2006年07月25日

ド田舎におけるプロチームの資質:その二

四国アイランドリーグは、言わずと知れた日本初の野球独立リーグ。
野球界発展の大きな期待とプロ野球を目指す選手の大きな希望でもあります。

それに続く、第二の独立リーグ。
「北信越リーグ」(仮名)は、来春開幕に向けて動き出したプロジェクトです。
野球の発展のみならず、スポーツによる地域活性を目指します。

ちなみに、北信越とは、北陸(富山、石川、福井)・信州(長野)・越後(新潟)のこと。
しかし、この北信越リーグの構想に福井県は入っていません。
なぜなのでしょうか。

北信越リーグの構想は、新潟県で起こりました。
新潟といえば、アルビレックス新潟ですね。
サッカーのみならず、バスケット・陸上・チアリーディングでもプロとして活動しています。
そのアルビレックス新潟が次に打ち出した構想が野球であり北信越リーグです。

さて、そのアルビレックス新潟の直属になる開発準備室が
福井を北信越リーグの構想からはずした理由もコメントしています。
「奇数ではリーグ戦を行いにくいため(アルビレックス新潟の本拠地である)新潟県プラス3もしくは5県を当初から想定していた」
また運営上、各チームは日帰り、バス移動で各地を転戦することになり
「転戦費用や移動時間などを考えると福井は距離的に難しいことも要因」と。
その上で「福井での球団設立は正式にはどこにも打診しなかった」ようです。

あくまで新潟を中心としたリーグ、ということですね。
正直言うと、この理由はどうかと思います。
週末に試合をするようですが、同一カード3連戦というのではなく
三日間とも違うチームと試合をするということなのでしょうか。
同一カードの試合なら、奇数チームの試合のないチームの移動距離を伸ばす方法があるはず。
まぁ、利権がらみも噂されてはいますが、噂なのでここでは取り上げません。
それでも、打診すらなかったなんて…。

福井県は、野球に限っては北信越では高校・社会人ともトップクラス。
実力は関係ないようですね。
ただ、県内野球関係者の中には
「たとえ正式に申し入れがあっても断った」とも。(福井新聞より)
理由は、チームを支える資金問題です。

田舎において、スポンサーはプロチームのネックに他なりません。
実は、福井よりもはるかに大企業の多い新潟以外の北信越の各県でも
いまだに北信越リーグへの正式な加盟を発表してはいません。
開発準備室が試算している運営費は、1球団で年間1億5千万円。
決して少なくありませんよね。
また、入場者の目標は有料入場者2千人、招待客3千人。
招待客という枠組みがイマイチ不明ですが、これも少なくありません。

プロスポーツは、資金ありきが絶対です。
ただ、日本では一企業によるいわゆる広告のためのプロスポーツから抜けようとしています。
そして、多大な資金源がなくてもプロスポーツが出来始めました。
ただ、それが日本でもっとも適した形態かはまだ分かりません。

少なくとも福井県では、資金面でプロ野球チームはつくれません。
地域密着を謳う影で、資金という問題で取り残されたのです。
現在は、欽ちゃん球団のようなクラブチームを目指しているようです。

「福井にJリーグクラブをつくる会」は、どう資金問題を解決するのでしょう。
そういった情報公開はされぬままですが…。

posted by しん太 |17:45 | プロスポーツチームをつくるということ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2006年07月22日

ド田舎におけるプロチームの資質:その一

前回と前々回でJクラブになる条件を、あくまでJリーグ側から挙げてみたわけですが。
まずはその資質すら福井県にはあるのでしょうか。

サッカーに限って言えば、正直なところ福井県は特別に活性してはいません。
中学、高校とも強豪高ではありません。
社会人チームにおいても、北信越リーグの2部が最高位。
”強さ”という面ではとてもJクラブを望めなさそうです。

では、インフラ面ではどうでしょう。
唯一と言っていい、福井にはなかなかのスタジアムがあります。
テクノポート福井スタジアムは、収容人数2万人を超えます。
宿泊施設も隣接されており、マレットゴルフなどもできる総合運動場でもあります。
東京ヴェルディや、今年は京都パープルサンガの合宿地にもなりました。
もちろん、J1の公式試合開催経験もあります。
また日韓ワールドカップの、メキシコのキャンプ地でもありました。

はい、これが福井のすべてです。
スタジアムまでの交通手段は整っていないことはおろか、
自治体の正式なバックアップも表明されていません。
まぁ、具体的な母体チームも決まっていないんですけどね。
立派なスタジアムを活かすも殺すも、これからの活動にかかってきます。

残念なことに、「福井にJリーグチームをつくる会」は
Webサイトすら持たずに活動しているのが現状です。
福井県民への具体的な情報公開もせずに、どこへ向かっているのでしょうか。

Jリーグが示すJクラブへの道すら福井は危ういのですが、
これだけでプロチームを存続していけるわけでは到底ないですよねぇ。

ド田舎のプロスポーツチームにおいて最もネックになるのはスポンサーです。
福井県は、これに苦い思いを最近したばかり。
次回はそれを挙げてみます。

posted by しん太 |14:47 | プロスポーツチームをつくるということ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2006年07月19日

Jクラブになるには:その二

「Jリーグ準加盟制度」のお勉強です。

これからJクラブを目指すならば、
この制度によりJリーグから「Jリーグ準加盟クラブ」に指名される必要があります。
どんなに強くても、どんなに集客力があっても、
指名されていなければJクラブになることはありません。

