2006年09月22日
唐突ですが、魔裟斗選手のこと
今日から急に出張に行くことになりました。といっても、大阪~名古屋で一泊だけなのでそんなにたいそうなもんでもないんですが。 で、ちょっとリクエストがあって、魔裟斗選手のことを書くことにします。 今年7月のMAX決勝大会で途中敗退して以後、よく「魔裟斗選手がこのまま引退するのではないか」という話になります。記者の中でそういう風に言う人もいるし、全然、業界と関係ない人から「やめるんじゃないですか?」と聞かれることもあります。 自分は、恥ずかしながら魔裟斗選手を取材させてもらったことは一度しかなく、それももう3年ぐらい前の話で、親交があったりするわけでも何でもありません。ただ、そういうこととは一切関係なく、上記のような話になったら、一貫して「やめないでしょ、まだ」とあっさり言い切っています。少なくとも自分は、そう確信しています。 理由は、このままやめたらカッコ悪いと、本人が思うだろうから。あ、もちろん推測ですよ。 魔裟斗選手の周りには、結構前から「引退」の文字がつきまとっています。それは、本人が遠からぬ将来の引退を示唆する発言をしたことがあったこと、そして芸能活動などを並行して展開しているため、「それほど格闘技に執着がないのでは?」というイメージがあること、などが理由としてあると思います。 そもそも、彼が引退を口にしたのは、初の王座を獲得した後に「あと2回優勝したら引退する」という主旨のものでした。つまり、一番いいときにやめる、ということです。これは、いろんな選手が理想としながら、なかなかできないこと。本人の思うピークと周りの思うピークが違ったり、いざ頂点に立ってみたらいろんなしがらみでやめるわけにいかなくなっていたり、肉体・精神的なピーク時にいろんな事情で結果がついてこなかったりと、その背景は様々ですが、とにかく難しい。魔裟斗選手はそれを実現させたいと思っているわけです。 そう考えると、「優勝できなかったからやめるのでは」という憶測は、それとは対極にあることが分かります。MAXというジャンルを一人で作り上げたと言っても過言ではない魔裟斗選手の立場は、もはや当たり前に優勝を期待されるところまで来ています。そして、本人も「優勝はできなかったけど満足できた」などという低いところには、自分のハードルを設定してはいないはずです。そういう選手だと思います。 もう一点の印象。確かに魔裟斗選手はテレビに各種イベントにと引っ張りだこで、もしかしたらそちらの印象の方が強い、という人もいるかもしれません。実際、本人のこれまでの発言からも「生涯現役」というタイプの人でないことは明らかですが、それを「執着が少ない」と思うのは早計というもの。「今、自分がやっている」格闘技に対しては誰よりも執着し、ものすごく真摯に向かい合っているはずです。だからこそ、あれだけ練習に打ち込み、世界の第一線で闘っていけているのだと思います。 世界王者決定トーナメントには、今やベスト8に3人もの日本人選手がエントリーするまでになりましたが、やはり魔裟斗選手は別格。彼の頭には今でも、「優勝→ベストの状態で引退」ということしかないはずです。そして、魔裟斗選手ならそれができるはず。だからやっぱり自分は、「やめないでしょ、まだ」とあっさり言い切るのです。
posted by solitario |09:36 |
格闘家のこと |
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