2008年09月27日
Match No.079 2008.9.26
<相撲>
大相撲九月場所13日目
@両国国技館
2階席最後列から見た13日目中入後の取組から、
いくつか抜粋します。
稀勢の里 - 時天空
問題視したいのはこの一番だ。
今場所は、武蔵川新理事長の号令の下、
完全に両手を付く立会いが徹底されている。
ところが実際には、通達が行き渡っていることはわかるが、
「徹底」には程遠いようだ。
力士の意識ばかりが立ち会いに向いている気がする。
中入から数番、立ち会いがしっくりこない取組があった。
とりわけこの一番は酷かった。
時間いっぱいで仕切線で向かい合う稀勢の里と時天空。
稀勢の里が立った。左手をしっかり付いていなかった。
だから時天空は稀勢の里と相撲を取らなかった。
しかし木村正直は「残った残った」。
ほとんど棒立ちのまま、時天空は押し出されてしまった。
首をかしげ、腰に手をやる稀勢の里。
時天空は恨めしげに審判長を見たが、黙したまま。
取組は成立した。
時天空としては当然、今場所の通達が頭にあった。
だから、「この立ち会いが認められるはずがない」と考えた。
しかし、実際には認められてしまった。
ここに、この新しくて古いルール「手を付きなさい」の問題点がある。
力士の頭に植わったものと、実際の運用がチグハグなのである。
やっかいなのは、稀勢の里が実は手をチョロっと付いていたかもしれないからだ。
つまり、手を付きさえすれば、敵を欺く(不成立と思わせる)ような
立ち方になってもよいのか、ということだ。
では、まず片手を置いて、その次に…と厳格化するのか。
すると立ち会いの間合いや阿吽の呼吸ははどうなる。
それは相撲の一部ではなかったか?
この問題は意外と根深いと思う。
そして、立ち会いの混乱が引き起こした
この無気力な一番でもっとも割を食ったのは、時天空ではなく、観客である。
カネ返せ、と言いたくもなる。
つまらない取組が増えてしまわないように、しっかりやってもらいたいものだ。
幕内後半戦の審判長はお咎めを受けたばかりの貴乃花親方。
貴はチョロイ、と力士に思われていないか心配だ。
琴光喜 - 豊ノ島
琴光喜は鋭い立ち会いから、小柄な豊ノ島を寄って行った。
しかし勝負俵で豊ノ島がクルリ。大関は土俵を割った。
白鵬との千秋楽直接対決を望むファンからは悲鳴が上がったが、
豊ノ島の左足が、先に蛇の目の砂を乱していた。
すっかり負けたと思った琴光喜は、勝ち名乗りを受けずに
土俵を下りようとしてしまったくらいだが、
どうにか優勝争いへの興味をつないでくれた。
もっと、腰を落ち着けて、よろしく頼むよ。
白鵬 - 魁皇
さぁ横綱の登場。
魁皇の人気は根強く、館内は白鵬にとってアウェイ。
ま、横綱というのは(特に今は)そういうものだ。
さすが横綱と大関。ドシっと気持ちよく立ち会う。
白鵬はすぐに左下手を差し、魁皇得意の右上手を封じる。
魁皇も応戦したが、横綱はさらに、
魁皇の左かいなを抱えて、動きを完全に封じた。
そして呼吸を整え、前回しを引いて一気の寄りで勝負を決めた。
強い。そのひと言に尽きる。
大麻問題で揺れ、信用も地に堕ちた相撲協会。
相撲は明治の昔から、世論の風で倒れそうになったり急浮上したり、
フラフラとした組織でした。
今の状態も、長~い目で見れば、人気復活の契機となるかもしれません。
ただし、今回は、後がないと思います。
堕ちるところまで堕ちたとはいえ、これ以上穴を掘ると
もう戻ってこられない深さになります。
相撲が国技だというのは別に正式に決まっているわけではありません(もちろん「国技」と呼ぶ根拠はあるわけですが)。
歴史的に、世間の風評や一部の人気力士に支えられてきただけの
競技なのです。
だからこそ、ファンを大切に、世論に目を配って、
国技をずっと名乗れるように、踏ん張ってほしいですね。
観客の入りは13日目としては寂しい限りで、
レベルも僕が毎日見ていた20年前より下がっている気がしてなりませんが、
それでも、結びの一番に向けてだんだんと場内の空気が引き締まってゆく感じ
などは、やはり独特のものがあって、ゾクっとします。
相撲っていいな、と改めて思いました。
90年代の、あの素晴らしい時をもう一度。
posted by sot-escape |03:01 |
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2008年09月25日
Match No.078 2008.9.23
<サッカー>
J1リーグ第26節
FC東京vsジュビロ磐田
@味の素スタジアム
立ち上がりから積極的にボールを追った東京。
体よくカボレのゴールで先制すると(しかしこのゴールは見事であった)、
今度は磐田にボールを回させて、落ち着いて試合を運んだ。
両チームの差はまさに、「自信」にあった。
磐田のパス回しは全く脅威を感じさせない。
磐田の足は動かずマークは外れない。立体的でもない。
迫力は自信から。
自信のないときは、迫力が出ない。
しかしそこは可愛い可愛い東京ちゃん。
存外に余裕があったためか、しっかり乱れ始めてくれた。
パスミスの嵐。ボールの取られ方も悪い。
梶山や平山がミスって捕られたボールを、
50m走って戻ってきたエメルソンやカボレが取り返す
なーんてシーンは1回や2回じゃなかった。
ま、たまにはこういうのもいいかもね。美しき日伯の友情。
さて、この試合の注目はサイドにあった。
東京から見て左サイドは、エメルソンが駒野を封じていた。
守備でもよくがんばったエメは前半45分の功労者。
逆サイドの村井vs石川は、ともに潰し合い、仕掛け合う。
しかし先に結果を出したのは石川。
