2008年04月30日

全日本柔道選手権2008

柔道の全日本選手権をテレビ観戦。

開場の2時間前から行列が出来ていたようですね。
男子100kg超級の五輪代表選考を兼ねるだけあって注目度が高い大会でした。

マスコミ、メディアではこぞって井上康生選手にクローズアップ。
それだけの柔道家であるのは間違いありませんが、
どこか井上選手に対しての外堀が埋まっていくような気がしながらの観戦です。

テレビ放送からの準々決勝にはさすがの面々。
100kg超級での代表を狙う、棟田康幸、石井慧、井上康生。
昨年の優勝者であり100kg級代表、鈴木桂治。
体重別選手権では1回戦で敗退も実力者の高井洋平、そして常連の生田秀和。
いまの日本柔道を背負っていると言っていい猛者ですね。

さて、誰から書いていいものか…。(笑)


準々決勝というところから振り返れば、やはり井上vs高井ですね。

柔道人生のすべてをかけると言って臨んだ井上選手。
もうずっと、これが井上康生だと言える柔道を観ていませんでしたが、
この高井選手との一戦に関しては誰もが興奮を覚えたんではないでしょうか。
序盤は足も動かず高井選手に攻め込まれる場面も多いのですが、
中盤から後半には攻めることを止めない井上選手の姿がありましたね。
内またが軸であることは変わりませんが、大内でも果敢に攻めていきました。
最後はこの試合で2度目の内またをすかされて敗北。
押さえ込まれていた25秒の間、井上選手はなにを想っていたのでしょう。
ただ敗れた表情には決して悲壮感ではない、むしろ清々しささえ感じられました。

高井選手が巧いな、と感じたのは釣り手の使い方。
井上選手の釣り手の外から腕を回して釣り手を獲りにいく。
これは最近、外国選手が日本選手に対してよくやるんですよね。
この釣り手の獲り方だと、自分と相手の間合いが狭くなるという効果があります。
こうすると、特に内またのような技への対応がやりやすくなる。
後半は疲れもあったのか内側からでしたが間合いの狭さは保っていましたね。
あの内またすかしは計算どおりだった気がします。


準決勝では、棟田vs石井が重要な一戦でした。

内容も考慮されますが、勝ったほうが五輪代表に近づく一戦。
その意味では物足りないというのが正直な感想です。

棟田選手にとって、体重別選手権での準決勝敗退と、この全日本での敗退。
そのどちらにも感じられなかった執着心ぐらいの気迫さ。
いや、棟田選手ってどんな試合でも冷静に淡々とこなすように観えるんですよね。
それが棟田選手の柔道なんだと思います。
思いますが、組んだまま足さえ動かないのはどうしてなんだろう。
誰よりも五輪に近いところにいて、またそれを確実に掴める力もある。
準決勝の生田選手への素晴らしい支え釣り込みのときのような、
うまく組ませてもらえないならガシッと両袖を掴みにいったあの柔道が出せない。
やはり「弱いです」とあっさり自分の負けを淡々と認めてしまう棟田選手。
なにか、どこか、釈然としませんでした。

反対に、石井選手は執着心がありありでしょう。
内容はまったく面白くない、ただ勝つためだけのものです。
石井選手こういう柔道をよくやります。
昨年の嘉納杯や全日本準決勝での井上選手との一戦は記憶に新しいところ。
別に自分の技が決まらなくてもいいんです。
まず相手に技を出させないような組み手をして、あとは自分が攻撃の姿勢を示す。
あとは審判が相手に指導を出してくれます。
確かに柔道としてはまるで武道とはかけ離れるのですが、
むしろ外国勢のような勝つためのスポーツとしての柔道では主流でしょう。
石井選手はなにがなんでも優勝しなければ五輪選考への舞台にも立てない。
勝ちへの執着心だけの試合だったと思います。


そして、決勝は鈴木vs石井の3年連続同カード。

試合が始まった途端の石井選手の圧力はすさまじかったですね。
鈴木選手でさえも引かせてしまうんですから。
そんな鈴木選手の圧力に負けないように石井選手との間合いを詰めた瞬間でした。
ああも見事に石井選手の大内が決まるとは想像もしていませんでしたよ。
最初になりふり構わず圧力をかけておいて相手が出てきた一発目の大内。
石井選手の考え抜いただろう奇策が完全にハマりましたね。
そこからの寝技に持ち込む一連の動作は石井選手の得意とするところ。
まぁそこまでの流れはパーフェクトだっただけに鈴木選手の凄さが露わになりました。
残り2秒であの完璧だと思われた石井選手の上四方固めから抜け出す。
鈴木選手の強さは劣勢でもよく分かりますね。
あとはひたすら石井選手が逃げ回っての優勝でした。


注目された100kg超級の五輪代表は石井選手に決定。
全日本での優勝と、100kg超級に変わってから負けなしというのが選考理由のようです。
確かに負けてはいないんですが、嘉納杯の内容は決してよくない。
いや、よくないというか石井選手の柔道はそういうもんかもしれませんね。
一本を獲りにいく柔道ではないのが石井選手の特徴でしょうか。
石井選手は優勝してもその内容の悪さに号泣していましたが、
そういう柔道でもいいから勝ちにいって実際に結果を出せたことは評価されます。
怪我の影響さえなければもっと違った石井選手が観られると思っています。

そして、井上選手は引退を示唆。
また偉大な柔道家が終焉のときを迎えたようです。
ここ数年は本当に苦しい柔道でしたが、井上選手の功績の大きさは誰も否定できません。
メディアがこぞって今回も井上選手を取り上げたことからもよく分かります。
これからは指導者としての勉強に興味がおありだとか。
現役は引退でしょうが、井上選手の柔道家人生はまだまだ続きそうです。
これからも必ずするであろうご活躍を心より期待しています。

posted by しん太 |14:57 | 柔道 | コメント(12) |
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2008年04月26日

日本グランプリシリーズ陸上【和歌山大会】

陸上は冬のロードシーズンが終わり、トラック&フィールドのシーズンがスタート。
そして五輪イヤーですから、五輪代表選考大会にもなります。
あまり日の目を見ない日本陸上のトラック&フィールドですが注目していきましょう。

さて、まずは五輪代表選考の説明を簡単にしておきましょうね。

①前提条件として、2007年1月1日~2008年7月23日の間において参加標準記録AまたはBを突破すること
②世界選手権07で入賞かつ日本人最上位になること
③日本選手権08で参加標準記録Aを突破し優勝すること
④上記の2大会、および日本グランプリシリーズ08、大阪国際グランプリ08において参加標準記録を突破し優勝または上位入賞すること

以上がおおまかな五輪出場への条件になります。
そのうえで誰が代表に選ばれるかは日本陸連のサジ加減ですのでご注意を。
また、上記の条件を満たした選手として、
男子ハンマー投げの室伏広治選手はすでに内定となっております。


では五輪代表選考対象大会である日本グランプリシリーズを。
なお、日本グランプリシリーズは第5戦まであります。
今回は20日に行われた第1戦の和歌山大会について有力選手のレポートを。
遅れたのは私が単に忘れていたからです。
また放送がなく結果のみでのレポートですのでご了承ください。

和歌山大会での決勝種目は以下のとおり。
男子:5000m・400mH・走高跳・ハンマー投げ・やり投げ・混成十種
女子:3000m・走高跳・ハンマー投げ・混成七種


■ 男子5000m ■
1位:松宮隆行(13分41秒55)

記録としては平凡ですが、優勝できるあたりは勝負強さもさすがです。
すでに昨年に参加標準Aは突破ずみなので日本選手権への調整というところでしょう。
後続では、佐藤秀和選手が4位、松宮選手とおなじ招待選手の小畑昌之選手が5位です。
2選手とも14分台はちょっと苦しかったかなという印象です。


