2008年11月22日
冬に入っていくにつれ、見るべきスポーツが増える、素晴らしき日本。
プロ野球も終わりJリーグもあと僅か。マニアには、ここからが本番だ。
Match No.088 2008.11.15
<サッカー>
第87回全国高校サッカー選手権大会 東京都予選Aブロック決勝
國學院久我山高校vs駒澤大学高等学校
@国立西が丘サッカー場
両校の応援団や一般客に混じって、
着なれぬ私服を纏って敗退した他校の3年生たちもいたことだろう。
部活帰りのサッカーボーイの姿も多い。
このレベルの試合は、指導者たちにとっても格好の教科書となるはずだ。
いろいろな思いが、ギッシリと西が丘を埋めた。超満員。
千葉では、夏にチェックした流経大柏がまさかの敗退。
市船との対決は、実現しなかった。
東京では、昨年旋風を起こした三鷹の姿はすでになく、
その三鷹を倒した駒大高が修徳を退けて決勝にコマを進めた。
久我山は強かった。スコア以上の差が両者にはあったと思う。
今日の目的のひとつは、我らがFC東京に来季入団することが決まっている、
久我山の田邉草民(ソウタン)をチェックすることだった(ところで彼の実家は寺か何かだろうか)し、
久我山を卒業した親戚や友達もいる。
しかし僕は、駒大の応援団の頑張りと纏まりに魅せられ、駒大を応援してしまった。
初出場への団結力は素晴らしかった。
特に前半の久我山を見るに、彼らの標榜するテーマ
(控えめに言うなら「持ち味」)がパスサッカーであることはなんとなくわかった。
それだけに、久我山としては、
この試合の得点がCKからの1点のみだったことは不満だろうし、
駒大にしてみたら、FWのタレントや中盤のパス回しを
得点に繋げさせなかっただけにこの1点は悔やまれよう。
厳しい寄せに遭い真ん中より前になかなかボールを運べなかった駒大。
DFの裏にFWを走らせるパスで「何か」を起こそうと狙ったが、
久我山の守備陣はフィジカルで勝り、神経も図太く慌てなかった。
一方、注目の田邉君。
ここから話すことは、ティーンエージャーのサッカー選手の評価法など全く知らないうえに
彼を初めて見たド素人の見解なので全くスルーしてもらって結構なのだが、
一応率直な印象を述べさせてもらうと、
僕は結構不満だった。
東京U-18からの昇格はゼロと噂されている今年、
クラブユース選手権優勝、高円宮杯3位の選手たちを押しのけて獲得された田邉。
ピッチ上での圧倒的な存在感、テクニック、落ち着きに比べ、
不満だったのは、その運動量だ。
後半、駒大に押され始めた久我山は蹴らざるを得ないシーンが多かった。
ワントップの川久保君が、ひとりでターゲットとなって走り回りプレスを担ったが、
ボールは田邉の頭上を越えて行ったり来たりしていた。
右サイドに陣取って、ボールが来れば格の違いを見せた田邉だったが、
攻撃が単調になりつつあった後半のチーム状況を打開するだけの、
動き出しや味方を助けるプレーが少なかった。
田邉をマークしていた左SBが、恐れずに攻撃に出ていれば、
このサイドから久我山は壊れたかもしれない。
ピッチの中で、この田邉とそのトイメンだけが、ポツンと浮いているシーンが多々あった。
まぁ、1試合見ただけでは何もわかるまい。
全国の舞台で、そして来年青赤のユニを纏って、何を見せてくれるか楽しみだ。
三田や岩渕や山浦を越える何かを、きっと持っているはず。だよね。
===
さて試合だが、駒大は後半開始直後にヘディングで決定機があったがGKに阻まれ、
その後のチャンスも惜しいところで逃しているうちに、
時間ばかりが過ぎていってしまった、という感じだ。
明らかな実力差を感じながら、懸命にボールに食らいつく駒大。
ベタだけど、高校生の競技は、そんな表情を見るのが心地よい。
試合終了のホイッスルの瞬間、久我山イレブンは思ったより喜ばなかった。
インターハイにも行っているためか、やれやれ安心した、といった雰囲気。