前半33分に右から鋭く低いクロスをDFとGKの間に入れ、中で潰れたカボレの向こう側、
あれ、なんで君はそこにいるんだっけ、佐原秀樹が蹴り込んで2点目を挙げた。
しかしその石川は直後に剃髪モノのアホバックパスで磐田に1点を献上。
チームも、後半15分くらいまでは無駄にグラついていた。
東京としては前述のように、磐田にスペースさえ与えなければ
怖いものはなかったはずだ。
ところが不用意なターンオーバー続きで中盤が緩み始め、
ラインも下がった。
磐田は中盤の選手が前線に飛び出してきて、東京の守備を撹乱し始めた。
怖いのは彼ら自身ではなく、それによってジウシーニョと前田のマークが外れることだ。
何度かヒヤヒヤさせられたが、
浅利や両CBがよく体を寄せて、崩壊を免れていた。
苦戦の原因のひとつはショートパス偏重の攻撃にあったと思う。
だからエメ→大竹の交代意図とタイミング(後半15分)は、理に適っていた。
早速左の大竹から石川へ大きなサイドチェンジが出てチャンスになるなど、
落ち着かない中盤から磐田の選手を引き剥がす効能が出てきた。
一旦リズムを取り戻せば、今の東京には、
輝きを取り戻したサイド攻撃がある。そう、昔からお得意のパターン。
右の石川は(返す返すも惜しまれるくだんのバックパス以外は)キレていたし、
左に流れたカボレは規格外のスピードとリーチで駒野のウラを突きまくった。
それでもフィニッシュするのが平山ではない、というのが
これまたひとつのミソなんだが、まぁ多くは語るまい。
後半16分にカボレのシュート並みのセンタリングが(石川と思いきや)
DFに当たりゴール。
24分には左をえぐったカボレのシュート並みのセンタリングに
石川がきれいに合わせて4点目。
さらに鈴木達也の移籍初ゴールもあって、
墓参り日和の味スタは、サックスブルーの名門を、
まさに彼岸(じぇいつー)まで弾き飛ばす勢いで葬った。
磐田の凋落は、驚きでもあれば、納得の面もあるが、
降格争い中のチームには毎年、「みんな頑張れ」と思ってしまう心優しい僕なのである。
気炎を吐くことを我慢しているように見える川口や、
ブーイングを通り越してひたすら背中プッシュモードに入ったようなサポーターを見ると、
余計に、これは只事ではないのだな、と実感してしまう。
東京は(クチが裂けても首位なんていいませんよ。こんなチームが優勝しちゃいけません)、
ACL圏内が見えてきた。ACLにはヴェルディが先に出てるので、
早く僕らも出ようじゃないか。
あとはブルーノを城福さんが使うのを待つばかりだぜ。
東京 5-1 磐田
posted by sot-escape |23:44 |
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2008年09月24日
Match No.077 2008.9.20
<ラグビー>
トップリーグ第3節
東芝ブレイブルーパスvs九州電力キューデンヴォルテクス
@秩父宮ラグビー場
何の心の準備もできていないまま(僕が勝手にできていないだけだが)、
トップリーグはすでに開幕3節目を迎えている。
ジョージ・グレーガンは7時からの2試合の登場。
所用があったため、今日はGGお預けで1試合目だけの観戦になった。
東芝は好調が伝えられており、実際に結果もそれを示していたが、
今週はフルモードではなかったようだ。
さらに、九電のしぶとくて組織立った素晴らしい防御が、
東芝のビッグゲインを阻んでいた。
和製のフォワードが頑張り、
外国人を3人入れたバックスが突破を図る、という作戦で、
後半一時は1T1G差まで詰め寄った。
しかし良いペースだったところで、自陣でのキック処理を誤り、
完全にこれが響いてモメンタムを手渡してしまった。
せっかく東芝はオトがポロポロやってくれていたのに…。
それにしても、デイビッド・ヒルは噂に違わずええ選手やぁ。
今季初の観戦だったためか、試合自体に見所が少なかったのか。
なかなか試合に入り込めなかった。
いや、きっといちばんの理由は、ELVsにある。
今季から世界的に実験的に採用されている、攻撃重視の新ルールだ。
ELVsが、トップリーグのラグビーをどう変えるのか、
去年と今年とでは試合展開は違ってくるのかを
この目で判断してやろう、というのを
この試合のテーマにして臨んでしまったのだ。
これが失敗だった。
ラグビー観戦歴はすでにそこそこの長さで、
反則の種類も概ね瞬時に判断できる僕だが、
いかんせん素人は素人。
まだ頭に完全に入ってすらいない新ルールから
この奥深いスポーツを分析するなど、百年早かったのだ。
特に、ラインアウトでの立ち位置の変更について
そもそも元のルールすらよく理解していなかった僕は、
小さなパニックをラインアウトのたびに起こしてしまい、
人数を数えているうちにとっくにプレーが流れていって
あわわあわわとなってしまうこと度々だった。
素人目にも「これで展開は早くなるよね」とよくわかったのは、
クイックでスローインするときに
平行に投げる必要がなくなったルールくらいで、
その他については分析はおろか、どのシーンがELVs対象なのかも
追いかけられなかったのが実情だ。
そんなこんなで集中が全然できなかった。
まだまだ修練が足りません、どうか許してください
とラグビーの神様に土下座したい気分だった。
でもひとつだけムムムと思ったのは、
ゴール前5mくらいでの攻撃側のスクラムのシーン。
スクラム時のオフサイドラインが下げられたのは大ニュースのひとつだ。
スクラムの最後尾からゴールラインまでが5mに満たない場合は
オフサイドラインがゴールラインになるようだ(合ってますか?)が、
昨季までよりも下げられていることには違いない。
これは攻撃側に圧倒的に有利ではないか?
