2006年10月15日

二つの引退

 今日は午前中から後楽園ホールへ。ニュージャパンキックボクシング連盟(NJKF)のOGUNI GYM主催興行が10時40分から開催されたのです。この大会で、「W引退試合」なるものが行われました。
 引退するのは、竹越義晃選手と若林直人選手。それぞれNJKFフェザー級とバンタム級のランカーで、奇しくも同日デビュー。二人とも、この試合をもって引退というわけです。「W引退試合」自体は、確か3~4年前、日本キックボクシング連盟で一度、見たことがある気がしますが、珍しいことであるのは確かです。
 NJKFを熱心に見ている方以外では、失礼ながら両選手を知っている人は少ないことでしょう。二人ともタイトルマッチの経験もなく、通算成績はともに負け越し。そんな二人がちゃんと「引退試合」という形で現役生活にピリオドを打ち、セレモニーとテンカウントゴングを経てリングを下りることができたのは、とてもよいことだと思いました。
 というのも、格闘家、特にキックボクサーはある程度の戦績を残した選手でも、人知れずリングを去ることがとても多いからです。今回、セレモニーが行われたのはジム主催興行ということもあったかもしれませんが、こういったことは実はそれほど多くありません。「そういえば、あの選手の名前をしばらく聞かないな」と思っていたら、実は引退していた、ということが多いのです。
 理由は様々です。続けられなくなる負傷を負った。仕事や家庭と両立が難しくなった。転勤になり、練習できなくなった。体力的、精神的に限界を感じた…などなど。ですが辞めていく選手の中で、その理由を我々がちゃんと聞くことができるのは、割合としては少ないと言わざるを得ません。だから、今回のセレモニーはよかったと思うのです。
 ただし、「引退試合」は真剣勝負。エキシビションで、ということもできたのでしょうが、最後まで二人は真剣勝負で闘いました。そして若林選手が右ローを効かせ、2Rに3ノックダウンでKO勝ちを収めました。ここまで2回、対戦していた彼らの勝敗も、若林選手の2勝1敗で終わりました。
 最後に印象に残ったのは、挨拶の中での竹越選手の言葉。「この後、(ジムの後輩である)TOMONORI、米田、中須賀がトーナメント決勝という大きな勝負に挑みます。皆さん、彼らを応援してください」。2選手とも、直接取材する機会は残念ながらありませんでしたが、どちらも他の選手のセコンドとして見る機会も多い選手でした。そんな二人の姿勢が(これは竹越選手のコメントですが)よく表れた言葉ではないかと思います。
 まずは両選手に、僭越ながらこの場を借りて「おつかれさまでした」と伝えたいと思います。

posted by solitario |23:39 | 取材記(キックボクシング) | コメント(0) | トラックバック(0)
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2006年10月15日

時代は動く

 修斗パシフィコ横浜大会。昨日の予想ではマモル選手のKO防衛と書きましたが、逆の結果が出たようです。98秒という短時間で、挑戦者のBJ選手がスリーパーホールドを極めて一本勝ち。この結果を見たときは、正直、驚きました。
 まだ詳しくは聞いていないので何とも言えませんが、確実に時代は動いたようです。昨日も書いたとおり、マモル選手は修斗バンタム級を引っ張ってきた偉大なチャンピオンでした。少なくとも自分はそう思います。数回、取材させてもらったこともありますが、非常にプロ意識の高い選手。話題が乏しければ自分で作っていく、という姿勢は、自分を挑発してきた井口攝選手との一連のやり取りでも顕著でした。
 マモル選手がいたからこそ、ランキング制定からここまでの修斗バンタム級には、しっかりとした闘いの軸があったと思います。すべての闘いが「誰が王者・マモルを止めるのか」に集約されたわけですから。
 新王者・BJ選手の闘いは、実はこれからです。彼は新しい軸を立てられるでしょうか。そして、その軸を元に引っ張り続けていくことができるでしょうか。幸いにも、ランカーには充実した顔触れが揃っています。マモル選手の今後も含めて、修斗バンタム級の第2章を見守りたいと思います。

posted by solitario |09:58 | 格闘技雑感 | コメント(3) | トラックバック(0)
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