■ 男子400m障害 ■
1位:對馬庸佑(50秒29)
2位:小池崇之(50秒52)
3位:河北尚弘(50秒53)

對馬選手は昨年のアジア選手権でも銀メダルでしたし調子がいいでしょうか。
後続では、2位が小池崇之選手、3位が河北尚弘選手。
本来ならこの2選手が50秒を切ってきてほしかったところです。
こちらも、まだまだ序盤ということでしょうか。


■ 男子走り高跳び ■
1位:土屋光(2m21)
2位:久保田聡(2m18)

土屋選手が2m21はなかなか調子がいいでしょうか。
頭上制覇に向かって今季も頑張ってほしいです。
ってか、土屋選手って筑波大を卒業してモンテローザに入ったんですね。
そのモンテローザの先輩、久保田選手もまずまずでしょうか。
2人でどんどん競って醍醐選手に追いついてほしいですよ。


■ 男子ハンマー投げ ■
1位:土井宏昭(70m34)

土井選手が第1戦目で70m越えで優勝したのは今後に大きい気がします。
室伏選手から離れて2年ぐらい経つでしょうか。
その決断の結果を今季は期待しています。


■ 男子やり投げ ■
1位:村上幸史(76m11)

すでに派遣記録Bは越えてるといえ、A突破への期待は常にあります。
初戦で76mは村上選手にとっては調整段階でしょうか。
風の具合とかよく分からないのでいい加減なことは言えませんが。


■ 男子十種競技 ■
1位:右代啓祐(7512点)
2位:田中宏昌(7428点)

いやぁ、田中選手が敗れましたねぇ。
優勝の右代選手は国士舘大の大学生で、これまでのベストが7166点。
この伸び方は驚きですよ。今後が楽しみです。
田中選手はどう臨んでの大会だったか分かりませんが、
それでも敗れたってのはあまり穏やかなことじゃないはずです。
火が点いたかもしれませんね。


■ 女子3000m ■
1位:小林祐梨子(9分01秒26)

登録問題は結局、登録不可を受け入れるかたちになった小林選手。
その鬱憤を晴らすように今月6日には5000mで15分07秒37という
素晴らしい記録で優勝して参加標準記録Aも突破しての注目の今大会でした。
結果は自己ベストとはいきませんでしたが他選手を圧倒。
五輪へは5000mでの出場を目指すでしょうが上々の走りっぷりですね。


■ 女子走り高跳び ■
1位:福本幸(1m80)

2位が藤沢潔香選手、3位タイに米津毎選手と実力者が揃った競り合い。
ですが、さすがに福本選手といったところでしょうか。
自己ベストにはまだまだですが是非越えて参加記録B突破してほしいです。


■ 女子ハンマー投げ ■
1位:綾真澄(64m02)

さすがの貫録勝ちでしょう。
自己ベストを更新すれば派遣記録突破ですからね。
64mはまずまずの結果だと思います。


■ 女子七種競技 ■
1位:伊藤みのり(5267点)

砲丸投げで失敗したようですが、最後の800mで逆転優勝。
精神的な強さを感じさせてくれますよね。
やや中田有紀選手が抜けている状況ですが、
伊藤選手は脅かす選手の1人だと思っているので結果が出たことは嬉しいです。


以上、とっても簡単ですが和歌山大会の結果でした。
第2戦の兵庫リレーカーニバルは明日の27日ですよ。

posted by しん太 |15:11 | 陸上 | コメント(2) |
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2008年04月23日

全日本女子柔道選手権2008

全日本女子柔道選手権をテレビ観戦。
20日に行われたものですが触れておこうと思います。

結果は塚田真希選手が前人未到の7連覇達成という偉業で終えました。
同時に、塚田選手の北京五輪78kg超級での代表が決定です。

五輪代表という意味では、たとえ塚田選手が一回戦で敗れても決定という状況。
それだけに塚田選手の柔道が見どころだったでしょう。
先の体重別選手権では決して良かったとは言えない内容だっただけに尚更です。

で、この全日本での内容は良かったですよね。
解説の阿武さんが「上体に力が入りすぎ」と終始指摘されていましたが、
それもこの大会に挑む気持ちの強さが原因だろうと思われるくらいでしたから。
塚田選手にとって、国内での敵はいないと言っていい状況。
なので相手を圧倒するような柔道は常に求められるわけですが、
この大会での塚田選手はまず相手への圧力で圧倒していく姿がありました。
相手を場外へ押し切っておいてからの柔道。
そういう気持ちの入った力強い柔道は頼もしく感じます。

さて、この大会では薪谷翠選手にも触れなければなりませんね。
今年は引退を明言しながらの柔道。
体重別選手権では一回戦で敗退という残念な結果。
そんな状況で挑んだ最後の全日本でした。
本当は、塚田選手の気持ちの入りようは五輪を見据えたものと言いたいのですが
実は薪谷選手に引っ張られたことが原因じゃないかと思わされます。
それくらい、今大会での薪谷選手の気迫は満ちていました。
本来なら決勝は塚田選手と立山選手を期待したいところ。
また立山選手もそのつもりで薪谷選手と準決勝を戦ったでしょうが、
それよりも薪谷選手の鬼気迫る気迫に負けてしまったと言える内容でしたよ。

そして、塚田選手と薪谷選手の決勝。
正直なところ、柔道というより身体のぶつけ合いと言ったほうがいい内容でした。
頭を擦り合いながらの押し合いもあるような試合です。
それでも組み手というところではさすがに塚田選手が制していましたね。
これがいい柔道なのかと問われると苦しいのは確かですが、
少なくとも塚田選手と薪谷選手の間には最後まで気迫と緊張感が漂っていました。
塚田選手に旗が3本上がって礼が終わるとすぐに抱き合う両選手。
この2人がつくってきた歴史を感じる瞬間でした。

これで女子は北京五輪代表が出揃いました。
次は27日の全日本柔道選手権です。

posted by しん太 |16:07 | 柔道 | コメント(2) |
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2008年04月21日

競泳日本選手権を振り返る

北京五輪の代表選考を兼ねた競泳の日本選手権が終わりました。

NHKが決勝種目を総合で連日生放送したり
レースを控える選手たちには取材が禁止されるなど、
五輪代表選考会という独特の雰囲気が感じられる大会でもありました。

派遣標準記録を突破し、かつ上位2名という厳しい選考を勝ち抜いたのは31名。
男子が16名、女子が15名の北京五輪代表選手です。
日本独自の代表選考を初めて取り入れた前回のアテネ五輪は20名。
世界の競泳レベルが格段に上がったことでさらに厳しくなった今回の派遣標準記録ですが、
それでも五輪代表選手が増加したことは喜ばしいことだと思います。
もっともこれは男女200mフリーリレーの選手によるものでもありますが。
日本水連は25~30名の五輪代表を期待していたようなので満足でしょう。

生まれた日本新記録は8つ。以下はその内訳。
北島康介(200m平泳ぎ)、藤井拓郎(100mバタフライ:準決)、岸田真幸(100mバタフライ:決勝)
土肥亜矢子(100mバタフライ:準決)、中西悠子(100mバタフライ:決勝、200mバタフライ)
中村礼子(100m背泳ぎ:準決)、伊藤華英(100m背泳ぎ:決勝)

北島選手、中西選手、中村選手など日本記録を公言していた選手は別にして、
自己ベストが派遣記録をすでに超えたところでの勝負になる種目では
なによりも五輪代表になることを優先させた展開になったことが要因でしょうか。
また派遣記録と日本記録がおなじようなレベルにある種目でも、
男女バタフライのように3~4名と代表を争う選手がいない種目は日本新が出ませんでしたね。
こちらは日本水連は最低10の日本新記録を期待していたようですね。
どの種目も全体的な底上げが必要という課題はまだまだ続いていきそうです。

