2006年12月17日
4つのPという法則
人の間に入るという事は、何とも難しい。仲裁に入るのも、会話途中に割って入るのも、間を取り持つのも・・・全てが人間関係に由来する為、気も使うし、神経質にもなることである。だが、これが交渉というものになれば、人間は変わってしまう。損得、利潤にかかる比重が自然と重たくなる。
プロスポーツ選手の代理人とは、そういう一面を持ち合わさなければやっていけない職業なのかもしれない。
4つのP
契約事に疎い選手の希望を、契約という形にするのが代理人の仕事である。とはいっても、職業として行っているのだから報酬も要求する。年俸額のわずか5%とはいっても、高額年俸選手になればなるほど、代理人の力も強大になる。交渉の達人と化し、時には法外な要求を提示するのには、あながち自分の利益に繋がるという驕りがあったと言っても過言ではないだろう。
アメリカの経営コンサルティングの法則に4つのPというものがある。Passion=情熱、People=人、Personal=温かみ、Product=商品というPから始まる英単語が、会社、商売を繁栄させる基盤となるという考え方である。わかりやすく、覚えやすいこの法則。浅く考えてみてもなるほどと納得させられる。
レスリー・ヤークス、チャールズ・デッカー著、「シアトルの伝説のカフェ」から引用したこの法則は、本文を再び引用すると、何にでも共通する法則という。
確かに、人をまず動かすのはPassion=情熱であり、情熱に突き動かされてPeople=人が動く。単に利益だけを考えるのではなくPersonal=温かみを持って接することでProduct=商品の良さをより理解することができ、想い入れも強くなる。全てが相乗効果を伴う法則と言っても過言ではない。
6年総額およそ61億円の契約を勝ち取った辣腕代理人スコット・ボラス氏には、この4つのPの内いくつあてはまるのだろうか?選手の為、日本球界の為、という名分が、彼に異常なまでの契約内容をレッドソックス側に提示させたのだろうか?松坂大輔という日本No.1投手をMLBに移籍させるというPassion=情熱を持ち、交渉権獲得球団であったレッドソックスのPeople=幹部達との粘り強い交渉を持ち、Personal=個人的見解を優先にProduct=松坂大輔を売り込んだ。同じ4つのPでも、前者の法則とは一変する。いやらしい話だが61億の5%がボラス氏の報酬になる。まぁ、1年ごとに年俸が上がる契約内容が明らかになっているので、一概にはいくら云々と断言はできないが、素晴らしい内容の報酬には変わりは無い。
これからメジャー移籍を考えている日本人選手に忠告したい。代理人を選ぶ際は、各代理人が考えるこの4つのPの法則を聞いてみるのも悪くはない。
契約の金額に疑問を感じているわけではないのだが、その手法に疑問を感じてしまった。代理人はあくまで代理なのだから。
posted by Takayuki Kanno |15:25 |
MLB |
コメント(0) |
トラックバック(0)


