2006年08月31日

選手というだけでは成功しない海外移籍

人は窮地に追いやられた時にこそ、その人間の強さ、弱さが顕著に現われる。プロスポーツの世界でいえば、契約更新か解雇かということではないだろうか。

昨日の巨人×広島戦。先発グローバーは6回を無失点で抑え、122日ぶりの勝ち星を手にした。おそらく解雇になるだろうなと思っていたのだが、まだ正式に来期の去就は発表されてはいない。テレビ解説で何度となく言われていた「背水の陣」という現状。グローバー自身の表情からも、勝負に対する強い気持ちが見て取れた。日本球界で生きていくには、結果を出すしかないのだ。今後に期待したい。

海外での日本人選手の活躍が報道されることが珍しくなくなったプロスポーツの世界ではあるが、敢えて厳しく言いたいことがある。


一住民になれ

海外でプレーするということは、もちろん生活の上でも、文化・言語の上でも、何もかもが様変わりすることを意味する。野球でもサッカーでも、バスケでもゴルフでも、プレースタイルを貫く事は大事。けれど、生活スタイルは”あちら側”に合わせなくてはならない。
MLB、セリエA、ブンデスリーグ、PGAで成功を収めるためには、お客さん感覚で生活することは許されない。イチロー、中田英、奥寺康彦、丸山茂樹ら海外のプロリーグで活躍した人間は、すべからく言語でのコミュニケーションに努め、すべからくその土地の人間になる努力をしてきた。
もちろん、プロとしてのコンディション調整は言うまでもない。

近年、自分の夢、目標、レベルアップということで海外移籍するスポーツ選手は多い。しかし、満足のいく成績を修められずに帰国を余儀なくされる選手が多いことも現実だ。
水が合わなかったと言えばそれまでである。そういうプロにはお伺いしたい。

アジャスト(適応)させる努力をしたんですか?

サッカーにあまり詳しくない筆者でも、今季は調子が良いという報道がされていた平山相太への事実上の解雇通告には驚いた。
単に不調で、代わりのFWの調子が良い事を理由にクビか、と思っていたのだが、報道されている内容を鵜呑みにすれば、実際は他にも、オランダ語の習得やコンディション調整の遅れ等の理由があるようだ。

苦味の多い世界

これから海外でのプレーを目指す選手は、どの競技でも増えることだろう。本当に大変なのは移籍してから。振るわなければ仕事がなくなり、活躍すれば一躍時の人になってしまう。プロとしてはなんとも単純明快な査定方法が待っている。

非常に魅力的な海外のプロスポーツ界ではあるが、大半は普段の生活に時間を割き、慣れない環境で体調を整えることに費やさなくてはならない。
より良いパフォーマンスを見せる事は論外。+アルファが、一外国人選手扱いを受ける海外では特に大事、ということに気付くべき選手は、意外と多いのかもしれない。

※文中敬称略

posted by Takayuki Kanno |12:29 | スポーツ | コメント(0) | トラックバック(0)
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