高校生での五輪代表は女子バタフライの星奈津美選手の1名。
このへんの若い選手が勝てないのも寂しかったかな。
アテネ五輪でも当時の天野美沙選手のみが高校生で出場。
若ければいいってものでもありませんが残念でもありましたよ。

より厳しい選考方法での代表決定ではありますが、
この日本選手権での北京五輪でのメダル獲得はアテネ五輪より厳しいですね。
アテネ五輪では金3銀2銅3の合計8のメダル数でした。
現段階でメダルが獲れるのは、北島選手と中西選手の2人のみかな。
男子メドレーリレーも可能性は高いですね。
ですが世界のレベルを考えても苦しい北京五輪になりそうです。

北京五輪までの時間をどう費やすかが重要なのは言うまでもありません。
日本水連は1つでも多くのメダルをと思っているでしょう。
個人的には、五輪という舞台ですべての選手に自己ベストを更新してもらいたいです。
持てる力を出し切ったと言えるような調整をしてほしいですよ。

posted by しん太 |15:31 | 水泳 | コメント(13) |
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2008年04月20日

競泳日本選手権2008:最終日

競泳日本選手権をテレビ観戦。

六日目、最終日の日本選手権です。
北京五輪代表選考を兼ねた勝負も最後になりました。
最終日は全種目が決勝となり、会場の雰囲気も緊張の連続だったでしょうね。

それでは、最終日の決勝種目の結果を。


■ 男子1500m自由形 ■
派遣標準記録突破・五輪代表選手:なし

優勝は松田丈志選手で15分15秒67。
400mフリー、200mバタに照準を合わせ、1500mフリーは欠場かとも言われましたが出場。
400mの時点で15分の壁を切ってしまうペースでしたが、
疲労がピークのところにこの種目ですからタイムも仕方ないでしょう。
むしろ、よく泳いでくれましたよ。
4フリに向けてスピード練習を強化したようですしね。

園中良次選手、土岐健一選手は500mまでは松田選手に付いていきました。
園中選手は積極的な姿勢も観られましたね。
なんとか松田選手に最後まで勝負に絡められる選手になってほしいです。


■ 女子100m自由形 ■
派遣標準記録突破・五輪代表選手:なし

優勝は上田春佳選手で55秒60、2位は山田香選手で55秒86。

上田選手も山田選手も自己ベストの泳ぎをみせてくれました。
上田選手のリアクションが0.95秒というのはとりあえず置いといて(笑)、
山田選手の前半のスプリントに上田選手の後半という持ち味が出た勝負でしたね。

上田選手が一番に感じているでしょうが、やはり記録は物足りないでしょう。
また全体としても55秒台をもう少し多くの選手が出せるようになってほしいです。
その意味で、55秒台は出せませんでしたが山口選手の若さには今後も期待ですよ。


■ 男子100m自由形 ■
派遣標準記録突破・五輪代表選手:なし

優勝は佐藤久佳選手で49秒70。

佐藤選手のガッカリしたインタビューでの表情のとおり。
それだけ自分自身に対しても期待するところはあったんだと思います。
前半の50mから苦しい展開でしたね。
攻めていこうと思いすぎたのか、飛ばし過ぎないようにと自重したのかは分かりません。
北島選手の言葉じゃありませんが、「記録へのプレッシャー」でしょうか。
今回ほど佐藤選手が注目を浴びた大会はなかったですよね。
こういう経験の先に向かって佐藤選手には突き進んでいってほしいです。
メドレーリレーでの活躍もその一つですね。

また、4×100mフリーリレーの派遣記録突破もならず。
奥村選手は自己ベストでしたが、50秒を切ったのも2選手のみ。
細川選手は五輪代表を逃しました。
1フリの壁はまだまだ厚いなぁ…悔しい。


■ 女子200m背泳ぎ ■
派遣標準記録突破・五輪代表選手:中村礼子(2分08秒80)・伊藤華英(2分09秒41)

なにか中村選手の意地が爆発したようなレースに思えました。
最初から積極的にどんどん攻めていき、
伊藤選手にラスト50mでの追い上げをさせようという展開すら持ち込ませない。
特に100mから150mをまったく躊躇せずに32秒前半で泳ぐ。
このあたりの勝負の仕方が平井コーチも含めて本当にうまいですよね。

欲を言えば、2選手ともに2分07秒台という勝負が観たかったです。
そんな観戦する側のわがままを言えるくらい能力の高い中村選手と伊藤選手。
伊藤選手のまったく納得のいっていないインタビューでの表情を観ても窺えました。

寺川選手には苦しい日本選手権となりましたね。
ですが、表彰台では目を赤くしながらも笑顔で手を振っていました。
まだまだ活躍を期待しています。


■ 男子100mバタフライ ■
派遣標準記録突破・五輪代表選手:岸田真幸(51秒86:NR)・藤井拓郎(52秒25)

先行型の岸田選手と高安亮選手、後半型の藤井選手と山本貴司選手。
この4選手の手に汗握る素晴らしいレースでした。
結果的には岸田選手が51秒台に突入という本当に高レベル。

岸田選手は50mフリーでも予選から決勝まで調子良かったですよね。
これまで充実した練習ができていたんでしょう。
あれだけ前半から攻めても後半に落ちずに粘れる。
この記録なら世界とも勝負できるところに割って入れますよ。
そして、藤井選手は準決勝での自身の日本記録には及びませんでしたが堂々の派遣記録突破。
50mでは山本選手よりも遅いんですからね。
そこから勝負できる追い上げは世界の他選手も脅威に感じるはず。
2選手が派遣記録突破してくれたのは大きな収穫です。

3位の高安選手、4位の山本選手は惜しかったです。
ですがレース後は2選手ともにとっても清々しい笑顔をみせてくれました。
この2人が日本バタフライに残した功績はあまりに大きい。
その意味では五輪に行ってほしかった気持ちも個人的には強いのが本音です。
ただ高安選手は自己ベストでしたし、最高の泳ぎをしてくれたんですよね。
素晴らしいレースをみせてくれて、ありがとうございました。


■ 女子200m平泳ぎ ■
派遣標準記録突破・五輪代表選手:種田恵(2分24秒54)・金藤理絵(2分26秒28)

種田選手、金藤選手、田村奈々香選手の三つ巴。
本来は田村選手が先行して、種田選手と金藤選手が追いかける展開ですが
田村選手は100mで代表を逃したことで勝負に徹して抑えて泳ぎました。
これが一発選考の難しさでしょうか。
逆に100mから150mで追いつくために体力を使ってしまった田村選手。
種田選手と金藤選手をラスト50mでかわす力が残っていませんでしたね。

種田選手は自身の日本記録から大きく遅れ納得いかない様子。
やはり専門の200mでは負けられない強さはみせたものの、
実力を出し切るというところでは五輪までの大切な課題になりました。

金藤選手は信じられない様子でした。
ですが、後半の粘りは充分に強さをみせてくれましたよね。
体格に恵まれていますし、五輪では大きくて伸びのある泳ぎに期待です。


これで、すべての種目が終わりました。
日本選手権全体の感想は明日にでも書こうと思っています。

posted by しん太 |18:51 | 水泳 | コメント(0) |
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2008年04月20日

競泳日本選手権2008:五日目

競泳日本選手権をテレビ観戦。

五日目は土曜日ということと柴田選手や北島選手の出場もあり満員御礼状態。
少しでも多く観客が増え、そして歓声が大きくなることで選手の力が湧くといいです。
ただ興奮は分かりますが、ちょっとスタート時の静まりが遅いことも。
選手に最大の環境で勝負してもらいましょうね。

