2008年04月20日
競泳日本選手権2008:五日目
競泳日本選手権をテレビ観戦。 五日目は土曜日ということと柴田選手や北島選手の出場もあり満員御礼状態。 少しでも多く観客が増え、そして歓声が大きくなることで選手の力が湧くといいです。 ただ興奮は分かりますが、ちょっとスタート時の静まりが遅いことも。 選手に最大の環境で勝負してもらいましょうね。 では、五日目決勝種目を。 ■ 女子800m自由形 ■ 派遣標準記録突破・五輪代表選手:柴田亜衣(8分28秒69) 招集所での柴田選手の表情は、400mのときとは違っていました。 厳しい表情には変わりないのですが、 追い詰められた不安ではなく、どこか開き直った気力に満ちた表情に感じましたよ。 入場時には笑顔で手を振る姿もあり、期待が膨らみました。 さて、まずは2位の矢野友理江選手から。 自己ベストは8分27秒台を持っているだけに残念な結果でした。 ですが、400mで悔しい思いをしたのは矢野選手も柴田選手とおなじであり、 800mでは積極的に前半からレースを引っ張っていく展開をしてくれましたよね。 柴田選手も派遣記録を突破しにくるのは当然分かっていたなかで、 そこに付いていこうというような守りの泳ぎをしなかったことは本当に勇気がいるでしょう。 この強気なレースは必ず今後に活きてくると信じています。 そんな矢野選手に前半は引っ張ってもらった柴田選手。 正直、400mまでの50mラップが32秒後半という展開は冷や汗でした。 きっと後半に上げるためのタメだと信じつつも不安はありましたよ。 ですが、400mフリーのときと明らかに違うテンポの良さは最初から感じられました。 4フリではストロークとキックのテンポがバタバタとして噛み合っていなかったのが、 この800mフリーではトントンと独特の速いリズムでストロークごとに進んでいく。 解説の設楽さんのお話では、田中コーチが息継ぎを右だけにすると指示したようですね。 こういったところでも競泳の奥深さを感じます。 とは言っても、そんなフォームの調整がありつつ やっぱり柴田選手が4フリでのショックから気持ちを持ち直したところも大きいでしょう。 ゴール後、インタビュー時、あの柴田選手の笑顔が観たかったんですよね。 本当に、本当に良かったです。 ■ 女子200mバタフライ ■ 派遣標準記録突破・五輪代表選手:中西悠子(2分06秒38:NR)・星奈津美(2分07秒28) 最初、招集所での中西選手がテレビに映ったとき、 100mのときとは違って極度に緊張しているように観えたのは私だけでしょうか。 少しだけ不安を感じてしまったのですが…。 まったく素人のおせっかいというやつで、圧巻の日本新記録でした。 中西選手に見えているのは自身の日本記録じゃなく、 その先の2分05秒台、いやいや2分05秒40の世界記録なんだと改めて感じました。 50mから100m、100mから150mを32秒台でまったく落とさず ラスト50mは33秒台で少し力んだんだと思いますが本来は32秒を切るぐらいを想定なはず。 ほぼ思ったとおりのレース展開だったでしょう。 すでに五輪での展開をも見据えた貫禄の泳ぎでした。 2位の星選手は、3位の秋山夏希選手とのデッドヒートを逆転で制しての代表決定。 ラスト25mからの追い上げの素晴らしさに目がいきがちですが、 最初の50mを速く入っておいてそこから150mまで我慢するという展開の良さ。 五輪代表が記録で決まる、しかもライバルのいる決勝という舞台で 自分のやりたいレース展開をちゃんとやれる冷静さが素晴らしいと感じました。 あの場面で自分の泳ぎに徹するってベテランでも難しいはず。 あまり表情には表れませんが、実は強い精神を持っているのかもしれません。 その意味で、秋山選手は50mから100mを32秒06というすごいペース。 100mから150mも速いですし、ここが上げすぎたのかも。 なんて、そんなものは結果論ですし、自己ベストで泳いでるんですよね。 最大限に自分の力を出し切っても掴めなかった五輪。 こういう残酷さにはどう感想を書いていいのか私の許容ではとても計れるはずもなく。 今後も応援させてもらうほかは思いつきません。 ■ 男子200m背泳ぎ ■ 派遣標準記録突破・五輪代表選手:入江陵介(1分57秒33)・中野高(1分58秒22) 入江選手は、準決勝は試したんじゃなくて悪かったんですね。 そんな泳ぎを払拭するかのようなレースだったと思います。 2年ほど前と違い、最近の入江選手は前半から勝負していくのは確かです。 ですが、いくら森田智己選手が最高の状態じゃないとは言え、 さらに山口雅文選手をも抑えて最初の50mを入る展開には驚きでした。 ラスト50mは30秒かかってしまうのですが、 むしろ最後はそうなってもいいぐらいの攻めにいった内容だったと思います。 これで、日本選手権は連覇し日本記録保持者でもあります。 そんな200mバック王者であることを誇りに五輪に臨んでほしいです。 中野選手は、思わず涙したインタビューがすべてを物語っていましたね。 レース内容は前半を我慢して中盤から後半に確実に上げていく健在のスタイル。 