2007年12月15日

つまらぬ本

 つまらない…。
 今、読んでいる本が『マイ・フィールド・オブ・ドリームス』(講談社)といって、映画『フィールド・オブ・ドリームス』の原作『シューレス・ジョー』の作者、WP・キンセラの書いた、イチローの関する書き下ろしの作品なのだが、これが最高につまらない。
 キンセラ氏は大の野球ファンで、最近ではイチローのファンだということで、この本を書くに至ったようだが、その内容は安っぽいイチロー礼賛を並べた感想文といったところ。しかし、その礼賛も、自分が新聞や知人から見聞きしたことをただひたすら下記綴っただけ。
 もちろんイチローには何の非もないし、実際彼はすばらしい選手なのだが、だからといって「イチローはすごい」ということを言葉を変えながら長々と述べるこの作品にはいささか辟易してしまった。僕自身は映画『フィールド・オブ・ドリームス』も観たし、原作の『シューレス・ジョー』も読んだ。どちらもすばらしい娯楽作品で、僕の思い出に残るもの。なのに、キンセラ氏は、出版社にそそのかされて、こんなに内容の薄いものを書いてしまった。なんというか、氏の経歴に少しばかり汚点を付けたような気さえする。

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2007年12月12日

ブラッド・ブレナン(国内のフットボールにも注目してね)

 本日は、Xリーグ・富士通フロンティアーズのWRブラッド・ブレナンにインタビュー。もう日本に6年近くるブラッドだが、相変わらずナイスガイだった。フロンティアーズは現在、17日(月)に東京ドームで行われるジャパンXボウル(Xリーグ王者決定戦)に向け練習中だが、チームもブラッドも、適度に肩の力が抜けていていい感じのように見えた。
 ブラッドはXリーグでは数少ない外国人選手の一人だが、先週のプレイオフ2回戦、対オンワードスカイラークス戦ではレシーブ101ヤード、1TDと大活躍をした。だからだろうか、彼の様子や言動には余裕が感じられた。相手の松下電工インパルスはディフェンスを中心とした強敵だが、いい試合になるのではないだろうか。というよりも、日本のフットボールのために、いい試合になってほしい。
 ブラッドは、ご存知かどうかはわからないが、先日、米カレッジフットボール最優秀選手に贈られるハイズマン賞の最終候補に残り、最終的には第3位に終わった、ハワイ大のQB、コルト・ブレナンのいとこなのだ。アメリカンのスポーツではよく、誰と誰がいとこ同士、などということがあるが、えてしてdistant cousin(遠いいとこ)の場合が多い。たとえばファルコンズのQBマイケル・ヴィック(賭博闘犬の罪で現在出場停止中)と元セインツQBのアーロン・ブルックスとか。しかしブラッドとコルトはfirst cousinで、具体的に言うとブラッドのお父さんの弟の息子、という非常に近いいとこになる。
 今年のハイズマン賞争いは、強豪校に群を抜いた才能がいなかったこともあって、混沌とした。結局はフロリダ大の2年生QBティム・ティーボウが受賞(2年生としては史上初だった)したが、第2位に終わったアーカンソー大のRBマクファッデンやコルトにもチャンスがあった。
 いずれにしても、ハイズマン賞候補のいとこが身近なXリーグでプレイしているのは、嬉しいではないか。
 東京ドームは広い。月曜日の夜ではあるけれども、ちょいとフットボールを見に行ってはどうだろうか。

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2007年12月11日

王さんに「*」(アステリスク)?

