2009年08月24日

美しかった「Girls S-cup」

 昨日の日曜日は夕方から品川ステラボールでシュートボクシングの女子大会「Girls S-cup」を取材。SBとして女子大会はずっと以前にも開催したことがあるものの、今回はSB的価値観の中でも最上位にある「S-cup」という名前が冠された大会ということで事前の盛り上げもいろいろと力の入ったものでした。
 この日は各地でいろんな大会が重なっていましたが(それはそれで残念ですが…)、この品川ステラボールは格闘技初使用。品川プリンスホテルに併設された新しいイベントホールで、このあたりの目新しさも大会イメージに合ったものでした。
 記者会見などでもアピールされていたとおり、大会のキーワードは「ツヨカワ」。そう、「強くてかわいい」という、けっこう直接的なメッセージです。これはSBと提携し、この大会にも多数の選手を送り込んでいる女子総合イベント「JEWELS」とも通じるもの。これだけ直接に打ち出すと賛否両論もあったりしますが、そこも含めてよかったのではないかと。
 大会前に、パンフレットの仕事で石岡沙織選手、杉山しずか選手にインタビューさせてもらいました。そこで両選手に、この「ツヨカワ」について聞いたところ、返ってきた答えは対照的でした。
「自分は最初からそこ(“かわいい”の部分)で取り上げられることが多かったので、もっと中身の方を見てほしい」(石岡選手)
「“かわいい”と言ってもらえるのは、素直にうれしい。だけど、自分はどっちかというと“ゴツカワ”で…(笑)」(杉山選手)
 ま、女子選手を見た目重視で取り上げるのがどうなのかという問題はいつでもどこでも起こっていることですが、それを言うなら男子選手だって確実に見た目も判断されてますからね。「イケメン・ファイター」とか。要はバランスなわけですが、それを言うと元も子もないのか(笑)。
 さて、大会。「S-cup」というだけに、中心はSBルールによる8選手のワンデー・トーナメント。8人の内訳は、SB勢が3人、総合格闘家が3人、韓国人キックボクサーが1人、そして空手から総合に進出し、最近、打撃で復帰した選手が1人という内訳。投げと立ち関節があるSBルールは、8人中4人が初挑戦という図式です。ものすごく大ざっぱに見れば、「SB対総合」という感じで見ていた人が多かったかもしれません。
 大会前に注目されていた選手は、SBの“現役女子高生”RENA選手、石岡選手、韓国のイム・スジョン選手といったところ。RENA選手と石岡選手が当たるとすれば準決勝、3月にソウルで対戦しているRENA選手とスジョン選手が当たるなら決勝……というブロック分けですが、まずRENA選手、石岡選手はそれぞれダウンを奪って準決勝進出。ここは順当と言っていい流れでした。2人の準決勝は石岡選手の負傷により、RENA選手のTKO勝ち。この対戦は、また改めて見たいところです。
 荒れたのが、反対ブロック。まず岡田円選手が、場内を驚かせる強さで1回戦突破。この時点で、「優勝は岡田選手かな…」と思った人も多かったかもしれません。7月のキックでの復帰戦は見られなかったのですが、その試合を見た人は「あの時よりも動きはいい」と。準決勝は岡田選手とスジョン選手、これは厳しい潰し合いだなあ……と、自分自身思っていたものでした。
 が、そのスジョン選手をいきなり消し去ったのが、ノーマーク(失礼)のV一(ヴイはじめ)選手でした。総合の試合では細かい“キワ”を逃さない攻撃を見せていて、この大会でも投げと関節で体格的な不利さを補おうとしていることはコメントから分かりましたが、1・2Rまで見た時点でも、流麗な「キックボクシング」を見せるスジョン選手の勝利は動かないと思いました。
 ですが、V選手は序盤から狙っていた投げを、3Rについに成功させ、シュートポイントをもぎ取って勝利を収めたのです。総合の「タックルから投げ」をSBルールに持ち込もうとした総合格闘家はこれまでにも多く見ましたが、正直、成功例は多くはありません。それを狙いすぎるあまりに打撃をもらってしまう場面も、多々見てきました。V選手もそうなってしまうのでは…と思ったのですが、彼女の投げに対するこだわりは、そんな予想を超えるものでした。
 準決勝では岡田選手とV選手という対戦になりましたが、ここでもV選手の投げが面白いように決まり、終盤にはすっかりペースを崩した岡田選手にV選手のパンチも当たり、終わってみればポイントで大差をつけてV選手が決勝進出。いやあ、驚きました。
 決勝はRENA選手とV選手で、まさしく「SB対総合」そのものの図式になりましたが、猛威を振るっていたV選手の投げをしっかりと警戒してブロックしたRENA選手がパンチと蹴りで上回り、判定勝ちで優勝。「Girls S-cup」初代女王の座は、SB代表として最初から優勝を宣言していたRENA選手が勝ち取ったのでした。
 ルールの特性をフルに生かした作戦で予想外の選手が勝ち上がり、それをホームの代表が制して頂点に立つ。そう仕向けようとしてもなかなかそうはいかない、というような流れで終わった今回のトーナメント。その意味で、非常に「美しい」ものでした。大会全体としても成功に終わり、総合やキックの選手も巻き込んだ「SB女子」の今後の流れにも期待が持てる展開。次に女子大会が開催される時は、もっと注目してもよさそうですよ。

