2008年01月17日

全日本バスケを終えて 日本人よ、海の外へはばたけ!

 年に一度の全日本バスケットボール選手権の取材へ。決勝はアイシン対昨年の覇者・トヨタとなり、前半にアイシンが築いたリードを後半トヨタが追い上げ、大熱戦となった。結果はアイシンが3年ぶりの優勝だったが、同チームのベテランでスターの佐古賢一はこれが「新たな黄金時代のはじまりかもしれない」と語った。

allj1


 実際にその可能性は大いにあるかなと思う。今のJBLではアイシンとトヨタが抜きん出ているからだ。 
 また、もう一つ理由がある。それは柏木真介の成長だ。柏木は以前所属した日立では五十嵐圭の控え、アイシンに来てからも佐古と比較をされてきたが、ここ1年先発をまかされ司令塔として一気に頭角を現してきた。全日本でトヨタに勝った瞬間、柏木は泣き崩れ、佐古に抱きついた。おそらく、自分でも自分が優勝チームの正ポイントガードをしているという自覚があまりないのかもしれない。トヨタ戦では17得点、3アシスト、4スティールと活躍した。


allj2


 柏木は個人的にも大好きな選手だ。シンプルに、見ていて楽しいからだ。背は180センチととりわけ大きいわけではないが、身体に厚みがあり、それでいてスピードもある。ボールハンドリングも安定しており、ぶ厚い身体もあってマッチアップしているPGは柏木からボールを取ることなどできない。
 僕は柏木の最大の特徴はスティールの多さだと思う。今季はここまでスティールの1試合平均が2.37でリーグ3位だ。彼の場合は相手のPGから取るスティールよりも、コートを激しく動き回って相手のパスをカットする場面のほうが多いように感じられる。これをやるには相当なスタミナが必要だと思われるが、それよりも、僕は柏木の優れたバスケットボール勘に感心する。
 “日本一のPG”という称号に憧れているか? あるいはもう自分はそういう存在だと思うか? という僕の問いに、柏木は「そういうことはあまり考えないようにしてますが、でも、どこかでそういう風になりたいと思いながらやっている自分がいる」と答えた。多分もう自分がトップのPGであるという自負はあるのだと思うが、一方で、自分はまだまだ、という気持ちも持っておきたいのだろうという感じがした。

allj3


 佐古は「真介はもう日本一のPGだと思う。だから僕は日本で二番」と冗談ぽく言ったが、それを言ったとき柏木は佐古のすぐ隣にいた。佐古のような日本バスケ界のスターからそう言われたのは、さぞ嬉しかったことだろう。
 ただ、僕はこうも思う。柏木は日本で終わるべき存在なのだろうかと。まだ26歳と若く、日本人離れした強靭なフィジカルとスピードを持つ彼が羽ばたいて行ける海外の場所はないだろうかと思うのだ。野球やサッカーでは、いまやトップの選手が海外に活躍の場所を求めるのが当たり前のようになっている。それ以外のスポーツでも、そういう流れになってきている。なのに、バスケはまだ国内ですべてが完結してしまっているようだ。
 日本人選手でもアメリカなどで挑戦していると言う人もいるかもしれないが、田臥勇太を除けば、そうした選手たちは日本では必ずしもトップの選手というわけではない。日本で幼い頃からバスケをしてきて、やがて高校、大学とステップアップしていっても、頂点はJBLどまりだ。その先の筋道はどこにもない。やれるとすれば、個人で飛び出して行くことだが、そうするトップの選手というのは皆無に等しい。いや、等しい、というより、皆無である。
 柏木、五十嵐、竹内兄弟、川村卓也など、一昨年の世界選手権や昨年のアジア選手権の代表に選ばれた若く、才能のある選手はいくらかいる。しかし、そのどの選手もが国内で、JBLで終わってしまうのはもったいない気がしてしょうがない。

トヨタ対アイシン フォトギャラリー

allj4
allj5
allj6
allj7
allj8
allj9
allj10
allj11
allj12

トヨタ対東芝(準決勝)フォトギャラリー


allj13
allj14
allj15
allj16


posted by southernmiss |01:16 | トラックバック(0)
みんトピに投稿 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加