2006年07月26日

神の子、原点回帰

総合格闘技イベントHERO'S初代ミドル級王者である、山本”KID”徳都が2008年の北京オリンピック、レスリング60キロ級国内予選に臨むことが発表された。総合進出前は、元々オリンピックを目標にしていただけに、さほど驚きはしなかったが、総合格闘技で王者になった選手のアマチュア競技復帰は極めて稀なことである。
KIDが、自身の口ぶり通りの成績を修めることがあれば、それは格闘技にまた新たな流れを産むことに繋がるかもしれない。

転向者

90年代からスタートした総合格闘技UFCでは、アトランタオリンピック以降、アマレスの金メダリストが総合格闘技に兆戦するということで話題になった。実際にその力は他を圧倒し、テイクダウンを奪う技術では追随を許さないレスリングが総合の場でも強いということを実証するのには時間がかからなかった。
総合格闘技では、何年かおきにある特定の格闘技が台頭する時期がある。UFC初期では圧倒的に柔術が。それからレスリング、そしてタックル技術を覚えた打撃のスペシャリストが台頭、という流れがこの10~15年で出来上がっていた気がする。現在、地上最強とされているPRIDEヘビー級王者、エメリヤエンコ・ヒョードルは、上の全てに於いて長けた選手だが、彼は例外で、大抵は何かに秀でた選手がトップ戦線に食い込む。

アマチュア”復帰”

話が弱冠それてしまったが、プロ格闘家の山本KIDがアマチュアに”復帰”する。総合格闘家がオリンピックで活躍するということは、総合の実力が公に認められるということに繋がる。現に、打撃無しの総合とも言える、パンクラチオンという競技の五輪種目化運動が進んでいる流れは、現代の総合ブームによるものだし、総合で活躍している選手の多くがレスリング経験者ということにも起因しているだろう。

新しい波

北京五輪以降、総合の選手がアマチュア最高峰の五輪を目指すというケースが増えるかもしれない。もちろん五輪という舞台に出れるのは一握り。甘くはないし、総合で強いから、なんていう舐めた考えを持つのは禁物だが、また新らしい流れがスポーツの中で起こる事は、競技・選手の活性化に繋がる。

今年の暮れから始まるというレスリングオリンピック予選会。総合格闘技ファンが注目するアマレスになることは間違いないだろう。賛否両論あるのだろうが、KIDにとって、とてつもなく険しい武者修行になるだろう。
アマレスのルールや知識を、頭に入れることが必要になりそうだ。

(注)敬称略

posted by Takayuki Kanno |10:19 | コメント(0) | トラックバック(0)
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