2008年05月22日

さっぱりして出てきた高田監督

 交流戦、埼玉西武対東京ヤクルト取材で西武ドームへ。
 
 試合は去年までヤクルトに在籍した西武先発の石井一に注目が集まったが、ヤクルト打線が要所で着実に得点し、5−4で勝利したのだが、試合終了後、ヤクルト高田監督がわれわれ取材陣の前になかなか姿を現してくれない。
 
 そうこうしている打ちに締め切りが迫る…。どうしたのだろう…。

 と、思っているところに、高田監督が姿を現した。しかもユニフォームではなく、私服で。

「ああ、先に話したほうがよかったね」。

 監督はゆったりとした、穏やかな口調で言った。パリーグ首位のチームを破り、シャワーも浴びて「さっぱり」と言った風情だ。 

 通常、どの球団の監督も試合終了後すぐ、まず記者に試合のコメントをするのだが、普段は来ない西武ドームでの試合ということもあって勝手が違うからか、監督はいつもの“段取り”を若干変えてしまったようだ。


     *    *    *   *   *   *
 
 この日の始球式はなんと西武の渡辺監督がマウンドに上がり、ヤクルトの飯田コーチと「真剣」勝負をするというものだった。

 正直、先日の福岡ソフトバンク対北海道に本ハムの試合で、新庄氏と日ハムの森本選手が同じく「真剣」勝負するという始球式があったから、インパクトは弱冠弱かったかもしれない。
 
 だが、往年のファンからすればなんとも懐かしい姿だった。渡辺監督は80年代から90年代にかけての西武の黄金時代の中心選手だった。一方で、飯田コーチも弱小と呼ばれたヤクルトの優勝に貢献した名センターだった。

 そんな2人が今は監督、コーチとなったわけだが、当時を知る者としてはこの日の始球式はそのときのイメージを思い起こさせるものだった。

 筆者は子どものころ渡辺「選手」の投球フォームを真似、そしてその少しあとには飯田「選手」のセンターからのスローイングを参考にしたものである。

 さて、この「真剣」勝負の始球式、飯田コーチが渡辺監督の投じた2球目を鋭く叩きレフト前ヒットとして幕を閉じた。

 この勝負が影響してかどうかわからないが、本番の試合自体もヤクルトが勝利した。こんな一風変わった始球式も、交流戦が始まったのだと感じさせた。




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2008年05月14日

末恐ろしきルーキー 千葉ロッテ・唐川

 本日は東京ドームへ千葉ロッテ対北海道日本ハムの取材へ。
 今日の主役は文句なしに千葉ロッテの先発・唐川だった。
 唐川は、19歳だというのに落ち着いたピッチングで日ハム打線を手玉にとった。開幕直後には、福岡ソフトバンクの大場が同じくルーキーとして注目を集めたが、この唐川からも目が離せなくなりつつある。
 150キロの直球を持つ大場と比べて、唐川の直球はスピードガン上では140キロ前後とさほど早くないのだが、その数字以上に球にキレがあるというのが味方や他球団の選手の印象だ。この日マスクをかぶった金澤は唐川のキレを指して、「三振を取れるピッチャー」を言っていたが、今の日本のプロ野球で、140キロ程度の速球で三振が獲れる右投手はそうそういない。
 直球以外の球種としてはカーブ、スライダー、フォーク、チェンジアップがあるが、そのどれもが超一級品というわけではない。だがキレのある直球がおそらく効いているのだろう、打者はどうしても的を絞れないようだ。
 また、話を聞いていると精神的なタフさも感じる。当人が「一軍では通用しないと思った」というチェンジアップを稲葉に本塁打されたが、次の打席では捕手のサインに首を振って再びチェンジアップを投じるという大胆さも見せた。
 もちろん、プロの世界はそんなに甘くないだろう。これから研究されると簡単には打ち取れなくなるかもしれない。それでも、球持ちの長さから来る直球のキレとメンタルの強さという二本軸で、唐川は勝ちをおさめていくのではないかと思う。

