2009年07月30日

太田吉彰という翼の挑戦。

太田吉彰の海外挑戦表明。
「無謀」や「もったいない」という言葉とスレスレの、
退路を断った勇気のある決断だと言えます。


太田がJリーグに出始めたころ。
あれは2004年のシーズンだったと思います。
手がつけられない選手が現れた、と驚いたことを今でも思えています。
行ったら帰ってこないようなサイドアタッカー。
群を抜いたスピードと縦への推進力。
無尽蔵の上下運動。

守備面や組織適応度の指摘があっても、
それを補って余りある攻撃性。
サックスブルーの右の翼は見るものを惹きつけ、
対戦相手の脅威となっていきました。

その後彼はプレースタイル同様、
サッカー選手としての道を一気に駆け抜けていきます。

チームの主力として計算され、
代表に呼ばれ、
ケガに苦しみ、
出場機会に恵まれない日々を経験します。

少しずつ、バランスをみた、「大人な」プレーを覚える一方、
自身のストロングポイントを見失わないようにもがく姿がみえました。

そんな中での海外挑戦表明。



怖さと勢いのある選手がチームの主力となっていくにつれて
バランスのとれた優等生的な選手に成長するケースは多々見られます。

しかし、全員がそれでよいのでしょうか。

オール7の選手よりも
一つの10、あるいは12がある選手が求められる時が
来るのではないでしょうか。
その10であり12が
絶対に崩れることはないと思っていた壁にほころびをつくるのではないでしょうか。

不器用な挑戦者であり続けること。
それが10や12をもつ選手を生む条件であるならば、
太田の挑戦は
日本に貴重な右の翼を与えるかもしれません。

posted by sportstamasii |22:07 | サッカー | コメント(2) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2009年07月28日

日本人得点王はあらわれるか!?―中間レポート

今シーズン、日本人得点王は出るか、
シーズン20点とれる日本人FWはあらわれるか、
という視点でJリーグを追っています。

ここで一度、現時点での得点ランキングを振り返ってみます。

【1位 11得点】
レアンドロ(G大阪)

ガンバで「ハマった」形のレアンドロ。
ケガとチーム状態をみて、
後半まだまだ伸びるとみるか、前半の貯金が残っているだけとみるか。

【2位 10得点のグループ】
エジミウソン(浦和) 
岡崎 慎司(清水) 
ダヴィ(名古屋) 
石川 直宏(FC東京)

いままさに「ノッてる」、岡崎と石川。
岡崎は代表での勢いそのまま。
勢いが始まりでも得点を引き寄せるオーラを身に纏えれば
中山になれる日も来るかもしれない。
石川は自身の調子とチームの仕組みが一致して量産体制。
苦悩の果てにたどりついた好調。一過性のものではないと信じたい。

【次いで9得点の二人】
佐藤 寿人(広島) 
ペドロ ジュニオール(新潟)

佐藤寿人が現状すでにここにいるのは心強い。
Jリーグで数少ない「チームの柱となる日本人FW」。
コンスタントな得点で、爆発の時期が来れば得点王有力候補。


【実力者揃いの8得点グループ】 
ジュニーニョ(川崎) 
マルキーニョス(鹿島) 
チョ ジェジン(G大阪) 
前田 遼一(磐田)

常連外国人FWに混じっての前田遼一。
彼も希少な「チームの柱となる日本人FW」。
今年はけがもなく順調。このままいけば、そして
イ・グノとの相乗効果が見られれば
手がつけられなくなる可能性も。


日本人に限定してコメントすれば、
「ノッてる」二人と「チームの柱」二人が上位。

個人的には後者の二人のどちらかに「爆発の時期」が来ることを期待したい。
イ・グノとの相乗効果で前田が爆発、なんて可能性は大いにあるのではないでしょうか。
(グノの引き立て役に甘んじてしまう懸念と裏腹ですが。)

残る可能性は復調の兆しを見せる高原、
必ずしも先発ではなかったにも関わらず7得点の興梠あたり。


外国人FWは相変わらず手ごわいですが、
圧倒的な存在が今のところいないのも事実。

まだまだ見えます、日本人得点王。

posted by sportstamasii |22:11 | サッカー | コメント(5) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2009年07月22日

世界陸上-キャッチコピーがなくなる??

世界陸上の開幕を前に、
陸連がTBSに選手につける「キャッチコピー」をなくすよう要請したそうです。

ニュースはこちら


この報道は近年のスポーツとメディアの関係性に一石を投じるものでしょう。
侍ハードラー、マッハ末続、エアー大地・・・
多くの強引なネーミングは「煽り」にはとても便利ですが、
加熱するにつれて本質から外れていっていることは
素人目にも明らかでした。

陸上競技ですら自身がマイナースポーツであるという自覚は強いと思います。
そんな陸上競技がオリンピック以外でも大きな注目を集め、
メディアへの露出、競技の裾野拡大の機会を与えてくれているのが
世界陸上。

テレビ局にしても視聴率がとれない時代において「世界○○」
は話題を呼べる貴重なコンテンツです。

スポーツとメディア双方の思惑が合致し、
「テレビのやり方でスポーツを盛り上げる」手法が近年定着してきました。
人々の認知度と注目度は大きく向上したと思います。
ただ一方で生まれたのが、
必要以上の煽りと世界との距離感を見あやませるような日本選手への過度の期待。
キャッチコピーをつけるのも選手への過度の期待の一環でしょう。

足枷をはめられたかのように選手たちは必要以上の重責を感じ、
本質とは異なるプレッシャーに押しつぶされる光景が何度も繰り返されました。
陸上でいえば大阪大会がそのピークだったと言えます。


いったん興味を持った人々も目が肥え、
日本選手と世界トップレベルの差に気づいてきているのではないでしょうか。
世界のサッカーを知った日本人が日本代表というだけでチヤホヤは
しなくなったように、
メディアには単純にだませれない視聴者が増えている。


「テレビのやり方」では肝心の選手がつぶれてしまい、最も大切なスポーツの本質が失われてしまう。
同時に視聴者の心も「テレビのやり方」ではスポーツから離れてしまう。

陸連が視聴者サイドにまで考えを及ぼしていたかは不明ですが、
今回の動きは単にキャッチコピーの禁止にとどまらない、
スポーツとメディアの関係性を動かす一歩になるはずです。

「テレビがスポーツを利用し、
スポーツもテレビによるメリットを享受する。」
という関係性から
「スポーツがテレビを利用し、
テレビがスポーツからメリットを得る」関係へ。

テレビというメディアの覇者の言いなりにならない、
成長したスポーツと視聴者をメディアに感じさせる契機となる
世界陸上がみられるかもしれません。

posted by sportstamasii |13:12 | スポーツとメディア | コメント(1) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加