2007年12月21日

プリマの新星が実力を証明 (-Catania /Coppa Italia:Ottavi di finale)

今季のコッパ・イタリアもベスト16が出揃い、ここからは2戦合計のスコアで勝ち抜けを争う方式。ミランもいよいよ登場です。

前日の記者会見で「確かに優先順位は高くない」と認めたアンチェロッティ監督。やはり気持ちは日曜のダービーにあるのか、控え組とプリマヴェーラの選手が中心の布陣で臨むミラン。サンシーロでカターニアとの第一戦が行われました。


【試合メモ】

アンチェロッティが選んだメンバーは以下。
GK:カラチ
DF:カフー、シミッチ、ジガン、ファヴァッリ
MF:エメルソン、ブロッキ(C)、セルジーニョ、グルキュフ
FW:オーバメヤン、パロスキ(背番号43)


試合は序盤からミランが、この日キャプテンマークのブロッキ、右カフー、左セルジーニョを中心にポゼッション。グルキュフはトップ下の位置。

前半2分、この日初出場のパロスキがゴール前に抜け出すものの判定はオフサイド。
4分、グルキュフがミドルシュートを打つものの枠を外す。
6分、カターニアのマスカーラがうまくボールを拾いシュート。しかしクロスバーの上へ。
7分、ミラン反撃。カフーのスルーパスにグルキュフが抜け出し決定的チャンス!しかしゴールキーパーにブロックされてしまう。こぼれ球にオーバメヤンは詰められない。そのままコーナーキックのチャンス。コーナーから蹴ったボールはクリアされるも、セルジーニョがそのままミドルシュート!しかしキャッチされてしまう。

カフーを中心に攻め立てるミラン。
11分、 パロスキのうまいポストプレーからミランは再びコーナーを獲得。シュートを浴びせるも得点には至らず。
18分、ミランにチャンス!サイド深い位置で屈強な相手選手と競り合いパロスキがナイスクロス。中に人はいたが合わせられない。

対するカターニアはバイオッコにボールを集めて対抗する。
19分、中盤をつないだカターニア、マスカーラのワンタッチのパスに抜け出しスピネージが先制ゴール…。ジガンは体勢を崩し追いつかずクリア仕切れなかった。

21分、グルキュフが相手PA内でファウルを受けるが、逆にグルキュフのファウルの判定。
23分、エメルソンがシュートを放つもののポスト右にそれてしまう。
そして26分、ジガンの中途半端なクリアをマスカーラが強烈なシュートを叩きこみなんとカターニア2点目…。ジガンは2失点に絡んでしまった。実力でミランに居るのではないと揶揄されても仕方ない出来。

39分、ミランFK。かなり距離があったがグルキュフはロングシュートを選択。強烈だったがクリアされてしまう。
43分、エメルソンのパスをうまく受けたパロスキだったがブロックされる。
44分、ミランがコーナーキックからジガンがヘッド!クリアボールをエメルソンがすかさずュートを放つ。決定的だったがシュートがセルジーニョに当たる不運で得点ならず。

追加タイムなしで前半は終了。ガリアーニは笑顔。


後半開始にあわせ、ミランが動く。いい所のなかったオーバメヤンに代え、プリマヴェーラのウムネグブ(背番号42)を投入。

しかしまずチャンスを作ったのはカターニア。
46分、マスカーラの強烈なシュートがポストを直撃!
47分、ミランが反撃。右サイドで得たFKをグルキュフがゴール前へ、セルジーニョが合わせシュートを放つもクリアされてしまう。
そのままスローイン。グルキュフが再び中に入れたボールをパロスキがワンタッチでエメルソンにパス。しかし決め切れず。

52分、カターニア選手交代。バイオッコout。マルティネスin。マルティネスはセリエAでもミラン相手に得点している。
ここから5分程カターニアのペース。キャッチングが安定しないカラチ。ブロッキは焦り、まわりといまいち呼吸の合わないことに苛立つグルキュフ。嫌な雰囲気が漂うミラン。
58分、それでもミランが1点を返した!なんとパロスキのゴール!PA前でシミッチ(ブロッキ?)のパスを受け、三人のディフェンスと競りながらも中に切れ込み、まるでイブラヒモビッチのようなシュートを放った。

