2006年07月27日

サッカー「秋春制」移行は可能か?

 ブログは2回目の登場となります、サッカー班のSです。

 ところで、日本代表の揖斐茶、じゃなかったイビチャ・オシム新監督が、日本のシーズンを現行の春秋制(3月開幕、12月閉幕)から秋春制(9月開幕、翌年6月閉幕)へ移行させることを提言したようです。

 欧州と日本のシーズンが食い違っていることで、欧州と国内に所属する代表選手の日程調整が図れず、強化合宿や試合が調整しづらいこと、海外へ移籍する選手がシーズン途中での移籍を強いられることなど、多くの問題があります。この問題は以前から日本サッカー界の課題として挙げられていましたが、オシム監督の提言を受けて再度議論の俎上(そじょう)に載せられた形です。

 秋春制に移行した場合には、さまざまなメリットがあります。まず、世界大会の日程に合わせやすくなり、海外の代表選手を招集しやすくなること。FIFA(国際サッカー連盟)の定める国際Aマッチデーに試合を組めれば、代表選手は国内外問わず試合開始48時間前までに合宿に合流できます。また、シーズンの齟齬(そご)が解消されることで、選手の海外移籍がスムーズになり、多くの選手によりレベルの高いリーグでプレーできる可能性が開かれます。さらに、真夏における試合開催が減ることで、選手の消耗を防ぐことも見込めるでしょう。

 一方で、多くのデメリットも生じます。北海道・東北・北信越などの豪雪地帯にあるチームは、12月~3月ぐらいまでは難しい立場に置かれます。試合をやろうにも冬場はピッチが凍結したり、雪かきする必要もある。観客の足も伸びにくいことが予想されます。試合をやらなければ収益は確保できませんから、ドーム型球場を借りるか、夏のセンバツ開催時の阪神のようにアウエー転戦をする必要があります。が、現実的にドーム型球場を思うように使用できるのか、その間のチームの負担増をどう賄うか、練習場をどう確保するのか、アウエー転戦時の収益はどう確保するのか、選手の家庭はどうなるのかなど、問題は山積みです。

 ウインターブレークを設け、その間に室内サッカーを行う手もあります。実際、ドイツ国内では室内サッカーが盛んに行われ、人気を博しています。ですが、日本でそれをやろうとしても、思うように収益を挙げるためには工夫が必要でしょう。
 あるいは、ウインターブレークを完全にオフにしてしまうか。でもそれならシーズンは9月から12月、3月から6月末頃になり、現行のシーズンと差異はほとんどありません。天皇杯も実際には行われているし、「それなら変えなくてもいいじゃないか」ということになりそうです。

 さらに大きな問題として、学校がそもそも春秋制であることが挙げられます。サッカーのシーズンだけを秋春制にすれば、新人選手はみんな「途中加入」となります。チームになじみ、プロの身体を作り、戦術を吸収する時間はほとんどない。制度を何とか変えて「9月からのプロ入りOK」とすることができたとしても、高校生の場合は学業に支障が出る公算が大きく、高校生最後の半年を通信教育にせねばならなくなる可能性もあります。
 また、この年代の選手は急激に伸びることも珍しくなく、高校選手権で“ブレーク”する選手も多い。ですが秋春制に移行すれば、高校3年生にとっては夏のインターハイがプロ入りに向けた事実上最後のチャンスとなり、アピールの場が減ってしまうことになります。

 このように、秋春制への移行には、さまざまな問題があります。サッカーだけではなく、日本社会全体の変革が必要になるでしょう。今後の動向はどうなるか分かりませんが、慎重な議論が要求される話題であることは間違いなさそうです。

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posted by sportsnavi_editors |18:35 | サッカー | コメント(2) | トラックバック(0)
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サッカー「秋春制」移行は可能か?

コメント投稿者ID :

>夏のセンバツ開催時の阪神のように
「センバツ」は春です

posted by A | 2008-07-24 17:51

サッカー「秋春制」移行は可能か?

コメント投稿者ID :

可能でしょう・・但しそれは信越地方や東北、北海道を無視した容で進めなければなりません。
競技場の確保も無理があります、ドーム化するとしてもその資金はどこから?
札幌や仙台のような大都市なら可能かもしれませんが、山形や富山といった中規模の都市が負える負担ではありません、Jリーグが負担するとは思えないし・・・
第一、競技場を確保できたとしても練習場はどうでしょう?、実戦練習の出来る練習場の確保なんて夢のまた夢です。
Jリーグ100年構想?、日本中にサッカークラブを創りましょうの掛け声でしたよね?
例えば、稚内のクラブが参加したいと言います、旭川のクラブも参加を希望します、更には弘前にもクラブが出来ました・・
秋春制の開催に対応できるでしょうか?
関東から九州の地域なら冬でも全然問題ないでしょうが、
地吹雪ツアーやら雪降し体験ツアーなるものを企画し、観光資源にしている地方がどうして冬季間にサッカーできますか?、ケガの心配はなさらないのですか?
冬の北国を知らな過ぎる方々が多すぎる、真冬のビックスワン、NDスタジアム、厚別競技場を視察していただきたいものです。
秋春制の国でも、スコットランドやブンデスでは多くの故障者が問題になるようですが・・・
代表の強化、世界に追い付くための改善も重要ですが、Jリーグ100年構想は完結したのでしょうか?、代表強化も大切ですが、Jリーグあっての代表ではないのだろうか?


posted by マーブ | 2008-10-30 19:14

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