2008年05月11日

大阪国際グランプリ陸上2008

大阪国際グランプリ陸上をテレビ観戦。

気温12.5℃に強い雨という悪いコンディションのなかの大会。
なかなか記録は望めないなと思わされる放送開始でした。

日本からは室伏広治選手、為末大選手、澤野大地選手、吉川美香選手が、
また海外からもジェームズ・カーターにドナルド・トマスが残念にも欠場となりました。
昨年に比べると豪華さがやや欠けた感じです。

大阪国際グランプリのグランプリ種目は以下のとおり。
男子:100m、200m、400m、800m、110mH、400mH、棒高跳、走高跳、走幅跳、ハンマー投
女子:100m、400m、1500m、400mH、棒高跳、走幅跳、砲丸投、円盤投、ハンマー投


■ 男子100m ■
1位:胡 凱(10秒54)
2位:末續慎吾(10秒55)
3位:パトリック・ジョンソン(10秒55)
4位:上野政英(10秒55)

日本のトップ選手が豪華に並んだスタートライン。
末續選手と朝原選手の対戦が注目されたレースになりました。

末續選手は、今季一発目でこのコンディションですからまずまずな感じかな。
隣で上野選手がいい走りで先行しましたが最後は捕らえました。
まぁあくまで日本選手権にどう走るかでしょうからね。
朝原選手はスタートで遅れ、後半も伸びずに終わりました。
体調は万全だったし伸びない原因が分からない、とのコメント。
ちょっと心配なコメントですが、これからの調整に期待です。
良かったのは上野選手でしたね。
スタート、そして特に中盤での走りでは力強かったです。


■ 男子200m ■
1位:斎藤仁志(20秒87)
2位:高平慎士(20秒88)
3位:藤光謙司(21秒06)

静岡国際では高平選手に敗れた斎藤選手が今回は勝って優勝です。
スタートは高平選手のほうが良かったと思ったんですが、
斎藤選手は内側からしっかり高平選手が見えていたようですね。
後半は粘りのある走りをみせてくれました。


■ 男子400m ■
1位:劉 孝生(45秒90)
2位:サンジェイ・アレイ(45秒91)
3位:ルイス・バンダ(46秒26)

金丸選手がリレーに絞ったようで400mには出場しませんでした。

バンダやアレイが伸びてこないなか、優勝したのは中国の劉。
このコンディションでも記録は悪くない走りでした。
日本人トップは堀籠佳宏選手の47秒30で5位でした。
日本人選手はみんなが先に走ったリレーの影響で苦しかったですね。


■ 男子800m ■
1位:ジェフ・リセリー(1分46秒53)
2位:ライアン・ブラウン(1分48秒07)
3位:横田真人(1分48秒54)
4位:笹野浩志(1分48秒57)

この種目は放送がまったくなく残念でした。

イタリアのシアンドラが伸びずに5位で終わってるようです。
そんななかリセリーがほぼ自己ベストに近い走りで抜けていますね。
日本人ではさすがに横田選手と笹野選手が競っています。
ここ最近では横田選手のほうが強いですのでその差が出たでしょうか。


■ 男子110mハードル ■
1位:劉 翔(13秒19)
2位:史 冬鵬(13秒63)
3位:モーリス・ウィグナル(13秒84)
4位:内藤真人(13秒91)

まぁ劉翔は格の違いで圧巻でした。
大阪ではもうおなじみになりましたが、今年も強さは相変わらず。
コンディションの悪さにもかかわらず記録も素晴らしい。
ハードル技術の安定感からも、よっぽどのことがない限り金メダルはカタイかも。
内藤選手は記録自体は仕方ないにしても、走りは良くなっているでしょうか。
ハードルに当ててしまうこともなかったですしね。


■ 男子400mハードル ■
1位:成迫健児(49秒00)
2位:ディーン・グリフィス(50秒32)
3位:ブレンダン・コール(50秒34)

為末選手、カーターが欠場でしたが、
成迫選手がちゃんと世界レベルのハードリングを披露してくれましたね。
前半を意識して走っているようで、走り終わっても満足しているようでした。
「為末選手と走りたい」と言うコメントからも調整の順調さが窺えます。
はやくも北京五輪が楽しみです。


■ 男子走り高跳び ■
1位:醍醐直幸(2m18)
2位:王 臣(2m15)
3位:久保田聡(2m10)
4位:土屋光(2m10)

醍醐選手がなんとか3回目で2m18を跳んで優勝でした。
その跳躍でもバーが揺れてましたね。
待ち時間もあるので筋肉の冷え方もきつかったはずです。
最後は無理して飛ばなくて本当によかった。


■ 男子棒高跳び ■
1位:ブラッド・ウォーカー(5m40)
2位:ラス・ブラー(5m30)

ウォーカーも大阪ではすっかりおなじみになりました。
コンディションの悪いなかでも優勝するのはさすがに6mボウラー。
5m40を跳んで派手にガッツポーズしてくれるあたりも、
観客を盛り上げる気持ちを忘れない本当に素晴らしい選手ですよね。


■ 男子走り幅跳び ■
1位:荒川大輔(7m77)
2位:ロビー・クラウザー(7m64)
3位:菅井洋平(7m59)

8mジャンパーが揃ったなかで優勝した荒川選手。
兵庫リレーでの8m越えに続いて自信になったんじゃないでしょうか。
この調子の良さを維持してほしいです。


■ 男子ハンマー投げ ■
1位:ヴァダム・デブヤトフスキ(78m41)

デブヤトフスキが本命どおり優勝です。
なんか昨年の世界選手権を思い出してしまいました。
それだけに、室伏選手との対決が観たかったですねぇ。
土井選手はしっかり70mを超えてきていますよ。


■ 女子100m ■
1位:カーメリータ・ジーター(11秒30)
2位:チャンドラ・スタラップ(11秒53)
3位:福島千里(11秒56)

ジーターの走りはさすがでしたが、やはり注目は福島選手。
いくらスタラップが最近では記録が出ていないとはいえ、
そのビッグネームに勝ってしまうんじゃないかと思わせてくれました。
スタートも良かったし、中盤から後半にかけての伸びの素晴らしさと言ったら。
まぁいまは飛ぶ鳥を落とす勢いそのものです。
接地時間が少ないという特徴はよく理解できましたし、
それに加えて地面を噛む力も素晴らしいなと私は思いました。
今季中に日本新記録は出せるような気が俄然してきましたねぇ。


■ 女子400m ■
1位:メアリー・ワインバーグ(51秒52)
2位:ラトーシャ・ウォレス(52秒45)
3位:丹野麻美(52秒55)

なんとかワインバーグに喰らいついてほしかった丹野選手。
ですが、本人のコメントでは状態は悪くないようですね。


■ 女子1500m ■
1位:小林祐梨子(4分13秒96)
2位:リサ・コリガン(4分14秒24)

記録というより、勝ち方も身についてきた印象の小林選手でした。
最初の400mラップは一昨年に出した日本記録のときとおなじぐらいですが、
あのときは前半から積極的に攻めていってのラップですからね。
いまは前半をやや抑えても速さを維持できてる感じです。
持ちタイムが2秒速いコリガンにラスト勝負も負けませんでしたし。
調子はいいようです。


■ 女子400mハードル ■
1位:黄 瀟瀟(55秒22)
2位:ショーナ・スミス(57秒36)
3位:ローレン・ボーデン(57秒48)
4位:久保倉里美(57秒84)