特に中盤で上げにかかるスピード力はどんどんレベルアップしています。 ですが、そんな内容を超えたところで中野選手に思い入れのある方も多いでしょう。 本当に五輪にいってほしかった選手。 今回は五輪にいくことを優先させたかもしれませんが、 五輪では入江選手に破られた日本記録をまた破り返すことも含めて熱い気持ちがあるはず。 五輪でどんな活躍が観られるか楽しみです。 ■ 男子200m平泳ぎ ■ 派遣標準記録突破・五輪代表選手:北島康介(2分08秒84:NR)・末永雄太(2分10秒17) これですよ、これが北島康介という凄さです。 100mで悔しいと言って、すぐに200mで結果を出す。 レース内容とか、新しいフォームとか、そんなのどうでもよくさせてくれる凄さ。 金メダルを公言して獲った選手の大きさ、偉大さと言っていいかもしれませんね。 そして「センターポールに日の丸を」と言えるカッコ良さ。 なんか、五輪を目の前にしてやっと北島選手が帰ってきた気がします。 でも、一応は内容も振り返っておきましょう。 とにかく北島選手のいまの強さは上半身による推進力の強さ。 もともとの蹴りの強さに加えた、平井コーチいわく「四輪駆動」泳法。 その素晴らしさは、飛込みを含めた最初の50mの29秒、50mから100mの32秒後半、 そして100mから150mの33秒前半のいずれも15ストロークの同数で泳ぐこと。 蹴りの強さでグーンと水面を滑るように伸びる凄さに加え、 その前に両手で推進力を付けられる力強さが備わったこその泳ぎですよね。 普通は徐々にストローク数を増やしたくなるんですけどねぇ。 で、ラスト50mは20ストロークまでテンポを上げて最後の追い込みにいきます。 いや、まだまだ五輪までに進化するかもしれませんよ。 末永選手も100mと合わせて200mでも五輪代表です。 しかし、2分10秒17って凄い記録ですよ。 ってか末永選手の自己ベストって11秒後半じゃなかったでしたっけ。 派遣標準突破どころか、世界ランク3位に相当する派遣標準記録Sも突破ですもん。 「センターポールの横にも日の丸を」という言葉が現実的にも感じます。 北島選手どころか、末永選手の記録にも世界は危機感を持ちましたよ。 立石選手も2分10秒33の、これまた素晴らしい記録で3位。 これだけの記録で3位とはなんてレベルの高かったレースでしょうか。 本当に見ごたえがありました。 では、続いて準決勝を。 女子100mフリーでは、上田春佳選手がトップ通過。 上田選手が少し抜けた準決勝でした。 ですが決勝では一人でも多くの選手に55秒台を出してほしいです。 男子100mフリーでは、佐藤久佳選手がトップ通過。 派遣記録突破に向けて調子は上々の様子。 ラスト50mをあれだけ抑えて50秒を切ってくるんですからね。 また奥村選手が50秒を切ってきたのも大きい。 とにかく50秒を4人か5人で切ってリレーも突破してほしいです。 女子200mバックでは、伊藤華英選手がトップ通過。 中村選手は最後を抑えていたので決勝がどうなるかまったく分からず。 準決勝で一緒に泳いだことがなにか決勝にも影響するかどうか。 面白い勝負になりそうです。 男子100mバタでは、藤井拓郎選手が52秒14の日本新記録でトップ通過。 今大会の藤井選手の調子の良さは目を見張りますね。 決勝は、高安選手も山本選手も岸田選手も前半からくるでしょうね。 熾烈極まりない決勝になること必至です。 女子200mブレストでは、田村奈々香選手がトップ通過。 また田村選手と種田選手の争いになるでしょうが、 そこに金藤選手がどう割り込んでくるかも楽しみになりました。 2分25秒、いや24秒台での勝負かな。 さぁ、残すは最終日のみです!!
posted by しん太 |14:07 |
水泳 |
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競泳日本選手権2008:五日目
この日の決勝はとても豪華でしたね!
個人的に柴田選手は相当心配したのですが、滑り込みで出場権獲得。
序盤抑えて泳いでたんでしょうが、最後の最後まで不安でした。
いや~でも本当に良かった、良かった。
本番までに自分の泳ぎを取り戻して欲しいです。
北島選手、中西選手はさすがでした。
この2人は目標設定のレベルが他の選手と異なるわけで、
五輪本番に向けてこの試合が良いステップとなるといいですね。
posted by マイナー | 2008-04-21 17:43
競泳日本選手権2008:五日目
>マイナーさん
コメントありがとうございます。
柴田選手には本当にハラハラさせられました。日曜のサンデースポーツに生出演しましたが、金メダルを獲ったからこその苦労を語ってくれました。まだまだその苦しみの途中なのかもしれないなぁ。
北島選手と中西選手は仰るように、他選手とはレベルが違うところでのレースでした。北京五輪ではチームジャパンの"核"になりそうです。2人とも男女の最年長ですし、精神的な意味でもそうなると思いますよ。
posted by しん太 | 2008-04-22 15:54