63分、カターニア選手交代。エドゥセイout。コルッチin。
64分、前がかりになるミランの裏を付き、カターニアが3対2の局面を作る。しかしここはなんとか凌いだ。
65分、中盤でボールを奪ったグルキュフのドリブル突破から、パスを受けたセルジーニョがクロス。パロスキの粘りからコーナーに結びつくも、得点には至らい。
68分、ミラン左サイドでFK。受けたカフーのパスにヘッドでジガンが合わせるもなんとポスト直撃!

73分、カターニアが3枚目のカードを切る。活躍していたマスカーラに代えてサバトを投入。
ミランはセルジーニョとカフーが高い位置でポイントを作り、主導権を握らせない。
75分、中盤でサルドと競り合って倒れたセルジーニョを踏み付けようとしたサルドに一発レッド!倒れた相手の体の上に踏み込むジェスチャーをして挑発したので、仕方のない判定。言い合いでもあったのだろうか。
77分、グルキュフが足をつってしまう。
79分、ファバッリのクロスにウムネグブが合わせるも得点ならず。ウムネグブはあまり目立たない。
81分、前線に上がったジガンが個人技から突破を狙うも、ディフェンスがクリア。こぼれをグルキュフがシュートするも枠は外れた。

一方的に攻めるミラン。しかし時間はなくなっていく。
88分、足をつったグルキュフに代えてダルミアンを投入。カフーのポジションを上げる効果はあるが、この交代はおそらくダルミアンに出場機会を与えたかったのだろう。
89分、ブロッキのスルーパスに抜け出したパロスキ、フリーになるもシュートは枠の上となってしまう。
91分、押し込むミランはセルジーニョが強烈なシュート!惜しくも枠からそれる。
93分、ミランは右サイドのスローインからパロスキがうまいポストプレー。エメルソンがボールを受けるが必死で守るカターニア。混戦となりキーパーが飛び出し空いたゴールに向けセルジーニョがシュート!…ディフェンスがギリギリでクリアして同点ゴールは幻に。

ここでタイムアップの笛。
ミランが次のラウンドへ駒を進めるには、1月16日のリターンレグで2点差の勝利か、3点以上入れての勝利が必要となった。

【試合メモ終わり!】


ミランの出来は予想以上に良かったです。カターニアがほぼベストのメンバーであったことを考えると、善戦であったと言えるでしょうね。監督も満足したというコメントを出しています。

そしてこの試合の特筆すべき点はやはりパロスキ。本人はインザーギに憧れているようですが、タイプは違うように感じました。まわりを使うのがうまい選手です。体格は屈強とは言えないもののポストプレーが安定していて、ワンタッチで決定的なパスも出せます。得点も挙げましたし、本当に楽しみな選手がまた一人出てきましたね!
パロスキのことを調べようと思ったら、載ってました。雑誌・カルチョ2002の12月号でしっかりフォローされていました。

アルベルト・パロスキ ALBERTO PALOSCHI

プリマヴェーラ(17歳~19歳)に上がったのは今季。昨年まではその1つ下のカテゴリーのアッリエーヴィ(15歳~16歳)で活躍していたそうです。昨シーズンのミラン・アッリエーヴィはスクデットを獲得。パロスキは決勝プレーオフのジェノア戦でハットトリックを達成しかなり注目されていたんですって。


<パロスキのカターニア戦試合コメント>
「アンチェロッティ監督が僕をトップチームに呼んでくれたのを知った時は、これ以上ないほど嬉しかった。子供の頃からサン・シーロでプレーすることが夢だったからね。今夜はとても感動した。1ゴールを決めて夢を叶えることもできたしね。さらに感動したよ。
すべての選手たちが僕を助けてくれた。特にブロッキはキャプテンとして色々話してくれたよ。将来はインザーギのようになりたい。ピッポみたいにたくさんゴールを決められるようになりたいんだ。でも、インザーギはインザーギただ一人。子供の頃から僕はすごく彼に憧れていた。今でもヒントを得るために彼を追っているんだ。
ピッチに向かう前、監督は僕にプリマヴェーラとまったく同じグラウンドであり、彼らも僕らと同じ11人の選手たちに変わりないぞって言ってくれたんだ! 」


将来有望…!!



