2008年06月10日
不当な結果? スイスvsチェコ
随分遅くなりましたが、今日からマッチレポートを書こうと思います。
今日は開幕戦の
スイスvsチェコ
の一戦について
開催国スイスのシステムは予想通りの4-4-2。 GK:ベナリオ RB:リヒトシュタイナー CB:ミュラー、センデロス LB:マニャン RH:ベーラミ CH:インレル、フェルナンデス LH:バルネッタ CF:フライ、シュトレラー 対するチェコ。こちらも予想通りの4-1-4-1。 GK:ツェフ RB:グリゲラ CB:ウイファルシ、ロゼフナル LB:ヤンクロフスキ DH:ガラセク RH:シオンコ CH:ポラク、ヤロリム LH:プラシル CF:コレル スイスは、心配されたパトリック・ミュラーが出場しベストの布陣。 対するチェコはポスペフがインフルエンザ、コバチがコンディション不良と、ディフェンスから二人が離脱した陣容。 前半開始。 試合序盤は、スイスの右サイドが躍動。特にベーラミが故障を抱えるヤンクロフスキを押し込んでいました。 試合が始まってみると、スイスのシステムは4-4-2というよりは、フライがセカンドトップのような位置取りで、4-4-1-1と言った方が適切な布陣。フライはミドルレンジから良いシュートを放っていました。 試合も10分を過ぎてくると徐々にチェコもボールが回り始め、コレルに楔のボールが入り始めました。 こちらもスイス同様に右サイドのシオンコが好調。グリゲラ、さらにはヤロリムも絡んで右サイドを攻略し始めました。 チェコの方は、ポラクと並列かと思っていたヤロリムが、実はトップ下(ロシツキの代役)のポジションでかなり自由に動いていました。 しかしヤロリムは精力的に動いてはいたものの、司令塔としての仕事ができず、試合は膠着状態に。 初めはトップ下にいたヤロリムでしたが、徐々にポジションが下がり、結局ポラクと並列の関係になってしまっていました。このため、コレルにボールが入ってもホールに選手がいないため、ポストで落としたボールが全くつながらず、さらに下がった中盤に合わせてコレルの位置も下がり始め、ボールはつながってもチャンスにはならなくなりました。コレルを中盤が分厚くサポートするはずの攻撃は機能せず、単発のクロスにコレルが合わせるだけの攻撃が続きました。 攻めあぐねるチェコに対して、スイスは中盤のフェルナンデス&インレルがカットしたボールを素早くサイドに展開、もしくはスペースに入り込むフライに渡してチャンスを作りますが、こちらは最前線のシュトレラーがマークするウイファルシに何もさせてもらえず、攻撃がフライのミドルなど単発なものになっていました。 一進一退の状態が続くなか、前半42分、スイスに悲劇が。 この試合でもチャンスの大部分を担っていたエースのフライがグリゲラと接触し、今大会絶望の重症を負ってしまいます。開催前から心配していた代役不在のエースが離脱してしまいました。スイスが交代選手を入れる前に前半が終了。 後半開始。 フライの代役には、前半にアップしていたデルディヨクではなくハカン・ヤキンが入り、システムはヤキンをトップ下に置く4-2-3-1に。チェコは変わらず。 序盤、トップ下のヤキンを中心にスイスがペースを握り、立て続けにチャンスを迎えました。スイスがペースを握れたのは、ヤキンにボールが納まったことも大きかったのですが、それよりもヤキンが左に流れることで中央へのカットインが容易になったバルネッタの復調が大きかったです。これによりマニャンも上がりやすくなり、左右のバランスが大きく改善されました。 完全に主導権を握られたチェコは、ボールを前に全く運べなくなりました。 機能不全の攻撃を改善すべく、コレルに替えて新鋭スベルコシュを投入。システムは変わらず4-1-4-1のまま。しかし状況は全く改善しませんでした。 20分、スイスに決定的なチャンス。右サイドのリヒトシュタイナーのクロスをバルネッタのランニングによりマークが外れたヤキンがヘディング。しかしシュートはゴール右に外れます。 後半24分。決定的なピンチをしのいだチェコにCKのチャンス。一度クリアされたボールをプラシルが拾いシュート、ブロックされたボールを再び拾い突破を試みるもディフェンスがクリア。しかしクリアされたボールをガラセクがヘディングでゴール前に。オフサイドポジションだったシオンコと入れ替わる形で、ラインの裏に飛び出したスベルコシュが右隅にシュートし、先制! それにしても、あのシチュエーションで右足のアウトサイドでシュートを打つ離れ業をやってのけるとは・・・偶然? 先制されたスイスは追い付くべく、後半29分にリヒトシュタイナーに替えてフォンランテンを投入。システムは変えず、RB:ベーラミ、RH:フォンランテンの並びに。 