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2008年05月11日

日本のバスケ界の将来を担うのは……

 先日のbjリーグファイナル後に行われた会見で、来季から同リーグに加わる浜松・東三河フェニックスの中村和雄ヘッドコーチがこんなことを言っていた。

「彼ら(JBLでプレイする日本人選手)からすれば、彼ら(外人)と一緒にやると出番がなくなるんじゃないかと。bjの外人のほうがパワーもあるし経験もあるから。でも、彼らとやりあってやっつけないかぎりは、日本(のバスケ界)はないと思うんですよ。どっかで、誰かが冒険して入ってこないかぎり、僕はないと思うんですよ。だって、今度中国がオリンピック予選に出てきたら、すくなくとも俺の目の黒いうちは五輪は難しい。そうなるとどうやればいけないか考えないといけない。それは五輪出るために強化を考えるんじゃなくて、日本のバスケを盛んにするには何をすべきかと考えると、それはこのbjのお客さんのなかでどうやって盛り上がるかを考えることで、方向付けがはっきりするんじゃないかと思うんですよ」。

 本当にそう思う。ここ10年ほどで世界全体のバスケのレベルアップと比べると、日本のレベルはとてもではないが上がったとはいいがたいのではないだろうか。それは世界選手権での結果やアジア選手権での成績を見れば明白だろう。
 だが、現状の、特にJBLの状況を見れば国際舞台での競争力を上げるのは至極難しいと言わざるを得ない。
 bjリーグへの移籍の可能性もあるのではないかと言われたある選手は外国人の制限のない同リーグをさして、「外国人のプレイばかりで面白いと思わない」というようなことを言った。
 しかしJBLのことを言えばこうも言えまいか、「JBLは日本人ばかりで面白くない」と。しかも、来季からJBLはこれまでのオンザコート2からオンザコート1、つまり外国人選手がコート上に立てる人数はたったの1人になってしまう。その傾向はますます強まるということだ。

 やはりbjリーグに批判的な知人は、bjリーグの外国人はJBの外国人選手よりレベルが低い、とも言う。だがはっきり言って、ほとんどのファンにその差はわからない。そんな比較も、コート上にたった一人しか外国人が立たないのなら意味がないだろう。

 中村ヘッドはこう言った、

 「ぼくは長くバスケをやってるけども、僕らのやるバスケ(JBL)はバスケをやっている人か、あるいは会社の人が見に来るんですよ。bjはバスケは関係のない人が見に来るんですよ。子どもとか。で、どっちが多いかといえば、そっちのほうが多いにきまってるんですよね。バスケをやってるひとよりもやってない人のほうが多いから」。

 ある意味、灯台下暗し、といった感じだが、そう、バスケを見に来る人のほとんどはバスケをプレイしないのだ。だからどっちのリーグのレベルがどうのこうのということはさして問題ではない。むしろ問題というか大事なのは、どこのバスケが面白いか、ということになる。
 ではあまりバスケを知らない人が企業名のついたチームの応援に来たいかと言えば、なかなか足を運びにくいだろう。

 それに、外国人に話を戻せば、レベルが低いと言っても日本人よりはレベルが高い(身体的優位も含めて)。
 実践こそが最高の練習の場だと考えれば、屈強で身体能力の高い外国人(とくにアメリカ人)に囲まれてプレーできるbjリーグのほうが、日本のバスケの未来を担っているようにも思える。
 もちろん、今すぐに日本代表レベルの選手が出てくるわけではないだろうが、日本バスケ協会やJBLが今のように窮屈な環境しか生み出せないのならば、そう遠くない将来によりレベルの高い日本人選手が出てくるのではないだろうか。

 冒頭に出した、bjリーグファイナル。舞台となった有明コロシアムの雰囲気は数年前の日本では考えられないような素晴らしい空間があった。すり鉢状のアリーナに、コートの真上に設置されたNBAのような得点板、リプレイ等を流す映像スクリーン、コートサイドとスタンド上部の電光広告板、etc....。ファンは企業名ではなく、「東京」「大阪」と、フランチャイズの名前で応援する。
 3年にしてこれだけのステージを創り出した同リーグは、もはや無視できない存在になった。