黄が一人別の次元でのレースで優勝。
トラックも中国勢はどんどん強くなってきてるなぁ。
久保倉選手は最初のハードルからリズムが悪くなってしまいました。


■ 女子棒高跳び ■
1位:ダナ・エリス(4m20)
2位:李 玲(4m20)
3位:カーリー・ドッケンドルフ(4m00)
4位:錦織育子(4m00)

錦織選手は4m00を跳びましたが、近藤選手が残念ながら記録なし。
コンディションが悪いので仕方ないですね。


■ 女子走り幅跳び ■
1位:池田久美子(6m46)
2位:枡見咲智子(6m27)

池田選手にとっては悪くない跳躍だったようです。
とにかく助走から踏切へのつながりが大切な池田選手。
コメントでは自分の課題にしっかり臨めたと言っていました。


■ 女子砲丸投げ ■
1位:李 梅菊(18m46)
2位:クレオパトラ・ボレル-ブラウン(18m40)
3位:李 玲(18m17)

日本では豊永選手が15m66で5位でした。
なかなか16mにのせてこられませんね。


■ 女子円盤投げ ■
1位:宋 愛民(60m38)
2位:孫 太鳳(60m24)

室伏選手が49m36で7位でした。
ハンマーとの兼ね合いもあってこの記録でしょうか。
しかし、中国女子の投擲は強い。

■ 女子ハンマー投げ ■
1位:張 文秀(73m52)
2位:綾真澄(63m55)
3位:室伏由佳(62m20)

張はさすがにアジア記録保持者の格の違い。
ただ、綾選手と室伏選手もコンディションのわりに悪くない記録でした。


強い雨と気温の低さで記録が出なかった今年の大阪国際。
ただ体調管理の難しい状況で、怪我した選手がなかったのはよかったです。
そんななかで全体を振り返ってみると、
男子は400mHの成迫選手、女子は100mの福島選手が目立ったでしょうか。
ですが揮わなかった選手もコンディションによるところはあったでしょうから、
6月末の日本選手権ではどこまでピークを合わせてこられるか注目されます。

posted by しん太 | 15:42 | 陸上 | コメント(6) |
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2008年05月08日

日本グランプリシリーズ陸上【静岡国際陸上】

陸上の日本グランプリシリーズの第3戦。
5月3日に行われた静岡国際陸上の主な決勝結果と感想を。

静岡国際陸上でのグランプリ種目は以下のとおり。
男子:200m・400m・10000m・400mH・走高跳・棒高跳・やり投
女子:200m・400m・10000m・400mH・走幅跳・砲丸投やり投


■ 男子200m ■
1位:高平慎士(20秒65)
2位:斎藤仁志(20秒69)
3位:パトリック・ジョンソン(20秒84)

高平選手は織田記念での100mに続き調子は良さそうですね。
自己ベストを狙ってたでしょうが、日本選手権につながるタイムだと思います。


■ 男子400m ■
1位:金丸祐三(45秒21)

金丸選手が自己ベスト更新で優勝。
参加記録Aも突破で五輪代表にもグッと近づきました。
昨年は大学生になった環境の変化もあって苦しみましたが、
今年は五輪に出場して44秒台もいけそうな気がしてきましたよ。


■ 男子10000m ■
1位:ジョセファト・ムチリ・ダビリ(27分14秒03)
2位:福井誠(28分55秒00)

ダビリが圧倒的に勝利でした。
そのなかで日本人トップは若い福井選手がほぼ自己ベストに近い記録。
まだまだ日本のトップ選手とも遠いですが頑張ってほしいです。


■ 男子400mハードル ■
1位:成迫健児(49秒44)
2位:杉町マハウ(50秒32)
3位:對馬庸佑(50秒43)

成迫選手が唯一50秒を切っての優勝です。
大阪国際GPのための調整もあったかなというぐらいでしょう。
北京五輪ではメダルを狙ってるでしょうからね。

この種目は日本が世界で戦えるだけに、
杉町選手と對馬選手には50秒を切ってきてほしかったです。


■ 男子走り高跳び ■
1位:醍醐直幸(2m27)
2位:土屋光(2m24)

醍醐選手の記録はまずまずと言っていい感じ。
できれば2m30はコンスタントにクリアしてほしい気もありますが上々でしょう。

土屋選手は和歌山大会からしっかり記録を伸ばして自己ベストタイ。
あと3cmで参加記録Bに届くだけに跳んでほしかったなぁ。
この勢いで大阪国際GPを期待します。


■ 男子棒高跳び ■
1位:鈴木崇文(5m45)

鈴木選手は東海大の若手ホープ。
自己ベストとはいきませんでしたが優勝は価値あるはず。
今後の記録更新に期待したいです。

澤野大地選手は記録なしで終わっていますね。
5m50ぐらいからの登場だったと思いますが、
待ち時間の具合でうまく跳ぶことができなかったのかもしれませんね。


■ 男子やり投げ ■
1位:QIN Qiang(78m98)
2位:村上幸史(75m51)

和歌山大会よりも記録を落とした村上選手。
優勝した中国選手がよく分からないのですが、
78mを超えた投擲をしているので村上選手も続いてほしかったですね。


■ 女子200m ■
1位:福島千里(23秒13)
2位:中村宝子(23秒35)
3位:渡辺真弓(23秒95)

織田記念での100mに続き福島選手が200mでも優勝。
追い風2.7mの参考記録ですがこの記録はマジで凄いですよ。
予選では追い風0.7mで23秒68の自己ベスト更新ですし、
いまの日本陸上界でもっとも勢いのある選手と言って間違いなさそうです。
決勝では、高橋萌木子選手と信岡沙希重選手が欠場で残念でしたが、
日本選手権でのこれら選手との対戦が面白くなってきました。


■ 女子400m ■
1位:ラトーシャ・ウォレス(51秒73)
2位:丹野麻美(51秒75)
3位:木田真有(53秒05)

丹野選手が自身の日本新記録を更新です!!
兵庫リレーでの200mでもいい走りでしたし、
専門の400mで日本選手権を前に自己ベストは素晴らしいです。

そんな丹野選手に引っ張られたのか、
優勝のウォレスも3位の木田選手も自己ベスト更新です。
特に木田選手は0.32秒も更新して一気に52秒台がみえてきましたねぇ。


■ 女子10000m ■
1位:キラグ・ワルグル(32分07秒31)
2位:エバリン・ワンボイ(32分18秒77)
3位:馬目綾(32分23秒72)

有力な招待選手が欠場のなか、馬目選手が日本人トップ。
自己ベストとはいきませんでしたが悪くないですよね。
記録をみても上位の外国人選手にも着いていけた唯一の日本人選手だったでしょう。


■ 女子400mハードル ■
1位:久保倉里美(56秒83)
2位:青木沙弥佳(57秒33)

さすがに久保倉選手が強さをみせた結果です。
記録自体はまだまだというところでしょうから今後が楽しみです。

青木選手も悪くない記録ですね。
今季は56秒台を出してくれるでしょう。


■ 女子走り幅跳び ■
1位:池田久美子(6m51)

織田記念でのハードル転倒もあり、パンツスタイルでの池田選手。
転倒による影響はないということなので安心でした。
また記録自体はよくないものの、6m50を跳べたことは大きい気がします。
昨年の世界選手権での惨敗からどう立て直していくのか。
そこが注目されるところですが、その意味でまずまずの出だしだと思います。
大阪国際GPと合わせたところでの調整になるのでしょうね。


■ 女子砲丸投げ ■
1位:LIU Xiangrong(18m69)
2位:GONG Lijiao(18m60)
3位:豊永陽子(15m55)
4位:白井祐紀子(15m34)