 前回書いた福岡ソフトバンクの王監督にFSAJ(Foreign Sportswiters Associations of Japan)から特別功労賞が贈られたことについて、英字紙・ジャパンタイムズにやや批判的な投書があった。大分に85年から住む外国人の読者だ。
 同読者氏は、
「王監督に功労賞は少しおかしい。彼の1シーズンの本塁打記録(55本)をこれまで3人の選手が破る可能性があったが、いずれの場合も外国人選手であったがために、記録にさしかかるとほとんどまともにストライクを投げてもらえなかった。これは日本の野球の汚点でさえある」
 というような主旨のことを書いてきた。
 確かに、85年のバースにしろ、01年のローズ、02年のカブレラにしても、相手投手がまともに勝負しなかったというのは事実と言ってもいいだろう。だた、それが問題だったとしても、それは王氏の問題というよりも、彼を、あるいは彼の記録を守らんとした、周りの人びと(選手、コーチ)に問題があったのではないだろうか。王氏が監督として、自軍の投手に直接勝負するなと伝えたとは考えにくい。これまでの言動もそうであるし、先日の同功労賞の授賞式の際の彼の真摯な話しぶりを見ても、自分の記録を守るためにそうしたフェアさに欠けた行いをするとは到底思えない。
 それと、特別功労賞をFSAJが贈ったのは、王氏の選手としての活躍もさることながら、ソフトバンクの監督としてや、昨年WBCで日本代表を率い、優勝まで導いたことに対する評価も含まれている。つまり1シーズンの本塁打記録を保持しているからの受賞でもなければ、868本の本塁打記録を持っているから受賞したというのでもない。現役、監督を通しての総合的な功績に対しての受賞だったのだ。
「*」をつけるならば、たとえば、薬物使用の疑われるバリー・ボンズの本塁打記録につけるのなら、個人的には納得が行く。

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2007年12月08日

伝説の人・王監督、きたる

 世界の王――。その存在は、普段は図々しい外国人たちが思わず背筋を伸ばしてしまうほど、大きなものだ。
 12月3日、英語メディアを中心としたスポーツライターで構成される、FSAJ(Foreign Sports Writers Association of Japan)が、現ソフトバンクホークスの王貞治監督にLifetime Achievement Award、つまり特別功労賞を贈った。本来ならば、王監督には昨年、WBCで日本代表を優勝に導いた後に贈られるはずだったのだが、同大会後すぐにシーズンに入ってしまったことと、体調を崩されてしまったことで、ここまで先延ばしになっていたのだ。

王監督1

 シーズンが終わったとはいえ、王監督は多忙だ。しかしそんな中でも監督は、嫌な顔ひとつせず同賞の受賞にやってきてくれたのだ。監督が授賞式に滞在したのはわずか1時間弱ばかりだったが、授賞式のあとは外国人記者の質問に、熱心に、そして真摯に答えてくれた。現役時代に通算868本もの本塁打を打った“生ける伝説”の発する一つ一つの言葉と、身振り手振りに、その場にいたすべての者が注視した。
「Aロッド(ヤンキースのアレックス・ロドリゲス内野手、現在通算518 本塁打)な1000本くらい打つかも」
「今の選手の中には給料をもらいすぎている者もかなりいる」
 そんな率直な意見を、監督は我々に話してくれた。監督が真面目な方であることは全員が知っていたが、ここまで正直に話してもらえるとは意外であった。
 しかし、個人的には、王監督で最も驚くべきことは、その人柄である。このことは以前からの球場等での取材でわかっていたことではあるものの、それでも、毎回監督を見るたびに、「この人が幾度となく本塁打王に輝き『世界の王』と崇められる人物なのか」と思ってしまうほど、腰が低く、皆より親しまれる空気を醸し出しているのだ。
 この日も、受賞会場に入ってくると、その場にいた人すべてに握手をし、その後はサインや写真撮影にも快く応じてくれた。その場にいた我々すべてが感動を受けたのは言うまでもない。
 僕はWBCを、代表合宿のあった福岡から、最後のサンディエゴまですべてカバーしたから、王監督への印象は強い。他のファンと同様、「日本を勝たせてくれた監督」として常に尊敬の念は持ち続けてきたが、この日の授賞式の際に見せてくれた監督の人柄の良さを感じて、ますます「王貞治」への興味は増すこととなった。



posted by southernmiss |03:13 | トラックバック(0)
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