posted by solitario |23:13 | 取材記(キックボクシング) | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年08月20日

他人を批判するならば。

 普段、「単なる批判」めいたことは極力書かないようにしているんですが、ちょっとあまりにも気になったことがあるので特別に書いてみたいと思います。それは、記者自身の業界批判について。

 まずは8月14日の「ターザンカフェ」より、元週刊プロレス/格闘技通信編集長、ターザン山本!氏のコラム、「企業スポンサーがいなくなってしまったのか、K-1のGP大会・・・」より。

「結局、格闘技団体も格闘技マスコミも、どうすれば格闘技の魅力を世の中に伝えていけばいいのか? その戦略がない。まあ、やっている人間に哲学がないので仕方ないか」

 次に、今月上旬に発売された「ゴング格闘技PLUS」の中の緊急座談会「青木VSシャオリンは是か非か!?」の中の発言。

「プレスルームでは、あの試合の見方、あるいは疑問点を伝えようとすることを放棄しているような感じがしたんですよ。『分からないから面白くない』っていう空気が蔓延していたというか。今回『是か非か』がテーマなら、僕はそれこそが『非』だと思います。『分からないから面白くない』の言葉で片付けられてしまう格闘技って、大丈夫なのかなと思います」(中村拓己氏)

「『とにかく寝技に行きなさい』っていう求められ方──メディアに答えが全てあるっていう伝え方が多くないですか。その答えまでのやり取りの面白さを伝える状況じゃなくなっている。メディア自身がそういう世間を作り上げた」(高島学氏)

 それぞれの文章・発言が言わんとしていることは、もちろん分かります。ただ、それにしても、「格闘技マスコミ」「プレスルーム」「メディア」「世間」……。他人を批判したいにしては、その対象がぼんやりしすぎです。何かを論じたいにしては、あまりにも大掴みの「ムード」で語りすぎでは?と思います。
 こんな自分でも、以前には部下を指導していた時期があって(我ながらかなり厳しい指導だったんですが・笑)、その時に気付かされて、肝に銘じていたことがあります。それは、