駒大の連中は、肩を落とし、中には泣きじゃくっている選手も。
僅か1点。されど1点。近くて遠く、低くて高い1点の壁。久我山の壁。
整列するイレブンに応援席から、メガホンで、おそらくベンチ入りできなかった3年生から、
「○○、来年があるだろ!」というような声がかかった。
後輩の誰がうなずいたかは確認できなかったが、
先輩のこのひと声は、ずっと胸に残るだろうな。おれも、ぐっと来たよ。
田邉のように、これからプロとしての活躍を嘱望される者あり、
ここでサッカーから身を引く者も、きっとある。
そんないろんなサッカー人生が毎試合交わりながら、
全国の舞台へとトーナメントは向かっていく。
國學院久我山 1-0 駒大高
posted by sot-escape |01:30 |
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2008年08月03日
Match No.062 2008.8.3
<サッカー>
平成20年度全国高等学校総合体育大会
サッカー競技男子 1回戦
流通経済大学付属柏高校vs佐賀県立佐賀東高校
@駒場運動公園競技場
高校スポーツトリプルヘッダー。
バスケの物凄い試合を終え、特急に乗り浦和へ。
相変わらず暑さはハンパではない。
駒場スタジアムはできればあまり足を踏み入れたくない場所だが、やむを得ない。
暑いぜ熱いぜインターハイ。サッカー準決勝は35℃はあるだろう灼熱の地で、キックオフ。
流経柏は正月の選手権に続き、この代でも全国制覇を目指す。
佐賀東は、前評判の高かった鹿児島城西を破っての準決勝だ。
佐賀北がばい旋風に続け、といったところか。
流経柏は、雑誌等でも注目選手に挙げられていた10番の藤田が、
同じく注目の久場とともに2トップを組んだ。
中盤の選手という事前知識だったために、これがどう出るかな、と思ったが、
案の定失敗していた。
4バックの両チームだったが、試合開始時の中盤の構成は対照的だった。
流経柏が両サイドを張らせていたのに対し、佐賀東は16番の江頭がアンカー役になり、
その前に3人が陣取る形だった。
流経柏は、7分にシャドー的役割の藤田がパスを受けて久場に送り、
久場が内へ切り込み左足で強烈なシュートを放つ、というシーンを見せた。
しかし全体的には流動性を欠き、意外と手こずっていた印象だ。
どこが発端なのかはわからないが、
2トップと2ボランチの距離が空き、
両サイドもサイドバックがほとんど攻撃に絡まないために迫力を欠いた。
さらに佐賀東が前述の江頭と10番の桃井が基点となって、
長短のパスで連動を見せ始めたことで、中盤の主導権を握られた。
佐賀東の14分のCKのチャンスに、GKが飛び出したマウスへのチャンスがあったが流経柏がクリア、
2次攻撃のヘディングもバーを叩いた。
流経柏は早々に手を打った。このあたりはさすがだ。
ボランチの6番鵜澤に代えて11番の興梠を投入し、中盤からの組立にテコ入れをした。
27分にはようやく生まれた流れるようなプレーから久場がシュートを打ったが左にそれた。
それにしても、やはり暑さのせいか、全体的にはやや停滞気味、
大きな発見もない前半だった。
ところが後半開始早々、流経柏が先制する。
田口が胸トラから前線の久場へパス。これにDF2人が引き寄せられてしまい、
久場は左へ平行パス。ここには14番の吉村がいて、落ち着いて右隅に流し込んだ。
トップ下からの組立がない、中盤からの上がりが少ないなどの課題を
一瞬にして「これでどうよ」と解決してしまうような得点だった。
佐賀東は、危険な時間帯に集中が切れた。
徐々にペースを握っていった流経柏。
8番の古川、14番の吉村が高い位置取りになり、佐賀東は選手間の距離が空き始めた。
際立った存在感だった2年生の江頭も、ひとりでは中盤を見切れなくなった。
流経柏もイケイケムードで攻め立てたわけではない。
相変わらず両サイドバックは無理をせずにスペースを埋め、