豊永選手がまたも15m台という結果。
なかなか記録が伸びてこないので心配になってしまいます。
そんななか、白井選手が自己ベスト更新です。
大阪国際GPでは世界レベルの選手と投げ合えるだけに、
豊永選手も白井選手もいい刺激を感じてほしいですね。


■ 女子やり投げ ■
1位:CHANG Chunfeng(60m30)
2位:海老原有希(56m26)

海老原選手が参加記録Bを突破です。
兵庫リレーからしっかりと記録を伸ばしてきての投擲。
これで吉田選手と日本選手権で直接対決へ楽に望めますね。

その吉田恵美可選手は51m58で4位でした。
兵庫リレーでは最下位という心配な様子でしたが、
記録はまだ本調子といかないまでもとりあえず伸ばしてくれました。


次は10日の大阪国際グランプリです。
世界のトップ選手も出場ですしテレビ中継もあるので楽しみですね。

posted by しん太 | 14:51 | 陸上 | コメント(2) |
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2008年05月07日

第47回NHK杯体操選手権

体操のNHK杯をテレビ観戦。

全日本選手権、二次選考会に続く北京五輪代表の最終選考を兼ねた大会。
男子は総合順位の上位3選手と種目別ポイント上位3選手が、
女子は総合順位の上位5選手と種目別ポイント上位1選手が選考対象です。
持ち点は二次選考会から持ち越されるので、
このNHK杯で二次選考会での上位選手がいかに失敗しないか、
また下位選手がどれだけ挽回できるかが重要な最終選考になりましたね。

放送自体は少なかったので満足はできませんでした。
男子が1班の平行棒と鉄棒に他班選手の一部、
女子も1班の平均台とゆかに他選手の一部のみでしたから。
BSで全体を放送してくんないかなぁ。


では、まずは男子代表を。
冨田洋之、内村航平、坂本功貴、鹿島丈博、沖口誠、中瀬卓也の6名。

冨田選手は二次選考会で2位でしたが、さすがの優勝で代表決定。
二次選考会で内村選手に0.250の差を付けられましたが、
終わってみれば総合ポイントで2.600を上回ってエースの貫禄でした。
初日のゆか、二日目のあん馬で14点台でしたが
それ以外はすべてを15点台でこなすあたりは申し分ないでしょう。
放送された平行棒、鉄棒、つり輪のどれも演技内容は高レベル。
着地がビタッとこなかったのが五輪に向けての最終調整というところかな。
もちろん五輪では日本の軸になります。

今大会でもっとも注目されたと言っていい内村選手が堂々の2位で代表決定。
ゆか、跳馬を中心に、苦手のあん馬以外も安定して得点できています。
なにより体操そのものの美しさがあることが大きい。
Bスコアでの減点も最小限に抑えられる強さを持っていますよね。
放送では平行棒も鉄棒も良かったのですが、
やはりゆかでのひねり系、そして跳馬のドリックスの完成度が高い。
冨田選手の苦手なゆかと跳馬で軸になれるオールラウンダーの存在は貴重です。

最終選考でミスができないという緊張感に敗れる選手が多かったなか、
坂本選手はすべての種目で安定した実力を発揮し精神的な強さもみせての代表決定。
NHK杯二日目だけで言えば、内村選手より上の2位ですよ。
得意種目はあん馬なのですが、それよりも苦手がないとところが強みだと私は思います。
どの種目ででも計算できるという意味で、
五輪では大学生という立場ながら日本を支える存在じゃないでしょうか。

鹿島選手は、やはりあん馬で強さを発揮しての代表決定。
二次選考会からNHK杯の4日間を通して、あん馬ではすべて1位の4ポイントを獲得。
放送では鉄棒でコールマンとコバチの2度落下で焦りました。
それがなければ総合でも3位に入っていたでしょうから本人は悔しいかも。
肩を怪我し、2度の手術を乗り越え、五輪にはしっかり合わせてきましたね。
いまの日本には鹿島選手のあん馬は絶対に必要なのは言うまでもありません。
またアテネ五輪の経験者として、冨田選手の精神的負担も分かち合えるでしょう。

沖口選手は、こちらも得意のゆかと跳馬で得点を稼いで代表決定。
二次選考会が終わった段階では18位のギリギリで通過し、
このNHK杯ではとにかく選考対象の12位以内に入ることが絶対条件でした。
崖っぷちから代表になったというところでは大きな成長ですね。
ただ、放送では跳馬でロペスを封印してドリックスでした。
またそのドリックスが着地で結構危なかったからなぁ。
五輪では沖口選手のロペスの完成度がメダルの色を決めると言っていいかもしれません。

中瀬選手は総合で4位、種目別ポイントでは田中和仁選手と並びましたが
日本が苦手なつり輪でポイントが獲れる選手で代表決定です。
本来ならオールラウンダーとして総合で代表になりたかったはず。
ですが、二次選考会での14位からの挽回ですからね。
NHK杯の初日では冨田選手、鹿島選手に次ぐ3位で調子は戻してきた様子。
2日間で合計90点を超えたのも冨田選手と2人だけ。
実力では、実質的に日本の2番手として五輪では期待されるでしょう。

以上が男子の代表選手でした。
アテネ五輪組みでは、塚原選手が7位、米田選手が8位、水鳥選手が17位。
塚原選手は新採点方式に変わってからも果敢に挑み続けましたね。
米田選手は怪我に苦しむも、正直ここまで戻ってくるとは思いませんでした。
その精神力には本当に敬服させられます。
水鳥選手は怪我がなければ代表決定だったかもしれません。
アテネ五輪から、冨田選手と日本体操をずっと牽引してくれただけに残念です。


さて、次は女子代表を。
大島杏子、上村美揮、美濃部ゆう、鶴見虹子、新竹優子、黒田真由の6名。

大島選手は二次選考会4位から逆転で優勝し代表決定。
さすがは五輪経験者といったところ。
大会前から五輪にいきたい強い気持ちをコメントでも出していました。
この、大事な大会で実力を発揮できる強さ。
特にゆかでの強さは雰囲気からも表れていましたよね。

上村選手は二次選考会1位からの安定感を維持し代表決定。
大島選手に続き、上村選手もベテランとして強さをみせてくれました。
得意の平均台にとどまらず、安定感は秀逸です。

この大島選手と上村選手の代表決定は大きな意味があると思います。
久しぶりの団体出場という日本にとって精神的主柱になることは言うまでもありません。
五輪ではベテランの力が発揮されると若手が乗ってくる気配です。

鶴見選手は二次選考会から非常に苦しむも代表決定。
放送では平均台で落下、また段違い平行棒では着地の大きな失敗。
指の骨折という怪我からの調整に苦しんだようですが、
ひょっとして初めて経験する代表選考という緊張感もあったのかもしれません。
あんな失敗や、演技が終わるたびに涙を流す姿は初めて観ました。
ただ、逆にあれだけの失敗にもかかわらず4位という成績を残せることが、
鶴見選手の演技構成のレベルの高さを改めて教えてくれた大会だったとも。
五輪では間違いなく日本のエースとしての活躍が期待されます。
このNHK杯がいい意味でさらに鶴見選手を高みへのぼらせてくれると信じています。

美濃部選手、新竹選手は新鋭として代表決定。
代表選考という舞台で堂々と自分の演技をした新鋭2人。
もちろん2選手ともナショナル強化選手ですから意外ではありませんよ。
美濃部選手は段違い平行棒と平均台、新竹選手はゆかと平均台での強さを持っています。
特に美濃部選手の段違い平行棒と新竹選手のゆかは貴重ですからね。
若さもあるだけに、五輪までにさらにレベルアップも見込めます。
五輪では日本に勢いを付けてくれる存在になるはずです。

