2007年08月28日
WR木下典明、プレシーズンゲームでパスキャッチ!
NFLプレシーズン、第3週でアトランタ・ファルコンズとシンシナティ・ベンガルズの試合が行われ、日本期待の木下典明選手がようやくパスキャッチとキックリターンを記録したようだ。 僕は7月の下旬から数日間アメリカに行って、ファルコンズのキャンプを見てきたが、そのときはまだキャンプ序盤だったということもあって、木下は練習についていくのがやっとという感じ。しかも実践的な全体練習ではプレーに参加させてもらうことすらままならなかったのだ。ただ、「練習についていくのがやっと」というのは身体的能力が劣っているというわけではなく、NFLのやたらとぶ厚いプレーブックを覚えるのに苦労したというところに原因があった。それには、言葉のハンディというのも当然加味されていた。僕が話を聞いたときでも、木下はフラストレーションを隠そうともしなかった。僕が休憩はあるのか、と訊いたら、「休憩はないですね。暇があったらップレーブックとにらめっこしてます」と言った木下。言葉尻だけを捕らえたら冗談のように思えるが、木下の顔は真剣で、眉間にはしわが寄っていた。 8月上旬から各チームともプレシーズンゲームを開始したが、ファルコンズの木下は、最初の2試合ではボールに触ることすらなかった。1試合目のジェッツ戦はスペシャルチームのカバープレーが2つ、それとWRとして1つ(ボールは飛んでこなかった)。2試合目のビルズ戦に至っては、プレー機会ゼロ。ファルコンズにはこの時点で、木下を含めて12名のWRがいたら、このビルズ戦でプレー機会がなかったのは木下だけだった。 そんな状況に、木下は自身のブログに《腹立つ》と記した。キャンプのときはフラストレーション、と言う感じだった木下の心の中にある気持ちは、徐々に怒りに近いものへと変わっていたように感じられた。
それでも、木下が一貫して持ち続けていたものがある。それは、自信だ。プレーするチャンスされくれれば、決めてみせる――木下はいつもそう言ってきた。怪物のような外国人選手のなかでキャンプ生活を送り、日本からは多大な重圧を受ける。そのなかでもそう言ってみせるのは、木下の精神力の強さだろう。 そして3試合目のベンガルズ戦、木下はようやくチャンスを得た。キックリターン2回で20ヤード、レシーバーとしても1捕球で12ヤードをマークした。 まだタッチダウンを記録したわけでもないじゃないか、という者もいるかもしれない。だが、NFLで活躍するのはそんなに甘いものではないだろう。ましてTDを記録する選手なんていうのは、ごくごく限られた数の選手だけだ。まずは試合に出て、確実にプレーを決めたことを評価したい。 とはいえ、ファルコンズの53人の開幕最終ロースターに名を連ねる可能性は、現実的に考えて楽観視できるものではない。 現地8月27日には第1回目のロースターカットがあるが、おそらく木下はそれには生き残るだろう。プレシーズンがあと1週残されている。ファルコンズは現地31日にレイヴァンズと対戦するが、ここで木下のには一発逆転の活躍を見せてほしい。
posted by southernmiss |13:26 |
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僕が話を聞いたときでも、木下はフラストレーションを隠そうともしなかった。僕が休憩はあるのか、と訊いたら、「休憩はないですね。暇があったらップレーブックとにらめっこしてます」と言った木下。言葉尻だけを捕らえたら冗談のように思えるが、木下の顔は真剣で、眉間にはしわが寄っていた。
8月上旬から各チームともプレシーズンゲームを開始したが、ファルコンズの木下は、最初の2試合ではボールに触ることすらなかった。1試合目のジェッツ戦はスペシャルチームのカバープレーが2つ、それとWRとして1つ(ボールは飛んでこなかった)。2試合目のビルズ戦に至っては、プレー機会ゼロ。ファルコンズにはこの時点で、木下を含めて12名のWRがいたら、このビルズ戦でプレー機会がなかったのは木下だけだった。
そんな状況に、木下は自身のブログに《腹立つ》と記した。キャンプのときはフラストレーション、と言う感じだった木下の心の中にある気持ちは、徐々に怒りに近いものへと変わっていたように感じられた。
それでも、木下が一貫して持ち続けていたものがある。それは、自信だ。プレーするチャンスされくれれば、決めてみせる――木下はいつもそう言ってきた。怪物のような外国人選手のなかでキャンプ生活を送り、日本からは多大な重圧を受ける。そのなかでもそう言ってみせるのは、木下の精神力の強さだろう。
そして3試合目のベンガルズ戦、木下はようやくチャンスを得た。キックリターン2回で20ヤード、レシーバーとしても1捕球で12ヤードをマークした。
まだタッチダウンを記録したわけでもないじゃないか、という者もいるかもしれない。だが、NFLで活躍するのはそんなに甘いものではないだろう。ましてTDを記録する選手なんていうのは、ごくごく限られた数の選手だけだ。まずは試合に出て、確実にプレーを決めたことを評価したい。
とはいえ、ファルコンズの53人の開幕最終ロースターに名を連ねる可能性は、現実的に考えて楽観視できるものではない。
現地8月27日には第1回目のロースターカットがあるが、おそらく木下はそれには生き残るだろう。プレシーズンがあと1週残されている。ファルコンズは現地31日にレイヴァンズと対戦するが、ここで木下のには一発逆転の活躍を見せてほしい。
なぜファルコンズなのかというと、ひとつは日本人ワイドレシーバーの木下典明がこのチームからキャンプ参加の招待を受けたからだ。もうひとつはNFLきってのスター、クォーターバックのマイケル・ヴィックの違法な闘犬疑惑にまつわるチームの動きを追うためでもある。
26日のキャンプは午後3時からの開始で、僕はだいぶ早い12時半ころに着いてしまったのだが、そのときはまだ人もあまりおらず、閑散としていた。フラワリーブランチは、言っては悪いがど田舎で、ファルコンズの本社が唯一のアトラクションと言ってもいいような感じの街だ。
だが、キャンプの時間が迫ると徐々に人が集まる。動物愛護協会の人々や、反対にヴィック擁護派の人々。それをリポートするテレビ局や新聞記者たち。あたりは段々と重苦しい空気に変わっていった。
キャンプ自体は、ヴィックがいないからといって滞りがあるわけもなく、予定通り進められた。しかし、ヴィックがいないうえに、この日はエースランニングバックのウォーリック・ダンが腰の手術でキャンプには加わらなかったし、過去2、3年ヴィックのメインパスターゲットとなってきたタイトエンドのアルジ・クランプラーも膝の手術から回復途上ということで、軽めのメニューしかこなさなかった。こうなるとファンとしてはなんだかつまらない。なんというか、スターらしいスターがいないのだ。
僕はキャンプが始まる前に敷地内に設置されたグッズショップで、あえてヴィックのレプリカジャージーを買ってみたのだが、ショップのおばさんに「このジャージーは世界のプロスポーツで一番の売れ筋よ!」と笑顔で言われた。でも、その当人はキャンプいないし、ヘタをしたら今年1年出場ができない可能性もあるのだ。そんなジャージー売るなよ、と思ったが、自分も思わずその「背番号7」を手にしていたのだから、苦笑いだ。
今日はこれくらいにしておきたいが、ジョージア州はばりばりの南部。さすがに厚いし、湿度がきつい。フィールド上にいると汗が噴出してきた。この中でヘルメットを装着して練習している選手たちも大変だな、と凡庸だが、そんな感想を持った。