I've experienced the emotions at the game, cheerleaders cheering for both team cheering, and just watching the fans, from all the different clubs, getting excited about the teams -- this is a wonderful experience. I don't see this in many other countries, outside the NBA, and we're doing this here in Japan thanks to Mr. Kawachi and his vision for the bj-league. (ファイナルではみんなが本当に興奮しているのを感じたし、チアリーダーが互いのチームも応援したり、あとはファンを見ていても自分たちのチームを本当に熱心に応援する―—こんな後継はNBA以外でお目にかかることはまずできないが、それがここ日本で見られるのは、河内コミッショナーと彼のbjリーグに対するビジョンのおかげだ)

 これは、フェニックスとともに来季参戦する滋賀レイクスターズのロバート・ピアースヘッドコーチのコメントだ。同氏も以前、JBLの日立サンロッカーズのヘッドコーチをしていたからJBLとbjリーグの比較ができる人なのだが、bjの理念と将来性を買って同職に就いたというところだろう。

 前JBLのフェニックスがbjに転籍してきたり、元JBLコーチのピアース氏がコーチに就いたりと、また新たな動きを見せるbj。いずれトップクラスのJBLの選手が移ってくるのではないか。

 たしかに、JBLとbjのレベルの違いがわかる人はいる。だがそれは全体からしたら割合は多くはない。それに、アジアで8位に終わる日本の現状で、「どっちのレベルが高い」を張り合ってもむなしいし、井の中のナントカ、というものではないか。

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2008年05月08日

ダルビッシュ 今季初の敗戦

 7日の西武戦、日ハムのダルビッシュが今季初の敗戦―しかもサヨナラーを喫したが、どうも本調子ではなかったように思えた。
 僕はキャッチャー後方の記者席という“特等席”から見ることができたのだが、なんというか、結果論ではなく、試合全体を通じて集中力に欠けていたように感じた。2回に与えた中村への0−3からの本塁打や5回の細川への本塁打はいずれも不用意なボールで、調子のいいときのダルビッシュには考えられないようなボールだった。
 少し風邪気味だったというからベストのコンディションでなかったのは明らかだが、日ハムとしては3タテだけはどうしても避けたかっただろうし、これ以上西武にゲーム差を広げられたくなかっただけに、ここでエースのダルビッシュで負けたのは大きかった。
 ダルビッシュは、今回もそうだったが毎回登板するときはほぼいつも完投する。ちょうど今頃は少し疲れがでるころなのかもしれない。今回は今季ワーストの4失点、前回4月30日の千葉ロッテ戦では3失点とややスローダウンしている。この2試合で2本塁打ずつ許しているのもダルビッシュらしくない。
 ロッテ戦も西武戦も適地での試合だったが、アウェーでも勝てるのがエースだし、クライマックスシリーズを見据えると札幌ドーム以外でも勝てるようでないと、苦しくなる。
 また、毎試合で完投するというのもどうなのだろうか。今はよくてもシーズン終盤に疲れが襲ってこないだろうか。実際7日の試合でも、150キロは出ていても思い切り投げている感があって体が開き気味に感じられたし、スライダーもいつもほどのキレではなかった。
 日ハムには武田久、マイケルという絶対的な中継ぎ、抑えがいるが、ダルビッシュが完投するのは登板機会の多い彼らを休ませるためという意味もある。だが、それでダルビッシュ自身の調子が崩れては元も子もない。
 あいにくダルビッシュ以外の先発の調子がそれほどよくないし、武田勝が先日のロッテ戦の試合前に指を骨折するというアクシデントもあって、ハムの投手事情が極端に好転するとは考えにくい。これからもダルビッシュにかかる負担は大きい。
 7日の試合はダルビッシュ攻略のヒントを与えた試合でもあった。西武の渡辺監督は選手に「ボール球になる変化球を振らず、ストレートを待て」という指示を出した。たしかに、ボールになる球を振るよりは、たとえ豪速球でもストライクを振るほうが当然ヒットになる確率は高くなる。ある意味、当たり前のことを西武は実践したということだ。
 ただし、体調等が万全であればダルビッシュを打ち崩すのはやはり難しい。本当にキレのあるボールを投げるときは渡辺監督の言う「ボールになる変化球」も振らされてしまうからだ。またストレートもほとんど低く抑えられるので長打されることも少ない。
 となれば、ダルビッシュについての懸念はやはり疲労ということになる。月間MVPを受賞した4月のような調子はすぐに戻るだろうか。