黒田選手は得意の段違い平行棒で種目別ポイント1位で代表決定。
まぁ黒田選手の段違い平行棒は世界クラスですからね。
また世界選手権では個人総合でも決勝に残っていますから日本に必要な存在です。
この世界選手権で、個人総合と種目別の両方で決勝に残るという経験値。
しかも種目別の段違い平行棒ではメダル争いもしています。
この経験値が五輪の舞台で活かされないわけがないですよ。

残念だったのは、山岸舞選手と椋本啓子選手が怪我で棄権。
山岸選手のオールラウンダーな活躍は五輪でも充分に発揮できたはず。
実力が発揮できず苦しんだ時期もありましたが、
最近は調子も戻ってきただけに怪我という現実が余計に残念でした。
また 椋本選手は昨年の世界選手権でキャプテンを務めた精神的な柱でも貢献。
あのときの平均台で落下しての痛みをこらえながらの気迫あふれる演技が、
アトランタ五輪以来の団体出場に日本チームを導いたと言っていいぐらいです。
このへんは厳しい現実ということですね。


これで体操の日本代表が決定です。
男子は2大会連続揮メダル、女子は入賞が目標になるでしょう。
その目標に向けて充分な選手に決まったと言っていい面々が揃いました。
これから五輪に向けた最後の調整にかかってきそうです。

posted by しん太 | 14:43 | 体操 | コメント(11) |
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2008年05月03日

日本グランプリシリーズ陸上【織田記念国際陸上】

陸上の日本グランプリシリーズの第3戦。
4月29日に行われた織田幹雄記念国際陸上の主な決勝結果と感想を。

織田記念国際陸上でのグランプリ種目は以下のとおり。
男子:100m・1500m・5000m・110mH・三段跳・砲丸投・ハンマー投
女子:100m・800m・5000m・100mH・3000mSC・棒高跳・三段跳・円盤投・ハンマー投


■ 男子100m(A) ■
1位:パトリック・ジョンソン(10秒18)
2位:高平慎士(10秒20)

おぉ、ジョンソンが来日していたんですね。
黒人選手以外のスプリンターで世界で頑張ってる選手ですよ。
まぁシーズン序盤でこの記録はまずまずといったところなのかな。

高平選手は自己ベストをさっそく更新です。
専門の200mに向けてもスピード力は順調に上がってるようですね。
決勝は追い風2.7mの参考記録になりましたが、
それでも100mでこの記録は200mでもものすごく期待できる結果です。

また決勝では走りませんでしたが、予選では朝原宣治選手が10秒17の好タイム。
さすがに日本のエースは格が違う。
北京五輪にすべてをかける今季の序章は上々です。


■ 男子1500m ■
1位:小林史和(3分46秒31)

アジア室内選手権では4位だった小林選手。
優勝する実力はさすがですが、記録はまだまだですね。
参加記録突破は日本選手権で狙っているような調整なのかもしれません。


■ 男子5000m ■
1位:ニコラス・ムリンゲ・マカウ(13分32秒31)
2位:ビタン・カロキ(13分33秒24)

上位5名が外国人選手という結果でした。
日本人トップは徳本一善選手で13分52秒30の6位。
ベストを出せていれば優勝ですが、まだコンディションも良くはないようです。
5000mでの五輪代表争いは熾烈なので徳本選手はどうするんだろうなぁ。


■ 男子110mハードル ■
1位:紀 偉(13秒49)
2位:田野中輔(13秒62)

中国では3、4番手ぐらいの紀偉が優勝です。

田野中選手はベストに0.03秒足りない結果で調子は良いようです。
あとはベスト更新で参加記録Aを突破ですね。
日本選手権までに突破できるといいのですが。

内藤真人選手は13秒78で6位でした。
予選、決勝ともにハードルにぶつけてしまったようです。
怪我の影響もあるようで万全な姿が大阪国際GPで観られるといいです。


■ 男子三段跳び ■
1位:李 延熙(16m96)
2位:藤林献明(16m30)

藤林選手は自己ベストを10cm以上更新での2位です。
参加記録B突破はまだ遠いですが頑張ってほしいですね。

杉林孝法選手は15m37で6位でした。
失敗ジャンプだったのでしょうか。


■ 男子砲丸投げ ■
1位:畑瀬聡(18m11)
2位:村川洋平(17m79)

実力者がしっかり1位と2位です。
畑瀬選手には自身の日本記録更新にいつも期待していますよ。


■ 男子ハンマー投げ ■
1位:土井宏昭(71m51)
2位:野口裕史(66m70)

和歌山大会に続き、しっかり記録を伸ばしてきた土井選手。
まだ自己ベストとはいきませんが、また次の大会に期待です。


■ 女子100m(A) ■
1位:福島千里(11秒36)日本タイ記録
2位:北風沙織(11秒42)
3位:石田智子(11秒48)
4位:高橋萌木子(11秒56)

19歳の福島選手がなんと日本タイ記録で優勝です!!
追い風1.7mという好条件をしっかり自分のものにしましたねぇ。
長いストライドを活かして、後半からの伸びは本当に素晴らしかった。
女子スプリントにまた新しい風が吹いた瞬間でした。

北風選手も自己ベスト更新で参加記録Bと同タイムで突破。
代名詞でもあるスタートダッシュはもちろんですが、
後半の粘りもどんどん強くなってきている印象を受けます。

3位にはまだまだ健在の石田選手。
ベスト更新には惜しかったですが、11秒5を切ってきたのは大きいと思います。

ってか、上位3位が11秒5を切るって最近あったっけ。
若手を中心にレベルが上がっると捉えていいですよね。

それだけに高橋選手は悔しいでしょう。
せめて自己ベスト更新はしたかったでしょうが、
福島選手と北風選手の記録はすっごく刺激になるはずです。


■ 女子800m ■
1位:佐藤美保(2分06秒76)

まだ誰も参加記録を超えていない種目であり、
佐藤選手も越えておきたかったとは思いますが勝ったことも大きいでしょう。
混戦が予想される種目だけに勝負強さも大切ですからね。


■ 女子5000m ■
1位:キラグ・バウリン・ワルグル(15分23秒51)
2位:フェリスタ・ワンジュグ(15分23秒69)
3位:赤羽有紀子(15分24秒45)

2日前の兵庫での10000mに続いての5000mの赤羽選手。
でも好タイムで3位なのは凄いなぁ。
レース展開も最初は先頭で引っ張ったようですし、
中盤はペースの上下が激しかったにもかかわらずスパートもこなす。
次は日本選手権までないようですが楽しみです。


■ 女子100mハードル ■
1位:池田久美子(13秒36)

予選ではハードル7台目に48cmもの設置ミスがあり池田選手が転倒というアクシデント。
広い範囲で擦りむいていましたし、なにより7台目といったらトップスピードで駆け抜ける地点です。
いまのところ池田選手の後遺症のニュースはなく本当によかったです。
転倒時に隣のレーンに倒れこむとさらに大惨事を引き起こしてたかもしれません。
ちゃんと確認作業をしたうえでの見落としだったようですね。

それにしても、転倒した状態で走る池田選手の気持ちの強さというか純粋さというか。
それでも川本監督の許可があってのことですから、
決勝を走ったというだけで怪我の具合は分かっていたということかな。
とにかく大怪我をせずに本当によかった。