後半32分に東芝がダメ押しのトライを挙げたシーンなどは
その好例だろう(合ってますか?)。
左サイドのスクラムから中央で受けた望月がスピードに乗って
タックルを2枚弾いて飛び込んだ。
ゴール前での敵の攻撃を堪え忍んで、
敵の反則を誘ったりカウンターのチャンスを伺ったりして
勝機を見い出す、ということが困難にはなりはしまいか。
デカイFWに斜めに突っ込んでこられたら一発アウトだ。
逆に攻撃側は、サインプレーの鍛練次第ではこのシーンを
いくらでも有効活用できる。
スコアは動かずとも、このゴール前でのジリジリとした攻防は
ラグビーの貴重な魅力のひとつだったはずだ。
だがそういう展開は減りそうな予感がする。
それとも、ゴール前ではもともとクッションをとって敵ラインに相対するから
大丈夫よ、という解釈もできるのだろうか。
…うーむよくわからん。
東芝 29-15 九州電力
posted by sot-escape |23:49 |
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2008年09月14日
Match No.076 2008.9.13
<サッカー>
J1リーグ第24節
FC東京vs大宮アルディージャ
@味の素スタジアム
言葉にならないというか、
言葉が溢れ出しそうというか…。
ここ数ヶ月、東京の試合のあとは
愚痴ばかり、不満ばかりだったこのブログだが、
こういう試合のために、僕は生きているんだなぁと思ってしまうよ。
前半、ボールは支配するものの
フィニッシュに持ち込めない東京。
惜しいシュートはいくつかあったものの、
エメルソンとカボレだけでサッカーをしているような、
「こんなんでいいんだっけ、えふしーとうきょう」という内容だった。
エメルソンが何をしたいのか、羽生はどうやって絡むのか。
本人たちもうやむやなまま、ゲームを進めていたように見えた。
さらに、簡単に左からのクロスを許して、
徳永がラフリッチのマークを外し、楽々ヘディングでゴールを奪われた。
大宮は選手どうしの距離感が抜群で、
東京はだいぶプレッシャーを受けていた。
DFの裏に抜け出したカボレが、足首のスナップだけで打ったシュートが
クロスバーに当たったシーンがあったが、
僕はなんだか、冷めた目で見ていた。
エメ・カボのスーパーなプレー頼みではないゲームが見たかったのだ。
この得点が入っていたら、後半もあまり変わらぬ内容だったと思う。
結果的に、ビハインドは続き、ブーイングも出た。
空気を変える必要があった。
後半、城福監督はエメルソンを下げて石川を投入した。
さらに、カボレを左に張らせて、赤嶺のワントップに。
采配は、バッチリ的中した。
前からのプレッシャーが激しくなり、
大宮にボールを収めさせない。
赤嶺がしつこく追い、石川が長友と組んでボールを奪う。
逆もまたしかり。
そして、前へ前への速いプレーの連続。
イケイケのサッカーが、戻ってきた。
ゴール裏に入ったのは正解だった。楽しくて仕方ない。
さらに、負傷の羽生に代わって入った大竹が、
「10番」役をを堂々と演じる。
大竹が入ったことで、動きながらのパス交換を無闇に
する必要がなくなった。
両サイドへのパスの手数が減り、役割分担が明確になった。
GK江角が物凄く当たっていて、ビッグチャンスを何本か逃したが、
東京はリズムを渡さなかった。
19分、石川のCK。ファーで赤嶺がDFの前に体を入れ、
同点のヘディングシュート。チームJ1通算400得点目だ。
ボルテージは上がる。
27分、ペナルティエリアの1m手前でのFK。
近すぎて入らないと思われる距離だった。
石川も立ったが、壁を越して落とす技術はない。
だったら大竹。しかし、ルートはボール1個分しかなかった。
それも、諸条件が揃って始めて成り立つ。
大竹が左足で蹴った。
壁に入った青いユニフォームが凹む。その上を通って、
ボールはゴール右隅へ。ここしかない、という場所、
右のポストの内側をかすめ、
ごぉーーーーーーーーる!
