2006年12月25日
「見る必要のない試合」なんてない。
昨日も書いたとおり、土曜の夜は後楽園で日本キック連盟の大会を取材してました。何度も書いてきたとおり、今年は本当にいい試合、いい大会が多かったキック界。ですが、この日はカメラマンが4人程度、そして記者席には何と自分ひとり!(爆) もちろん、来た自分が偉いなんて言うつもりはありません。自分だって、全部の興行に行ってるわけでもないし(物理的にも無理)。ただ、他の興行に比べると明らかに注目度が低かったのは事実で、でもその中で闘っている選手にとっては重みは変わらないはずで…と思うと、複雑な気分になります。 特にこの日は、セミの「岩田洋VS巨輝(なおき)」、メインのNKBライト級タイトルマッチ「武笠則康VS高野洋一」がどちらも終盤、壮絶な殴り合いとなり、余計にその思いを強くしました。 セミはフェザー級。以前に、ニュージャパンキックの若い選手たちについて書きましたが、巨輝選手も20歳で5連勝中の新鋭です。岩田選手はダンゴ状態の続くNKBフェザー級戦線で対日本人無敗。パンフレットには「天才」とまで書かれています。当然、巨輝選手にとっては大きなチャンスで、岩田選手にとっては負けられない一戦です。試合は、そんな二人の状況と気持ちがよく表れて一進一退となり、判定はドロー。本来は足を止めて打ち合うタイプではない(と思う)岩田選手が、終盤のラウンドでは巨輝選手との打ち合いに応じていたのが印象的でした。 メインに出場したチャンピオン、武笠選手は今年6月、姉崎祐二選手に気迫の判定勝ちでベルトを獲得しました。日本キック連盟の中核である渡辺ジムの中心選手として期待されており、その応援団の人数、入場時ののぼりの数はかなりなものがあります。その応援団が、歓喜に熱狂していた王座獲得時のことは、今もよく覚えています。 挑戦者の高野選手は、(ちょっと今、手元に資料がないのですが)確か、プロボクシングも経験していたはず(違ってたらすみません)。両者ともハードパンチャーということでこちらも殴り合いが予想されましたが…その枠にはまらない闘いを見せたのは高野選手の方でした。パンチも上下、蹴りも上中下と振り分け、要所ではラッシュもかけて王者を追い込んでいきます。王者・武笠選手も、最後までよく食らいつきました。いつもながら、衰えることのない気力で試合を必ず熱いものにしていきます。 しかし、5R終了時の有利・不利は明らか。判定は2者が挑戦者を支持し、高野選手の判定勝ち。王座移動です。 メディアの立場からすれば、何でもかんでも同等に扱うということはできません。やはりニーズの問題もありますし、各媒体とも労力や経費との兼ね合いもあることでしょう。ですが自分個人としては、やはり「見る必要のない試合」や「見る必要のない大会」など一つもない、と(きれい事でなく)思います。マジで。それは大会場でのメジャーイベントでも、小さな会場での若手の試合でも同じです。特にこの2試合は、いいものを見せてもらいました。それだけは改めて、書いておきたいと思います。
posted by solitario |23:35 |
取材記(キックボクシング) |
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