そして後半34分、スイスに最大のチャンスが。この試合で初めてシュトレラーがウイファルシに競り勝ち、落としたボールをバルネッタがシュート。ウイファルシの腕に当たるが体につけていたのでお咎めなし。跳ね返ったボールを再びシュート→ツェフがセーブ→こぼれ球はフォンランテンの前に→フォンランテンがハーフボレー→クロスバーを直撃。最大のチャンスを逸します。 後半38分。ベーラミに替えてデルディヨクを投入。システムを4-1-3-2に変更し、フェルナンデスがRBに。チェコも同時に、疲れが見えたシオンコに替えてヴルチェクを投入。システムは変えず。 終盤、完全に守りに入ったチェコに対して、サイドを基点にスイスが猛攻。 チェコはカウンターで形らしいものを全く作れず。 終了間際にヤロリム→コバチ。 そして試合終了。
折角なので、スポーツ誌風に10点満点で採点してみようとおもいます スイス ベナリオ:6.0 安定したセービング。そもそも枠にあまり飛んでこなかった? ミュラー:6.0 故障を感じさせない仕事ぶり。 センデロス:5.5 責めるのは酷ですが先制されたシーンは痛恨。 リヒトシュタイナー:6.0 ベーラミとの絡みは?も守備も無難にこなし、決定的なクロスも。 マニャン:5.5 後半に攻め上がり増えるもクロスの精度が難。 インレル:6.0 攻守に奮闘も最終局面で精度を欠く。 フェルナンデス:5.5 守備で貢献もパスミス多い。 ベーラミ:6.0 縦への推進力で脅威に。 バルネッタ:6.0 前後半で別人の働き。 フライ:6.5 圧倒的存在感。負傷退場。 シュトレラー:4.0 フル出場も役目を果たせず。 ハカン・ヤキン:6.5 後半から攻撃の中心に。決定的チャンスを外したのは痛恨。 フォンランテン:5.0 プレイの軽さが気になる。決定的チャンスを外す。 デルディヨク:― 短い出場時間も大器の片鱗。 チェコ ツェフ:7.5 文句なしでMVP。彼に少なくとも3点は救われた。 ウイファルシ:6.5 本来RBのレギュラーも強さを見せ、シュトレラーを完封。 ロゼフナル:6.0 エアバトルに安定感もポジショニングは難。 グリゲラ:6.5 攻撃面も光るが守備での出足の鋭さが素晴らしい。 ヤンクロフスキ:5.5 故障もあってか精彩を欠く。キックは高精度。 ガラセク:6.0 ヤキンを捕まえられず。決勝点をアシスト。 ポラク:5.0 存在感が希薄。特に攻撃面での貢献は皆無。 ヤロリム:5.5 攻守に奮闘も司令塔の期待には応えられず。 シオンコ:6.5 絶好調。殆どのチャンスを彼が作った。 プラシル:5.0 シオンコとは対照的。プレイに迷いが。 コレル:5.5 孤立無援の状態。プレイ自体は悪くなかった。 スベルコシュ:7.0 値千金の決勝弾も全体が低調なため徐々に消える。 ヴルチェク:― ノーインパクト。 コバチ:― ノーインパクト。
総評: スイスにしてみれば、エースが怪我で離脱したにも拘らず、試合を支配しての敗戦は割に合わない結果でしょう。ヤキンかフォンランテンのシュートさえ入っていれば・・・。ヤキン投入後の4-2-3-1は機能していただけに、1トップのシュトレラーもしくはデルディヨクが頑張ってくれればと思います。ポルトガル戦が残っているだけに次戦のトルコが全てでしょう。引き分けも許されません。何が何でも勝つ必要があります。 ここからは、私が応援しているチェコの問題点を。 基本的にこの試合は、「結果」だけが良かった試合でした。内容では完敗です。意図することが全く出来ていませんでした。 4-1-4-1、もしくは4-2-3-1の布陣にした目的は、1トップのコレルにボールを入れ、そこから2列目のサポートを受けて分厚く攻める、というものだったはずです。 しかし、この試合では完全に機能不全。バイタルエリアに誰もいないどころか、コレルの周囲に誰もいませんでした・・・。 では2戦目以降はどうすべきか? 一番は中盤の構成を変えることでしょう。 以前に提案しましたが、プラシルはセンターで使うべきです。この試合でも全く機能していませんでした。 左にはブディルが離脱、スカツェルが不振な以上、親善試合で試しているバロシュの起用を考えてみるべきでしょう(本当はフェニンを試してほしいのですが)。 本当はヤンクロフスキの故障を考えると守備面が不安なので、ヤンクロフスキの中盤起用をして欲しいのですが、ブリュックナーが決断してくれるとは思えませんので・・・。 何にせよ、次のポルトガル戦がこの内容でどうにかなるとは思えません。 ある程度リスクを負ってチャレンジすべきだと思うのですが?
posted by tama |23:10 |
EURO2008 |
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