそれらで賄ったり、もしくは新たなスポンサーからの出資で賄える可能性があるので、年俸は大きな問題にはならないかな、と個人的には思っています。

ではライバルのメジャーリーグサッカーはどうか、というと、選手サラリーの決め方が日本や欧米と違うため、一概に日本より高い年俸提示が出来るか、というと疑問符がつきます。
メジャーリーグサッカーの場合、日本や欧米ではチームが自由に選手と交渉出来るのに対して、各チームが選手に支払う年俸総額が決定されているサラリーキャップ式を採っています。
そのため、そこから逸脱するほど高い選手は、特別指定選手としてチーム当たり2名までの採用が認められています。
この制度自体は、2007年にデイヴィッド・ベッカム(当時32歳)がMLSに移籍した際に急誂えで作られた制度で、当時のベッカムで400万ドルの年俸でした。
その後は、同様に32歳でMLS入りした元フランス代表ティエリ・アンリが560万ドル、2011年に30歳でMLS入りした元アイルランド代表ロビー・キーンが342万ドルの年俸で特別選手枠になっていました。
そう考えると、40歳のデル・ピエロに150万〜200万ドルの年俸を出す特別指定選手としての価値があるか、という天秤の議論になるように思います。
これまでのMLSチームの移籍戦略を見ると、脂ののった選手を特別指定選手として獲得する方針は揺るいでおらず、40歳を迎える選手を特別指定にするような戦略を採っているチームはありません。
また、MLS全チームがファイナンス的に強力な背景を持っているわけでもありませんから、総合的に見るとJリーグが有意、というのが僕の意見です。

また、デル・ピエロ自身はお子さんの教育面を考えているという話もあるので、家族で移住する事が前提のようです。
そうした場合、治安面を考えるとプライベートが殆どないようなアメリカで過ごすよりは、安全・快適と世界的に言われる日本の方が評価は高いのではないかとも思います。
同様にデル・ピエロ自身が親日、好日と言われていますので(事実目黒のイタリアンレストランamiciに出資したり、日本のプロレスが好きと言います)、この点でも日本に来る可能性は高いと睨んでいます。

FC東京なのか!?

デル・ピエロが来るのならそれはそれでJリーグが盛り上がりますから、僕は是非来て欲しいと思います。
とはいえ、自分の好きなFC東京に来るの?と問われると、僕の気持ちは複雑です。
今シーズンから、FC東京にはイタリア人監督のマッシモ・フィッカデンティ氏が指揮を執っています。
イタリア繋がり、ということもあり、ファンの間でもデル・ピエロ東京加入を喜ぶ声があります。
しかしながら、僕個人としては、フィッカデンティが基本戦術とする4-3-3というシステムを全うするには、デル・ピエロの体力面とプレースタイルが気にかかってしまいます。
システム論を語り始めるときりがないのでまたの機会に譲るとして、平たく言ってしまえば攻撃時にスピーディーに攻撃に必要な枚数を揃えられる利点がありますが、守備時には中盤が3人しかいないので、DFラインの前まで簡単に運ばれてしまいます。
なので、FWであってもしっかりと「前からの守備」、つまり相手の攻撃を遅らせる守備が必要になってきます。
そのためには、FWは前で待ち構えるのではなくて、時にはDFの前まで下がる運動量が必要になってくるのです。
そう考えると、いくらトップアスリートであっても、激しい運動量を求められない選手は「計算が立たない」ということになります。
つまり、40歳を迎えるデル・ピエロをFC東京が獲得したとしても、先発器用で60分まで、となると、60分で彼がパフォーマンスを絶対的に出してくれないと困るわけです。
ベンチサイドから考えると、ゲームプランは負けている場合、勝っているけど押されている場合、同点で拮抗している場合、と幾つもパターンを考えてベンチ入りの選手を考えますが、「60分経ったらこの選手をこの選手に代える」というテンプレートが出来てしまうことは、3つしか無い交代枠を1つ無為に使ってしまう事になります。
では、もしもデル・ピエロを活用出来る、無駄に交代枠を使わず、彼の運動量も求めないためにはどうしたら良いのか、と考えると、4-3-1-1もしくは4-2-2-1-1(4-4-1-1)というシステムを採用するしかないように思います。
いずれの場合でも一番最後の1、すなはちFW1人、というスタイルの場合、その1がボールを収める=相手DFに負けないフィジカルを有していないとなりません。
デル・ピエロはそのタイプではないので、その1の下、つまり1−1(右から読むと2番目)の1、トップ下もしくはセカンドトップと言われるポジションに位置し、守備と攻撃の繋ぎ役として活躍してもらうしかなさそうです。
でも、このスタイルは今年のFC東京が目指すサッカーではなさそうです。
切り替えることは簡単ですが、そうするとここまでキャンプ含めて取り組んで来た3ヶ月間を捨てることになるので、チームとしてのブレが発生してしまうように思います。
確かにデル・ピエロがFC東京に来てくれたとしたら、それはそれで嬉しいですし、商業的に大きな意味を持ちます。
サッカーは知らなくとも、デル・ピエロを知っている方は多いですから、スタジアムに脚を運ぶ人も多くなるでしょう。
また、2014年ブラジルワールドカップへの注目度も上がることとなり、日本サッカーとしてもモニュメンタルな出来事になるでしょう。
一方で、先に述べた通り、1つのチームが成長を考える時には、デメリットもあります。
ある意味でベテラン名手の加入というのは、劇薬になりかねないと思っています。

2シーズン制への移行も含めたJリーグ過渡期において、デル・ピエロは天使になってくれるはずです。
とはいえ、冷静に引いて見た時に、どこのチームに加入してくれたら良いのか。
サッカーマニアは冷静に考えれば考える程、悩んでしまうという複雑さを持っているように思います。

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