■ 女子3000m障害 ■
1位:西尾千沙(10分05秒43)

西尾選手って800mとか1500mのイメージですが、
今後はこの種目でも勝負していくっていうことなんでしょうか。
…すでに何度も出ていたらすみません。

早狩実紀選手は10分11秒47で3位でした。
あの昨年の世界選手権での転倒からはじめてのレースだったんですよね。
恐怖感もあっただろうなって思います。
記録は遅いですが、走ったということが大きいと思います。


■ 女子棒高跳び ■
1位:近藤高代(4m20)
2位:錦織育子(4m10)

4位には中野真美選手が4m00で入っています。
近藤選手、錦織選手、中野選手の3つ巴は激しくなるでしょう。
記録としては3選手ともまだ序盤という感じですが、
日本選手権では壮絶なデッドヒートをみせてくれると期待しています。

また3位の我孫子智美選手が4m10の学生新記録。
同志社大の我孫子選手の勢いも気になるところで楽しみです。


■ 女子三段跳び ■
1位:吉田文代(13m30)

追い風4.1mの参考記録で優勝ですがさすがの跳躍でしょう。
なんとか14mに届く跳躍にいつも期待しています。


■ 女子円盤投げ ■
1位:李 艶鳳(63m67)
2位:馬 雪君(58m19)
3位:室伏由佳(54m21)

60mオーバーの投擲が観られた会場の方はうらやましい。

室伏選手は円盤投げに関しては59mの参加記録Bが照準になります。
自身の日本記録更新が必要ですが期待しています。


■ 女子ハンマー投げ ■
1位:室伏由佳(64m39)
2位:綾真澄(63m64)

実力者の2選手が占めました。

室伏選手はハンマー投げでも参加記録Bを狙います。
また綾選手も同じくですね。
両選手とも記録は持っているので、あとは今後の大会で出せるかどうか。
綾選手は和歌山大会より落としているので残念でした。


今年の織田記念のハイライトは女子100mでしたね。
この上位4選手の記録で4×100mリレーができたらと思うとさらに楽しみ。
女子スプリント界がどんどん発展していく予感です。

posted by しん太 | 16:29 | 陸上 | コメント(6) |
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2008年05月01日

日本グランプリシリーズ陸上【兵庫リレーカーニバル】

陸上の日本グランプリシリーズの第2戦。
4月27日に行われた兵庫リレーカーニバルの結果と感想を。

兵庫リレーカーニバルでのグランプリ対象種目は以下のとおり。
男子:800m・10000m・3000mSC・走幅跳・円盤投
女子:200m・1500m・3000m(選抜)・10000m・砲丸投・やり投


■ 男子800m ■
1位:安西アルトウ(1分51秒04)

横田真人選手は欠場だったのかな。
優勝は城西大からヱスビーに新加入の安西選手。
自己ベストまでにはまだ遠いですが、優勝できたのは大きいですね。
野口武史選手や早川達哉選手など、横田選手を筆頭に大学勢が強いですが
安西選手は社会人になっても期待が高い選手です。


■ 男子10000m ■
1位:ジョセファト・ムチリ・ダビリ(27分15秒82)

1位から4位までが外国人選手が占めました。
ダビリ、ゲディオン、カリウキなどおなじみの選手です。
日本人トップは中央学院大の木原真佐人選手。
今年の箱根でエース2区を日本人トップタイムで走ったのは記憶に新しいですね。
頑張って参加記録Bを越えてほしかったですが残念です。
他の有名選手も名を連ねていますが、マラソン代表の尾方剛選手は29分08秒30で18位。
まぁ本番に向けた調整段階ですからね。


■ 男子3000m障害 ■
1位:ヤコブ・ジャルソ(8分19秒23)
2位:岩水嘉孝(8分39秒19)

昨年に苦しい時期を抜け出して、今年はさらに飛躍したい岩水選手。
記録は岩水選手にしては平凡ですが、
ここから日本選手権ではどこまで五輪に向けて上げてくるのか楽しみです。


■ 男子走り幅跳び ■
1位:荒川大輔(8m09)

荒川選手が実に6年振りの自己ベストで参加記録Bも突破!!
昨年には日本選手権を優勝し、大阪世界選手権も経験しての今シーズン。
なにか今年はやってくれそうな雰囲気ですよ。
この勢いで参加記録A8m20も一気に狙っていってほしいです。


■ 男子円盤投げ ■
1位:畑山茂雄(56m50)

さすがに畑山選手の貫録勝ちといったところですが、
昨年に60m越えをみせてもらったファンからすれば今シーズンへの期待は大きいです。


■ 女子200m ■
1位:丹野麻美(23秒79)
2位:久保倉里美(24秒34)
3位:木田真有(24秒44)

上位3名が400m専門の選手ですが、さすがにビッグネームです。
まぁ200mもスピード強化には大切ですから、
3選手とも200mの自己ベストには届きませんが順調といっていいでしょう。
特に丹野選手は自己ベストに近い記録ですし、
今シーズンも問題なくやってくれそうな感じで安心です。


■ 女子1500m ■
1位:小林祐梨子(4分15秒99)

こちらはニュース映像で観ることができました。
最後の直線で風の影響があって記録自体は平凡とはいえ、
あれだけ他選手をぶっちぎれるんですから抜けた存在です。
和歌山大会での走りといい、順調に仕上がってると考えてよさそうです。


■ 女子3000m ■
1位:平良茜(9分15秒48)

小林選手、福士選手、湯田選手など招待選手は不参加で残念。
とはいえ、平良選手に2位の林奈々子選手も実力者。
まぁ3000mではスピード強化の面もあると思うのですが。
個人的には6位だった名城大の西川夏生選手に期待でした。


■ 女子10000m ■
1位:オンゴリ・フィレス・モラー(31分19秒73)
2位:渋井陽子(31分19秒73)
3位:中村友梨香(31分31秒95)

こちらもニュース映像で観ることができました。
渋井選手は自身歴代2位の記録で上々の出だしですねぇ。
マラソン落選の影響もまったく感じませんし、
ラストスパートでフィレスとがっつり争った様子に闘争心も感じます。
これは五輪に向けた期待もできますよ。

3位の中村選手はマラソンに向けて順調な様子。
4位には赤羽有紀子選手でさすがに強いですね。
ただ他選手も有名どころばかりですし、まだまだ五輪代表争いは始まったばかり。
レベルの高い種目だと改めて感じました。


■ 女子砲丸投げ ■
1位:豊永陽子(15m41)

優勝は問題ないのですが、記録はちょっと心配です。
久しく自己ベストが出ていませんし、なにより参加記録Bを早く突破してほしい。
まだ序盤だからだと思いたいのですが、15m台ってのはなぁ。


■ 女子やり投げ ■
1位:海老原有希(52m91)

風が強かったようなので記録は仕方ないでしょうか。
海老原選手にとっては参加記録Bを早く出したいところでしょう。
吉田恵美可選手が最下位ってのはなにがあったんでしょう。
怪我とかアクシデントじゃないといいのですが。


今大会では、荒川選手の8m越えがハイライトでしたね。
自己ベストを越え、さらに世界に少しでも近づけられる記録に今後も期待です。

あぁ織田記念も書かねば…。

posted by しん太 | 16:11 | 陸上 | コメント(4) |
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2008年04月30日