気持ち良すぎる。
リーグ戦で2点取ったのは、4ヶ月ぶり。
さらに良かったのは、ダメ押し点を取れたことだ。
カボレに代わって入った鈴木達也が
これぞ東京のサイドアタッカーや!というプレーを見せ、
石川もなりふり構わず走って絡んでドリブルし、
ゴールに迫り続けた。
時間稼ぎ無用、攻撃あるのみ。
おかえりなさい、ハ●トーキョー。
カウンターから石川が運び、赤嶺が中央でフィニッシュして3点目。
赤嶺は90分間よく走りきった。
「女よりも~仕事よりも~トーキョー♪」
を女も子供も歌い、
味スタはa-nation顔負け(ここはコンサート会場ではありません)の雰囲気になった。
毎試合これが通用するとは思わない。
しかし、毎試合、これくらい気持ちのこもった、
後ろを見ないサッカーをすることはできると思う。
さぁ、この意気で来週、
多摩川の向こうで斬り合おうぜ。
東京 3-1 大宮
posted by sot-escape |16:56 |
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2008年09月09日
Match No.075 2008.9.7
<サッカー>
2008Jリーグヤマザキナビスコカップ 準決勝第2戦
大分トリニータvs名古屋グランパス
@九州石油ドーム
100試合男の旅日記3
試合の後、大分駅前で見ず知らずの名古屋のサポーター二人と飲みました。
彼らは彼らで初対面同士とのこと。
地方遠征ならではの、一期一会ですね。
お二人、ありがとうございました。
スポーツファンなら誰でも、
忘れられない試合、というものがいくつかあるものです。
広島での野球観戦の翌日。
ビッグアーチでの紫広島の試合や鳥栖での昇格争い生き残り合戦などの
選択肢を排除し、大分にやってきたのは、
僕が忘れられない試合(トップテンくらい)の中に、
ナビスコカップ準決勝が2つ含まれているからです。
2004年の準決勝、3-0で勝っていた東京が
退場者を出したヴェルディに追いつかれたときに味わわされた、
ビッグゲームというものへのある種の恐怖感は忘れられませんし、
2006年の準決勝第2戦、川崎との死闘を、最後に阿部勇樹が
PKを沈めて制した試合での、120分間片時も休まずに歌い続けた
千葉サポーターの姿も忘れません。
そんな経験から、準決勝にはドラマが転がっているのだと信じて、
特急ソニックで大分まで来ました。はるばる。
滅多なことでは行けないぞと思っていた九州石油ドームに、
東京の試合でもないのに来てしまいました。
それにしても、
とんでもないところにとんでもないものを作ったものですね。
ワールドカップは自治体の感覚を麻痺させるのでしょうか。
大分駅から九石ドームへ向かう直行バスは、
街を抜け、国道をしばらく走り、丘を上がりニュータウンを縫い、
この先にあるのかと思いきや丘を下り、丘より山に近い道を登り
また下りて…と、いったいどこまで連れて行かれるんや!という距離を走りました。
そして視界に現れたのは、高台に落ちている銀色の湯たんぽ。
のような“ビッグアイ”。
地中で眠る銀色の巨大怪獣の甲羅だけが地面に出ているようにも見えます。
結論から言うと、わたくしかなりこのスタジアムが気に入りました。
陸上トラックはあるものの見やすいです。
第1戦は1-1の引き分け。
アウェイゴールを挙げたことで大分有利のような論調が見られましたが、
この1点がモノを言うのは、0-0のときだけ。
これは狙ってできるスコアではありませんから、意味はそんなに
ないだろうと思いました。
大分としては、試合の入り方はチョー難しかったはずです。
点の取り合いや2点以上の勝負になると、
それこそアウェイゴールの差で敗退しかねません。
先行逃げ切りを図るにしても、スコアを早く動かしてしまうことは
自分達の足を止めてしまうリスクを高めます。
名古屋にしても、絶対に2点取らなくてはいけないわけではなかったので、
フルモードで試合に入る必要はありませんでした。
名古屋がどんな試合でも自分達のスタイルを崩さないのは有名な話です。
シャムスカ監督としては、対策は立てやすかったでしょう。
採った戦術は、シンプルすぎて笑ってしまったくらいです。
大分は両サイドにフタをしました。
ほとんど5バック。
上本、森重、深谷のDFに加え、右の高橋大輔、左の鈴木慎吾も
名古屋の攻撃スペースを消す役割を担いました。
サイドを消された名古屋は、スペースを作り出す動きにも乏しかったように思います。
5月の味スタで友人が言っていたこと、それは
真ん中があるからサイドがある、ということでした。
バーレーンに玉田を連れて行かれている名古屋は杉本を先発させましたが、
クサビを入れる気持ちそのものが少なくなってしまったようで、
玉田不在の大きさはいかんともしがたいものがありました。
裏を突く杉本のスタイルは、あまりに不向きでした。
そんな中でも前半最大のチャンスは25分。
左から入ったクロスにファーのヨンセンが右足で合わせましたが、
上本がゴール前でオーバーヘッドでクリア。
さらにもういちど左からセンタリングが入りヨンセンの頭に合ったものの
これは右に逸れました。
大分には「守備的すぎる」の声も聞こえてきそうですが、
この戦術を採用できるのは、前線のウェズレイと森島康仁が
ターゲットとして機能し、少ない人数でも形を作れるからでしょう。
大分の攻撃は、一瞬で点火します。
29分、名古屋右SB竹内の裏にパスが1本。
金崎が追い付き、ニアへグラウンダのパス。
森島がアウトで合わせましたが、GK西村がセーブ。
32分、ウェズレイがポストプレーの瞬間にバヤリッツァと入れ替わり
攻めあがったシーンも、一気に3人がシュートシーンに関わりました。
守備のチームではありますが、今日の名古屋が単調でつまらなく見えるほど、