「何となくいいよね」はいいけど、「何となくダメ」は言ってはいけない。

 ということ。誉めるとき、いい評価をするときには「理由は分からないけど、何となく」とか「うまく表現できないけど、全体のムードが」とかが存在しても構わないんですが(もちろん、いつもそれではダメですが)、批判するとき、悪い評価を下すときには、それでは言われる方は困ってしまいます。言う側は「困らせる」ことが目的ではないでしょうから、これではわざわざ労力を使って、誌面なりスペースなりを使って発言している意味がなくなってしまうと思うのです。
 特に後者の座談会の主旨は、それこそ「伝える側がムードに流されてはダメ。見方の多様性、細かいポイントもしっかり伝えていくようにしなければ」ということだと思うんですが、ならば余計に、ムードに流れかねない言葉遣いには注意すべきでしょう。
 以前、「桜庭和志VSケスタティス・スミルノヴァス」戦でストップのタイミングが議論されたとき、「桜庭が殴られていたとき、プレスルームでは笑いが起こってたらしい」と書かれていたのをどこかで見たことがあります。その時、自分はプレスルームにいましたが、自分もその周囲にいた人間の誰も笑ってはいませんでした。誰か、笑っていた人がいたのかもしれませんが、「プレスルームでは」という言い方は、「記者がみんなそうだった」というイメージを言外に植え付けます。
 今回の「青木VSシャオリン」戦の時は、自分はプレスルームにはいませんでしたが、何十人という記者の全員がいる中で「という空気が蔓延」ではちょっと乱暴すぎるのではないか、と。もちろん、名指しにしてつるし上げろというわけではありませんが、上にも述べたとおり、批判するならその対象はしっかり定めなければ意味をなさなくなると思います。
 座談会の話ばかりになってしまいましたが、山本さんの方に関しては、それこそ何に目を通して発言しているのか、と。記者でもない一般の人を引き連れての観戦で、「哲学」を云々されても困ります。それこそターザン体制の「週刊プロレス」の愛読者だった自分としては、山本さん自身にその見本を見せてほしいと、切に思います。

posted by solitario |05:51 | 格闘技ライターとは | コメント(3) | トラックバック(0)
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2009年08月18日

Krush後楽園大会、大爆発!(後編)

 土日は珍しくガッチリ休んだせいもあって、前後編の間が空いてしまいました。しかし、あの大会の熱はまだ冷めず!
 1回戦終了後に行われたスーパーファイト2試合は、どちらも判定だったこともあって会場は若干、沈静ムードに。しかし、「吉本光志VS大石駿介」の一戦は4R通してずーーーーっと攻め続けられる、その末に延長R終盤になってミドルの連打ができる(しかも勢い、打点とも落ちない)吉本選手のスタミナに驚愕。まさしく、普段の練習量をかいま見せる闘いぶりでした。全日本キック(今となっては「旧」と付けなければならないのかもしれませんが)の選手層というのは、こういう選手に支えられているのだなあと。大石選手も最後まで健闘はしていたと思いますが、吉本選手の鬼っぷりには及ばなかった感じですね。
 しかし、リングサイドでも話していたんですが、「オレはリングに上がって、吉本選手と目を合わせる度胸はない」と。野生動物を思わせるあの目、森の中とかで絶対に光りますよ!(余談)
 続く「中島弘貴VS堤大輔」の一戦は、フリージムの選手同士。こういう組み合わせには、「Krush」らしさを感じます。中島選手はいまだ無敗、高いKO率を誇る選手で、黒と白のスパッツはシュートボクセのもの。今は亡き「シュートボクセ・ジャパン」に所属していたとのことで、自慢のパンチ力に加えて終盤、ヒザを多用する姿にはらしさを感じました。本戦はアウトボクシングに徹した堤選手が取ったかとも思いましたがドローで延長に突入、延長Rで中島選手がダウンを奪い、無敗を守りました。チームドラゴンは7月の「“狂拳”竹内裕二VS梶原龍児」に続いて、「作戦はドンピシャだったのに詰めで痛い星を落とす」という展開。勝負の難しさを感じます。
 そして、いよいよ準々決勝2試合に突入。先ほど、あれだけ激闘を展開していた選手たちが再び登場するのだから……もう何と言ってよいやら。しかも、4人のうち2人はここで消えてしまうわけですよ。カーッ(意味不明)
 ここでも魅せてくれたのが、石川直生選手でした。1回戦で桜井洋平選手を殴り倒した水落洋祐選手がまたも右フックで石川選手をダウンさせたときには、「ああ、今日は水落選手の日だったのかぁ〜」と思ったものでしたが、衝撃はその直後に! これも1回戦同様、石川選手が右ハイをズバリとヒットさせると、身体をくの字に折って倒れていく水落選手の顔面に左ヒザをグサリ! 「戦慄」としか言いようのないKO場面でした。もう本当に、石川選手を称えるしかない自分がいました。
 大会前の会見では、「7月に勝ち上がった山本真弘選手と竹内選手は、何かを持っていると感じた。それを、これまでトーナメントなど大事なところで落としてきた自分は持っていないかもしれない。自分が持っているのかどうか、それがこの大会で分かる」と冷静に、客観的に語っていた石川選手。いやいや、これこそが「持っている」というヤツでしょう。まさしく、「神懸かり」と言いたくなるような勝利を1日に2回もやってのける。もう感服。何も言うことありません。
 さらにこの後に「山本元気VS前田尚紀」なんて試合が待っているんだから、いかにこの大会が贅沢なものだったかが改めてお分かりいただけるかと思います。この試合は派手なダウンの応酬もKOシーンもありませんでしたが、それだけに緊張感のある“キックボクシングらしい”駆け引きに引き込まれました。「説得力のある判定試合」というヤツですね。判定勝利後、調子がよくなかったことを明かした元気選手でしたが、その中で尾崎圭司選手、前田選手からキッチリと勝利できるのはさすが。準決勝では、希望していた竹内戦が見たい!
 イヤほんと、こうしてざっと思い返しても、この大会の充実ぶりは「あり得ない」レベルでした。そうして生き残ったのは石川選手、元気選手の2人。これに真弘選手、竹内選手が加わった4人がまたワンデーで真のトップを争うのですから、10月の決勝大会も期待するなという方が無理! 早くも10月が楽しみなのでした。あ、8・29新宿FACEでのファンフェスティバルでは一足先にその4人が揃うのでした。さらに準決勝の組み合わせ発表もあるとかないとか? うーん、お楽しみはまだまだ続くので、本当に幸せなのであります。