全日本柔道選手権2008

柔道の全日本選手権をテレビ観戦。

開場の2時間前から行列が出来ていたようですね。
男子100kg超級の五輪代表選考を兼ねるだけあって注目度が高い大会でした。

マスコミ、メディアではこぞって井上康生選手にクローズアップ。
それだけの柔道家であるのは間違いありませんが、
どこか井上選手に対しての外堀が埋まっていくような気がしながらの観戦です。

テレビ放送からの準々決勝にはさすがの面々。
100kg超級での代表を狙う、棟田康幸、石井慧、井上康生。
昨年の優勝者であり100kg級代表、鈴木桂治。
体重別選手権では1回戦で敗退も実力者の高井洋平、そして常連の生田秀和。
いまの日本柔道を背負っていると言っていい猛者ですね。

さて、誰から書いていいものか…。(笑)


準々決勝というところから振り返れば、やはり井上vs高井ですね。

柔道人生のすべてをかけると言って臨んだ井上選手。
もうずっと、これが井上康生だと言える柔道を観ていませんでしたが、
この高井選手との一戦に関しては誰もが興奮を覚えたんではないでしょうか。
序盤は足も動かず高井選手に攻め込まれる場面も多いのですが、
中盤から後半には攻めることを止めない井上選手の姿がありましたね。
内またが軸であることは変わりませんが、大内でも果敢に攻めていきました。
最後はこの試合で2度目の内またをすかされて敗北。
押さえ込まれていた25秒の間、井上選手はなにを想っていたのでしょう。
ただ敗れた表情には決して悲壮感ではない、むしろ清々しささえ感じられました。

高井選手が巧いな、と感じたのは釣り手の使い方。
井上選手の釣り手の外から腕を回して釣り手を獲りにいく。
これは最近、外国選手が日本選手に対してよくやるんですよね。
この釣り手の獲り方だと、自分と相手の間合いが狭くなるという効果があります。
こうすると、特に内またのような技への対応がやりやすくなる。
後半は疲れもあったのか内側からでしたが間合いの狭さは保っていましたね。
あの内またすかしは計算どおりだった気がします。


準決勝では、棟田vs石井が重要な一戦でした。

内容も考慮されますが、勝ったほうが五輪代表に近づく一戦。
その意味では物足りないというのが正直な感想です。

棟田選手にとって、体重別選手権での準決勝敗退と、この全日本での敗退。
そのどちらにも感じられなかった執着心ぐらいの気迫さ。
いや、棟田選手ってどんな試合でも冷静に淡々とこなすように観えるんですよね。
それが棟田選手の柔道なんだと思います。
思いますが、組んだまま足さえ動かないのはどうしてなんだろう。
誰よりも五輪に近いところにいて、またそれを確実に掴める力もある。
準決勝の生田選手への素晴らしい支え釣り込みのときのような、
うまく組ませてもらえないならガシッと両袖を掴みにいったあの柔道が出せない。
やはり「弱いです」とあっさり自分の負けを淡々と認めてしまう棟田選手。
なにか、どこか、釈然としませんでした。

反対に、石井選手は執着心がありありでしょう。
内容はまったく面白くない、ただ勝つためだけのものです。
石井選手こういう柔道をよくやります。
昨年の嘉納杯や全日本準決勝での井上選手との一戦は記憶に新しいところ。
別に自分の技が決まらなくてもいいんです。
まず相手に技を出させないような組み手をして、あとは自分が攻撃の姿勢を示す。
あとは審判が相手に指導を出してくれます。
確かに柔道としてはまるで武道とはかけ離れるのですが、
むしろ外国勢のような勝つためのスポーツとしての柔道では主流でしょう。
石井選手はなにがなんでも優勝しなければ五輪選考への舞台にも立てない。
勝ちへの執着心だけの試合だったと思います。


そして、決勝は鈴木vs石井の3年連続同カード。

試合が始まった途端の石井選手の圧力はすさまじかったですね。
鈴木選手でさえも引かせてしまうんですから。
そんな鈴木選手の圧力に負けないように石井選手との間合いを詰めた瞬間でした。
ああも見事に石井選手の大内が決まるとは想像もしていませんでしたよ。
最初になりふり構わず圧力をかけておいて相手が出てきた一発目の大内。
石井選手の考え抜いただろう奇策が完全にハマりましたね。
そこからの寝技に持ち込む一連の動作は石井選手の得意とするところ。
まぁそこまでの流れはパーフェクトだっただけに鈴木選手の凄さが露わになりました。
残り2秒であの完璧だと思われた石井選手の上四方固めから抜け出す。
鈴木選手の強さは劣勢でもよく分かりますね。
あとはひたすら石井選手が逃げ回っての優勝でした。


注目された100kg超級の五輪代表は石井選手に決定。
全日本での優勝と、100kg超級に変わってから負けなしというのが選考理由のようです。
確かに負けてはいないんですが、嘉納杯の内容は決してよくない。
いや、よくないというか石井選手の柔道はそういうもんかもしれませんね。
一本を獲りにいく柔道ではないのが石井選手の特徴でしょうか。
石井選手は優勝してもその内容の悪さに号泣していましたが、
そういう柔道でもいいから勝ちにいって実際に結果を出せたことは評価されます。
怪我の影響さえなければもっと違った石井選手が観られると思っています。

そして、井上選手は引退を示唆。
また偉大な柔道家が終焉のときを迎えたようです。
ここ数年は本当に苦しい柔道でしたが、井上選手の功績の大きさは誰も否定できません。
メディアがこぞって今回も井上選手を取り上げたことからもよく分かります。
これからは指導者としての勉強に興味がおありだとか。
現役は引退でしょうが、井上選手の柔道家人生はまだまだ続きそうです。
これからも必ずするであろうご活躍を心より期待しています。

posted by しん太 | 14:57 | 柔道 | コメント(12) |
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2008年04月26日

日本グランプリシリーズ陸上【和歌山大会】

陸上は冬のロードシーズンが終わり、トラック&フィールドのシーズンがスタート。
そして五輪イヤーですから、五輪代表選考大会にもなります。
あまり日の目を見ない日本陸上のトラック&フィールドですが注目していきましょう。

さて、まずは五輪代表選考の説明を簡単にしておきましょうね。

①前提条件として、2007年1月1日~2008年7月23日の間において参加標準記録AまたはBを突破すること
②世界選手権07で入賞かつ日本人最上位になること
③日本選手権08で参加標準記録Aを突破し優勝すること
④上記の2大会、および日本グランプリシリーズ08、大阪国際グランプリ08において参加標準記録を突破し優勝または上位入賞すること

以上がおおまかな五輪出場への条件になります。
そのうえで誰が代表に選ばれるかは日本陸連のサジ加減ですのでご注意を。
また、上記の条件を満たした選手として、
男子ハンマー投げの室伏広治選手はすでに内定となっております。


では五輪代表選考対象大会である日本グランプリシリーズを。
なお、日本グランプリシリーズは第5戦まであります。
今回は20日に行われた第1戦の和歌山大会について有力選手のレポートを。
遅れたのは私が単に忘れていたからです。
また放送がなく結果のみでのレポートですのでご了承ください。

和歌山大会での決勝種目は以下のとおり。
男子:5000m・400mH・走高跳・ハンマー投げ・やり投げ・混成十種
女子:3000m・走高跳・ハンマー投げ・混成七種


■ 男子5000m ■
1位:松宮隆行(13分41秒55)

記録としては平凡ですが、優勝できるあたりは勝負強さもさすがです。
すでに昨年に参加標準Aは突破ずみなので日本選手権への調整というところでしょう。
後続では、佐藤秀和選手が4位、松宮選手とおなじ招待選手の小畑昌之選手が5位です。
2選手とも14分台はちょっと苦しかったかなという印象です。


