2006年09月19日

ニューヨーク、A・ロッド、プレーオフ

NYは、プロ野球選手にとって世界一厳しい街として有名なところのようだ。メディアだけでなく、ファンからの期待も世界一大きい。一夜でヒーローになり、次の日は戦犯扱いを受ける、なんていうことはザラのようである。精一杯のプレーというだけでは、彼らは満足しない。とにかく必勝。常勝。最強。この現実の実現を何よりも求め続けている。


NY出身のカリスマであり、ブーイングメーカーA・ロッド

何よりも本拠地はNY。世界人口の3割近い人が、場所はわからないけれど、名前は知っているというくらいの街である。曰く摩天楼。曰くショービジネス世界最高峰。曰く・・・というように、別名を挙げればキリがないくらいの規模だ。その存在自体が。

当然、こうした街にはカリスマと呼ばれる人間が集まってくる。並みの人間の精神では耐えられないくらいのプレッシャーがあるのだろう。メジャー屈指のオールラウンドプレーヤーである、A・ロドリゲスは、その最たる犠牲者であるように思える。通算打率3割を越え、今季もここまでHR33本、打点114の活躍を見せてはいるものの、NYのファンやメディアは一向に満足も信頼もしていないようだ。ほぼ地区優勝を手中に収めているだけに、今後のポストシーズンゲームで活躍できる選手を、彼らは求めているのだろう。その点だけを見ると、確かにA・ロッドの成績は不甲斐ない。2005年のプレーオフ時の打率は1割弱。レギュラーシーズン中とは別人のような姿に、皆憤慨した。今季のヤンキースの状態を考えれば、ワールドシリーズまでは順調に勝ち進むのではないかと思うのが当然なのだが、これは勝負事。試合が始まり、ゲームセットになるまではわからない。例えA・ロッドが大活躍を見せても、勝利に繋がらなければ意味が無い。

カリスマ性では、ジーター、松井を凌駕するほどの選手だが、ここぞという場面ではそのカリスマから”解放”されてしまっている。自らを追い込み、他の一流選手に自らへりくだってアドバイスを求める姿には、本当に感服する。野球人とは、まさに彼のような選手を指す。筆者がそう思うのだから、ニューヨーカーは筆者の何倍も想っていることだろう。

現役のメジャーリーガーの内は、慈悲など要らない。きつすぎる叱咤・激励は、A・ロッドの幸を願っている証である。ワールドシリーズ後の舞台、指にはチャンピオンリングをはめ、輪の中心に座っている姿を想像しながら、彼のプレーに注目したいと思う。

posted by Takayuki Kanno |09:01 | MLB | コメント(0) | トラックバック(0)
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