2007年11月01日
秋山問題、審判団の対処
昨日のエントリーへの反響が予想以上…というか、「パンチが目に入った」というのを「秋山成勲選手が悪いことをしたように書いてる」という反応があったのにビックリ。いろんな受け取り方をされるものだなあと。もちろん反則でも何でもないし、サミングとも関係ありませんよ。うーむ。 で、今回のソウル大会取材にあたって、大事なのは「繰り返されないこと」と事前に書きました。もちろん試合自体には問題なかったわけですが、やはりあの騒動を受けてチェック態勢など、かなりの改善点が見られました。ほとんどは報じられているとおりですが、もし今回の件で後のためになったことがあるとするなら、施行されているルールの中で曖昧だった点、突き詰められていなかった点が明らかになったことでしょうか。 大会前日、ルールミーティング後の囲み取材でも、それは明らかでした。あの騒動の後、今回ソウルに来てからも保湿クリームを使用していたとする秋山選手に対し、審判団からは「前日計量後は塗ってはならない」との確認があったといいます。そのへん、秋山選手の後に囲み取材に応じた礒野元・ルールディレクターの発言で詳しく語られていますので、掲載しておきます(つか、大会前日の記事用に起こしたものの、掲載の場所がなかったもので)。 ──道着に関して、着る着ないはこのルールミーティングで決めるということでしたが、全選手そのように? 礒野 はい。こういうイベントですのでトランクスなんかも2色持ってきたりとか、そういう選手はいらっしゃるんですけど、今後はこういう形で行くからということで、今日のミーティングですべて決めていただきました。 ──決めきれなかった選手とか、あとでもう一回とか、そういうトラブルはなかったですか。 礒野 それに関しては全選手理解してくださったので。 ──明日なんですが、選手の体について、異常がないか実際に触って確かめる回数は、試合前までに何回あるんでしょうか。 礒野 システムとして、絶対にここで触るというのは2回あります。それはいずれも試合直前です。一人の選手に対して、最低4人の審判が触ることになります。 ──仮定の話なんですが、また試合中にもし滑る、または他のことでデニス・カーン選手が何らかのアピールをしてきた場合はどのような対処を? 礒野 まあ…内容によりますね。例えばすごく明らかな…それはデニス選手と秋山選手の試合に限らないんですが、すごく極端な話をすれば、「何であいつは背中をあんな真っ赤に塗ってるんだ」というように一目で明らかなものであれば、その場で試合を止めて、どうしてそうなったのか、即座に対応できるものは対応しますし、それはルールに沿って対応しますけども、基本的にそのレフェリーがチェックしたものに関して、それだけ厳重な態勢でしっかりとチェックをやってまして、その中でレフェリーが検知できないもの、それに関して選手が主張した場合は、審判がそれに関して動くということはないです。 ──体を触るタイミングは、入場の直前が一回と、リングインの直前が一回ですね。 礒野 そうです。 ──インスペクターは控室にずっと待機して、選手の様子を見てるということですか。 礒野 今回、インスペクターは兼任という形で、控室に待機してバンデージ、テーピングを管理するということですが、その人間は基本的に、例えばトイレなどで席を外すのであれば他の人間が入れ替わるような形になります。100%、審判員が控室にいない状態というのはないです。 ──あの事件以来、何試合もやってますが、今回の試合について特別にプレッシャーがあるということはありますか? 礒野 僕個人ですか? 僕も大きな当事者ですし、あの件に限って言えば秋山選手の体に触っていながら分からなかった他の審判員もいらっしゃいますし、他の審判員の個人の心の中までは僕は分からないですけど。まあプレッシャーがないと言ったら嘘にはなりますね。やっぱりすごく多くの人を失望させてしまった一件ですから、もうそういうことが起こってほしくないという、率直にそういう気持ちはありますので。自分も総合格闘技が好きでこの世界にいるわけですから、そういうものをよりよくしていきたいという形で携わる中でファンを失望させてしまったということに対して、自分自身も残念な気持ちはありますから、そういった部分に関してプレッシャーは感じていますけども、例えば試合前に恐怖で体が動かないとかそういう類のプレッシャーではなくて、プレッシャーの部分に耳を傾けることによって、ここが足りないんじゃないかというのを毎回、改善していきながらやるわけですから、その真逆の形のプレッシャーというのはないですね。 ──カーン選手から、秋山選手のここを特にチェックしてほしいというのは? 礒野 特にないですね。逆に、秋山選手からもないです。 ──道着を着る着ないを決めたのは秋山選手が一番最後? 礒野 着る着ないの問題があったのが秋山選手だけでしたから。 ──先ほど、今日も秋山選手はクリームを塗っているということだったんですが、それに関しては? 礒野 どの時点でですか? ──風呂上がりとか。 礒野 ルールミーティングの際に、計量後は塗ってはいけないという話はしましたので。 ──前日から塗ってはいけないというのは今回から? 礒野 「試合前」というのは、ある程度常識ですとか、性善説に頼った表現だったんですね。「試合前」とか「試合中」というのは。だから選手から、いつからが試合前なんですかと聞かれたときに、審判団にも明確にここですという区切りはなかったんです。それに対して、公式計量の終了後という、時間的な、明確な区切りをつけさせていただいたということです。 どんなトラブルであろうと問題であろうと、そこから改善点を見つけないことには再発の可能性は否定できなくなります。少なくとも同じ原因で起こるトラブルは、撲滅しなければ先には進めません。この囲みでの発言を聞いて、HERO'S審判団はそれができているのだなと思ったのでした。もちろん完璧ということはあり得ないでしょうが、前進していることは事実だと思います。 ※こちらもどうぞ。 「ソリタリオの格闘技PRESS!」(もう一つの格闘技ブログ!) http://blog.olga.to/solitario/ 「monologues of solitario」(身の回りのことなど、私的な内容です) http://solitario.exblog.jp/
posted by solitario |18:38 |
格闘技雑感 |
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