※ところで。
しばらく更新頻度が落ちまくっていたので全然触れる機会もありませんでしたが、7月にはこのブログも3周年を迎えていました。さらにこの週末には、200万アクセスも突破! 読んでくださっている皆さん、本当にありがとうございます。100万アクセスが約1年で達成できたのに対し、その後サボりまくっていたので、次の100万には倍の時間がかかってしまいました。お分かりでしょうが、ブログに対する意欲はだんだん上がってきております(笑)。今後ともよろしくお願いいたします。

posted by solitario |22:48 | 取材記(キックボクシング) | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年08月15日

Krush後楽園大会、大爆発!(前編)

 いやー、ものすごい大会でした。「Krushライト級GP2009 2nd ROUND」後楽園ホール大会。7月大会に続きトーナメント1回戦4試合、準々決勝2試合を中心に行われたわけですが、何がすごいって1回戦4試合がすごすぎた。もうこれだけでも、現時点で自分の中の今年のベスト興行に決定できるほど。そして、これまで今年のベストバウトはNJKF1月大会の「米田貴志VS前田尚紀」でしたが、昨日の「石川直生VS TURBO」がそれを上回って1位に! しかも他の試合も負けず劣らずの名勝負という、ホントに「寿命が縮む」ような(と、隣の関係者と何度も言い合っていた)、嵐のような大会でした。
 準決勝第1試合、先日触れた桜井洋平選手がいきなり衝撃のKO負け! 「昔は暴走族の特攻隊長をやっていた」と煽り映像で告白していた水落洋祐選手の、まさに特攻勝利でした。敗れた桜井選手は9ヵ月ぶりの復帰戦でしたが、これでKrush連敗、対日本人2連敗。おまけに今回は、前回の山本元気戦とは違って相手が一ランカー。果たして、これを受けてどのような選択を下すのか……心配でもあります。
 その桜井選手との対戦が期待されていた石川直生選手は、TURBO選手に1R、倒された際に後頭部を強打。倒す際にしっかりのど元に前腕を差し入れていたTURBO選手が見事でした。そしてパンチでダウンも奪取! 石川選手もハイキックやヒザでTURBO選手のこめかみをカットしますが、ドクターチェックでも試合は止まらず。あと十数秒で判定になれば、確実にTURBO選手の勝利…と思ったところで、石川選手の右ハイが炸裂! これでTURBO選手は失神! あまりにも劇的な、壮絶KO劇でした。
 ここまでで、もう自分たちは「ゼエゼエ」言わされるほどでしたが、続いて「前田尚紀VSファイヤー原田」戦が来るのだからたまりません。ファイヤー選手がガンガン攻め込んでダウンを先取し、あわや!というところまでいきましたが、前田選手が逆転ダウンを奪取! さらに攻め手を緩めず、2ダウンで1R勝利を収めました。めまぐるしい展開と人気者・ファイヤー選手の大奮闘に、またもや場内は大興奮!
 こんなに続いてしまうと、判定となった「山本元気VS尾崎圭司」戦がやや落ち着いて見えてしまうのだから贅沢なものです。70kgから階級を下げてきた尾崎選手の前蹴りや回転攻撃を冷静に捌いてパンチを入れ続けた山本選手が1回戦突破!
 ふう、超駆け足で振り返りましたが、これだけ続いてもうお腹いっぱいになったのが分かっていただけたでしょうか? これでまだ前半戦が終了したばかり。後半戦は改めて書くことにしましょう。うう、まだ興奮が冷めやらない…。

