2006年12月22日

「スターの陰に裏方あり」 佑ちゃんを支えた恋女房をイチオシ

野球担当の“竹の字”です
今年ももうあと10日で終わります。
WBCの世界一から、早稲田実フィーバー、SHINJO劇場と2006年の野球界も話題てんこ盛りでしたね。スポーツナビ野球班では、全日本大学選手権に取材に行ったり、夏の甲子園で毎日コラムをアップしたり、都市対抗や日本選手権などの社会人野球のコラムをアップしたり、と、微々たるものでしたが、例年よりアマチュア野球を追いかけてきました。
取材に協力していただきました選手の皆さまをはじめ、主催者、ライターの方々に、この場を借りて御礼申し上げます。

そんなこんなで今年のイチオシ選手はアマチュア野球からピックアップしたいなぁと思っていたのですが、巨人のエース上原浩治の母校である大体大を大学日本一に導いた苦労人・村木健介投手、駒大苫小牧高の3番で青森山田高戦では起死回生の同点弾を放つなど数々の記憶に残る強打を放った中澤竜也選手、日本選手権準優勝と就任1年目で結果を残した日本生命の“ミスターアマチュア”杉浦正則監督などいろいろ候補がいまして、小1時間ほど悩んだのですが、やはり老若男女を巻き込んだ夏の甲子園で優勝した早稲田実高からピックアップしたいと思います。

日本中を大フィーバーに巻き込んだ早稲田実高・斉藤佑樹投手の女房役として、斉藤投手が甲子園で投じた948球すべてを受け止めたキャッチャーの白川英聖選手を上げたいと思います。
キャッチャーとは元来、一番目立たない存在です。好投すればピッチャーの功績が挙がり、打たれればリードが悪いと怒られる……。しかし夏の甲子園決勝の延長15回引き分け再試合となった一戦で、キャッチャーである白川選手が光輝いた場面がありました。
1-1と同点の場面で迎えた延長11回。駒大苫小牧高が斉藤投手を攻めて無死満塁のチャンスをつくりました。続く打者に、斉藤投手がボールを投じようとしたときに、三塁走者が走り出しました。その瞬間、打者はスクイズの構えを見せます。スライダーを投げようとした斉藤投手は、そのスライダーをノーサインでワンバウンドにします。打者は空振り、白川捕手はこれを体で止めて、サードベースを飛び出したランナーを刺してピンチを脱しました。いきなりワンバウンドに切り替えた斉藤投手もすごいですが、それをしっかりと受け止めた白川捕手――。
「低めにスライダーを投げようと思ってたんですけど、足を上げたときに三塁ランナーが走ったのが見えたんで、ワンバンを投げました。白川は止めてくれるという信頼感があるので」(斉藤投手談/永遠に語り継がれる投手戦・高校野球ライターの甲子園観戦記第15回より抜粋)
 続く再試合で4-3と勝利した早稲田実高が夏の甲子園初優勝を飾るのですが、このスクイズの攻防は早稲田実高を優勝に大きく前進させたシーンだと思います。140キロ台のストレートと切れ味鋭いスライダーを受け取るために、日ごろからキャッチングの練習を怠らなかったという白川捕手。ここ一番の大舞台で見せたその成果。筆者にとって忘れられない場面として頭に残っていましたので、白川捕手を今年のイチオシとして上げさせていただきました。

スポーツナビ野球班では、2007年もプロ野球、アマチュア野球、MLBと野球界の一挙手一投足を追いかけていきたいと思います。2007年も何卒、宜しくお願い致します。

<関連記事>
・夏の甲子園を振り返ろう 第88回全国高校野球選手権大会(スポーツナビ)
・アマチュア野球コラムいろいろ(スポーツナビ)

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