2006年10月16日
ドロップキックは美しい。
プロレスでは古典的技であるこのドロップキックは、今では繋ぎ技として用いられることが多いが、これはとんでもない技である。相手をロープに振り、追いかけて放つもの。ロープワークで戻ってくる相手を迎え撃つもの。ヒットの瞬間に自分も一回転して放つもの。トップロープから撃つもの。トップロープを踏み台にして更に高い位置から降下するもの。
一つの技でこれほどまでにバリエーションがあるということが素晴らしい。考えてもみよ。大男が同じ位の背丈、或いはそれ以上の高さを誇る屈強なプロレスラーの顎から顔にまで飛ぶのだ。瞬発力だけでは語れないメカニズムがそこには存在する。
アンチ重力。
物が下に引き付けられる力に抗い、身体をリングと並行にして、コンマ何秒かであってもその姿勢を維持する筋肉群。伸びやかで、重厚的で、美しいフォームこそが、プロレスラーのドロップキックである。飛んで蹴る、というシンプルなコンセプトは、まさしく不要な物を切り捨て、機能性を追及した末の「用の美」であろう。
現代プロレスではフィニッシュホールドとはなり辛い技だが、プロレスからは一生消えることのないクラシックで、最もプロレスチックな存在であることは変わらない。
だから、ドロップキックは美しいのだ。
<続く>
posted by Takayuki Kanno |08:20 |
用の美 |
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2006年10月09日
今夜行われるHERO’Sミドル級、ライトヘビー級王者決定トーナメントで、HERO’Sの新しい主軸が誕生する。私の希望は宇野薫に優勝してもらいたいというのがあるが、高谷裕之をKOした飛び膝の印象があまりにも強いので、個人的にはJ.Zカルバン弱冠有利かと思っている。が、これは勝負事、一発勝負では何が起こるかわからない。盛り上がりに欠けることは無さそうな面子が出揃っているので、楽しみだ。
金子兼参戦に関しては、試合を観てから、という思いもあるし、何も論ずるべきではないという考えもある。どういう理由でHERO’Sのリングに上がる権利を得られたかはわからないが、試合をする以上はファイターとみなされる。我々観る側は、リングの闘いに尊敬の眼差しを持ってみるべきである。
ハッキリ言って、所英男との実力さは天と地下。ラッキーパンチも存在しない。故に、私が金子兼選手に期待することは、とにかく観る者に何か残せ、ということである。生き様でも、執念でもなんでもいい。格好つけずに、プロたる所以を示せ。
大会前から前田日明スーパーバイザーの発言等で話題になっているが、リングの上には二人の男だけしかいない。斗を修める者には鍛え上げられた身体、磨きぬかれた技、そして擦り減らしながらも蘇生する強い心が宿る。
批判だけしてる方々よ、まずは試合を観よう。真摯に、真剣に受け止めよう。突きつけるのは、その後で良いはずだ。
posted by Takayuki Kanno |13:02 |
HERO'S |
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