攻撃も形になっていました。
前半は0-0で折り返しました。
屋根の形に切り取られた空が紫がかった色になり、
幻想的な劇場空間を作り出していました。
日没の遅い九州のゲームは、7時になってようやくナイターになります。
ユニフォームの胸にスポンサーのない大分(マルハン問題も辛いところ)。
アウェイサポーターが来にくいこの地で、
毎試合2万人近くを集めているのはすごいことだと思います。
この日も2万人を越え、95%以上が大分サポーターでした。
日曜夜の開催とはいえ、名古屋側ゴール裏は100人~200人ほど。
試合後、名古屋サポの二人は、
ウェズレイへのブーイングがすごくて殺気立っていた、と言っていました。
その時は言いませんでしたが、そのブーイングは
実はほとんど聞こえませんでした。
ウェズレイ本人には届いていたでしょうが、
完全ホームのスタジアムの空気を揺るがすものではありませんでした。
いまは大分の猟犬であるウェズレイは、
後半4分、左から鈴木慎吾のパスを受けると、
ミドルよりはロングと呼べる距離から、右足を振りぬきました。
誰もが、打った瞬間に入るとわかったのではないでしょうか。
ネットの左隅に突き刺してゴール。
青く染まったスタンドが揺れました。
瞬間的に思い出しました。
僕は学生時代に、期末試験の準備を放り出し、
ストイコビッチ監督の引退試合(味スタでのヴェルディ戦)を
この目で観ました。2001年7月のことです。
ピクシーが生涯最後に得点に絡んだプレーは、
ウェズレイへのヒールパスでした。
打てたのに、打たなかった。美しいほうを選んだ。
そういうプレーでした。
因縁めいています。
そのウェズレイに突きつけられた重い重いビハインドの1点。
ピクシーはすぐさま、吉村に代えて巻を投入します。
全てのボールはサイドから。クロス、クロス、クロス。
感心するほど、あきれるほど、サイドからボールを入れます。
しかしサイドを崩しているわけではないので、
状況は一向に打開できません。
大分のCBは危なげなくヘディングでクリアし、
GK下川も臆することなく飛び出して対処します。
20分が過ぎ、30分が過ぎます。
不思議なほど、スタジアムは落ち着いていました。
初めてなのに、わずか1点のリードなのに。
大分サポーターはもう慣れているのでしょう。
イチゼロで勝つということに。自分達のパターンに、この試合が
完全にハマっていることをわかっていたのでしょう。
吉田を前線に入れて完全にパワープレーに出る名古屋。
大分の何回かの時間稼ぎを考慮してロスタイムは「5分」。
これを見てスタジアムはようやく引き締まります。
というよりは、カウントダウンのセレモニーが始まったような感じ。
チャントに合わせて、スタジアム全体に手拍子が広がります。
46分、ゴール前の混戦から杉本(?)が足を伸ばしてシュート。
しかしこれも大分DFがゴール前でクリア。
やがて長い笛が吹かれ、試合は終わりました。
美しいサッカーを求め、ファンを惹きつけるピクシー。
戦力に見合った戦いを徹底し、結果を以ってファンを喜ばせるシャムスカ。
この日に関しては、後者のサッカーが優りました。
ハイロウズの「日曜日よりの使者」に合わせ、
手拍子が響きます。
飲み屋で会話した大分サポーターによると、選手は
トリニータのメンバーはみんな「家族」であると言っているそうです。
梅崎を奪われ、家永を故障で欠きながらも、
結束してリーグ最少失点の堅固な守備を築き、のしあがってきた大分トリニータ。
選手たちは、きっと家族の一員であるだろうサポーターの前で、
円になって飛び跳ねていました。
浦和レッズが地位を上げてくれたナビスコカップ。
浦和がこのタイトルをきっかけにビッグクラブになり、
千葉はオシムサッカーのひとつの結実を世に印象付けました。
東京はナビスコで優勝してからサポーターの目が厳しくなりました。
今年もまた、若いチームのひとつの成長の証が国立で
発表される機会ができました。
これが、ナビスコカップの良さなのだと思います。
決勝戦の日は、まさに「家族」みんなで東京に来てほしいものです。
J1でいちばん国立から遠いクラブの来訪を、
東京人として歓迎したいと思います。
11月のコクリツは、最高です。一生の思い出に、ぜひ。
大分 1-0 名古屋
posted by sot-escape |23:11 |
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2008年09月08日
Match No.074 2008.9.6
<野球>
プロ野球 セ・リーグ
広島東洋カープvs阪神タイガース
@広島市民球場
延長12回表。2死2、3塁。
カープは縁もゆかりもない球団なのに、阪神に恨みがあるわけでもないのに、
僕はすがるような気持ちでタイガース・鳥谷の凡退を期待していた。
金本を敬遠して鳥谷を相手にしたカープバッテリー。
同じことを10回に実践し、このときは成功している(二塁ゴロ)。
一流の打者相手に、再び同じ手が通用する気はしなかった。
そして案の定、鳥谷の強い打球は三遊間を抜けていった。
試合時間はこの時点ですでに4時間20分を超えていた。
両チーム、耐えに耐えてきたゲームは、このヒットで事実上決した。
変な話だが、このとき僕が座っていた席には、
ゴミの臭いが漂っていた。4時間の間に観衆が作り出した
空き缶の山、弁当の空箱などが、通路のゴミ捨て場で臭いを放ち始め、
客席に流れてきていたのだ。
新幹線から見えた建設中の新球場で試合をする来年からは、
こんなことはきっと起きないだろう。
五感をフル回転させて市民球場の記憶を焼き付けていた僕には、
その臭いもまた忘れられないものになりそうだ。
===
3歳ごろからプロ野球を(テレビでだが)見始めた僕だが、
(もちろん巨人戦ばかりを見ざるをえなかった)