posted by solitario |06:55 | 取材記(キックボクシング) | コメント(1) | トラックバック(0)
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2009年08月12日

【Krushは明後日】桜井洋平が帰ってくるぜ!

 7月の1st ROUNDも盛り上がった「Krush」トーナメント1回戦2nd ROUNDも早いもので明後日。今回も、前回に負けず劣らず熱いことになりそうです。
 石川直生選手の会見を取材したときには、準々決勝(これも当日、行われます)で当たる確率が高いと目される桜井洋平選手について「オレが彼に負けるわけにはいかない」と言い切っていました。
「桜井選手は去年の11月、山本元気戦以来、試合をしていない。その間、オレはキックボクシングを引っ張ってきた。いいところだけ取ろうとする選手に、オレが負けるわけにはいかないんです」と。
 その気持ちもよーく分かります。ですが、山本元気戦で壮絶な闘いの末に対日本人初敗北を喫した桜井選手がこの間に何をどう練ってきたかを考えると、彼の闘いぶりが俄然、楽しみになってくるというもの。
 絶対の自信を持っていたはずの自分の戦法が通用せず、ずっと貫いてきた練習方針(スパーはせず、ミットのみ…など)も見直さざるを得なくなり、またボディの弱点もさらけ出す……これほど厳しい「出直し」はそうそうないはずで、それはこれまでの試合キャリアが圧倒的だったからこそ、逆にプレッシャーも大きいはずで……その桜井選手が帰ってくるわけですよ。
 これまでの発言からも、自分のキャリアがあとそんなに長くないと思っていることも明らかで、だとすればこのトーナメントへの懸けっぷりも想像できようというもの。いや、周りが想像する以上、なことでしょう。
 今まで長いこと、その実力を認められていながらも「他団体のトップ選手とやったらどうなるのか……」と言われていたのが、ついに実現した元気戦で敗北という結果。ですが、本当の実力計測はむしろこれからでしょう。K-1ルールへの対応も十分に念頭に入れていることでしょうし。
 というわけで、「狂拳」よりずっと早く「狂蹴」のキャッチフレーズを戴いていた桜井洋平が明後日、帰ってきます。やはり見たいのは石川直生選手との決戦。実現すれば、「団体対抗戦」以上の緊張感が味わえそうです。
 サッとやってきた選手がオイシイところだけかっさらっていく……そういうことが起こってしまうのも、また格闘技の面白さ。当日見られるのは「引っ張ってきた選手が報われる」場面なのか、それとも……。いよいよあさってです!

posted by solitario |18:29 | 格闘技雑感 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年08月07日