 
 

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2008年02月09日

スーパーボウル・レポート3 ~米・フェニックスより帰国、水道橋より~

すいません、間が空いちゃって……。

しかし、いい試合だった、スーパーボウル。緊張感があって。

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この試合であらためて思ったのが、フットボールって後半、もっと言えば最終クオーターのために試合を組み立てるんだなということ。

ジャイアンツもペイトリオッツもそれぞれの戦略を持って臨んだのだろうが、ジャイアンツのほうがより予定通りの戦いかたをしたのではないかと思う。序盤はRBジェイコブス、ブラッドショウのランでペイトリオッツディフェンスを疲弊、オフェンスでは徹底的にパスラッシュをかける一方でうしろ(DB)はペイトリオッツ得意のパスオフェンスをしっかり防ぐというもの。

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ジャイアンツは最終クオーターまで1Qのフィールドゴールだけだったけど、それでもかまわないという感じの戦いかた。つまり最終的に前に出ていればいいという覚悟ができていたように思える。

逆に、ジャイアンツとしてはそうするしか最強のペイトリオッツに勝てないだろうという気持ちがあったのではないだろうか。だから作戦、戦術を立てるのもある意味で楽だったのかもしれない。

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反対にペイトリオッツは、ディフェス陣の年齢が高く、ましてシーズンも最後の試合でそれ相応の疲労があるということで、序盤はゾーン(ディープゾーン)の守備で体力を温存する作戦を取った。これも、後半に勝負どころがあると見てのやり方なのかもしれないが、ただ、結果論かもしれないが、やや受け身すぎたのではないかと思っている。

序盤から経験の浅いジャイアンツQBイライ・マニングにパスラッシュでプレッシャーをかけていれば、展開は違ったものになったかもしれない。たとえば、序盤にイライに何発かサックを入れたり、サックできないまでもプレッシャーを与えれば、『あ、やっぱりペイトリオッツは強い』という畏れを抱かせたかもしれない。

試合はロースコアの接戦のままで推移したものの、チームの『気持ち』的にはジャイアンツが押していたように感じられた。

たがいに最終第4Qを勝負どころと考えていたものの、ジャイアンツの場合はそこで『勝負をかける』という意気込みが混じったもの、ペイトリオッツの場合は『そこまで体力を温存して勝負』という異なる考えのもとにプレイを進めていたのではないか。

残り約4分でペイトリオッツがWRモスのTDレシーブで逆転するが、相手ディフェンスからプレッシャーを受けずに気持ちで圧倒していたジャイアンツにはまだ『逆転できる』という揺るぎない自信があったと思う。

結果論としていえば、だからそのあとマニングとWRタイリーの奇跡的なプレイを可能たらしめたのではないか。そのあとのマニングからWRバレスへのTDパスも、記者席から見下ろしていてプレイが始まる前から絶対に決まると思っていた。テレビでどれだけその部分が伝わったかわからないが、スタジアムではそういう空気をファンは感じ取っていたはずである。

17-14。ロースコアゲームだが、内容は濃かった。

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試合後、記者会見に出たあと、ジャイアンツのロッカールームに行ってみた。


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ほとんど誰も期待していなかったジャイアンツのスーパーボウル優勝。それだけに、試合後だいぶ時間が経ってるというのに選手やコーチたちの歓喜は続いていた。

ちょと笑ったのが、ジェイコブスのバスローブ姿。バスローブを着ていることが面白いのではなくて、そのバスローブ、胸にジャイアンツとスーパーボウルのロゴが刺繍された、いわば『スーパーボウル』仕様なのだ。こんなところまでスーパーボウルは特別なんだな、と変に感心してしまった。

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イライのロッカーのところにはレポーターの山。で、ちょっと横に視線をずらすと、あら、おんなじような顔。そう、兄のペイトン(インディアナポリス・コルツQB)だ。ペイトンは昨季の第41回スーパーボウルで優勝し、ゲームMVPにも選ばれたが、弟が勝った今年のほうが喜んでいるようにさえ見える。