【コッパ・イタリア ベスト16ファーストレグ結果一覧】
トリノ 3-1 ローマ
カリアリ 1-0 サンプドリア
ウディネーゼ 0-0 パレルモ

ミラン 1-2 カターニア
19' スピネージ
26' マスカーラ
59' パロスキ

ラツィオ 2-1 ナポリ
アスコリ 1-1 フィオレンティーナ
エンポリ 2-1 ユベントス
レッジーナ 1-4 インテル

posted by 三四郎 |10:10 | 試合-その他 | コメント(5) | トラックバック(0)
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2007年12月17日

MILAN MILAN (-ボカ /CWC:決勝)

判断の早さ、パスを出すスピード、テクニック、組織、個人技、激しさ、メンタリティ。いずれも高いレベルで、とにかく迫力がありました!

合計で6得点も入るなんて全く想像していなかったので、嬉しいサプライズ。恐らく実力差以上に点差がついたと思いますが、カカがいるぶん縦へのスピードはミランの方が上だったように感じます。

スタジアムでは、最初はボカの応援の歌が四方から聞こえて押してましたけど、途中からミラン側も頑張ってましたね。僕の回りでは陽気なイタリア人の方が先導して手拍子や「ミラン!ミラン!」、オーレといったコールを皆でやって、何やら楽しい感じでした。


試合に関しては、序盤ボカがやや優勢に試合を進めているな、という展開でしたけど、お互いにアグレッシブだったのでスペースが生まれていましたね。スペースが生まれればミランは躍動できますから、得意な形に持ち込める。
常に先手を打てたのが勝因だったと思います。前半のパラシオのヘディングシュートが先制点だったら、試合はかなり難しくなっていたでしょうね。

ボカはチームとしての完成度が高いのはもちろんなんですけど、個人能力も凄いの一言。バネガは何人で囲んでもボールを取られないし、パラシオの一瞬のスピードにも驚きました。ネスタがついていくのがやっとの場面もありましたね。


アンチェロッティはボカ対策として、両サイドバックにはハイボールに強いボネーラ、そしてマルディーニを起用しました。ボカはやはり2トップを狙ってロングボールを何度も蹴って来たので、この起用は当たりですね(ボネーラは気を抜いて失点に絡みましたけど…)。

ミランのフォーメーションは4-3-2-1とも4-3-1-2とも4-4-1-1とも見てとれました。カカとセードルフはかなり流動的にポジション移動していましたね。インザーギに代えてカフーを投入してからは前線にはカカだけ残す、といった感じになりました。しかしそのすぐ後にはカラーゼが退場してしまう。どうするかなと思ったら、カフー、ネスタ、マルディーニ、ボネーラの4バックに変更して難なく対応。さすがです。


とにかくクラブワールドカップ優勝!2003年にはPK戦の末破れたボカ相手に素晴らしい勝利。マルディーニは引退のシーズンに自ら花を添えました(マルディーニが負傷で外に出てからピッチに戻る時は皆すごい拍手)。

リバプールに勝ち、ボカにも勝った。これからミランは新しいステージに向かうはずです。年明けのパトの加入が楽しみですね。あ、その前にデルビー…。


'ボカ 2-4 ミラン
21' インザーギ
22' パラシオ
50' ネスタ
61' カカ
70' インザーギ
85' レデスマ'

ミラン出場選手
GK:ジーダ
DF:ボネーラ、ネスタ、カラーゼ(77'退場)、マルディーニ
MF:ガットゥーゾ(65'→エメルソン)、アンブロジーニ、ピルロ、セードルフ(87'→ブロッキ)
FW:カカ、インザーギ(76'→カフー)

posted by 三四郎 |17:23 | 試合-その他 | コメント(6) | トラックバック(0)
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2007年12月14日

ミラン初戦は1-0 (-浦和レッズ /CWC:準決勝)