広島市民球場には一度も来たことがなかった。
そもそも中国地方に足を下ろしたことがない。
今年中に絶対に来なくてはいけないと決心し、
ついに念願を果たした。
ナゴヤ球場を体験せずに終わってしまったことを激しく後悔している
僕にとっては、20数年間「お世話になった」球場に
触れておくことは、100試合計画のなかでも絶必の項目だった。
最後にカープが優勝した年の日本シリーズ、
学校帰りに(第7戦はたしか月曜だった)建設現場のおじさんの
車のラジオを聞かせてもらったのを覚えている。
クモ男がバックネットを登ったのは巨人戦だったか。
北別府、大野、川口、津田、といった投手達が王国を形成していたカープ。
そんなことを思い出しながら市電で到着。
「夢と感動をありがとう」の文字が貼られた外壁。
写真を撮ろうにも、街中にありすぎて引きの画が撮れない。
チケットは数日前に完売。僕の手元にもなかった。
もしものために、桃太郎スタジアム(JFL)や博多の森(ラグビー)
などへの緊急発進も視野に入れてはいたが、楽観的ではあった。
ダフ屋は見当たらなかったが、
だいたいチケット売り場周辺に行けば何かが起きるものだ。
予想通り、「連れが来られんけ」と、おじいさんが
余りの自由席券を定価で譲ってくれた。
入場すると、テレビで馴染んだ広島市民球場は、
僕の想像よりもさらに小さかった。
でもファンの一体感ではどこも敵わないだろうと思った。
通路に腰掛け、4時間。
試合のレビューは、到底詳しくはできない。書くことがありすぎる。
===
広島先発の若き左腕・齊藤は、
初回の先頭打者に四球を与え、金本のタイムリーで返される。
さらに2回にも先頭の関本に一発を浴びたが、
3回の満塁のピンチでその関本を併殺に仕留め、試合の形を保っていた。
一見阪神ペースだが差はたったの2点。
3回裏に赤松が上手くおっつけてライト前にタイムリー。
さらに5回、栗原が阪神・安藤から粘りに粘ったあと一、二塁間へ
タイムリーを放ち、逆転してしまった。
ところが一気に広島のペースになったわけでもない。
毎回のようにランナーを出すものの、とにかく先頭打者が出ない
(結局試合全体を通じてそうだった)。
ヒットを打たれながらもゼロに抑えてしまった
先日の神宮球場の安藤を思い出した。
6回に阪神が同点に追い付くと、
試合は種類を変えた。結局12回まで得点は入らなかった。
巨人に尻尾を掴まれた阪神と、3位まであと僅かの広島が繰り広げた
死闘の立役者は、2番手以降の投手たち。
固結びにした2本の紐を、両方から引っ張っているようだった。
結び目は固くなっていった。
青木高、アッチソン、梅津、藤川、永川、上野。
走者は毎回のように出るが、紐はなかなかほどけない。
11回裏、2死1、2塁の場面。
この打席を見られただけでも来た甲斐があったというものだ。
東出敬遠のあと、ピッチャー上野の打順。
ファンにとっての選択肢はひとつ。代打・緒方孝市が告げられた。
ものすごい応援だった。鳥肌を通り越して、涙が出そうなくらい。
11イニングもスクワット応援を続けていたライトスタンドは、
皆立ち上がっていてスクワットする必要がなくなっていた。
2-2から変化球を捕らえた瞬間、1塁側スタンド全員の目が輝いたが、
打球はセンター正面を突いてしまった。
そして、耐え切れなくなったカープが鳥谷の安打を許すことになった。
シュルツ、横山が不在の中、梅津あるいは永川に
もう1イニング投げさせる選択肢はなかったか。
アッチソン、藤川、久保田が2回ずつ投げたのに対し、
カープは12回を大島に託さざるを得なかった。
やはり打った鳥谷を称えるべきなのだろう。
思えばこの試合では、好プレーを連発していたバルディリスが
外野からの返球を捕れずに逆転のホームインを許したり、
3回に走塁のボーンヘッドで好機を潰した栗原がそのタイムリーを打ったりと、
妙なめぐり合わせが続いていた。
10回の満塁の好機に打てなかった鳥谷が試合を決めたのも
そんなめぐり合わせのひとつだったのかもしれない。
===
広島市民球場。
古くて汚くて小さくて、最高だった。
毎試合のように来る地元の人にとっては、もしかしたら
もういいよというくらい古びれてしまっているのかもしれないが、
もう来年からは使われないかと思うと、
初めて訪れたくせに、とても寂しい気持ちになってしまう。
新球場はボルティモアのカムデンヤードを見本にするらしい。
でも、テーマパークになる必要はないと思う。
東京ドームや、遊び要素を取り入れざるをえないパ・リーグの球場とは違った、
ワンカップを飲みながら20年前の色あせたキャップをかぶったおっさんにも
居場所がある空間であってほしい。
5回裏のあと、今日配られた「ありがとう市民球場」のボードを
ファンが掲げ、NPBの公式ソング「Dream Park~野球場へゆこう~」が球場に流れた。
長い歴史への感謝の気持ちは、新時代の幕開けへのエネルギーとなっていく。
この曲の歌詞曰く、
「次の時代もきっと、野球場へゆこう♪」。
広島 3-5 阪神
posted by sot-escape |01:41 |
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2008年09月07日
Match No.073 2008.9.5
<サッカー>
J2リーグ第34節
愛媛FCvs湘南ベルマーレ
@ニンジニアスタジアム
100試合男の旅日記1
初めてのスタジアムに足を運ぶことこそ、
最大の喜び。
ツアー初戦は、松山です。
===
ここで問題です。
ユアスタ、ニンスタ、ベアスタ、レベスタ。
これらの略称を正式名称に直し、それぞれの所在都市を述べよ。
まぁJリーグの熱心なファンじゃないとわからんよな。
ネーミングライツも良し悪しだね。
今日はニンスタ!ニンジニアスタジアム!