トークイベント「CAGE TALK」に行ってきました。

 開催からだいぶ間が空いてしまいましたが、実はその間に宮崎に行ってたのでした。いやー、自然を満喫してきました。……それはともかく、その宮崎入り前日に行ったロフトプラスワンでのトークイベント、「CAGE TALK ROUND.1」について。
 各所で告知されていたとおり、このイベントはGCMコミュニケーションの主催で久保豊喜社長、高瀬大樹選手、笹原圭一・DREAMイベントプロデューサーが参加して行われたもの。司会はセラチェン春山、長尾メモ8の両氏で、1部が久保社長と高瀬選手、2部はこれに笹原氏が加わる形で行われました。
 滅多にこういう場に顔を出すことのない久保社長、ブログが何かと話題な高瀬選手、そしてこの2人とは意外な顔合わせの笹原氏……というラインナップに、トーク内容が気になっていた方も多いことでしょう。
 ただ、こうしたイベントの常として、具体的な内容は「他言無用」。特にネットへの書き込みは厳禁ということで、残念ながらここでも控えさせていただきます。入場者数も頑張って数えましたが、それもナイショ(笑)。
 まあ同じロフト系の会場で格闘技トークイベント「格闘秘宝館」に関わらせてもらっている身として、このへんはよく理解できます。実際そういう関係もあって、この日は偵察……という気持ちがなかったとは言いませんが(笑)、ま、純粋にお客さんの立場で楽しませてもらいました。またも自腹だし(笑)。
 個人的には、高瀬選手のエンジンがかかってきた(というより、メシを食い終わった)中盤以降からが面白かったかな。終盤には、「むしろこれはネットに書かれた方がいいのでは?」というような真面目な話にもなったりして、興味深い話が多かったですね。
「純粋にお客さんの立場」と書きましたが、「ああ、お客さんとしてはこう感じるのか」とか思いながら見てしまっていたあたり、ちっとも純粋ではなかったかもしれません。しかしファン時代にはこういうトークイベントにはあまり参加していなかったこともあって、すごくいろいろ参考になりました。この経験が、次の「格闘秘宝館」に生かされるのか? 
「CAGE TALK」は今回「ROUND.1」と銘打っていただけあって、継続開催の意向のようです。6月には高須基一朗氏のイベントもあったりして、ロフト系での格闘技トークイベントも急に増えてきました。そんな中、自分たちももっともっとお客さんたちに楽しんでもらえるよう、頑張っていきたいと思います。しかし、人のイベント見てるのも楽しくていいなあ(笑)。

posted by solitario |21:44 | 取材記(その他) | コメント(0) | トラックバック(0)
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2009年08月02日

