2008年09月07日

未完の畑 [愛媛vs湘南]

Match No.073 2008.9.5
<サッカー>
J2リーグ第34節
愛媛FCvs湘南ベルマーレ
@ニンジニアスタジアム

100試合男の旅日記1

初めてのスタジアムに足を運ぶことこそ、
最大の喜び。
ツアー初戦は、松山です。

===

ここで問題です。
ユアスタ、ニンスタ、ベアスタ、レベスタ。
これらの略称を正式名称に直し、それぞれの所在都市を述べよ。

まぁJリーグの熱心なファンじゃないとわからんよな。
ネーミングライツも良し悪しだね。

今日はニンスタ!ニンジニアスタジアム!
みかんの名産地なのにニンジンのエンジニア!?
松山市駅からシャトルバスで30分。遠いよ…。
いたって普通の陸上競技場。ビバ公共事業。
特に場外の雰囲気(鬱蒼とした公園内に立っている)は、
本当にどこも似通っている。山形とか平塚とか。

もちろん僕は、地域発展のために、
地元の名産品テントで食べ物と飲み物を調達する。
おでん。名産品? 深く考えるのはやめる。

さて。
午後の松山プチ観光で感化されたので早速受け売りを披露しよう。

正岡子規は、自らが日本における競技普及に貢献したスポーツについてこう詠んだ。
「九つの 人九つの 場をしめて ベースボールの 始まらんとす」
なんと素敵な歌だろう。

松山は、野球の町である。
昨日の巨人広島戦@坊ちゃんスタジアムは、2万4千人を集めた。

金曜の夜、他会場からはみ出た日程。
地元クラブのホームゲームは、
3,169人という寂しい人数を前に開催された。
あらためて、J2の厳しい「下部リーグ」としての現実を認識する。

ただし、スタンドは寂しくとも、ゲームは魅力的だった。

=====

いつのまにか3位に上がっているベルマーレ。
ジャーンが東京から移籍してから密かに応援していたが、
ついに昇格のチャンスが巡ってきている。

前節から全く同じスタメンで臨んだ湘南は、
序盤から愛媛陣内で優位に試合を進める。
右MFの菊池が積極的に仕掛け、そこにボランチ、サイドバック、FWが絡んで
きれいなパス回しで愛媛の網をくぐってゆく。

愛媛が前線に納めようとしたボールには、
ジャーンが相変わらずの鋭い読みでパスカット。形を作らせない。
元気そうで、本当にうれしい。いつでも東京に帰ってきていいよ。

実力で優る湘南だが無理はしない。
カウンター1発で点を取られる空しさはJ2の場合ことのほか応える。

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次第に攻撃のチャンスを掴み始めた愛媛は、
出場停止の赤井の代わりに左MFに入った江後がドリブルシュート、
直後には縦パスを田中俊也がヒールで落として相棒の内村がシュートと、
フィニッシュまで持ち込む回数が多くなってきた。

それだけに、もったいないと10回言っても足りないくらいの失点だった。
前半21分、愛媛DFがクリアミス、
そこへ抜け出した石原がGKと1対1。
文字通り「落ち着いて」ゴール右隅に流し込み、先制点を挙げた。

と、嘆いていたら、1分後、
CKからニアですらしたボールをを田中が押し込んで、
やっぱりだめか、という弱気の虫が出る隙もなく同点になった。

ゲームは攻撃への意志がぶつかり合う魅力的なものになった。
湘南の中盤からは、槍で突くように、しつこく愛媛DFの隙間にスルーパスのトライが続き、
それに菊池の右サイドを中心にしたサイド攻撃が混じる。
愛媛DFラインが下がったところへ坂本がドリブルを仕掛ける。
一方愛媛は、右サイドの突破に活路を見出す。
湘南の左サイド加藤望のポジショニングのせいか、
スペースを得ていた横谷は何度も仕掛けてチャンスを作った。

前半終了間際のCK、FKの連続にも体を張って耐えた愛媛は、
今季初の連勝への大いなる期待を保持したまま前半を終えた。
にんすた


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このスタジアムは建物内に売店がない。売り子も来ない。
ハーフタイムに場外の売店郡へ赴きようやくビールを手に入れた。

