2009年06月15日

三沢光晴さんのご冥福をお祈りします。

 更新が滞ってしまい、申し訳ありませんでした。「こんなことやあんなことも書きたいし、そろそろしっかりと更新するようにしなければ…」と考えていたところに、信じられない訃報が飛び込んできました。
 昨夜は比較的早い時間に帰宅し、子供と一緒に寝たため、夜に臨時ニュースが流れていたことなどは全く知らず、今朝起きてきて一番に家人から聞かされたのが、「三沢光晴さんが亡くなった」という知らせでした。
 もちろん、最初に聞いたときは全く信じられず…。いや、今でもそれは変わらないのですが、とにかくショックです。
 普段、訃報に接してブログで何か書いたりすることは基本、しないようにしていました。それはこのブログでも、個人的なことを書いているもう一つのブログでも同じで、「存命の間に書かなかった人のことを、亡くなったからといって急に書くというのも…」という気持ちが強かったからです。
 ですが今回は、三沢さんの言葉で忘れられないものもあり、書かないわけにはいかないと思い、書かせていただきます。
 2002年頃、とある媒体の仕事で、三沢さんにお話をうかがう機会がありました。1回のインタビューではなく、定期的なもので、2ヵ月に1回で足かけ1年、つまり6回、インタビューしたわけです。
 その都度テーマを設定して、それに沿って聞いていくというもので、あるときは「プロレス」そのものがテーマでした。デビューする頃の思い出、キャリアの中で印象に残っている試合、続けていく中でプロレスについて考えたこと…などを聞いていった中で、最後の方にした質問が「今、格闘技が人気を得ていることについてはどう思っていますか?」でした。
 02年といえば、格闘技では夏に国立競技場で「Dynamite!」が行われ、ボブ・サップらが大人気の頃でした。現にこの年の末に決まった「2002年度プロレス大賞」のMVPは、サップが受賞しています。格闘技人気の台頭で、プロレスは厳しい……という見方が大勢を占めてきていた頃で、そんな背景を受けての質問でした。
 選ぶのはお客さん、俺たちは飽きられないように頑張っていくしかない……そう答えた上で、三沢さんはこう言いました。
「こんな面白いものをなくしちゃいけないからね」
 正式なインタビューという仕事の席で、プロレスリング・ノアの関係者の方も同席されていたにもかかわらず、自分はこの言葉を聞いて泣きそうになってしまいました。三沢さんのこの言葉は、今でもあの声と口調のままで思い出すことができるほどです。
 当時でもかなり多様化していたプロレス界は、さらに様々な変化を遂げて、今に至っています。プロレス界全体が、大変な状況にあるのも確かでしょう。ですが、三沢さんのこの言葉が持つ意味は、いつも変わらないと思います。自分から立案して、媒体にも交渉して始めた企画でしたが、この言葉を聞いたとき、本当にその仕事をやってよかったと思いました。それは嘘も誇張もなしに、今も変わらず思っています。
 訃報に接した14日、MA日本キックボクシング連盟の大会取材で、ディファ有明に行きました。敷地の近く、塀の外に、いくつか花束が置かれているのを見かけました。こんな日にディファに来るというのも何かの巡り合わせかなと思い、7年前、最初のインタビューの時に緊張しながら同じ場所に来たのを思い出しました。その日が初顔合わせだったのですが、三沢さんは気さくに接してくださって、6回のインタビューも非常にスムーズでした。そんないろいろを、今、改めて思い出します。もちろん、何度も何度も見たリング上の姿も。
 最後になりましたが、三沢光晴さんのご冥福を心よりお祈りいたします。

posted by solitario |01:14 | 格闘技雑感 | コメント(4) | トラックバック(2)
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