良くも悪くもミランらしいゲームでしたね!たとえば昨日の舞台がサンシーロでのセリエAの試合だったら負けパターンだったんじゃないかと思います。

今季リーグ戦ホーム7試合3得点でアウェー6試合17得点と極端な成績なのは、引いた相手からなかなか得点出来ないからですが、昨日の前半はまさにそんな感じでしたね。レッズの陣形がかなりコンパクトで苦しんでいました。セードルフのシュートが決まっていれば違っていたんだけど…。

負けパターンと言ったのは、サンシーロではどうしても勝たなければいけないと思うあまり前がかりになりすぎて、カウンター一発をくらってしまう展開のことです。ただし今回はクラブワールドカップ。トーナメント戦でした。90分で勝たなければいけないセリエAとは違い、負けなければいい試合。こうなると俄然強い。

ミランは終始あまり無理して人数をかけず、バランスを取りながら戦っていたと思います。特にポゼッションが安定していたのが良かった。ピルロにはもっと厳しく来るのかと思ったら、どちらかというとカカに、バイタルエリアをブロックする方法でレッズは来ていましたね。確かに中央の攻撃はエリア近くでノッキングしていて苦しみましたけど、その分中盤で完全にボールを支配できたのであまり焦らず良くボールが回っていました。クリーンといえばクリーンなんで良いことなんですけど、ピルロにもっとチャージを仕掛けられていたら危なかったでしょうね。

前述の通り守備には人数をかけていたので、カウンターの危険はほとんどなかったんですが、それを差し引いてもカラーゼとネスタの両センターバックコンビは磐石でしたね!アンブロジーニも攻守に渡って活躍して、個人的にはMVPの活躍だったんではと思います。

問題は攻撃面。ジラルディーノにはボールが収まらず、オッドのクロスも悪かった。前半はワンタッチでボールを繋ごうとしてましたけど、むしろ後半に強引に突破しようとした時の方がチャンスになってましたね。得点シーンは早いリスタートをカカの個人技からマイナスのクロスをうまく合わせたセードルフのゴール。当たり前ですけど1対1の局面で勝てると圧倒的に有利ですね。

なんかこの前のセルティック戦と似てます。前半にチャンスを作りながらも無得点というのも同じ。得点のパターンもサイドを深くえぐってマイナスのパスというので同じ。得点の時間帯もほとんど同じ(70分と68分)。どちらも相手が盛り返した直後のゴール。こういう風に相手のチャンスのあとに得点することが多いのは、何でなんですかね?やはりそれだけスペースが生まれるということなんでしょうか。それとも選手の気合が入るのか。

アンチェロッティの交代策については日曜にすぐ試合が控えてるということで賛否両論あると思いますけど、個人的には評価します。インザーギの投入が早かったのが一点。怪我明け初めての試合だったヤンクロフスキの代わりにマルディーニだったのも一点。ファヴァッリやボネーラじゃなくマルディーニを投入したのは粋ですね~。アンチェロッティのこの大会、この試合に賭ける意気込みを感じました。本当は2点差があれば、もっと早くセードルフを交代させていたと思うんですけど仕方ありません。延長まで見越して3人目の交代枠をとっておいたのも良かったと思います。

全般的にパスの精度も高く、うまく試合をコントロール出来ていたので決勝にも期待が持てます。間違いなくボカはもっと攻撃的に来るのでオープンな試合になりそうですね。楽しみです。

最後に苦言を。スタジアムでの選手紹介の時に、電光掲示板に映ったボネーラの顔写真がヤンクロフスキでした。これは決勝に向けての修正点でしょう。


浦和レッズ 0-1 ミラン
68' セードルフ

ミラン出場メンバー
GK:ジーダ
DF:オッド、ネスタ、カラーゼ、ヤンクロフスキ(80'→マルディーニ:ん!さんgrazie!)
MF:ガットゥーゾ、ピルロ、アンブロジーニ、セードルフ(90'→ブロッキ)、カカ
FW:ジラルディーノ(63'→インザーギ)

posted by 三四郎 |11:31 | 試合-その他 | コメント(7) | トラックバック(0)
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