みかんの名産地なのにニンジンのエンジニア!?
松山市駅からシャトルバスで30分。遠いよ…。
いたって普通の陸上競技場。ビバ公共事業。
特に場外の雰囲気(鬱蒼とした公園内に立っている)は、
本当にどこも似通っている。山形とか平塚とか。
もちろん僕は、地域発展のために、
地元の名産品テントで食べ物と飲み物を調達する。
おでん。名産品? 深く考えるのはやめる。
さて。
午後の松山プチ観光で感化されたので早速受け売りを披露しよう。
正岡子規は、自らが日本における競技普及に貢献したスポーツについてこう詠んだ。
「九つの 人九つの 場をしめて ベースボールの 始まらんとす」
なんと素敵な歌だろう。
松山は、野球の町である。
昨日の巨人広島戦@坊ちゃんスタジアムは、2万4千人を集めた。
金曜の夜、他会場からはみ出た日程。
地元クラブのホームゲームは、
3,169人という寂しい人数を前に開催された。
あらためて、J2の厳しい「下部リーグ」としての現実を認識する。
ただし、スタンドは寂しくとも、ゲームは魅力的だった。
=====
いつのまにか3位に上がっているベルマーレ。
ジャーンが東京から移籍してから密かに応援していたが、
ついに昇格のチャンスが巡ってきている。
前節から全く同じスタメンで臨んだ湘南は、
序盤から愛媛陣内で優位に試合を進める。
右MFの菊池が積極的に仕掛け、そこにボランチ、サイドバック、FWが絡んで
きれいなパス回しで愛媛の網をくぐってゆく。
愛媛が前線に納めようとしたボールには、
ジャーンが相変わらずの鋭い読みでパスカット。形を作らせない。
元気そうで、本当にうれしい。いつでも東京に帰ってきていいよ。
実力で優る湘南だが無理はしない。
カウンター1発で点を取られる空しさはJ2の場合ことのほか応える。
==
次第に攻撃のチャンスを掴み始めた愛媛は、
出場停止の赤井の代わりに左MFに入った江後がドリブルシュート、
直後には縦パスを田中俊也がヒールで落として相棒の内村がシュートと、
フィニッシュまで持ち込む回数が多くなってきた。
それだけに、もったいないと10回言っても足りないくらいの失点だった。
前半21分、愛媛DFがクリアミス、
そこへ抜け出した石原がGKと1対1。
文字通り「落ち着いて」ゴール右隅に流し込み、先制点を挙げた。
と、嘆いていたら、1分後、
CKからニアですらしたボールをを田中が押し込んで、
やっぱりだめか、という弱気の虫が出る隙もなく同点になった。
ゲームは攻撃への意志がぶつかり合う魅力的なものになった。
湘南の中盤からは、槍で突くように、しつこく愛媛DFの隙間にスルーパスのトライが続き、
それに菊池の右サイドを中心にしたサイド攻撃が混じる。
愛媛DFラインが下がったところへ坂本がドリブルを仕掛ける。
一方愛媛は、右サイドの突破に活路を見出す。
湘南の左サイド加藤望のポジショニングのせいか、
スペースを得ていた横谷は何度も仕掛けてチャンスを作った。
前半終了間際のCK、FKの連続にも体を張って耐えた愛媛は、
今季初の連勝への大いなる期待を保持したまま前半を終えた。
===
このスタジアムは建物内に売店がない。売り子も来ない。
ハーフタイムに場外の売店郡へ赴きようやくビールを手に入れた。
後半開始直後、湘南にアクシデント。
センターバック斉藤俊秀が負傷退場し、山口貴弘に代わった。
ジャーンがの故障がようやく癒えたところだけに、次節以降が心配。
後半はやや中盤がいろんな意味で荒っぽくなり、
両者がゴール前までに要する時間が短くなってきた。
球際の競り合いもハードになって、
みんなガシガシ当たってザクザク刈る。面白い。
愛媛はボランチのキムが司令塔的役割なのだが、
後半は特に、攻められた帰りにシンプルに前線やサイドにボールを
送り込むことによって湘南のリズムを狂わせた。
交互にチャンス(それもビッグな)を作り合う。
愛媛は10分、18分に決定機を作ったが、
FWのパスミス、トラップからの判断の遅さなどで好機を潰してしまった。
ここでまず湘南の菅野監督が動いた。
後半13分、FWの原を下げ、トゥットを投入したのだ。
トゥット。いつの間に日本に戻っていたんだ…。
相変わらずトゥットはテンションが高く、思うようにパスが来ないと
チームメートに容赦なく要求する。キレている。
しかし、熱そうに見えて、ハードワーカーではない。
ゴール前でのみ仕事をするタイプのブラジリアンだ。
この選手のこの時期の獲得は、リスキーだ。僕だったら見送る。
24分、トゥットがくさびになって落としたボールが
直接愛媛にさらわれて大ピンチ。横谷が持ち込んでエリア内で倒されたが、
ノーホイッスル。疑わしい…。
2分後、今度は敵陣に進むトゥット。
自らが出した雑なスルーパスが弾かれたボールを拾い、ドリブルで仕掛ける。
ゴール左から中央に折り返したが誰も触れず。
それでも湘南はこのプレーの流れからゴール前で攻め続け、
CKを愛媛がクリア仕切れなかったところでFKを得る。ゴールやや右。