では、五日目決勝種目を。


■ 女子800m自由形 ■
派遣標準記録突破・五輪代表選手:柴田亜衣(8分28秒69)

招集所での柴田選手の表情は、400mのときとは違っていました。
厳しい表情には変わりないのですが、
追い詰められた不安ではなく、どこか開き直った気力に満ちた表情に感じましたよ。
入場時には笑顔で手を振る姿もあり、期待が膨らみました。

さて、まずは2位の矢野友理江選手から。
自己ベストは8分27秒台を持っているだけに残念な結果でした。
ですが、400mで悔しい思いをしたのは矢野選手も柴田選手とおなじであり、
800mでは積極的に前半からレースを引っ張っていく展開をしてくれましたよね。
柴田選手も派遣記録を突破しにくるのは当然分かっていたなかで、
そこに付いていこうというような守りの泳ぎをしなかったことは本当に勇気がいるでしょう。
この強気なレースは必ず今後に活きてくると信じています。

そんな矢野選手に前半は引っ張ってもらった柴田選手。
正直、400mまでの50mラップが32秒後半という展開は冷や汗でした。
きっと後半に上げるためのタメだと信じつつも不安はありましたよ。
ですが、400mフリーのときと明らかに違うテンポの良さは最初から感じられました。
4フリではストロークとキックのテンポがバタバタとして噛み合っていなかったのが、
この800mフリーではトントンと独特の速いリズムでストロークごとに進んでいく。
解説の設楽さんのお話では、田中コーチが息継ぎを右だけにすると指示したようですね。
こういったところでも競泳の奥深さを感じます。
とは言っても、そんなフォームの調整がありつつ
やっぱり柴田選手が4フリでのショックから気持ちを持ち直したところも大きいでしょう。
ゴール後、インタビュー時、あの柴田選手の笑顔が観たかったんですよね。
本当に、本当に良かったです。


■ 女子200mバタフライ ■
派遣標準記録突破・五輪代表選手:中西悠子(2分06秒38:NR)・星奈津美(2分07秒28)

最初、招集所での中西選手がテレビに映ったとき、
100mのときとは違って極度に緊張しているように観えたのは私だけでしょうか。
少しだけ不安を感じてしまったのですが…。
まったく素人のおせっかいというやつで、圧巻の日本新記録でした。

中西選手に見えているのは自身の日本記録じゃなく、
その先の2分05秒台、いやいや2分05秒40の世界記録なんだと改めて感じました。
50mから100m、100mから150mを32秒台でまったく落とさず
ラスト50mは33秒台で少し力んだんだと思いますが本来は32秒を切るぐらいを想定なはず。
ほぼ思ったとおりのレース展開だったでしょう。
すでに五輪での展開をも見据えた貫禄の泳ぎでした。

2位の星選手は、3位の秋山夏希選手とのデッドヒートを逆転で制しての代表決定。
ラスト25mからの追い上げの素晴らしさに目がいきがちですが、
最初の50mを速く入っておいてそこから150mまで我慢するという展開の良さ。
五輪代表が記録で決まる、しかもライバルのいる決勝という舞台で
自分のやりたいレース展開をちゃんとやれる冷静さが素晴らしいと感じました。
あの場面で自分の泳ぎに徹するってベテランでも難しいはず。
あまり表情には表れませんが、実は強い精神を持っているのかもしれません。

その意味で、秋山選手は50mから100mを32秒06というすごいペース。
100mから150mも速いですし、ここが上げすぎたのかも。
なんて、そんなものは結果論ですし、自己ベストで泳いでるんですよね。
最大限に自分の力を出し切っても掴めなかった五輪。
こういう残酷さにはどう感想を書いていいのか私の許容ではとても計れるはずもなく。
今後も応援させてもらうほかは思いつきません。


■ 男子200m背泳ぎ ■
派遣標準記録突破・五輪代表選手:入江陵介(1分57秒33)・中野高(1分58秒22)

入江選手は、準決勝は試したんじゃなくて悪かったんですね。
そんな泳ぎを払拭するかのようなレースだったと思います。
2年ほど前と違い、最近の入江選手は前半から勝負していくのは確かです。
ですが、いくら森田智己選手が最高の状態じゃないとは言え、
さらに山口雅文選手をも抑えて最初の50mを入る展開には驚きでした。
ラスト50mは30秒かかってしまうのですが、
むしろ最後はそうなってもいいぐらいの攻めにいった内容だったと思います。
これで、日本選手権は連覇し日本記録保持者でもあります。
そんな200mバック王者であることを誇りに五輪に臨んでほしいです。

中野選手は、思わず涙したインタビューがすべてを物語っていましたね。
レース内容は前半を我慢して中盤から後半に確実に上げていく健在のスタイル。
特に中盤で上げにかかるスピード力はどんどんレベルアップしています。
ですが、そんな内容を超えたところで中野選手に思い入れのある方も多いでしょう。
本当に五輪にいってほしかった選手。
今回は五輪にいくことを優先させたかもしれませんが、
五輪では入江選手に破られた日本記録をまた破り返すことも含めて熱い気持ちがあるはず。
五輪でどんな活躍が観られるか楽しみです。


■ 男子200m平泳ぎ ■
派遣標準記録突破・五輪代表選手:北島康介(2分08秒84:NR)・末永雄太(2分10秒17)

これですよ、これが北島康介という凄さです。
100mで悔しいと言って、すぐに200mで結果を出す。
レース内容とか、新しいフォームとか、そんなのどうでもよくさせてくれる凄さ。
金メダルを公言して獲った選手の大きさ、偉大さと言っていいかもしれませんね。
そして「センターポールに日の丸を」と言えるカッコ良さ。
なんか、五輪を目の前にしてやっと北島選手が帰ってきた気がします。

でも、一応は内容も振り返っておきましょう。
とにかく北島選手のいまの強さは上半身による推進力の強さ。
もともとの蹴りの強さに加えた、平井コーチいわく「四輪駆動」泳法。
その素晴らしさは、飛込みを含めた最初の50mの29秒、50mから100mの32秒後半、
そして100mから150mの33秒前半のいずれも15ストロークの同数で泳ぐこと。
蹴りの強さでグーンと水面を滑るように伸びる凄さに加え、
その前に両手で推進力を付けられる力強さが備わったこその泳ぎですよね。
普通は徐々にストローク数を増やしたくなるんですけどねぇ。
で、ラスト50mは20ストロークまでテンポを上げて最後の追い込みにいきます。
いや、まだまだ五輪までに進化するかもしれませんよ。

末永選手も100mと合わせて200mでも五輪代表です。
しかし、2分10秒17って凄い記録ですよ。
ってか末永選手の自己ベストって11秒後半じゃなかったでしたっけ。
派遣標準突破どころか、世界ランク3位に相当する派遣標準記録Sも突破ですもん。
「センターポールの横にも日の丸を」という言葉が現実的にも感じます。
北島選手どころか、末永選手の記録にも世界は危機感を持ちましたよ。

立石選手も2分10秒33の、これまた素晴らしい記録で3位。
これだけの記録で3位とはなんてレベルの高かったレースでしょうか。
本当に見ごたえがありました。


では、続いて準決勝を。

女子100mフリーでは、上田春佳選手がトップ通過。
上田選手が少し抜けた準決勝でした。
ですが決勝では一人でも多くの選手に55秒台を出してほしいです。

男子100mフリーでは、佐藤久佳選手がトップ通過。
派遣記録突破に向けて調子は上々の様子。
ラスト50mをあれだけ抑えて50秒を切ってくるんですからね。
また奥村選手が50秒を切ってきたのも大きい。
とにかく50秒を4人か5人で切ってリレーも突破してほしいです。

