2009年06月01日

「ROOKIES」レビュー

 これでもかと言わんばかりにテレビに出まくる「ROOKIES」の面々。テレビ局が積極的にバックアップしている事を考えれば無理も無い。


 この映画が5月30日に封切りになった。


 ドラマも見ていないし、原作もほとんど読んでいない。


 予備知識としては、熱血先生が朽ち果てた野球部を再建して甲子園を目指すと言うストーリーくらいしか持って居ないままに観に行った。



 今までの野球映画。

 特に邦画の中では名作と呼ばれるものに出会ったことが無い。ここ最近では「キャプテン」や「バッテリー」。そして野球をしていた大学生が主人公の「出口のない海」など。

 野球好きからすると、見るに耐えない描写が多くて、そのほとんどは裏切られてきたと言う思いがあった。


 そして「ROOKIES」。


 ストーリーは単純だ。
 
 熱血新任教師が、暴力事件で出場停止になった野球部を再建して甲子園に出場するまでを描いている。荒くれ者の野球部員たちを、まっすぐな熱血教師が立ち直らせる。


「夢にときめけ。明日にきらめけ」


 こんなくさい台詞がよく似合う青春ドラマ。
 
 どんな夢も必ず叶うことを教えてくれる。


 まだ観ていないという方は、これから下は見ない方がいいと思います。ネタバレではありませんが・・・・・。



 しかし、本当の高校野球を体験したものから言わせて頂くと、あまりにも???が付くシーンが多い。


 あんな雨の中。ほとんど水辺のようなグランド。

 グローブは雨に濡れ、泥にまみれさせてまでノックを受けるのだろうか。そして、牛革のボールをあんな雨の中で扱えばどうなるかなど、硬球で野球した者なら誰だって分かる。

 そしてそのグランド。

 グランド整備のトンボなど引かれた様子も無いし、無精ひげのような雑草がすべてを覆っている。とても甲子園に出場した厳しい練習をしたチームのグランドには見えない。

 また、彼らが着ているユニフォーム。

 取って付けた様な汚れ方。


 球場でベンチに居る部長先生。なんと監督と同じユニフォームを着ている。これはあり得ない。この学校の野球部はあの高野連とは違う組織に所属しているからか?

 新しく入部した生徒が、何と大学の野球部で練習しているなんて・・・。


 地方大会の決勝戦。場所は神宮球場。

 始まったのはお昼時なのに、途中のシーンでは夕方になったりするかと思えば、その後のシーンではまた太陽が高い。分かり易く言えば、撮っている時間が違うのだ。それをそのまま繋いでいる。こんな事、映画作りではありえない事ではないか。 


 記者席のベテラン?アマ野球記者。

 まったくクサイ台詞と演技。


 その決勝戦で対戦した相手チーム。台詞も演技も無いのだから、野球の実力本意でオーディションをすれば、簡単に野球経験者が集まったのではないか。

 高校を出たての経験者が。

 このチームのエースのピッチングフォームのショボい事と言ったら・・・・。


 最後に出てくる甲子園のシーン。

 VFXを駆使して作られたのだろうが、これがまた稚拙。甲子園の外野スタンドがこの主人公たちのバックに映るシーンがある。その甲子園のスタンド。静まり返っている。観客の動きなどまったく無い。静止画でも合わせているのだろうか。

 夢の甲子園に立った彼らの感動に水を差してしまった。

 予算がそうさせたのか。


 そして、最後の感動的なシーン。
 
 この野球部の奴らが、熱血先生に卒業式当日にグランドでお礼を言う。ここに来てもこの先生を「お前」呼ばわりしている。不快だった。一人ひとりが挨拶して、最後にはこの先生に「ありがとうございました」と深々と頭を下げるのだが、その台詞だけではこの不快はなくならなかった。


 二子玉川学園野球部のユニフォームやその着こなし。そして、ぶっ飛んでいるヘアースタイルや色。それをとやかく言う気にはならない。それがなきゃこの物語の面白味は半減してしまう。

 実際に、こんなチームが甲子園に出たら、高野連はどう対応するのだろうかと思うだけで楽しくはある。未成年のタバコや飲酒は法律違反だが、服装の乱れやヘアースタイルについて指導はあるだろうが、何が悪いのですかと言われれば答えに窮するだろう。


 この手の映画を見ていつも思うのだが、野球に造詣の深い人がどうしてもっと関わらないのだろうかと。細かい事を納得できる作りにする事が、その映画の感動をそぐ事になるとは思わない。

 
 その丁寧に細部にわたってこだわった作品は、きっとその魅力を高めてくれるだろうと思う。それが無かった事がこの作品でも残念だった。


 すべての野球好きがうなる邦画の野球映画に出会うことは出来ないのだろうか。





 

posted by sohsyu |09:43 | 野球雑学 | コメント(4) | トラックバック(0)
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Re:「ROOKIES」レビュー

コメント投稿者ID :

こんにちは。
アレはないわ。原作者がカワイソウになるわ。
本当、アナタの言う通りですわ。
所詮、金儲けに目が眩んでいるのよ。
奴等はね。
あんなアホな連中は放っといて
真実に勝る映像はなし
ってことでいきましょうよ。

posted by blossom wader | 2009-06-01 13:27

「ROOKIES」レビュー

コメント投稿者ID :

ホント ゲップが出そうになりますわ。
毎日毎日 朝から晩まであの連中のユニフォーム姿を観させられて・・・

懲りずに続編とかつくりそうな勢いなのが心配。

posted by 虎のハナ | 2009-06-05 17:37

Re:「ROOKIES」レビュー

コメント投稿者ID :

本当にTBSのROOKIES番宣は酷かった。

あと映画だけに限らず最近の高校野球マンガは見るに耐えない。主人公もチームメイトもライバルチームの選手もみな高校球児と思えない長髪、ボサボサ頭、厳格な監督という設定もそうした頭を黙認しているのも・・・。まだROOKIESは高校野球版スクールウォーズみたいな不良が野球を通じて更正するというコンセプトはあるし、バッテリーのように「なんだその頭は!!髪を切れ!!」「髪を切ったら速い球が投げられるんですか!!」という対立や葛藤が描かれていればまだ許せるけど、そういうコンセプトもシーンも無い。作者は本当に高校野球の実情をわかっているのか?

事実は小説よりも奇なり、映画もマンガも現実に繰り広げられている筋書きのないドラマには敵わない。

posted by sakaetyauai | 2009-06-07 12:16

「ROOKIES」レビュー

コメント投稿者ID :

まず不良を美化してる時点でヘドがでる

posted by さむ | 2009-06-14 08:18

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