Vittoria Rosso Giallo Nero

2011J1リーグ第16節 大宮アルディージャ戦 「采配ミス」

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いつもは閉ざされている瑞穂公園競技場の北マラソンゲートのシャッターが音を立てて上がると、広がるのは照明灯の眩しい光と、雨に濡れたタータントラック、そして緑が眩しいサッカーフィールドだった。

今回の試合の1週間ほど前、名古屋グランパスから1通の封書が届いた。中身は申し込んでいながらすでに忘れていたピッチサイド見学会当選の報せ。すでにカテゴリー1のチケットは確保してあったので、急いで座席を確保する必要もなく、当日は競技場の外にあるスタジアムグルメを堪能してから集合時間の6時10分にあわせて北マラソンゲートに向かった。

サポーターズシートのスタンドの前を横切る形でバックスタンドに向かう。ピッチではすでにGKの練習が行われており、それに併せてスタンドからはチャントの大声援。そしてフィールドプレーヤーのウォームアップが始まると、その声援はさらに音量を増す。その圧倒的迫力は普段その中に混じっているときには想像も出来ないような迫力で、本当に「押し寄せてくる」という形容が当てはまると感じた。

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よく選手達が「サポーターの応援が力になる」というような事を言っているが、それを身をもって知ることができた。確かに声援と感じればこれほど心強いものはなく、プレッシャーと感じればとても大きな重圧となるだろう。 ピッチサイドを離れ、自席に着くとすぐに試合が始まった。数日前の完勝を見届けたと同じ席で、再びの完勝を見届けることを祈念しつつ試合に見入るが、どうも勝手が違う。あれほど活発だった前線の動き出しはなく、小川にしても藤本淳吾にしても最終ラインからのボールの配球を期待し動き出そうとするのだが、高めの位置をとる相手DFとの位置関係のせいか、外から中へ切れ込んで相手DFを惑わすことさえできずに後方から前に運ばれるボールは中盤で奪い取られ、それを避けるために結局最終ライン付近でボールを回す>バックパスという悪循環におちいる。 そんなフラストレーションが募る試合展開で、前半が終了するかと思われたロスタイム。相手ペナルティーエリア付近で玉田から藤本を経由したボールは中央を上がる磯村の前に。右足で振り抜いたボールがゴール右隅で弾むと磯村のJリーグ初ゴールが生まれた瞬間だ。
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まわりの選手からかなり手荒い祝福を受ける磯村はとても嬉しそう。もちろん念願の初ゴールをあげたのだから当然だ。ここからどんどんとこういった積極的なプレーを続けていってほしいものだ。そして応援する我々に将来「あの」磯村選手の初ゴールを見たんだ・・・と自慢できるような選手になって欲しい。 欲しかった先取点が、前半ロスタイムという時間帯に入り、良い雰囲気でハーフタイムを迎えることができたものの試合内容は褒められるものではなく、大宮ペースであるのは明らかで、いかにハーフタイムで修正ができるか興味深い。 後半開始早々、ケネディーが頭で落としたボールに素早く反応したのは藤本淳吾。ペナルティーエリアの左サイドを縦に切り裂くようなドリブルに相手DFは思わず後ろからファールを犯し、グランパスはPK、アルディージャはイエローカードを得る。
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藤本淳吾が足を押さえて痛がっているウチからペナルティースポットにはケネディーが強い意思表示のもと仁王立ち。「当然」と言わんばかりにボールをセットし落ち着いた動作でシュート。
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右足インサイドで狙い澄まして蹴ったボールは、コール右サイドのネット揺らす。これで2-0だ。おそらくグランパスを応援する誰もが勝利を信じたと思う。それどころかここから勢いづいて大量得点などという予想を下す男もここに・・・。 後半も半ばに差し掛かったところで、初ゴールを決めた磯村に代えブルザノビッチを投入する。
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恐らく磯村も勝利を信じていたに違いない。ブルザノビッチと交わすハイタッチも笑顔だ。ひょっとしたらヒーローインタビューのセリフでも考えなくっちゃ・・・思っていたかも知れない。なぜならベンチ前で監督のストイコビッチと交わす握手も上の空に見える。
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ところがこのストイコビッチ采配が大変な局面を招くことになるのだ。交代の意図は攻撃的布陣の徹底かと思われる。その理由はブルザノビッチは守備が出来る選手ではないということがあげられる。かといって走り回って攻撃を活性化する選手でもないうえ大怪我から復帰して間もない状態で、まともなプレーですら危うく見える。正直言って「なぜブルザノビッチを使うの?」と疑義を挟みたくなる采配だ。その危惧が現実になるのは交代の直後。失点はブルザノビッチの責任ではないものの、まだ充分時間の残る時間帯に1点差に迫られる失点はゲームプランの変更を余儀なくされる。守備の意識が必要となる場面で守備の出来ない(不得手な)選手がヨタヨタとピッチを走り回るのだから。おまけに試合は相変わらずの大宮ペース。 その後、小川を千代反田に替える。てっきり闘莉王を前線に配しパワープレーで圧倒するものだと思っていたら、闘莉王はDFのままでどうやらスリーバックのシステムに変更。ところがスリーバックにしたとたんDFの最終ラインがとてつもなく低くなってしまった。まるで相手チームに「どんどん攻めてきなさい」とでも言うように。こうなると攻撃の手がかりどころか守勢一方で、1点差で逃げ切る事を考えたかストイコビッチは玉田を三都主に交代させようとピッチサイドで待機させるが、ゲームが途切れるタイミングのないままどんどんと時間が過ぎていく。ストイコビッチは何度も指笛で選手達に伝えるが結局交代が成ったのは後半のロスタイムに突入してから。 自陣ゴールのゴールラインからピッチ外に出た玉田がコーナーを回りピッチラインに沿ってベンチに向かって歩き、ベンチまであと数メートルまで来たところで悲劇が起こった。 投入直後の三都主の不用意なプレーから失点してしまったのだ。 直後に試合終了。ガックリと膝をつくグランパスの選手達の姿が痛々しい。本来なら歓声に包まれサポーターの前に立つはずだったのが一転、降りしきる雨とブーイングの中で挨拶をすることになってしまった。
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結果論というかも知れないが、選手交代直後の失点。これは監督の責任だ。ストイコビッチのみならず監督がコメントとしてよく発する「サッカーではよくあること」で片付けて欲しくない。




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