女子200mバックでは、伊藤華英選手がトップ通過。
中村選手は最後を抑えていたので決勝がどうなるかまったく分からず。
準決勝で一緒に泳いだことがなにか決勝にも影響するかどうか。
面白い勝負になりそうです。

男子100mバタでは、藤井拓郎選手が52秒14の日本新記録でトップ通過。
今大会の藤井選手の調子の良さは目を見張りますね。
決勝は、高安選手も山本選手も岸田選手も前半からくるでしょうね。
熾烈極まりない決勝になること必至です。

女子200mブレストでは、田村奈々香選手がトップ通過。
また田村選手と種田選手の争いになるでしょうが、
そこに金藤選手がどう割り込んでくるかも楽しみになりました。
2分25秒、いや24秒台での勝負かな。

さぁ、残すは最終日のみです!!

posted by しん太 |14:07 | 水泳 | コメント(2) |
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2008年04月19日

競泳日本選手権2008:四日目

競泳日本選手権をテレビ観戦。

初日の男子400m個メと女子400mフリーでどうなることかと心配でしたが、
それ以降は派遣記録突破が順調に出ているのでホッとしています。
最終日まで全体がいい流れで進むといいですね。

では、四日目決勝種目から。


■ 男子50m自由形 ■
派遣標準記録突破選手:なし

岸田真幸選手が22秒69で優勝です。
伊藤真選手は2位で5連覇はなりませんでした。

岸田選手は今大会、予選からずっと好調でしたね。
決勝でも自己ベスト更新で堂々の優勝。
本人のコメントのように22秒台前半をこちらも観たかったですが次の機会に。
伊藤選手はラスト25mからの本来の追い込みがもう一歩だったでしょうか。
また、3位の佐藤選手は準決勝からタイムをしっかり上げて100mにいい流れが。

日本新記録、また派遣記録突破も残念ではありますが、
決勝で4選手が22秒台で泳いでくれましたしレベルは上がっていますよ。


■ 女子50m自由形 ■
派遣標準記録突破選手:なし

山田香選手が25秒71で優勝です。
山田選手の実力が目立ったレースと言っていいでしょうか。
速さ以上にストロークの強さも感じられる泳ぎでした。

2位の湯本杏選手は準決勝でもいい泳ぎでしたね。
3位の植田富祐美選手はスタートで飛び出し25秒台に突入は収穫です。
注目の高校生、金子栞選手は力んだなぁ。
残念な結果でしたがこの経験は次につながる大きな財産になるはずです。


■ 男子200mバタフライ ■
派遣標準記録突破選手:柴田隆一(1分55秒57)・松田丈志(1分55秒66)

派遣記録突破は問題ないだけに、駆け引き勝負かと思われた種目。
本来は先行型の柴田選手の出かたが注目でした。
そういう観てる側の思惑をまず破ってくれたのが松田選手。
確かに柴田選手の抑えて泳ぐという作戦ではあったものの、
松田選手の50m、100mと先攻して刻むラップは素晴らしい記録。
この松田選手の攻めは400mフリー同様にレベルアップを感じさせてくれましたね。
柴田選手にとってはこの松田選手の泳ぎが有難かったかも。
驚いたところもあったでしょうが、冷静に100mまでを乗り切って
150mまでにほぼ追いつくとラスト25mで松田選手をかわしてフィニッシュ。

いつもクールというか物静かな柴田選手の、
あのゴール後の激しい水面を叩いてのガッツポーズは初めて観たかもなぁ。
すでに大会1ヶ月前から心臓が鳴り出していたというほどの緊張。
準決勝の前でも相当に緊張していたようですね。
決勝でもやはり緊張があったでしょうが、レースはとても冷静に展開していました。
五輪に行きたいという想いが緊張を打ち破った証拠だと思います。
自分で自分のことを「超ネガティブ」と言う柴田選手ですが、
優勝インタビューの最後には「(五輪で)メダルを獲ってきます!」と力強いコメント。
五輪への切符を獲って、いつも以上に頼もしい姿でしたよ。

松田選手は1500mフリーを蹴っての200mバタだけに、
最初からガンガン攻めていく展開は気持ちの現われでもあったと思います。
が、インタビューでの落ち着いてレースを振り返る様子だと、
すでに五輪に向けたメダルを獲るための展開を試すぐらいの泳ぎだったのかも。
ラスト50mではさすがに30秒かかっていますが、
それまでのラップは間違いなく世界トップレベルの泳ぎでした。
五輪までの間にどれだけ仕上げてくるのか楽しみで仕方ありません。

そして、3位の山本貴司についても。
前半でラスト50mにかわすような展開から引き離されましたね。
いくら山本選手でも、さすがに追い越せるような距離ではありませんでした。
ですが、アテネ五輪後に一度は引退してこのレースはさすが。
まぁさらなる本領は100mで発揮されるでしょう。


■ 女子200m個人メドレー ■
派遣標準記録突破選手:北川麻美(2分13秒29)

北川選手にとって鍵の一つはバック。
準決勝ではそれが極端に悪く観えて少し心配でした。
それが決勝では準決勝よりバックを1秒以上も速くこなしてます。
最初のバタフライから攻めていきましたし、その時点で気迫がみなぎってましたよね。
で、北川選手のすごいのはそこからというか。
前半に攻めていってなお、ブレストでは37秒半ばで泳げること。
この大きな武器は世界基準以上ですからね。

ゴール直後からインタビューの間もずっと涙。
北川選手のあふれた想いを観れば、こちらもそりゃ泣かされます。
例えば昨年のメルボルン世界選手権のように、
大きな舞台では泳ぎが小さくなって実力を発揮できないところがある。
その世界選手権では惨敗と言っていいほどまったく自分の力が出せずに涙。
そんな世界大会での借りは、五輪という最高の舞台で返してほしいです。

悔しかったのは、派遣記録突破が北川選手だけだったこと。
藤野選手と坂井選手は準決勝より落としてしまい、
加藤選手、天野選手、森下選手は上げたもののもう一歩伸びてきませんでした。
突破できる実力が充分にあるだけに残念です。


■ 男子200m個人メドレー ■
派遣標準記録突破選手:藤井拓郎(2分00秒30)・高桑健(2分00秒37)

藤井選手、高桑選手、佐野選手の壮絶な代表争いでした。
佐野選手と藤井選手のバタフライ、佐野選手のバック、高桑選手のブレスト。
選手ごとの得意種目によって展開がどんどん変化するレース。
ただそのなかで目を引いたのが藤井選手のブレスト。
ブレストが得意の高桑選手が24秒89なのに対し、
藤井選手はさらに速い24秒25でトップに立ちもっとも得意なクロールへ。
これは準決勝でも藤井選手のほうが高桑選手より速いんですよね。
で、クロールは高桑選手のほうが藤井選手より準決勝も決勝も速い。
高桑選手もクロールは得意ですが、なんとも面白いというか、そんな展開でした。

佐野選手は思い切り攻めたのですが、最後のクロールが伸びてこない。
前半型ですし、すごく気持ちも感じたんですけどね。
記録も派遣記録を超えられなかったです。
そう思うと、派遣記録って大きなラインなんだなと改めて感じます。
また森選手も揮わずに終わり、400m個メ選手の雪辱は果たせませんでした。
初日、本来の専門で五輪行きを逃したことが追い込んでしまうんでしょうね。
簡単に切り替えるなんて言いますが、切り替えることほど難しいことはないわけで。
これもまた、五輪選考の怖さです。


