2008年11月16日

それぞれのサッカー人生 [國學院久我山vs駒大高]

冬に入っていくにつれ、見るべきスポーツが増える、素晴らしき日本。
プロ野球も終わりJリーグもあと僅か。マニアには、ここからが本番だ。

Match No.088 2008.11.15
<サッカー>
第87回全国高校サッカー選手権大会 東京都予選Aブロック決勝
國學院久我山高校vs駒澤大学高等学校
@国立西が丘サッカー場

両校の応援団や一般客に混じって、
着なれぬ私服を纏って敗退した他校の3年生たちもいたことだろう。
部活帰りのサッカーボーイの姿も多い。
このレベルの試合は、指導者たちにとっても格好の教科書となるはずだ。
いろいろな思いが、ギッシリと西が丘を埋めた。超満員。

千葉では、夏にチェックした流経大柏がまさかの敗退。
市船との対決は、実現しなかった。
東京では、昨年旋風を起こした三鷹の姿はすでになく、
その三鷹を倒した駒大高が修徳を退けて決勝にコマを進めた。


 
久我山は強かった。スコア以上の差が両者にはあったと思う。
今日の目的のひとつは、我らがFC東京に来季入団することが決まっている、
久我山の田邉草民(ソウタン)をチェックすることだった(ところで彼の実家は寺か何かだろうか)し、
久我山を卒業した親戚や友達もいる。
 
しかし僕は、駒大の応援団の頑張りと纏まりに魅せられ、駒大を応援してしまった。
初出場への団結力は素晴らしかった。
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応援団の力を借りて


特に前半の久我山を見るに、彼らの標榜するテーマ
(控えめに言うなら「持ち味」)がパスサッカーであることはなんとなくわかった。
それだけに、久我山としては、
この試合の得点がCKからの1点のみだったことは不満だろうし、
駒大にしてみたら、FWのタレントや中盤のパス回しを
得点に繋げさせなかっただけにこの1点は悔やまれよう。
 
厳しい寄せに遭い真ん中より前になかなかボールを運べなかった駒大。
DFの裏にFWを走らせるパスで「何か」を起こそうと狙ったが、
久我山の守備陣はフィジカルで勝り、神経も図太く慌てなかった。
 
一方、注目の田邉君。
ここから話すことは、ティーンエージャーのサッカー選手の評価法など全く知らないうえに
彼を初めて見たド素人の見解なので全くスルーしてもらって結構なのだが、
一応率直な印象を述べさせてもらうと、
僕は結構不満だった。
 
東京U-18からの昇格はゼロと噂されている今年、
クラブユース選手権優勝、高円宮杯3位の選手たちを押しのけて獲得された田邉。
sot-escape-57505.jpg


ピッチ上での圧倒的な存在感、テクニック、落ち着きに比べ、
不満だったのは、その運動量だ。
後半、駒大に押され始めた久我山は蹴らざるを得ないシーンが多かった。
ワントップの川久保君が、ひとりでターゲットとなって走り回りプレスを担ったが、
ボールは田邉の頭上を越えて行ったり来たりしていた。
右サイドに陣取って、ボールが来れば格の違いを見せた田邉だったが、
攻撃が単調になりつつあった後半のチーム状況を打開するだけの、
動き出しや味方を助けるプレーが少なかった。
 
田邉をマークしていた左SBが、恐れずに攻撃に出ていれば、
このサイドから久我山は壊れたかもしれない。
ピッチの中で、この田邉とそのトイメンだけが、ポツンと浮いているシーンが多々あった。
 
まぁ、1試合見ただけでは何もわかるまい。
全国の舞台で、そして来年青赤のユニを纏って、何を見せてくれるか楽しみだ。
三田や岩渕や山浦を越える何かを、きっと持っているはず。だよね。
 
===
さて試合だが、駒大は後半開始直後にヘディングで決定機があったがGKに阻まれ、
その後のチャンスも惜しいところで逃しているうちに、
時間ばかりが過ぎていってしまった、という感じだ。

前線からチャージ


明らかな実力差を感じながら、懸命にボールに食らいつく駒大。
ベタだけど、高校生の競技は、そんな表情を見るのが心地よい。
 
試合終了のホイッスルの瞬間、久我山イレブンは思ったより喜ばなかった。
インターハイにも行っているためか、やれやれ安心した、といった雰囲気。
駒大の連中は、肩を落とし、中には泣きじゃくっている選手も。
僅か1点。されど1点。近くて遠く、低くて高い1点の壁。久我山の壁。
 
整列するイレブンに応援席から、メガホンで、おそらくベンチ入りできなかった3年生から、
「○○、来年があるだろ!」というような声がかかった。
後輩の誰がうなずいたかは確認できなかったが、
先輩のこのひと声は、ずっと胸に残るだろうな。おれも、ぐっと来たよ。
 
sot-escape-57508.jpg


残酷な対比


田邉のように、これからプロとしての活躍を嘱望される者あり、
ここでサッカーから身を引く者も、きっとある。
そんないろんなサッカー人生が毎試合交わりながら、
全国の舞台へとトーナメントは向かっていく。


國學院久我山 1-0 駒大高


posted by sot-escape |01:30 | 高校サッカー | コメント(0) | トラックバック(0)
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