誰も知らない大会を取材

 昨日の夕方に書いたとおり、キックの大会を取材というか観戦に行ってきました。雑誌とかネットとか、どこを見ても8月1日はキックの興行予定は載ってないんですが、実は行われてたんですよ。新木場1st RINGで、「日本プロキックボクシング連盟」という団体の大会が。
 日本プロキックというのは、千葉にある千葉(せんば)ジムが中心になってやっているもので、去年あたりから新木場でも年2回程度、大会を開催しているようです。ちなみに今年は4月に千葉ジムホール、6月に大分(!)ですでに行っていて、今大会の後は10月に千葉ジムホール、12月に新木場が予定されています。
 この団体の名前は前から何となく気になっていて、今年になって連盟/千葉ジムのホームページを見つけたこともあり、タイミングが合えば一度、見に行ってみたいものだと思っていました。で、昨日は他の大会も仕事の予定もなく、モロモロのタイミングも合ったことで出かけてみたのでした。
 とは言え、どこの媒体に掲載の予定もないので取材申請というわけにもいかず、入場料5000円(全席自由)を普通に支払って入場。なので、昨日から「取材というか観戦」と書いているわけです。まあここまで読まれた方の中には「何て物好きな…」と思われてる方もいるかもしれませんが、自分が思うには、元来ライターとか記者とかいうのは、物好きな人がなる職業なんですよ。自分はその中でも「物好き度」が高いために隙間産業化しているわけですが(笑)。一時期、プロレスでもインディー団体を見まくっていた時期があったしなあ…。
 で、大会。結果は下の方に掲載しますが、全12試合のうち8試合が「育成SPAR大会」。これはレガース(&選手によってはヘッドギアも)着用、16オンスのグローブで3分2Rを闘い、公式戦績には入れないというもの。ということは、名前の通りスパーリング的なものなのかな、と思って見始めたら、これがガッチガチの本戦(笑)。しかもヒジあり。血まみれになってる選手はいるし、KOはされなくてもボコボコにされてる選手もいるしで、これなら公式戦でいいのでは……?と思わせるものでした。全員、初めて見る選手でしたが、わりかしいい攻めをしている選手もいましたよ。
 第9試合から4試合がプロ公式戦で、そのうち2試合はタイトルマッチ。3Rのヘビー級戦はハイキックであっという間にKO決着、ウェルター級王座決定戦は1Rから調子の悪そうだった青コーナーの選手がついに続行不可能となり、4Rに入る前に終了。腰痛とのことで……。6戦目の18歳がチャンピオンになりました。しかし、キックボクサーなのに名前は「球道」という選手。本名なんですかね。
 ミドル級タイトルマッチの方は、挑戦者が最初から猛ラッシュをかけてフックで倒し、2度目のダウンでタオルが投入されて秒殺勝利。山本哲也選手が新王者になったんですが、この選手、調べてみたら昨年、K-1トライアウトに合格してトライアウト育成大会にも出場していました。
 KOが多くて速く進むなーと思いながら迎えたメイン、ここでとんでもないアクシデントが!
 スーパーウェルター級王者の基流・ザ・ビャー選手は変なリングネーム(失礼)ですが、以前は「基流・ザ・ハイネケン」で出場していたことがあったり、入場テーマ曲が「すごい男の歌」(「♪ビールを回せ〜」という、CMで使われていた曲)だったりで、「ビャー」というのは「BEER」のことだと分かります。リーゼントをビシッと決めて入場。相手のナックル勇治選手は、以前MAキックのランカーだった大阪の「ナックルユウジ」選手と同一人物、ということでいいんでしょうか? この試合はノンタイトル戦です。
 で、アクシデントが起きたのは1R。組み合ったところでブレイクがかかったんですが、その直後にナックル選手が右ヒジ! この一撃で基流選手は横ざまにすっ飛ぶように倒れてロープを越え、花道の上で昏倒してしまいました。俯せに倒れたままの基流選手に、場内は騒然。ドクターが駆け寄りますが、一時は痙攣を起こしていたようです。もちろん続行は不可能で、基流選手が反則勝ち。
 その後、確認したら意識は戻ったようで手を動かしているところは見えましたので、大事には至っていないと思いますが…。それと、たまたま花道のある方向だったからよかったですが、あの勢いで他の方向だったら、間違いなくリング下に落下して頭を打っていたと思います。その意味ではせめてもの救いでした。
 初の日本プロキック観戦は、最後のアクシデントも含めて何だか強烈な体験になってしまいました。もちろんメジャーではない、でも「草格闘技」というほどレベルが低いわけでもない、何とも整理のつけにくい感じでしたが、とにかく自分の「物好き魂」「インディー嗜好」は大いに満足させられた感じでした。たまにはこういうのもいいもんです。


【誰が必要としているか分からない(笑)、全試合写真付き超詳細記録】

日本プロキックボクシング連盟
2009年8月1日(土)
東京・新木場1st RING

[本戦]

第12試合 スーパーウェルター級ノンタイトルマッチ(66kg契約) 3分5R
○ 基流・ザ・ビャー(拳伸/日本プロキック・スーパーウェルター級王者)
1R 反則(ブレイク後のナックルの攻撃により基流が続行不可能に)
× ナックル勇治(全栄会館/日本プロキック・ウェルター級3位)

第12試合1


第12試合2


第12試合3


第11試合 日本プロキック・ミドル級タイトルマッチ 3分5R
× 秋山TAKASHI(千葉/日本プロキック・ミドル級王者)
1R1分10秒、TKO(左フックでダウン後、タオル投入。秋山は右フックでもダウンあり)
○ 山本哲也(義勇会/日本プロキック・ミドル級2位)
※山本が新王者に。

第11試合1


第11試合2


第10試合 日本プロキック・ウェルター級チャンピオン決定戦 3分5R(延長1R)
○ 球道(玄気道/日本プロキック・ウェルター級新人王1位)
3R終了時、TKO(腰痛のためレフェリーストップ)
× 山口高嶺(義勇会/日本プロキック・ウェルター級2位)
※球道が新王者に。

第10試合1


第10試合2


第9試合 90kg契約(グローブハンデ) 3分3R
× 巻渕 淳(拳伸)
1R0分20秒、KO(右ハイキック)
○ 豊島謙吾(チーム姫川)