では、準決勝に続きましょう。


女子200mバタでは、中西悠子選手がトップ通過。
さすがに専門は堂々たる泳ぎです。
そして準決勝後のインタビューでは、もう3秒上げていくとも。
観たい!!、2分05秒台は本当に観たい!!と早くも興奮させてくれます。
その中西選手を決勝で挟んで泳ぐのが秋山選手と星選手の高校生。
2選手とも2分09秒台で泳いでいますし悪くないでしょう。
また200m個メを蹴った春口選手も見ものです。

男子200mバックでは、森田智己選手がトップ通過。
予選からキツイと連発して言ってる割にはトップ通過ですが、
確かに余裕というものは準決勝の泳ぎでは感じられませんでしたね。
注目の入江選手と中野選手は確かめながら泳いでいるという感じでしょうか。
この2選手が決勝で1分56秒台の高いレベルで競ってほしいところです。

男子200mブレストでは、北島康介選手がトップ通過。
予選では2分12秒台でしたが、さすがに準決勝は2分10秒台に。
100mまでは日本記録を上回っていましたし、150mでもほぼ同タイム。
最後は流していたので調子は上々のようです。
あとは、100mのときのように"記録のプレッシャー"との勝負です。
他選手では立石選手と末永選手が2分11秒台でともに自己ベスト。
派遣記録も超えてきたので、あとは決勝の舞台でそれを発揮してほしいです。

また、放送はされませんでしたが、
女子800mフリーでは、矢野友理江選手がトップ通過。
矢野選手、柴田亜衣選手はともに8分33秒台での予選タイム。
派遣記録は8分30秒を切ってこないといけません。
突破できると信じています。絶対に。
残念なのは、山田沙知子選手が予選12位で決勝にも進めませんでした。
山田選手の心境など当然察することなどできません。
ただただ、悔しいです。

posted by しん太 |13:42 | 水泳 | コメント(0) |
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2008年04月18日

競泳日本選手権2008:三日目

競泳日本選手権をテレビ観戦。

連日のように選手の涙で溢れるインタビュー。
五輪に懸けるということをレースのたびに実感している毎日です。

では、三日目の決勝種目です。


■ 女子200m自由形 ■
派遣標準記録突破選手:なし
4×200mフリーリレー派遣標準記録突破:
上田春佳(1分59秒09)・三田真希(1分59秒95)・高鍋絵美(2分01秒39)・山口美咲(2分01秒64)

上位4選手の合計で8分02秒34、個人平均では2分00秒58が鍵になった種目。
上田選手と三田選手の貯金に他選手がどれだけ詰められるか。
上田選手の個人としての日本新記録、また派遣記録突破も注目でしたが、
とにかく3番手か4番手が2分00秒台できてくれと願いながらの観戦でした。
で、実は厳しいかなと覚悟しただけに、派遣記録突破のコールでは拳を握りましたよ。

上田選手、そして三田選手は個人での派遣記録突破を狙っていたでしょう。
特に上田選手は前半から積極的に攻めていきます。
いや、そういう姿勢は上田選手に限らず、決勝に立った全選手に共通だったかもしれません。
決勝に残った全選手が準決勝より格段にラップタイムが速い。
他種目で疲労もあるはずの春口選手でさえその姿勢は変わりません。
女子自由形の底力を全体の雰囲気で感じさせてくれました。

インタビューでは私は三田選手が印象に残りましたよ。
まずは2位という結果への悔しさを口にするも、
高鍋選手と山口選手の頑張りに感謝の言葉を忘れない。
ずっとこの種目を引っ張ってきた三田選手の大きさを感じたコメントでした。
五輪ではリレーでの精神的な主柱という意味でも大切な役割を果たしそうです。


■ 男子200m自由形 ■
派遣標準記録突破選手:なし
4×200mフリーリレー派遣標準記録突破:
奥村幸大(1分47秒90)・内田翔(1分48秒57)・松本尚人(1分48秒97)・物部靖紀(1分49秒04)

女子の嬉しい結果の余韻のなか、入場してくる選手たちの雰囲気もすごく良かったです。
なにか、俺たちも続くぞ!!といった声が聞こえてくるような。

準決勝では互いに牽制し合う不安な様相を一変させたのは物部選手。
体力は問題のない物部選手ですが、あれだけ前半から攻めるのは意外でした。
当然、奥村選手も前半から攻めつつ、しかし冷静な展開。
また200mに絞った松本選手もさすがに攻めつつもピタリとつけます。
とにかく、全体のレベルが一段落上がったなかでのレース展開に、
これが観たかったんだと思いながら前半の折り返しを嬉しく感じていました。
最後は内田選手がラスト50mを27秒前半という驚くようなスパート。
3位の松本選手が1分48秒台だったのでリレーは大丈夫だと確信でしたよ。

男子自由形は確かに世界からはまだまだですが、
実力を発揮すればリレーの派遣記録も充分に突破できる結果です。
間違いなくレベルの伸びは大きいと頼もしささえ感じさせてくれました。
奥村選手の「自由形を愛している」という言葉は胸がふるえました。

少し心配なのは細川選手だったでしょうか。
100mでのリレーには重要な選手ですが200mでは苦しい泳ぎ。
いや、100mに向けたものならいいのですが…。


■ 女子100m背泳ぎ ■
派遣標準記録突破選手:伊藤華英(59秒83)・中村礼子(1分00秒16)

こんなことを言っては大失礼なのは承知ですが、
伊藤選手が中村選手に勝って、さらに59秒台の日本新記録はまったく予想外でした。
こんなに嬉しい誤算はもっと体験したいですねぇ。

今大会、まず目に付いたのが伊藤選手のスタート。
これまでは横にずれてしまい、バサロも特別な巧さは感じられませんでした。
それが3月の短水路やこの日本選手権ではすごくスムーズにスタートしている。
このスタートの克服は、その時点で中村選手とのアドバンテージを縮め、
なおかつそれは挽回に関しても精神的な余裕を生んでいる気がしてなりません。
後半の強さは素晴らしいですから、そこへつながるスタートは大きい。
4年前、勝負すること自体に疑問を抱き逃げていた伊藤選手。
それがアテネ五輪を掴めないという結果を生んでしまった事実。
そして苦しかったのは伊藤選手のみならず、
そういう精神状態を酌んであげられなかった鈴木コーチでした。
伊藤選手の今回の結果に、鈴木コーチの喜びもまた相当だっただろうなぁ。
これで鈴木コーチは、大地さんに続き2人目の金メダルに向けて燃えるでしょうねぇ。

敗れた中村選手は冷静なインタビューでの受け答えも、
内心は2位と59秒台を出せなかったという結果にいろいろ思うところがあったでしょう。
力んでしまった、と言っていましたが、
例えば50m折り返しの浮き上がりで酒井選手に捕らえられたことや
伊藤選手の影が最後までとなりに見えていたことなどもあるかもしれません。
結局、予選よりも準決勝、準決勝よりも決勝とタイムを落としてしまいましたからね。
こういう少なからずの逆境で200mではどんなレースをしてくれるのか。
非常に楽しみな見どころが増えましたよ。

そして、3位の酒井選手にも触れなければなりませんね。
3月に短水路100mの日本新を出したときは本当に驚きましたが、
なるほどあのバサロがあれば間違いないなと確信させられましたよね。
中村、伊藤、寺川という3強がずっと占めてきた女子バックにおいて、
やっと新しい風が吹き込んできたと嬉しい限りです。
この日本選手権ではすべてのレースで自己ベストの高校新記録。
今後はレースのたびに注目されるでしょうから、さらにそれが追い風になってくれるといいです。


■ 女子100m平泳ぎ ■
派遣標準記録突破選手:種田恵(1分07秒91)