後半開始直後、湘南にアクシデント。
センターバック斉藤俊秀が負傷退場し、山口貴弘に代わった。
ジャーンがの故障がようやく癒えたところだけに、次節以降が心配。

後半はやや中盤がいろんな意味で荒っぽくなり、
両者がゴール前までに要する時間が短くなってきた。
球際の競り合いもハードになって、
みんなガシガシ当たってザクザク刈る。面白い。

愛媛はボランチのキムが司令塔的役割なのだが、
後半は特に、攻められた帰りにシンプルに前線やサイドにボールを
送り込むことによって湘南のリズムを狂わせた。
交互にチャンス(それもビッグな)を作り合う。
愛媛は10分、18分に決定機を作ったが、
FWのパスミス、トラップからの判断の遅さなどで好機を潰してしまった。

ここでまず湘南の菅野監督が動いた。
後半13分、FWの原を下げ、トゥットを投入したのだ。
トゥット。いつの間に日本に戻っていたんだ…。
相変わらずトゥットはテンションが高く、思うようにパスが来ないと
チームメートに容赦なく要求する。キレている。
しかし、熱そうに見えて、ハードワーカーではない。
ゴール前でのみ仕事をするタイプのブラジリアンだ。
この選手のこの時期の獲得は、リスキーだ。僕だったら見送る。

24分、トゥットがくさびになって落としたボールが
直接愛媛にさらわれて大ピンチ。横谷が持ち込んでエリア内で倒されたが、
ノーホイッスル。疑わしい…。

2分後、今度は敵陣に進むトゥット。
自らが出した雑なスルーパスが弾かれたボールを拾い、ドリブルで仕掛ける。
ゴール左から中央に折り返したが誰も触れず。
それでも湘南はこのプレーの流れからゴール前で攻め続け、
CKを愛媛がクリア仕切れなかったところでFKを得る。ゴールやや右。

当然、鉄人加藤望の脚に目線が集まる。
しかし空気を読めないやつがいた。トゥットだ。
右足を振りぬき、スッポリとゴール左上に収めた。

なにごとか叫びながら、ベンチ前に半狂乱で走ってきたトゥットに
チームメイトが飛びかかる。ついに均衡を破った喜びはひとしおのようだ。
やはりこういうところなんだろうな。彼を獲得する意味というのは。

赤ちゃんだったころのFC東京で躍動した人々。
ジャーンがキャプテンマークを巻き、
トゥットが前線でわめいている。
なんだか不思議な感じだ。
トゥット加入のせいで阿部吉朗が弾き出されたのか?なんて想像すると
もっと微妙な心境だ。

====
愛媛は高杉のFKが湘南GK金のファインセーブに阻まれる。
さらに、キムに代わって入った関根がゴール前に飛び込んで
左からのクロスにニアで上手く合わせたヘッドは、ポストを叩いた。
運に見放された愛媛。

しかしこの日の愛媛は、食らいついた。下位に沈んでいるのが信じられない。
41分、左サイド、ワンツーで三上が縦に抜け出す。
ゴールラインを割る寸前、三上は懸命にセンタリングを上げた。
ゴール正面で、途中出場の三木良太。DFと競り合いながら、ヘディング。
ほとんど背筋のチカラで頭を振って打ったシュートは、グサっとネットにささり、
みかん色の人々に今日一番の盛り上がりを呼んだ。

ロスタイムにも際どい攻防があったが、結局2-2のドローで終わった。
湘南にとっては、今日のような苦しいゲームを取れると、
ぐっとJ1は近づいてくるのだが…。

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松山と愛媛FC。
正直、クラブとしての基盤はまだまだだと思いました。
でも、可能性がないという意味ではもちろんありません。

松山の町を歩いて、博物館に行きや路面電車に乗って、
僕は、ここの人たちはとても地元に誇りを
持っているんだな、と感じました。

坊ちゃんを、正岡子規を、秋山兄弟を愛し続ける町。
今は苦しく、未完成ではありますが、またいつかニンスタを訪れたいと思います。

要は、道後温泉が気に入ってしまったということなんですが。
サッカーと観光地の相乗効果をもたらす。これぞ正しいファンの姿ですよね。ハッハッハ。



愛媛 2-2 湘南


posted by sot-escape |08:38 | Jリーグ | コメント(0) | トラックバック(0)
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