2006年11月24日

この男がすごい!

 行ってきました、真王杯決勝戦。55kg級は米田貴志選手が、60kg級は桜井洋平選手が優勝して、7月から足かけ5ヵ月にわたるトーナメントの幕は閉じられました。
 55kgは、ロープ際で藤原あらし選手が倒れかかってブレイクがかかるか非常に微妙なタイミングで米田選手がヒザ蹴りを入れ、ダウン→ストップとなりました。裁定が本当に微妙な判断だったため、一部からは不満の声も出ていたのが残念ではありましたが、そこに至るまでのあらし選手の戦略は見事の一言でした。
 本来、両者はサウスポー同士。そのことについて、米田選手は「やりやすいし、自信がある」と語っていました。ところが、試合が始まってみるとあらし選手の構えはオーソドックス。もともと右利きのあらし選手は、この構えからの右ミドルキックも、普段の左と何ら遜色のない勢いで繰り出します。これには心底驚いたという米田選手は、すっかりペースを狂わされたそうです。実際、4R終了までのポイントはあらし選手だったことでしょう。米田選手の右ローも入ってはいましたが、何しろ手数に大きな開きがありました。
 そして最終の5R、前述のフィニッシュとなるわけです。もっとすっきりした形のフィニッシュならもっとよかったですが…しかし、見応えのある試合だったことは確かです。
 で、何と言ってもこの日のハイライトは60kg決勝、桜井洋平VS中須賀芳徳の一戦…というよりは、桜井洋平選手に尽きました! このトーナメントでは近年の不調を完全に吹き飛ばし、一回戦、準決勝とも嵐のような猛攻で超短期間決着を見せてきた桜井選手。この日の相手は今までと違い、桜井選手と同じ長身(両者とも180cm)の中須賀選手とあって、開始からのラッシュが通用するかどうか…ポイントはその一点でした。
 しかし、終わってみれば体格の問題など何も関係ありませんでした。桜井選手はやはり鬼のように攻め込み、コーナーに詰めて右ヒジ一閃! 次の瞬間にはもうストップと分かるほど、中須賀選手の額はバックリとえぐれるように切られていました。何しろ、打った桜井選手のヒジが切れてしまったほどですから。
 決勝戦が何と最短決着となり、その時間はわずか37秒! もう驚くしかない、というのが正直な感想です。
 これまで不調の時期もあってなかなか注目される機会がなかった桜井選手ですが、ハッキリ言って今、格闘技ファンなら見ておくべき選手だと思いますよ。これだけの勢いで試合を決めることのできる選手は、今、なかなかいません。1試合ならともかく、3試合連続、トーナメント全部ですからね。先日、フジテレビ「SRS」で準決勝戦が放送されたときにはレギュラー陣から(細身・長身で手足が長いので)「アンガールズ?」などと言われてちょっとかわいそうでしたが(笑)、次の試合が決まったら、ぜひ注目してみてください。
 なお、真王杯の試合映像は、今日からYahoo!動画で無料配信されるようです。すでに準決勝4試合は公開されており、昨日の決勝戦も後日より、とのことです。自分の書いたことにウソがないか確かめる意味でも(笑)、ぜひ一度、見てみてください。

posted by solitario |22:34 | 取材記(キックボクシング) | コメント(0) | トラックバック(0)
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