第9試合


[育成SPAR大会 3分2R]

第8試合 64kg契約
× 渡部貴裕(JTクラブ厚木)
判定0-3(18-20、18-20、17-20)
○ 和成(全栄会館)

第8試合


第7試合 59.5kg契約
○ 木原ケンタロウ(JTクラブ厚木)
判定3-0(20-19、20-19、20-18)
× 三澤 卓(玄気道)

第7試合


第6試合 70kg契約
× 町田正洋(ASA-KICK)
判定0-2(19-20、20-20、19-20)
○ 椿木衛治(M.K.A)

第6試合


第5試合 72.5kg契約
─ 高田功聖(拳伸)
椿木のケガにより延期
─ 椿木和也(M.K.A)

第4試合 64kg契約
× 関口 聡(ASA-KICK)
1R1分33秒、KO(3ダウン。3度とも右フック)
○ 堤 和紀(JTクラブ)

第4試合


第3試合 61.5kg契約
○ 小林伸行(JTクラブ厚木)
判定3-0(20-19、20-20、20-19)
× 島袋繁文(義勇会)

第3試合


第2試合 62kg契約
× 良平(拳伸)
判定0-2(18-20、19-20、20-20)
○ 佐久間譜現(義勇会)

第2試合


第1試合 55kg契約
× 糸賀勇太郎(玄気道)
判定0-3(18-20、17-20、18-20)
○ 後藤和範(JTクラブ)

第1試合


【その他モロモロ】
右がこの連盟の理事長・戸高今朝明氏。実は数年前、少しお話しさせていただいたことがあるんですが、もちろん覚えられてはいないことでしょう。
理事長


非常に味のあるリングアナの柳亭金車さん。落語家です。
リングアナ1


もう一人のリングアナは女性。パンフには戸高麻里さんとあるので、戸高今朝明理事長の娘さん?
リングアナ2


手作り感があって味わい深いチケットとパンフ。でもパンフには必要な情報はだいたい載ってました。
チケット


パンフ



posted by solitario |02:46 | 取材記(キックボクシング) | コメント(3) | トラックバック(0)
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2009年08月01日

「Krush Fan Festival」開催!

 昨日の会見で発表された、「Krush Fan Festival」開催のお知らせ。もともとは全日本キックの新宿FACE大会として予定されていたものですが、モロモロの情勢からこういう形になったようです。
 経緯はともあれ、立ち技系でこういったファンイベントが開催されるのは本当に珍しいことで、どんな内容になるのか楽しみ。実行委員会の宮田充氏によれば、リングは設置せず、各種ブースを出したいとのこと。具体的な内容はこれから詰めるみたいですが、基本的にKrushライト級GP準決勝進出者4名と小林聡氏の参加は決定とのこと。
 ということは、すでに山本真弘選手、“狂拳”竹内裕二選手は決定ということですね。あのはち切れまくった竹内選手のしゃべりがタップリ聞けることになるのか? それだけでも楽しみというか恐ろしいというか(笑)。
 夏休み終盤、いろいろ趣向を凝らしたイベントになりそうなので、皆さんぜひ! あ、その前に8・14Krush本戦(後楽園ホール)も楽しみですよ!

Krush Fan Festival
◆日  時:2009年8月29日(土) 開場17:30/開始18:00
◆会  場:東京・新宿FACE
◆主  催:Krush実行委員会
◆協  力:新宿FACE
◆入 場 料:全席自由3,000円(当日3,500円)
◆発 売 所:チケットぴあ/Krush実行委員会
◆発 売 日:8月8日(土)~ ☆8月14日(金)後楽園大会でも発売します
◆お問合せ:Krush実行委員会 TEL.03-5351-8390


Krushについてはこの2つのブログが詳しいので、ご参照下さい。
Krush公式ブログ
フリーライター橋本宗洋のズサンな生活

 さて、自分はこれからキックの大会を取材(というか観戦)に行ってきます。あれ、今日は興行の予定はないはずでは……と思われた方、実はあるんですよ。詳しくはまた改めて。

posted by solitario |16:44 | お知らせ&宣伝 | コメント(0) | トラックバック(0)
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