2006年12月09日

ヒョードルvsハントだから良い男祭り

流行り廃りに媚びない姿勢がPRIDEに戻ってきた。言うまでもなく、12.31PRIDE 男祭り-FUMETSU-のことだ。残念ながら、地上波復帰は果たせなかったものの、インターネット配信、CSでの放送が決まった。PPV方式ではあるものの、本当に見たいと思う視聴者ならば購入するだろう。そして、その視聴数は予想を遥かに超えると思われる。無料で見れる地上波放送が立ち消えになってしまって残念と思うのは筆者ばかりではないはずだが、言い換えれば、見たい人が買ってください、というDSE側の姿勢とも受け取れる。そう、地上波という最大媒体に媚びない姿勢。そして媚びないカードを続々と発表している。

そんな大会のメインイベントに選出されたカード、ヘビー級タイトルマッチとして行われる、エメリヤエンコ・ヒョードル vs マーク・ハントの試合こそ、格闘技ファンの為の試合と言わずしてなんと言う。


格闘技好きの為のマッチメーク

昨年であれば、既に話題は俳優の参戦一本のみ。小川直也と吉田秀彦の試合も”遺恨試合”という前フリで番宣されてはいたものの、おおよそリアルPRIDEファンには興ざめという雰囲気が漂っていた。今年も、ある民放局のテレビ放送がある、という情報が流れていた為、また似た類のカードが発表されるのではないかという疑心暗鬼なところがあった。
しかし、今年のメインは格闘技が好きな人の為のメインになった。年越しに格闘技を見るなんていうのは日本だけのようだし、関心の無い人達にすれば「くだらない」で一蹴されてしまうのかもしれないが、ヒョードル vs ハントの一戦は格闘技ファンとしては見逃すわけにはいかない。

必勝の王者 vs 大番狂わせの挑戦者

PRIDE現王者とK-1元王者の対決。今年無差別級GPを制したミルコ・クロコップとの防衛線が予想されていたが、ミルコが万全を期してということで流れた。が、しかし、時は大晦日である。お祭り事に一度実現したカードを見せるというのも芸がないし、未だ王者と対戦経験の無いジョシュ・バーネットとの防衛戦も候補に挙がっていたらしいが、これもいつかはやるだろう、という半ば安心感に近い実現度があるので筆者的には却下。そこでDSEが発表したマーク・ハントとの対戦。驚いたというよりかは、なるほどな、という理屈ではない納得の仕方。誰が強いんだ?ということを見せるには打ってつけの試合な気がしたからである。

PRIDE未だ土付かず、60億分の1の称号を手にしたヒョードルに、これまた立ち技屈指のK-1GPを制した怪人が挑戦する。激しい打撃戦、王者の一方的な展開も予測出来る試合のようで、全くわからない未知数の部分も多分に含んでいる試合でもある。打・投・極の総合力では頭2つ3つは抜け出ているヒョードルではあるが、ハントだって負けてはいない。偏にタフネスさと大舞台に抜群の強さを発揮する勝負勘ではヒョードルを凌ぐかもしれない。なによりもこのマーク・ハントという男、調子の波が激しい。K-1とPRIDE双方を手中に収める第一の格闘家になる機会を唯一持ち、そしてPRIDE随一頑丈な身体を持つ。

また別の機会に詳しく書こうと思うのだが、相撲で横綱が巻く注連縄は「人間の限界を超えた如来の具現者」という証とされている。王者の証であり、この腰に巻くベルトという概念も、このようなところから端を発するのかもしれない。

PRIDEヘビー級王者が、強さという単純にして実現し難いテーマの表現を課せられている以上、このタイトルマッチの勝者こそ、力の具現者なのだろう。

posted by Takayuki Kanno |20:24 | PRIDE | コメント(0) | トラックバック(0)
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