■ 男子400m障害 ■
1位:對馬庸佑(50秒29)
2位:小池崇之(50秒52)
3位:河北尚弘(50秒53)

對馬選手は昨年のアジア選手権でも銀メダルでしたし調子がいいでしょうか。
後続では、2位が小池崇之選手、3位が河北尚弘選手。
本来ならこの2選手が50秒を切ってきてほしかったところです。
こちらも、まだまだ序盤ということでしょうか。


■ 男子走り高跳び ■
1位:土屋光(2m21)
2位:久保田聡(2m18)

土屋選手が2m21はなかなか調子がいいでしょうか。
頭上制覇に向かって今季も頑張ってほしいです。
ってか、土屋選手って筑波大を卒業してモンテローザに入ったんですね。
そのモンテローザの先輩、久保田選手もまずまずでしょうか。
2人でどんどん競って醍醐選手に追いついてほしいですよ。


■ 男子ハンマー投げ ■
1位:土井宏昭(70m34)

土井選手が第1戦目で70m越えで優勝したのは今後に大きい気がします。
室伏選手から離れて2年ぐらい経つでしょうか。
その決断の結果を今季は期待しています。


■ 男子やり投げ ■
1位:村上幸史(76m11)

すでに派遣記録Bは越えてるといえ、A突破への期待は常にあります。
初戦で76mは村上選手にとっては調整段階でしょうか。
風の具合とかよく分からないのでいい加減なことは言えませんが。


■ 男子十種競技 ■
1位:右代啓祐(7512点)
2位:田中宏昌(7428点)

いやぁ、田中選手が敗れましたねぇ。
優勝の右代選手は国士舘大の大学生で、これまでのベストが7166点。
この伸び方は驚きですよ。今後が楽しみです。
田中選手はどう臨んでの大会だったか分かりませんが、
それでも敗れたってのはあまり穏やかなことじゃないはずです。
火が点いたかもしれませんね。


■ 女子3000m ■
1位:小林祐梨子(9分01秒26)

登録問題は結局、登録不可を受け入れるかたちになった小林選手。
その鬱憤を晴らすように今月6日には5000mで15分07秒37という
素晴らしい記録で優勝して参加標準記録Aも突破しての注目の今大会でした。
結果は自己ベストとはいきませんでしたが他選手を圧倒。
五輪へは5000mでの出場を目指すでしょうが上々の走りっぷりですね。


■ 女子走り高跳び ■
1位:福本幸(1m80)

2位が藤沢潔香選手、3位タイに米津毎選手と実力者が揃った競り合い。
ですが、さすがに福本選手といったところでしょうか。
自己ベストにはまだまだですが是非越えて参加記録B突破してほしいです。


■ 女子ハンマー投げ ■
1位:綾真澄(64m02)

さすがの貫録勝ちでしょう。
自己ベストを更新すれば派遣記録突破ですからね。
64mはまずまずの結果だと思います。


■ 女子七種競技 ■
1位:伊藤みのり(5267点)

砲丸投げで失敗したようですが、最後の800mで逆転優勝。
精神的な強さを感じさせてくれますよね。
やや中田有紀選手が抜けている状況ですが、
伊藤選手は脅かす選手の1人だと思っているので結果が出たことは嬉しいです。


以上、とっても簡単ですが和歌山大会の結果でした。
第2戦の兵庫リレーカーニバルは明日の27日ですよ。

posted by しん太 | 15:11 | 陸上 | コメント(2) |
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2008年04月23日

全日本女子柔道選手権2008

全日本女子柔道選手権をテレビ観戦。
20日に行われたものですが触れておこうと思います。

結果は塚田真希選手が前人未到の7連覇達成という偉業で終えました。
同時に、塚田選手の北京五輪78kg超級での代表が決定です。

五輪代表という意味では、たとえ塚田選手が一回戦で敗れても決定という状況。
それだけに塚田選手の柔道が見どころだったでしょう。
先の体重別選手権では決して良かったとは言えない内容だっただけに尚更です。

で、この全日本での内容は良かったですよね。
解説の阿武さんが「上体に力が入りすぎ」と終始指摘されていましたが、
それもこの大会に挑む気持ちの強さが原因だろうと思われるくらいでしたから。
塚田選手にとって、国内での敵はいないと言っていい状況。
なので相手を圧倒するような柔道は常に求められるわけですが、
この大会での塚田選手はまず相手への圧力で圧倒していく姿がありました。
相手を場外へ押し切っておいてからの柔道。
そういう気持ちの入った力強い柔道は頼もしく感じます。

さて、この大会では薪谷翠選手にも触れなければなりませんね。
今年は引退を明言しながらの柔道。
体重別選手権では一回戦で敗退という残念な結果。
そんな状況で挑んだ最後の全日本でした。
本当は、塚田選手の気持ちの入りようは五輪を見据えたものと言いたいのですが
実は薪谷選手に引っ張られたことが原因じゃないかと思わされます。
それくらい、今大会での薪谷選手の気迫は満ちていました。
本来なら決勝は塚田選手と立山選手を期待したいところ。
また立山選手もそのつもりで薪谷選手と準決勝を戦ったでしょうが、
それよりも薪谷選手の鬼気迫る気迫に負けてしまったと言える内容でしたよ。

そして、塚田選手と薪谷選手の決勝。
正直なところ、柔道というより身体のぶつけ合いと言ったほうがいい内容でした。
頭を擦り合いながらの押し合いもあるような試合です。
それでも組み手というところではさすがに塚田選手が制していましたね。
これがいい柔道なのかと問われると苦しいのは確かですが、
少なくとも塚田選手と薪谷選手の間には最後まで気迫と緊張感が漂っていました。
塚田選手に旗が3本上がって礼が終わるとすぐに抱き合う両選手。
この2人がつくってきた歴史を感じる瞬間でした。

これで女子は北京五輪代表が出揃いました。
次は27日の全日本柔道選手権です。

posted by しん太 | 16:07 | 柔道 | コメント(2) |
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2008年04月21日

競泳日本選手権を振り返る

北京五輪の代表選考を兼ねた競泳の日本選手権が終わりました。

NHKが決勝種目を総合で連日生放送したり
レースを控える選手たちには取材が禁止されるなど、
五輪代表選考会という独特の雰囲気が感じられる大会でもありました。

派遣標準記録を突破し、かつ上位2名という厳しい選考を勝ち抜いたのは31名。
男子が16名、女子が15名の北京五輪代表選手です。
日本独自の代表選考を初めて取り入れた前回のアテネ五輪は20名。
世界の競泳レベルが格段に上がったことでさらに厳しくなった今回の派遣標準記録ですが、
それでも五輪代表選手が増加したことは喜ばしいことだと思います。
もっともこれは男女200mフリーリレーの選手によるものでもありますが。
日本水連は25~30名の五輪代表を期待していたようなので満足でしょう。

生まれた日本新記録は8つ。以下はその内訳。
北島康介(200m平泳ぎ)、藤井拓郎(100mバタフライ:準決)、岸田真幸(100mバタフライ:決勝)
土肥亜矢子(100mバタフライ:準決)、中西悠子(100mバタフライ:決勝、200mバタフライ)
中村礼子(100m背泳ぎ:準決)、伊藤華英(100m背泳ぎ:決勝)

