2009年11月08日
■マテウスやシェバは悲劇のヒーローで、川崎はスポーツ界の面汚しらしい 【プレミアF】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091104-00000026-spn-socc 確かに川崎の行為は褒められたものではない。見本にすべきものでも当然ない。 ただ、正直な事を言うと、この騒動はいまいちピンとこない。 記憶が正しければ、欧州CLやオリンピックにおいて、このような光景を見ることは少なくなかった。何より、決勝戦や4年に1度のチャンスにすべてをかけて臨んだ選手にとって敗戦という結果は失望以外の何物でもないだろう。 百歩譲って、力を出し切っての敗戦であれば準優勝という敗北直後の表彰にも笑顔でこたえられるかもしれない。しかし、力が出し切れない、または出し切ったとしても実力不足に愕然とした場合はどうだろうか。 川崎の場合、間違いなく後者である。彼らはある程度自分たちの形で試合を進められたものの、あっさりと米本に先制ゴールを献上し、焦りからか単調な攻撃が目立った。結果的に平山にも得点を許し、完封負け。自分たちのサッカーができなかった。さらにこれが初めての決勝ならいいが、川崎は何度も決勝へ進出するものの優勝まで手が届かないという事態が続いている。Jリーグでも上位争いを演じるものの2位どまり。 フロンターレというのはそういった背景を持つクラブなのだ。 だからなんだと言われればそれまでである。それでも凛とした態度で表彰式に参加するべきだったという意見ももっともだ。 だが夢破れてた直後に上を向いて歩けるほど人間とは強いものだろうか。私はそう思わない。全力を出しつくした直後くらい、人間の素直な感情を爆発させてしかるべきだと思う。(それでもガムは、まずいが。) フロンターレの態度に批判的な皆様が、夢破れてもすぐに笑顔で起き上がれる清く正しく美しい方々なのだとしたら、おっしゃっていることはごもっともだけれども。 でもひとつだけいいたいのは、サッカーとは実に人間的なスポーツなのですよ。私はフロンターレの“素直な”態度も、ある程度は仕方ないと思う。(もちろん全てが許されるわけではないし、繰り返しになるが、ガムは弁解の余地がないと思うけれど。) そして何よりも考えるべきはこの“事件”とされる出来事に対する世間の反応である。 9割方、川崎を非難し、Jリーグ側の意見を支持する意見であると認識しているが、なんというか……みんな軸がなさすぎるんじゃないのかな、と思ってしまう。 1999年欧州チャンピオンズリーグ決勝、カンプノウで行われたバイエルン対マンチェスター・Uの試合は、ユナイテッドが1点ビハインドで迎えた後半ロスタイムに2点をあげ、勝利するという歴史に残るハイライトであった。 後半終了間際、勝利を確信してベンチに退いたローター・マテイスはピッチ上での出来事に愕然とし、呆然と焦点の合わない視線を宙に向けていた。彼は後に行われた表彰式という“処刑台”で、首に掛けられたメダルを何のためらいもなく外した。 だがこの光景を見てマテウスを非難する者はいただろうか。少なくとも僕の記憶にはない。彼は今でも“悲劇のヒーロー”として皆の記憶の中にいる。 あるいは2005年のCL決勝、リバプールに悪夢の逆転負けを喫したミランのほとんどの選手は、メダルを受け取ると同時に首へと手を動かし、首からぶら下がるべき準優勝の証をむしり取った。 文化が違う、シチュエーションが違う、国の外のお話、日本人はこうするびき、といわれればそれまでだ。ただ見る側としてもプレイする側、負けた側を尊重して一貫して意見すべきではないかと思う。 マテウスやシェバには同情して、フロンターレの選手たちを否定しているような方がいなければよいのだが、現実は必ずしもそうとはいえないだろう。 CLとナビスコカップのグレードの違いを指摘する人間がいるとしたらそれこそスポンサーや大会に対して失礼にあたるだろう。何より、日本サッカー界3大タイトルのひとつであるヤマザキナビスコカップの制覇を夢みて何が悪い。 私は別に外国びいきをしているわけではなくて、自分の意見には一貫性を持つべきだと思うし、それは国境をまたげば変わる話ではないと思う。海外のことだろうと国内のことであろうと同じ尺度で考えるべきではないのだろうか。(私が間違っているんですかね。) 川崎を非難する人たちにミラニスタやスカウサーを自称する者たちがいるはずはないと思うが、もしいたとしたら私は問いかけてみたい。両者の違いを。 同様にマラドーナを敬愛する人たちが、なぜのりぴーを非難するのか。海外のロックバンドのメンバーが薬やるのが当たり前なのに、なぜ日本人がすると躍起になって迫害しようとするのか。 何度も言うが別に海外がいい、日本がいいって話ではないし、じゃあ日本人もそういう態度をとるべきだとか薬をやっていいって話では絶対にない。 ただ、もし日本で準優勝のメダルを外すことがマナー違反と叫ぶならば、海外におけるそれもまた非難すべきだろうし、日本で薬をやる人を批判するのならば海外で薬をやる人も非難すべきだし、軽蔑すべきだと思う。 自らの軸がはっきりあってフロンターレを批判するのならいいだろう。逆もまたしかり。だが同じことをしているにもかかわらず、対象の人、モノが変わっただけで自分の意見まで変えてしまうのは、あまり素敵な思考とは言えないのではないだろうか。 ってずっと思ってるんだけど、なかなかこういう意見ってきっとマイノリティなんだろうな。。。 そんな謎が多い、今日この頃。
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posted by so-ma |01:51 |
■渾身コラム |
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