種田選手が派遣記録を突破したのは素直に嬉しいです。
ですが、田村奈々香選手が突破できなかった事実が本当に辛い。

田村選手にとっては、派遣記録はもちろん日本新記録、そして1分06秒台の想いは強い。
それが1分07秒台を出した準決勝よりも0.1秒速く入った50mに現れています。
後半の、特にラスト25mでの失速の原因がそれかは分かりません。
田村選手の実力なら普通に発揮すれば超えられるはずの派遣記録。
これが五輪選考の怖さなんですよね。

一方の種田選手は、田村選手と三輪選手に引っ張ってもらいながらの折り返し。
本当の勝負は200mだというのも、いくらか余裕につながったでしょうか。
それでも後半を35秒前半で帰ってきてるのはさすがですよね。
後半に強いと言えども、この粘り強さは200mにも期待は膨らみます。
田村選手のように専門だからといって力まないで勝負してほしいですよ。
もう一度、200mでも涙のインタビューをみせてほしいです。


続いて、準決勝の種目です。

男子50m自由形では、岸田真幸選手がトップ通過。
岸田選手、山本選手、小林選手の3選手が27秒台の高レベル。
3選手ともに1組での勝負で見ごたえも充分でした。
それだけに、2組での伊藤選手や佐藤選手にはちょっと残念。
決勝ではもちろん日本新記録付近での勝負に期待です。

女子50m自由形では、山田香選手がトップ通過。
山田選手の実力が少し抜けていた準決勝。
ですが、3位通過の高校生・金子選手にはなにか面白い予感が。
個人的には水落選手が準決勝敗退で悲しかったです。

男子200mバタは、松田丈志選手がトップ通過。
まぁ決勝に向けて松田選手も柴田選手もまだまだ本気モードには遠いかな。
で、山本選手もそうだと思いたいのですが…少し気になります。
山本選手が100mに懸けているのであれば話が変わってくるでしょうけど。
準決勝の段階では3選手ともになんとも言えないのが正直な感想です。

女子200m個メでは、藤野舞子選手がトップ通過。
藤野選手の調子の良さは感じられましたねぇ。
そして、春口選手もやはり強いなと感じさせられます。
この400m個メ代表の2選手には北川選手は負けられないでしょう。
でも、苦手のバックの悪さが気になってしまったので心配です。
バックさえうまく乗り切れば、やっぱり北川選手だと思うのですが。
ただ天野選手、加藤選手の強さは分かっていますし、
坂井選手に森下選手も調子が良さそうに見えたので混戦必至の決勝になりそうです。

男子200m個メでは、佐野秀匡選手がトップ通過。
うーん、高桑選手の泳ぎが少し心配。
前半2種目の我慢があまり感じられなくって得意のブレストもまだまだ。
調子がいいのは前半型の佐野選手と藤井選手。
佐野選手は400m個メの雪辱もありますし、藤井選手は100mフリーを蹴ってます。
この2選手の心境の強さは決勝でもムキ出しになりそうです。

posted by しん太 |14:53 | 水泳 | コメント(2) |
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2008年04月17日

競泳日本選手権2008:二日目

競泳日本選手権をテレビ観戦。

まずは、二日目の決勝種目から。


■ 女子100mバタフライ ■
参加標準記録突破選手:中西悠子(58秒52)・加藤ゆか(58秒55)

準決勝で日本新記録の土肥亜也子選手、スプリンターの加藤ゆか選手、200m専門の中西悠子選手。
レースはこの3選手の壮絶ともいえる三つ巴にんなりましたね。
前半50mは加藤選手が本来の先行で攻めてくるのですが、
ここで土肥選手は加藤選手にやや引っ張られすぎたかなという印象。
準決勝と比較してもラップタイムが速いのですが、決勝という舞台ですからね。
攻めていこうという強い気持ちの現れだったでしょう。
一方で中西選手は準決勝とほぼ変わらないラップタイムでの折り返し。
このあたりがメダリストの冷静さなのかな、と思わずにはいられません。
もともと58秒5を狙いたいと言っていた中西選手の宣言どおりな日本新記録です。
また、4位の星奈津美選手も59秒88で4選手が1分を切るレベルの高いレースでしたね。
星選手も専門の200mに向けて上々です。

本音を言うと、土肥選手に代表を掴んでほしい思いはありました。
レース後のインタビューでは決勝で勝負できたことが幸せだという内容で、
勝者の2選手を称え自分の悔しさは言わずに実に潔いコメントを出していました。
そんな大人な対応をみせる土肥選手の人柄が本当に好きです。
当然、どこかで泣き崩れていたんだと思います。
こんなに素晴らしいレースをみせてくれた土肥選手に感謝ですよ。

中西選手の強さはやはり世界レベルでした。
ここ一番で実力を最大限に発揮できる精神の強さというか。
まだ200mもありますから、そちらのほうが俄然楽しみになってきました。

加藤選手は、よく決勝に最高の状態で合わせてきました。
最近は出場するレースのたびに自己ベストを更新していましたが、
さすがに五輪代表のかかった日本選手権ともなると緊張で大変だったようですね。
決勝ではどこか吹っ切れたような、自分を信じた泳ぎだったと思います。
五輪では思う存分にそのスピードを世界に見せ付けてほしいですよ。


■ 男子100m背泳ぎ ■
参加標準記録突破選手:森田智己(54秒03)・宮下純一(54秒37)

予選、準決勝とさすがにタイムはトップでありつつも、
森田選手としては調子のいいものとは遠くあった状態での決勝。
それでもリアクションの良さ、バサロの巧さという武器は充分に健在でした。
コメントではアテネ後の4年間の苦しさを語っていましたね。
そのなかで五輪を掴んだ今大会の結果は、記録以上に収穫があったのかもしれません。
安堵感が漂うような笑みがよく物語っていたと思います。

想いの強さ、という意味では宮下選手もまた計り知れません。
私は、最近の宮下選手の自己ベストの出ない状況から代表争いには予想していませんでした。
そんな状況からこの日本選手権でベストが出せるんですからね。
すべてを出し切ることができきた、という結果は五輪にもいい影響になりそうです。
五輪でもすべてを出し切ってくれるでしょう。


■ 男子100m平泳ぎ ■
参加標準記録突破選手:北島康介(59秒67)・末永雄太(1分00秒72)

残念ながら日本新記録は次の機会になった北島選手。
「記録へのプレッシャー」という言葉が出ましたね。
前半に速く入る、という計画だったようで、
前半50mのラップタイムはわずかですけど確かに準決勝より速かった。
ですが、ストローク数は準決勝とおなじだったので、
それで50mでのタッチで少し流れたということは全体的に力んだ証拠ですね。
後半もストローク数は1回ほど増えましたが、伸びという面では足りなかった気が。
まぁそれでもこの記録は素晴らしいもの。
200mでの泳ぎでどう調整するかも楽しみになりました。

そして、末永選手が嬉しい派遣記録突破。
2位争いとうところでは非常に拮抗している状態ですが、
最後の追い込みでは素晴らしい粘りもみせてくれての五輪代表です。
前半の入りを観ても、後半に頼らないスピード力が強くなった感じでした。
スタートではドルフィンを入れてなかったので、
そういったところでも五輪までに少しでも改良してほしいです。


続いて、準決勝の種目を。

女子200m自由形では、上田春佳選手が1分58秒台でまずまず。
ですが本人は56秒台も狙っているとかで決勝が楽しみです。
ただ、その他の選手が牽制しあったのか記録が2分を切ってこれない。
この種目はリレーにも係わってくる大切なレース。
三田選手も高鍋選手もしっかり2分を切ってくる泳ぎが観たいです。
そんな決勝を春口選手が思い切り引っ張ってくれると面白いかも。