ゲーム中、ブースのなかでイライがプレイを決めるたびにガッツポーズする姿がTVに写されていたペイトン。なんだか美しい兄弟愛である…。

筆者は昨年のスーパーボウルも取材へ赴いた。そのときのスーパーボウルウィークで、07年シーズンの英国で行われるレギュラーシーズンゲームの記者発表があって、対戦するジャイアンツとドルフィンズの選手が何人かいた。イライもそのなかにいた。

大学時代から実力を認められてきたペイトンに対し、どこか頼り無さげでerratic、エラーが多いと言われてきたイライ。彼がこのスーパーボウルの舞台に立つというイメージは湧かなかった。

それが、まさか1年後に立っているなんて…。そして兄弟で連続のMVP。よくできた話だな、と思わざるを得ない。


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すばらしいゲームが終わって休む間もなく、月曜の朝にフェニックスを経ち、筆者は日本時間火曜の夕方に成田へ降り立った。そしてそのまま直で水道橋にある出版社へ行き、さっそく雑誌の作業へと移った。

夜作業がメインとなるこの仕事。今日は朝の8時に帰宅し、午後3時に起きた。まだアメリカンタイムで生活しているというわけである。








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2008年02月03日

スーパーボウル・レポート2 ~米・フェニックスより~

いやいやすばらしい、NFLは。

まず会見がかっちょいい。

金曜日、スーパーボウル定例のヘッドコーチ、コミッショナーの会見に出たわけだが、取材もそっちのけでそのかっちょよさにしびれる。

まず朝の8時半からペイトリオッツのベリチックヘッドコーチが会見。いつもフィールドではねずみ色(どぶねずみ?)のだぶだぶのトレーナーなんかを着ているださださの氏だが、会見ではびしっとネクタイ&スーツででてきた。赤のタイがなかなかおしゃれで良かった。

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ベリチック・ペイトリオッツHC


あまり多くを語らない印象のベリチックだが、それでもよどみなく、しかも3つのスーパーボウルリングを持っているだけに独特のオーラを発しながら、低いトーンで言葉を並べた。

9時半からは対するジャイアンツのコフリンヘッドコーチの出番。こちらはベリチックほどのオーラはない。むしろ、彼が出てきたときにはコフリンだとは一瞬気がつかなかったくらいだ(進行の人らが「コフリンヘッドコーチの会見を始めます」とか、何も言わず、氏がいきなり登壇して話しだしたから)。

コフリンは厳格なコーチとして知られているが、このときは時折笑顔も交え、人のいいおじさん(おじいちゃん)という感じだった。


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コフリン・ジャイアンツHC

いずれにしても、両コーチともスムーズに話し、質問にも間を置かずにすらすら答えていたのはさすがだと思った。

11時半からはNFLコミッショナーのグッデルの登場だ。昨季から同職に就いた40代の若きコミッショナーは弁護士資格も持ち、父は元上院議員というサラブレッドで、前任のタグリアブーと比べてドライな印象があると言われる。実際、会見でもあまり笑顔を見せずに淡々と言葉を述べていくという感じで、冷たいイメージも若干醸し出しているかもしれない。



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グッデルNFLコミッショナー

しかし、出てくる言葉はいつも的確で、質問をされたあとの一瞬の間(あるいは質問を受けている間に)自分の考えをまとめ、端的に、要点をメディアにわかりやすいように話すところは、個人的にはすごいなと思った。

さて、アメリカスポーツ最大の祭典、スーパーボウル。ペイトリオッツとジャイアンツの北東部対決ときは刻々と近づいている。

メディアや巷の予想では、今季ここまで全勝を続けているペイトリオッツが圧倒的に有利だと言われている。

ジャイアンツのWRバレスの予想は23対17でジャイアンツが勝つとのことだが、そのバレスが足の故障しているのが気になるが、どうなるか。バレスは練習には参加しており、試合には出られる模様だ。

反対に、ペイトリオッツはQBブレイディが、同じく足をケガしており、木曜日に初めてフルプラクティスに参加した。

フットボールはケガがさけられないスポーツだが、この優勝決定戦でも“故障”は勝敗を左右する重要なファクターになるかもしれない。

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スタジアムに隣接されたイベント“NFLエクスペリエンス”会場





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スーパーボウルの会場、ユニバーシティ・オブ・フェニックススタジアム