当然、鉄人加藤望の脚に目線が集まる。
しかし空気を読めないやつがいた。トゥットだ。
右足を振りぬき、スッポリとゴール左上に収めた。
なにごとか叫びながら、ベンチ前に半狂乱で走ってきたトゥットに
チームメイトが飛びかかる。ついに均衡を破った喜びはひとしおのようだ。
やはりこういうところなんだろうな。彼を獲得する意味というのは。
赤ちゃんだったころのFC東京で躍動した人々。
ジャーンがキャプテンマークを巻き、
トゥットが前線でわめいている。
なんだか不思議な感じだ。
トゥット加入のせいで阿部吉朗が弾き出されたのか?なんて想像すると
もっと微妙な心境だ。
====
愛媛は高杉のFKが湘南GK金のファインセーブに阻まれる。
さらに、キムに代わって入った関根がゴール前に飛び込んで
左からのクロスにニアで上手く合わせたヘッドは、ポストを叩いた。
運に見放された愛媛。
しかしこの日の愛媛は、食らいついた。下位に沈んでいるのが信じられない。
41分、左サイド、ワンツーで三上が縦に抜け出す。
ゴールラインを割る寸前、三上は懸命にセンタリングを上げた。
ゴール正面で、途中出場の三木良太。DFと競り合いながら、ヘディング。
ほとんど背筋のチカラで頭を振って打ったシュートは、グサっとネットにささり、
みかん色の人々に今日一番の盛り上がりを呼んだ。
ロスタイムにも際どい攻防があったが、結局2-2のドローで終わった。
湘南にとっては、今日のような苦しいゲームを取れると、
ぐっとJ1は近づいてくるのだが…。
====
松山と愛媛FC。
正直、クラブとしての基盤はまだまだだと思いました。
でも、可能性がないという意味ではもちろんありません。
松山の町を歩いて、博物館に行きや路面電車に乗って、
僕は、ここの人たちはとても地元に誇りを
持っているんだな、と感じました。
坊ちゃんを、正岡子規を、秋山兄弟を愛し続ける町。
今は苦しく、未完成ではありますが、またいつかニンスタを訪れたいと思います。
要は、道後温泉が気に入ってしまったということなんですが。
サッカーと観光地の相乗効果をもたらす。これぞ正しいファンの姿ですよね。ハッハッハ。
愛媛 2-2 湘南
posted by sot-escape |08:38 |
Jリーグ |
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2008年09月03日
Match No.072 2008.9.2
<野球>
プロ野球 パ・リーグ
千葉ロッテマリーンズvs埼玉西武ライオンズ
@千葉マリンスタジアム
サラリーマン活動を終え、球場に入ったのが7:20。
ライオンズ先発の石井一久がKOされたところだった。
ヨンゼロのリードをもらった渡辺俊介。
危険な試合だった。
早々に相手先発投手を引きずりおろしたことで、
マリンには楽勝ムードが…。
ところが俊介ちゃんは、ほぼ毎回ヒット(それも先頭打者ばっかり)を許す、
しんどいピッチング。
しかも、
打線は3回、4回、5回と続けて大きなチャンスをフイにして、
どうしてもおれに得点シーンを見せたくないらしい。
じわじわと2点差にされて、いや~な感じがしなくもなかった。
でもそこはさすが俊介というか、
これがほんとの「要所を締めるピッチング」というやつで、
打者のタイミングを巧みに外しながら、大怪我をしない投球を見せてくれた。
3回は1点取られたあとクリーンアップを3人とも斬り、
5回は無死1、3塁のランナーを(1点は入ったが)ゲッツーで掃除し、
6回もヒットで出た先頭打者をGGの併殺打で殺した。
「悪いなりに」と言うべきなのか、計算どおりなのか…。
俊介はポーカーフェイスと思いきやけっこう顔に出るタイプだと
おれは思っているんだけど、
今日はニヤニヤしていたみたいだ。苦笑いかな。
7回裏に、マリーンズ打線はついにドカン。
2死走者なしから、
ベニーが四球で出て、大塚明がレフトスタンドに放り込む。
さらに連打で8-2までリードを広げ、
3杯目のビール購入を後押ししてくれた。
8、9回にもたついて3点差まで追い上げられたから、
この2死からの猛攻は、本当に大きな意味があった。
サブローが途中で退いたのは気になるが、
3位(できれば2位)の座をさらうにあたり、チームはいい方向に
向かっているんじゃないかな、と思った。
オーティズ、ベニー、ズレータのトリオの状態が
まずまず良さそうなのは、好材料だよね。
一方のライオンズ。
ブラゼルの登録抹消で空いた4番に大島を入れ、
打線をシャッフルしなかった渡辺監督。
ブラゼルは長期離脱ではないし、この大人な判断は
きっと良い方向に出るだろうなぁ。
さぁマリーンズ、3つ勝って、福岡に気持ちよく乗り込もうぜー。
ロッテ 8-5 西武
posted by sot-escape |00:39 |
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