2008年07月15日

180,000人のドラマ

 
 全国には高校球児が、硬式・軟式合わせると18万人を超えるそうだ。

 甲子園の予選が各地で盛んになって、沖縄ではもう代表決定。そんな中、その高校球児の中にはこんな話題も。


《13日の第90回全国高校野球選手権山形大会1回戦で、県立金山高の高橋裕二主将(17)は、岩手・宮城内陸地震で行方不明になった父伸好さん(56歳)と母美也子さん(51歳)を思い浮かべ、マウンドに登った。試合は0-19の五回コールド負け。こらえきれずに涙があふれた。17歳には、あまりに過酷な1カ月だった。》

 
 野球どころではないのだろうが、野球をやる事でその悲しみに立ち向かおうとする勇気には感服してしまう。



 また、著名人の2世の活躍が賑やかでもある。


 桑田真澄さんの長男が、桜美林高校の外野で出場したり、たけし軍団のダンカンさんとらっきょさんの息子もそれぞれに活躍していると言う。


 まして、ダンカンさんの息子は「甲子園」と言う名前だそうだ。



 これも勇気がいる行為だ。


 親の願いどおりに子が進んでくれるとは限らないが、彼の場合、自らその道を選んだのか、それとも親の影響が大きいのか。


 何れにせよ、野球好きのオヤジとして見れば、こんな嬉しい事は無いだろう。



 福岡では、かつてのロッテのドラ1投手の息子が、有力校のエースで甲子園を目指しているらしい。



 そんなだラマを紡いで重ねられる新しい歴史。


 どんな学校が甲子園の土を踏むのか。



 夢の舞台で、新しいドラマを期待しよう。

posted by 蒼洲 |09:45 | アマ野球 | コメント(2) | トラックバック(0)
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この記事に対するコメント一覧
180,000人のドラマ

県立高校野球部の監督(教師)です。

チームにHという選手がいます。高3。強肩、俊足、そして
打率も高い選手。1年生の時から注目し期待してきました。でも、心が弱い。いつも肝心なところでミスをしてしまう。そんな選手の話です。

選手権予選1回戦。彼の守備位置はセンターです。浅いフライが2塁後方にあがりました。必死に追うショート、セカンド。それを見たHは突っ込むことを止めてしまいます。結局、この打球はヒットとなり、それを契機に3点を失うことになりました。私は試合中でしたが、彼に問いました。

「何のために野球をやってるのか?」

彼はびっくりしたような顔をして、無言で私を見つめます。もう一度問いました。

「お前にとって、この大会はどういう意味があるんだ?」

彼はこう言いました。

「自分と仲間の集大成の大会です。」

まっすぐな視線を私にぶつけながら言いました。

「H。お前が進む道は前しかない。野球はそれを教えてくれたんじゃないのか?前だ。前なんだよ」

その試合は打線が奮起し、なんとか勝利を収めましたが、続く2回戦。強豪私立です。

大詰め9回。我々は1点のリードを許したまま最終回の守りにつきました。集中力ももはや限界。たちまちノーアウト満塁のピンチを招きます。相手の5番打者が放った打球は、くしくも1回戦と同じ2塁後方へ上がります。前進守備の内野は追いつかない。失点を覚悟した瞬間、猛然と突っ込むHの姿が視界に入りました。ボールは無情にもHのグラブの前、数センチのところに落ち、二人の走者がホームを踏みます・・・結局、この回に大量失点を許し大敗。

試合後、もう一度、Hに問いました。

「お前は何のために野球をやってきたんだ?」

泣きながら咽びながら彼は言いました。

「みんなすまなかった...あのフライ..絶対に捕りたかった..
勝ちたかった..監督、すみませんでした。」

それを聞いたキャプテンが涙を流しながらこう言います。

「何言ってるんだ!昨日、監督に言われたとおり、前に出たじゃないか!お前のせいじゃない。」

その瞬間、多くの選手が泣き崩れました。

私は涙を必死に堪え、震える声も必死に抑え、最後の言葉をかけました。

「全員、見事だった。俺の下を巣立っていくこの大会。一人ひとりが自立し、自覚してくれた。もう教えることはない。勝つ為に、全力を尽くしてきた3年間を一生忘れるな。かけがえのない仲間のことを一生忘れるな。みんなありがとう」

勇気と自信、そして挫折と自立を教えてくれる野球。そしてかけがえのない仲間と支えあう野球。私はそんな野球が大好きです。

我々の夏が静かに終わりました。

posted by 高校教師 | 2008-07-18 10:17

180,000人のドラマ

◆高校教師様

 コメントありがとうございます。そして、レスが遅くなり申し訳ありません。

 このコメントにかつての自分を重ねてしまって、暑い夏の記憶が甦ってきました。私のミスで負けたわけではないのですが、各チームのベンチで繰り広げられるドラマが甦ってきたのです。

 チームの数だけ、そして球児の数だけ、また指導者の数だけ野球に対する思いがあります。

 一つのドラマ。ご紹介ありがとうございました。

 また新しい夏に向かって「前へ」進んでください。指導しているチームの近況が知りたいですね。

posted by 蒼洲 | 2008-07-25 09:21

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