北島選手、中西選手、中村選手など日本記録を公言していた選手は別にして、
自己ベストが派遣記録をすでに超えたところでの勝負になる種目では
なによりも五輪代表になることを優先させた展開になったことが要因でしょうか。
また派遣記録と日本記録がおなじようなレベルにある種目でも、
男女バタフライのように3~4名と代表を争う選手がいない種目は日本新が出ませんでしたね。
こちらは日本水連は最低10の日本新記録を期待していたようですね。
どの種目も全体的な底上げが必要という課題はまだまだ続いていきそうです。

高校生での五輪代表は女子バタフライの星奈津美選手の1名。
このへんの若い選手が勝てないのも寂しかったかな。
アテネ五輪でも当時の天野美沙選手のみが高校生で出場。
若ければいいってものでもありませんが残念でもありましたよ。

より厳しい選考方法での代表決定ではありますが、
この日本選手権での北京五輪でのメダル獲得はアテネ五輪より厳しいですね。
アテネ五輪では金3銀2銅3の合計8のメダル数でした。
現段階でメダルが獲れるのは、北島選手と中西選手の2人のみかな。
男子メドレーリレーも可能性は高いですね。
ですが世界のレベルを考えても苦しい北京五輪になりそうです。

北京五輪までの時間をどう費やすかが重要なのは言うまでもありません。
日本水連は1つでも多くのメダルをと思っているでしょう。
個人的には、五輪という舞台ですべての選手に自己ベストを更新してもらいたいです。
持てる力を出し切ったと言えるような調整をしてほしいですよ。

posted by しん太 | 15:31 | 水泳 | コメント(13) |
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2008年04月20日

競泳日本選手権2008:最終日

競泳日本選手権をテレビ観戦。

六日目、最終日の日本選手権です。
北京五輪代表選考を兼ねた勝負も最後になりました。
最終日は全種目が決勝となり、会場の雰囲気も緊張の連続だったでしょうね。

それでは、最終日の決勝種目の結果を。


■ 男子1500m自由形 ■
派遣標準記録突破・五輪代表選手:なし

優勝は松田丈志選手で15分15秒67。
400mフリー、200mバタに照準を合わせ、1500mフリーは欠場かとも言われましたが出場。
400mの時点で15分の壁を切ってしまうペースでしたが、
疲労がピークのところにこの種目ですからタイムも仕方ないでしょう。
むしろ、よく泳いでくれましたよ。
4フリに向けてスピード練習を強化したようですしね。

園中良次選手、土岐健一選手は500mまでは松田選手に付いていきました。
園中選手は積極的な姿勢も観られましたね。
なんとか松田選手に最後まで勝負に絡められる選手になってほしいです。


■ 女子100m自由形 ■
派遣標準記録突破・五輪代表選手:なし

優勝は上田春佳選手で55秒60、2位は山田香選手で55秒86。

上田選手も山田選手も自己ベストの泳ぎをみせてくれました。
上田選手のリアクションが0.95秒というのはとりあえず置いといて(笑)、
山田選手の前半のスプリントに上田選手の後半という持ち味が出た勝負でしたね。

上田選手が一番に感じているでしょうが、やはり記録は物足りないでしょう。
また全体としても55秒台をもう少し多くの選手が出せるようになってほしいです。
その意味で、55秒台は出せませんでしたが山口選手の若さには今後も期待ですよ。


■ 男子100m自由形 ■
派遣標準記録突破・五輪代表選手:なし

優勝は佐藤久佳選手で49秒70。

佐藤選手のガッカリしたインタビューでの表情のとおり。
それだけ自分自身に対しても期待するところはあったんだと思います。
前半の50mから苦しい展開でしたね。
攻めていこうと思いすぎたのか、飛ばし過ぎないようにと自重したのかは分かりません。
北島選手の言葉じゃありませんが、「記録へのプレッシャー」でしょうか。
今回ほど佐藤選手が注目を浴びた大会はなかったですよね。
こういう経験の先に向かって佐藤選手には突き進んでいってほしいです。
メドレーリレーでの活躍もその一つですね。

また、4×100mフリーリレーの派遣記録突破もならず。
奥村選手は自己ベストでしたが、50秒を切ったのも2選手のみ。
細川選手は五輪代表を逃しました。
1フリの壁はまだまだ厚いなぁ…悔しい。


■ 女子200m背泳ぎ ■
派遣標準記録突破・五輪代表選手:中村礼子(2分08秒80)・伊藤華英(2分09秒41)

なにか中村選手の意地が爆発したようなレースに思えました。
最初から積極的にどんどん攻めていき、
伊藤選手にラスト50mでの追い上げをさせようという展開すら持ち込ませない。
特に100mから150mをまったく躊躇せずに32秒前半で泳ぐ。
このあたりの勝負の仕方が平井コーチも含めて本当にうまいですよね。

欲を言えば、2選手ともに2分07秒台という勝負が観たかったです。
そんな観戦する側のわがままを言えるくらい能力の高い中村選手と伊藤選手。
伊藤選手のまったく納得のいっていないインタビューでの表情を観ても窺えました。

寺川選手には苦しい日本選手権となりましたね。
ですが、表彰台では目を赤くしながらも笑顔で手を振っていました。
まだまだ活躍を期待しています。


■ 男子100mバタフライ ■
派遣標準記録突破・五輪代表選手:岸田真幸(51秒86:NR)・藤井拓郎(52秒25)

先行型の岸田選手と高安亮選手、後半型の藤井選手と山本貴司選手。
この4選手の手に汗握る素晴らしいレースでした。
結果的には岸田選手が51秒台に突入という本当に高レベル。

岸田選手は50mフリーでも予選から決勝まで調子良かったですよね。
これまで充実した練習ができていたんでしょう。
あれだけ前半から攻めても後半に落ちずに粘れる。
この記録なら世界とも勝負できるところに割って入れますよ。
そして、藤井選手は準決勝での自身の日本記録には及びませんでしたが堂々の派遣記録突破。
50mでは山本選手よりも遅いんですからね。
そこから勝負できる追い上げは世界の他選手も脅威に感じるはず。
2選手が派遣記録突破してくれたのは大きな収穫です。

3位の高安選手、4位の山本選手は惜しかったです。
ですがレース後は2選手ともにとっても清々しい笑顔をみせてくれました。
この2人が日本バタフライに残した功績はあまりに大きい。
その意味では五輪に行ってほしかった気持ちも個人的には強いのが本音です。
ただ高安選手は自己ベストでしたし、最高の泳ぎをしてくれたんですよね。
素晴らしいレースをみせてくれて、ありがとうございました。


■ 女子200m平泳ぎ ■
派遣標準記録突破・五輪代表選手:種田恵(2分24秒54)・金藤理絵(2分26秒28)

種田選手、金藤選手、田村奈々香選手の三つ巴。
本来は田村選手が先行して、種田選手と金藤選手が追いかける展開ですが
田村選手は100mで代表を逃したことで勝負に徹して抑えて泳ぎました。
これが一発選考の難しさでしょうか。
逆に100mから150mで追いつくために体力を使ってしまった田村選手。
種田選手と金藤選手をラスト50mでかわす力が残っていませんでしたね。

種田選手は自身の日本記録から大きく遅れ納得いかない様子。
やはり専門の200mでは負けられない強さはみせたものの、
実力を出し切るというところでは五輪までの大切な課題になりました。

金藤選手は信じられない様子でした。
ですが、後半の粘りは充分に強さをみせてくれましたよね。
体格に恵まれていますし、五輪では大きくて伸びのある泳ぎに期待です。


これで、すべての種目が終わりました。
日本選手権全体の感想は明日にでも書こうと思っています。

posted by しん太 | 18:51 | 水泳 | コメント(0) |
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