それでは、使命される条件はなんでしょう。
制度の中身を見ていきます。

まず大切なのは、法人であること。
ゆくゆくは「その一」で紹介した経営ができるように、ですね。
公益法人、特定非営利活動法人、株式会社のいずれかである必要があります。

続いては、ホームスタジアム。
この制度においては、Jリーグ入会までに基準を満たす改修見込みがあることとされ
必ずしも素晴らしいスタジアムを持っている必要はないようです。
ですが、どのスタジアムを利用するかは大切です。
スタジアムまでの交通手段や駐車場など、
将来を見据えた構想がないと到底指名されることはないでしょう。
ちなみに、入会基準を満たすスタジアムの主な条件を挙げます。
・席数は10000席以上。そのうち5000席は個席。
・メインスタンド中央部に、屋根付き、肘掛け付きカップホルダー付き個席100席以上。
・上記の来賓席と個席に対し、ケータリングサービスを提供しうる設備とスペースがあること。
もちろんピッチの確保は重要ですが、
以上のような観客席に対する要求が満たされなければならないようです。

最後に、ホームタウンの確立。
そのクラブが、単独でJリーグを目指しても指名されません。
あくまで自治体があってのクラブ、という位置づけになります。
・将来Jリーグを目指すことを、所属する都道府県協会が承認している。
・ホームタウンの自治体が、Jリーグを目指すクラブを支援する姿勢を文書で示している。
この二つが満たされなければなりません。

これらがJリーグ準加盟クラブに指定される主な条件となります。
なかなか大変です。

たしか、ロッソ熊本が申請をしましたよね。
第一回の受け付けは明日が期限です。
そして、8月に準加盟クラブが決定します。
今後もJリーグを目指すクラブの名乗りがあることでしょうねぇ。

福井県は、これらを満たすに充分な資質があるでしょうか。
次は、それを考えていこうと思います。

posted by しん太 |16:43 | プロスポーツチームをつくるということ | コメント(2) | トラックバック(0)
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2006年07月14日

Jクラブになるには:その一

福井県のような最後発地域にとってのJクラブの諸問題、とは言っても
まずJリーグへ加盟できるチームがなければ話になりません。

では、どうすればJクラブになれるのでしょうか。
今回はそんな定義を勉強してみました。

最近のJリーグでは、ザスパ草津に愛媛FCといったJクラブが誕生しましたね。
Jリーグ以前の企業チームが前身にはなっていないクラブであり、
こういったクラブが全国のJクラブ加入を目指すチームの増加原因でもあるでしょう。
Jリーグの調査によると、Jクラブ加入を目指す活動が全国に40~50あるそうですよ。
では、強くさえあればJクラブになれるのでしょうか。
いえいえ、答えはノーのようです。

今年の三月九日、Jリーグ将来構想委員会による第一回報告がありました。
これが、これからJクラブを目指す上での重要な指針になります。

この報告によれば、J2の将来的なクラブ数は22以上。
当面は、18クラブ以上を念頭に置いているようです。
現在のJ2クラブは13。
J1クラブは現在の18が完成型なので、
単純に考えてJクラブへの加盟は5~9に絞られるようですね。
もちろん、Jクラブになる条件にはJFL2位以内である強さは原則必須。

ただし、この5~9に残ることができないとJクラブになれないわけではありません。
J1同様にJ2への昇格もJFLとの入れ替え戦になります。
とはいえ、入れ替え戦はあくまでJ2が成熟されてから、と報告されています。
早期にJクラブになるためには、
現在の時点でJFLにいるチームが有利なようです。

ところで、サガン鳥栖やザスパ草津など
経営難に陥ったJクラブのニュースは記憶に新しいところですよね。
いかにクラブが強かろうが、経営能力がなければやはりJクラブにはなれません。
この「クラブの経営規模」もJクラブへの必須です。

具体的には、以下のようです。
J2入会前(つまり、JFL所属期)には年間一億五千万円程度の事業収入がある。
J2入会後は、入会年度で年間三億円程度、
その後は年間五億年程度の事業収入が望ましいとされます。
この目論見がたたないと、いくら強かろうがJクラブへは入会できません。

うーん…なかなか厳しそう。
ってか、まだ母体チームすら決まっていない福井には無理じゃないのか。

さて、Jクラブになるには最も重要な
「Jリーグ準加盟制度」なるものがありますが、それは次回です。

posted by しん太 |15:57 | プロスポーツチームをつくるということ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2006年07月12日

プロスポーツチームをつくるということ

去る六月三日。
私の住む福井でNPO法人が立ち上がりました。
その名も「福井にJリーグチームをつくる会」。
…誰ですか、まんまやん!!と突っ込み入れてる人は。

現在、Jリーグチーム創設に向けた動きがないのは、
福井が動き出したことにより二県になったと聞いております。
どの自治体も目指してるんですねぇ。

ちなみにこのNPO法人の梶本理事は、
「近年、全国でサッカーを中心としたスポーツや文化によるまちづくりが積極的に展開されている。“人の集まる福井”“夢にチャレンジする福井”を目指し、地元活性化に寄与したい」
とのことで、発起に向かったということのようです。

Jリーグ百年構想。地域密着。
Jリーグチームをつくる上で、目指されるキーワード。
その他のスポーツでも、地域密着への動きがあるでしょう。
これらは本当に目指すべきところでしょうか。

福井県という最後発の県における動向と問題点。
Jリーグに限らず、プロスポーツチームの在り方。
そんなことを考えていきたいと思います。

posted by しん太 |16:09 | プロスポーツチームをつくるということ | コメント(0) | トラックバック(0)
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