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2008年02月02日

スーパーボウル・レポート1 ~米・フェニックスより~

NFLの優勝決定戦、スーパーボウルの取材で米・アリゾナ州、フェニックスへやってきた。

長旅のあとで、もうしわけないが、まだ細かい話はできないが、言えることはスーパーボウルはやっぱりゴージャスだということ。ゲーム自体は2月の3日に行われるのだが、フットボールファンならご存知の通り、ゲームまでの1週刊を「スーパーボウルウィーク」と呼び、大いに盛り上がる。

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空港に降り立つと早くもスーパーボウルのロゴや、あるいはグッズショップが目に入ってきた。それはダウンタウンに移動してくるとますます増えてくる。フェニック全体がお祭りの雰囲気となっている。

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フェニックスは砂漠の街で、基本的に年中乾燥していて、比較的温暖だ。とはいえまだ冬だ。昼間は陽が照っていてまだいいが、夕方以降は寒い。東京とそれほど変わらない感じだ。

まずは、このへんにしておく。というよりも、眠い。時差ぼけには強いと思っていたが、今回はあまり調子がよくない。


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2008年01月17日

全日本バスケを終えて 日本人よ、海の外へはばたけ!

 年に一度の全日本バスケットボール選手権の取材へ。決勝はアイシン対昨年の覇者・トヨタとなり、前半にアイシンが築いたリードを後半トヨタが追い上げ、大熱戦となった。結果はアイシンが3年ぶりの優勝だったが、同チームのベテランでスターの佐古賢一はこれが「新たな黄金時代のはじまりかもしれない」と語った。

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 実際にその可能性は大いにあるかなと思う。今のJBLではアイシンとトヨタが抜きん出ているからだ。 
 また、もう一つ理由がある。それは柏木真介の成長だ。柏木は以前所属した日立では五十嵐圭の控え、アイシンに来てからも佐古と比較をされてきたが、ここ1年先発をまかされ司令塔として一気に頭角を現してきた。全日本でトヨタに勝った瞬間、柏木は泣き崩れ、佐古に抱きついた。おそらく、自分でも自分が優勝チームの正ポイントガードをしているという自覚があまりないのかもしれない。トヨタ戦では17得点、3アシスト、4スティールと活躍した。


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 柏木は個人的にも大好きな選手だ。シンプルに、見ていて楽しいからだ。背は180センチととりわけ大きいわけではないが、身体に厚みがあり、それでいてスピードもある。ボールハンドリングも安定しており、ぶ厚い身体もあってマッチアップしているPGは柏木からボールを取ることなどできない。
 僕は柏木の最大の特徴はスティールの多さだと思う。今季はここまでスティールの1試合平均が2.37でリーグ3位だ。彼の場合は相手のPGから取るスティールよりも、コートを激しく動き回って相手のパスをカットする場面のほうが多いように感じられる。これをやるには相当なスタミナが必要だと思われるが、それよりも、僕は柏木の優れたバスケットボール勘に感心する。
 “日本一のPG”という称号に憧れているか? あるいはもう自分はそういう存在だと思うか? という僕の問いに、柏木は「そういうことはあまり考えないようにしてますが、でも、どこかでそういう風になりたいと思いながらやっている自分がいる」と答えた。多分もう自分がトップのPGであるという自負はあるのだと思うが、一方で、自分はまだまだ、という気持ちも持っておきたいのだろうという感じがした。

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 佐古は「真介はもう日本一のPGだと思う。だから僕は日本で二番」と冗談ぽく言ったが、それを言ったとき柏木は佐古のすぐ隣にいた。佐古のような日本バスケ界のスターからそう言われたのは、さぞ嬉しかったことだろう。
 ただ、僕はこうも思う。柏木は日本で終わるべき存在なのだろうかと。まだ26歳と若く、日本人離れした強靭なフィジカルとスピードを持つ彼が羽ばたいて行ける海外の場所はないだろうかと思うのだ。野球やサッカーでは、いまやトップの選手が海外に活躍の場所を求めるのが当たり前のようになっている。それ以外のスポーツでも、そういう流れになってきている。なのに、バスケはまだ国内ですべてが完結してしまっているようだ。
 日本人選手でもアメリカなどで挑戦していると言う人もいるかもしれないが、田臥勇太を除けば、そうした選手たちは日本では必ずしもトップの選手というわけではない。日本で幼い頃からバスケをしてきて、やがて高校、大学とステップアップしていっても、頂点はJBLどまりだ。その先の筋道はどこにもない。やれるとすれば、個人で飛び出して行くことだが、そうするトップの選手というのは皆無に等しい。いや、等しい、というより、皆無である。
 柏木、五十嵐、竹内兄弟、川村卓也など、一昨年の世界選手権や昨年のアジア選手権の代表に選ばれた若く、才能のある選手はいくらかいる。しかし、そのどの選手もが国内で、JBLで終わってしまうのはもったいない気がしてしょうがない。