全体的にも攻められるとさーっと自陣でブロックを作るなど、よく徹底されていた。
かわいくない。
佐賀東に追い討ちをかける追加点は後半30分。
田口が中央を猛進、前線でノープレッシャーでボールを転がしていた久場を追い越して
スルーパスをもらい、ゴール左隅に左足で突き刺した。
2人だけで取ってしまった点だ。
応援席から「それが大事」のチャントを受けながらも、
糸口が見えない佐賀東。前半の風上のときにやはり1点欲しかっただろう。
ロスタイムに赤崎のドリブル突破とリバウンドで決定的なチャンスがあったがそれも×。
流経柏が2-0で勝利を収めた。
「夏用」のサッカーに徹した流経柏。
強いほうがこのサッカーを成功させてしまうと、試合は盛り上がりを欠く。
すべてはこの暑さが悪いのだが、早起き→深谷→浦和の僕には、
ちょっとしんどい内容だった。
流経柏が、決勝の市船戦で違うサッカーをするのか、楽しみだ。
流経柏 2-0 佐賀東
後日追記:決勝戦はゲリラ雷雨で中止。両校優勝。なんだそりゃ。
posted by sot-escape |23:59 |
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2008年01月30日
Match No.002 2008.1.3
<サッカー>
第86回全国高等学校サッカー選手権大会3回戦
県宮城工vs都三鷹 @駒沢陸上競技場
今日も労働。ゆえに後半からの駒沢参戦。
昨年末の開幕試合vs高知中央戦での、
三鷹のあまりの鮮やかな勝利を観て
自分が1年間味スタでどれだけしょうもないものを
見続けていたかを思い知らされた。
調布のプロチームが迷走を繰り返したのとは対照的に、
三鷹の高校生は走り方を知っていた。
スタジアムの到着したときにはすでに2-0で三鷹のリード。
結局このままスコアは動かなかったわけだが、
スコアを「動かさなかった」三鷹イレブンに、
最大級の賛辞を送りたい。
中盤の信じられないような運動量とボール奪取の強い意志、
タイミング良く飛び出してくるサイドバック、
そしてこれでもかと繰り出されるスルーパスとそれにいちいちトライするFW…。
高知中央戦で見せた「三鷹サッカーの真髄」は
この日(少なくとも後半は)やや影を潜めた。潜めさせていた。
2-0が決して安全なスコアでないことを(もしかしたら地元のJクラブから学び)
知っていた三鷹は、徹底したマンマークで相手の攻撃の芽を摘み、
サイドバックもオーバーラップを自重し、
中盤の競り合いで奪ったボールはいち早く前線に放り込んだ。
これにしっかりFWが絡んでいくから、それは「クリア」にはならない。
彼らは、自分たちの実力をよくよく心得ていた。
そして何より敬意を表したいのは部員相互の意思統一だ。
完勝と言っていいだろう。
結局三鷹は準々決勝で藤枝東に捻られてしまったが、
いいものを見せてもらった。同じ武蔵野地域に住む者として、感謝感謝である。
FC東京のチャントを真似てみても
なかなか応援団がついてこなかったりしたが(笑)、
試合を追うごとにファンが増えていったことが、
地元のサッカーファンはみんな私と同じ気持ちだったことを証明している。
さて最後にひと言だけ。
都立の進学校であるがゆえに三鷹ばかりが「来週センター試験」とか
「成績優秀」と報じられていたが、
もちろんほかの代表校にもたくさんのセンター試験受験者がいたことを、
サッカーでメシを食うことなど適わずこの大会が最後の「マジ試合」
となったほとんどの選手の気持ちは三鷹の選手と何ら変わりないことを、
そして県立宮城工業も、長らく続いた仙台育英と東北の私立の牙城を
利府高とともに打ち破ってきたということを、
心に留めておきたい。
都三鷹2-0県宮城工
posted by sot-escape |20:01 |
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