男子200m自由形は、全体的に予選より記録が落ちるという結果に。
こちらもリレーがかかっているので決勝での調整が必要です。
佐藤久佳選手が準決勝で落ちてしまったので、誰かが引っ張るという展開は望めなくなりました。
牽制することなく前半から全員が攻めていくことが求められます。
細川選手と奥村選手は経験もあり分かっていると思うので期待したいところです。

女子100mバックは、中村礼子選手がトップ通過。
準決勝では1分を切れませんでしたが、やはり実力は抜けています。
決勝では予選の記録を更新してくれそうです。
2位通過が、やはりきました酒井選手。
スタートもそうですが、折り返し後のバサロは特に素晴らしいですね。
また高校記録を更新しての自己ベストですから決勝も期待できそうです。
とはいえ、伊藤選手もいますから2位争いは本当に熾烈です。
伊藤選手は課題のスタートも真っ直ぐに飛び出していましたし調整はいいようです。
あとは後半にどれだけ力を発揮できるかが鍵ですね。

女子100mブレストは、田村奈々香選手が自己ベストでトップ。
ですが、種田選手も北川選手も準決勝で悪かった部分は調整してくるでしょう。
1分7秒台での優勝タイムは間違いないはず。
まぁ田村選手は6秒台を狙ってるようですし、
久しぶりに高いレベルでのこの種目の日本選手権になりそうです。

posted by しん太 |14:35 | 水泳 | コメント(2) |
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2008年04月16日

競泳日本選手権2008:一日目

競泳日本選手権をテレビ観戦。

さぁいよいよ始まりました。
北京五輪の代表選考も兼ねた今年の日本選手権。
選手たちのいろんな想いが交錯するなか、
一人でも多くの五輪代表者が生まれると期待しています。

一応、おさらいとして代表選考基準を挙げておきますね。
1.決勝で2位以内に入ること
2.派遣標準記録(S、Ⅰ、Ⅱ)を突破すること
*派遣標準記録は2005年~07年の3年間での世界ランキングを基に作成され、
 Sは世界ランク3位の記録、順にⅠは8位、Ⅱは16位のタイムとなる。

では、一日目決勝種目の結果を。


■ 男子400m個人メドレー ■
派遣標準記録突破選手:なし

優勝は森隆弘選手で4分17秒34、2位が佐野秀匡選手で4分17秒81。
森選手は派遣記録に0秒48届きませんでした。
佐野選手が先行し、森選手が後半に勝負という構図ですが
佐野選手も積極的に攻めていきましたし森選手もブレストでの追い上げも完璧。
牽制する様子もなくラストのクロールで2人ともいけると思ったんですけどね。
クロールで1分を超えてしまったことが両選手の誤算でした。
うーん、突破できる展開だっただけに悔しい…。


■ 男子400m自由形 ■
派遣標準記録突破選手:松田丈志(3分47秒36)

五輪代表第一号は松田選手でした。
前半から積極的に攻める泳ぎはさすがでしたねぇ。
昨年のメルボルン世界選手権では予選落ちでしたが、
そのときから前半から積極的に攻める展開で泳いでいましたよね。
それが世界競泳なども経て2月の短水路ではそんな展開を掴みつつある素晴らしいレース。
今回のレースでも、200mでは自身の日本記録を2秒以上も上回って後半に。
その日本記録更新はなりませんでしたが派遣記録はしっかり突破です。
調子が良さそうなので、200mバタも1500mフリーも大いに期待しましょう。


■ 女子400m個人メドレー ■
派遣標準記録突破選手:春口沙緒里(4分38秒94)・藤野舞子(4分40秒14)

出ましたよ、派遣記録2名突破!!

まずは春口選手ですが、正直なところまったくのノーマークでした。
えー、非常に反省しております。
でも400m個メでまさかこんなに力をつけているとは驚きでしたよ。
思えば14歳で福岡世界選手権をバタフライで出場し、
将来の日本バタフライを背負って立つと言われたほどの逸材が個メで五輪。
怪我があり不信続きでしたが、アメリカの大学に行って再び開花したようですね。
インタビューでは底知れぬ大物ぶりも疲労してくれました。
4分40秒を切ってきたというのも大きな収穫です。

そして、個人的には本当に嬉しかった藤野選手の五輪決定。
4年前の悔しさからも腐らずにずっとトップの位置で頑張ってきました。
すべては五輪出場のために。
春口選手と前半ですごく差が開くという展開でしたが、
予選より速いものの焦らずによく我慢して後半につなげましたよね。
ラストのクロールでは本当に気持ちの感じられる追い込みでした。
インタビューの涙は何年分の涙でしょう。
私がその涙をもらったのは言うまでもありません。(笑)
本当におめでとうございます。


■ 女子400m自由形 ■
派遣標準記録突破選手:なし

優勝は柴田亜衣選手で4分10秒38。
藤野選手の涙の余韻が一気に冷めたのは、
待機している柴田選手のあまりに追い詰められたような表情のためでした。
大きく息をつく姿には、まるで余裕の感じられません。
前半から積極的に攻め、後半も粘って記録を出していく。
アテネ五輪後の柴田選手の新しい戦略です。
もっとも、これが世界でも標準であり後半勝負ではとても太刀打ちできません。
1年ぐらい前まではそれが順調に出来ていたんですけどね。
このレースでは確かに積極的に攻めるのですが、
プルがバタバタとした感じでまるでストロークごとに伸びてこない。
後半になればなるほどリズムも悪くなって本来の粘りも感じられません。
腰痛で苦しんでいるのは承知ですが、これも昨日今日の話ではないはずですよね。
悪いなりにも派遣記録は超えてくると思っていただけにショックです。
800mは五日目ですから、それまでに調整ができるか。
柴田選手にとって正念場です。


一日目から派遣記録の持つ怖さを見せつけられました。
決勝という舞台で本来の力を発揮するという難しさを痛感させられます。
二日目以降に突破を狙う選手たちも気を引き締める契機になったかもしれません。

さて、一日目の準決勝も放送があったのでそちらも触れておきましょう。

まずは女子100mバタですが、土肥選手が日本新記録!!
58秒59は派遣記録も超えているので、決勝も大いに期待ですよね。
不安なのは加藤選手。
極度の緊張で前日から眠れないようでコンディションも心配です。
ラスト25mではストローク数も極端に減っているように感じましたし。
中西選手はまだ余裕があったぐらいの泳ぎかも。
100mでも派遣記録を超えられるんじゃないかと思わせる準決勝でした。

男子100mバックは、森田選手がさすがの泳ぎ。
ですが、本人は納得いっていないかもしれないですねぇ。
決勝では53秒台の泳ぎは是非ともみせてほしいです。
調子が良さそうなのは宮下選手。また、入江選手もさらにスピード力がついてますね。
ここに山口選手も含めて派遣記録を誰かが突破してほしい。

男子100mブレストでは、北島選手が59秒66で決勝へ。
ストローク数では、後半の50mを20か21だったのであと2つぐらい増えてくるかな。
他選手では山下選手と末永選手が1分01秒ですので、
決勝ではさらに伸ばしてなにがなんでも派遣記録突破といきましょう。

さらに先取りですが、二日目午前の予選で
女子100mバックの中村選手がいきなり1分切りの59秒96の日本新記録!!
うぉ~、予選から1分切りなんて、すげぇ。
今夜の準決勝、そして決勝と期待度が大幅アップです。
あ、なにげに酒井選手が高校記録更新で3位につけてますよ。
こちらも要チェックです。

posted by しん太 |14:11 | 水泳 | コメント(2) |
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