トヨタ対アイシン フォトギャラリー

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トヨタ対東芝(準決勝)フォトギャラリー


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2007年12月15日

つまらぬ本

 つまらない…。
 今、読んでいる本が『マイ・フィールド・オブ・ドリームス』(講談社)といって、映画『フィールド・オブ・ドリームス』の原作『シューレス・ジョー』の作者、WP・キンセラの書いた、イチローの関する書き下ろしの作品なのだが、これが最高につまらない。
 キンセラ氏は大の野球ファンで、最近ではイチローのファンだということで、この本を書くに至ったようだが、その内容は安っぽいイチロー礼賛を並べた感想文といったところ。しかし、その礼賛も、自分が新聞や知人から見聞きしたことをただひたすら下記綴っただけ。
 もちろんイチローには何の非もないし、実際彼はすばらしい選手なのだが、だからといって「イチローはすごい」ということを言葉を変えながら長々と述べるこの作品にはいささか辟易してしまった。僕自身は映画『フィールド・オブ・ドリームス』も観たし、原作の『シューレス・ジョー』も読んだ。どちらもすばらしい娯楽作品で、僕の思い出に残るもの。なのに、キンセラ氏は、出版社にそそのかされて、こんなに内容の薄いものを書いてしまった。なんというか、氏の経歴に少しばかり汚点を付けたような気さえする。

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2007年12月12日

ブラッド・ブレナン(国内のフットボールにも注目してね)

 本日は、Xリーグ・富士通フロンティアーズのWRブラッド・ブレナンにインタビュー。もう日本に6年近くるブラッドだが、相変わらずナイスガイだった。フロンティアーズは現在、17日(月)に東京ドームで行われるジャパンXボウル(Xリーグ王者決定戦)に向け練習中だが、チームもブラッドも、適度に肩の力が抜けていていい感じのように見えた。
 ブラッドはXリーグでは数少ない外国人選手の一人だが、先週のプレイオフ2回戦、対オンワードスカイラークス戦ではレシーブ101ヤード、1TDと大活躍をした。だからだろうか、彼の様子や言動には余裕が感じられた。相手の松下電工インパルスはディフェンスを中心とした強敵だが、いい試合になるのではないだろうか。というよりも、日本のフットボールのために、いい試合になってほしい。
 ブラッドは、ご存知かどうかはわからないが、先日、米カレッジフットボール最優秀選手に贈られるハイズマン賞の最終候補に残り、最終的には第3位に終わった、ハワイ大のQB、コルト・ブレナンのいとこなのだ。アメリカンのスポーツではよく、誰と誰がいとこ同士、などということがあるが、えてしてdistant cousin(遠いいとこ)の場合が多い。たとえばファルコンズのQBマイケル・ヴィック(賭博闘犬の罪で現在出場停止中)と元セインツQBのアーロン・ブルックスとか。しかしブラッドとコルトはfirst cousinで、具体的に言うとブラッドのお父さんの弟の息子、という非常に近いいとこになる。
 今年のハイズマン賞争いは、強豪校に群を抜いた才能がいなかったこともあって、混沌とした。結局はフロリダ大の2年生QBティム・ティーボウが受賞(2年生としては史上初だった)したが、第2位に終わったアーカンソー大のRBマクファッデンやコルトにもチャンスがあった。
 いずれにしても、ハイズマン賞候補のいとこが身近なXリーグでプレイしているのは、嬉しいではないか。
 東京ドームは広い。月曜日の夜ではあるけれども、ちょいとフットボールを見に行ってはどうだろうか。

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