2009年11月01日

ナビスコカップを情緒的に語る【1】

最近涙腺が緩くなっている僕は、
愛するFC東京の決戦を前に、
ちょっとしたことでウルウルしてしまいます。
2004年のVTRを見てはウルウルし、
東京の小学生年代から送られた千羽鶴に書かれた熱いメッセージを見てはウルウルしています。

ナビスコの良さは、決勝の前に物思いに耽る時間がたっぷり用意されていることでしょう。
天皇杯では慌ただしすぎて難しく、リーグ戦に関しては「決勝戦」的な最終節を体験したことがないのでわかりません。

年間100試合観戦計画を達成した筆者は久しぶりに筆をとり、
数回に渡ってほとばしる思いを書こうと思います。
長くなりますがお許しを。
======

【1】あれから5年、僕たちは…

初タイトルを勝ち取ったあの日は、
東京にとって「終わりの始まり」だったのかもしれない。
 
すでにリーグ戦においては、東京は衰退の兆しを見せていた。
前年の第2ステージは最終節の一歩手前まで優勝戦線に残り、
ケリーを軸にしたダイナミックな「攻撃サッカー」はチームの代名詞にもなっていた。
 
ところが大きな期待を背負った2004年は、
調子の波が激しく、ケリーの故障も重なって、勝ったり負けたりが続いた。
リーグ戦の最終戦績は10勝9敗11分けと、平凡以外の何物でもなかった。
ナビスコカップ獲得は幸福をもたらしたが、年間を通した強さはむしろ減退していたのだ。
 
あえて冷徹な見方をすれば、
初タイトル獲得は、原政権のひとつの集大成だったとともに、
ひとつの限界点でもあった。
 
クラブは、故障から帰ってきたあとに空回りをしていたケリーとの契約を解除。
拙速にも思われた決断だったが、チームは梶山や馬場といった若手の成長に託された。
 
ところが、2005年は夏場まで降格圏付近をさまようほど苦悩。
ナビスコも予選で敗退している。
終盤戦に見せた負け無しの快進撃と、セレッソを沈めた今野のゴールという
モルヒネによって我々は嫌なことを忘れにかかったが、
やはりクラブは原政権の限界と判断し、ヒロミとの甘い4年間は終わりを告げた。
 
それ自体は必要なことだったと思う。
しかし、それ以後が拙かった。
 
ガーロ。エバウド。ワンチョペ。
定評のあった外国人招聘が相次いで失敗に終わったことに象徴されるように、
フロントと指揮官の迷走が選手に混乱をもたらした。
クラブ初の外国人指揮官は、謎のマンマーク戦術で嘲笑を買い、シーズン途中で解任。
翌年に第二次政権を引き受けさせられた原監督は新味を出せずに終わり、同情を買った。
 
05年からの3年間について思い出すことといえば、
ジャーンや戸田や宮沢や土肥との別ればかりである。
フロントのチーム作りそのものが迷走しているにもかかわらず、
思い出を共有してきたベテランが半ば斬られてゆくのを見るのは、辛かった。
一体何度「若返り」をしたら気が済むのか。一体いつ「成長中」を抜け出すのか。
僕は不満に満ちていた。

そして昨年現れたのが城福浩である。
昨年のブログにも書いたように、僕は彼をイマイチ信頼できずにいた。
なにしろ、いままでの東京のサッカーをガラリと変えようとしていたのだから。
加えて、記者会見で語られる言葉が空虚に思えて仕方なかった。

ただ、選手は前を向いていた。
なかなか結果は伴わなかったが、方向性の正しさを信じさせる能力が
城福監督にはあるのだろう。

進化と変化は少しずつ、結果につながっていった。
リーグ戦の終盤には上位に食い込み、
明確に優勝の意図を持って天皇杯を勝ち進んだ。
待っていたのは準決勝での悔しすぎる敗戦だったが、
僕らは久しぶりに気がついた。
タイトルが欲しい!と。

2004年11月3日から5年。
もちろん、そんなに深刻に悩んでいたわけではない。
降格の恐怖があったわけでもなく、
選手バスを取り囲んだこともない。
東京サポーターは基本的にお気楽主義だ。

だがこうして改めて振り返ってみると、
このナビスコカップ決勝が、
5年前とは全く違う味わいを持つことに気づくのだ。
前回はとにかくガムシャラに初タイトルに邁進し、はしゃいでいれば良かった。
アマアチュア時代から見守るファンを除けば、
積年の悲願という感覚は薄く、
感傷を呼ぶのは、アマラオにカップを渡したかったという気持ちくらいだった。

しかし、僕らは5年分歳をとり、
それぞれの胸に去来する思いもそのぶん分厚くなった。
石川は横浜の地に倒れ、梶山は北京で階段を昇り損ね、
何人もの「若手ホープ」が去っていった。

5年間、それなりに苦しかったではないか。
今年のチームには自信がある。選手にカップを獲らせてやりたい。
城福浩のことも信じよう。いや正直、いまやあんたが好きだ。

さぁ、5年分の苦労を、ぶつけようぜ。

…川崎の苦労に比べれば軽いって?
敵のことまでは気が回りません。

=====
次回は、「浦和レッズに感謝しよう」の巻。

posted by sot-escape |18:19 | FC東京 | コメント(0) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/sot-escape/tb_ping/105
コメントする

「他サービスID/メールアドレス」で投稿する場合は、そのID/メールアドレスは表示されず、当サービス専用の固定のコメント投稿者ID「英数+連番」に変換され表示します。

※コメント投稿手順
(1)上記リストから希望のIDを選択する。
  例: Yahoo! JAPAN IDでコメント投稿
(2)Yahoo! JAPAN上の本人確認画面でIDとパスワードを入力する。
(3)スポーツナビ+blog側のコメント入力画面が表示される。
(4)コメント本文を記入し、投稿ボタンをクリックする。
(5)コメント投稿者IDとコメントが表示される。

詳しくは以下2ページをご覧下さい
【仕様変更】PCからのコメント投稿について
ブログ利用マニュアル「コメント投稿方法」

※コメント投稿手順
(1)上記リストからログイン/メールアドレスのどちらかを選択する。
  例: ログインしてコメント投稿
(2)plus-blogのアカウントとパスワード/メールアドレスを入力する。
(3)コメント入力画面が表示される。
(4)コメント本文を記入し、投稿ボタンをクリックする。
(5)コメント投稿者IDとコメントが表示される。

詳しくは以下2ページをご覧下さい
【仕様変更】PCからのコメント投稿について
ブログ利用マニュアル「コメント投稿方法」