2005年01月03日

プレミアシップ観戦ガイド、その3 ~ツアーの是非~ 【プレミアF】

■観戦へ向けての道 ~ツアーの是非~

海外サッカーを観戦するための最も簡単な手段として、旅行会社の「海外サッカー観戦ツアー」を利用する方法がある。そこで、このツアーの是非について検討してみたい。まずは私の個人的な経験、そして出会った方々の体験談から判断し、ツアーのメリット、デメリットを挙げることとする。


1.ツアーのメリット

・手間がかからない
 -お金を払えば完了
 -自分で旅行の計画を立て、宿泊施設等を調べる必要なし
 -もちろん、チケットも旅行会社が手配するため、自分で入手する必要なし

・確実に試合を観戦できる
・周りに日本人がいるから安心

メリットが挙げられるとすればこれらのことだろう。お金を持っており、旅行の手配(航空券、宿等)をする時間のない忙しい身分の方には適しているといえる。また例え英語が分からなくとも添乗員が付き添ったり、現地係員がサポートしてくれるなど言葉に心配することはなく、トラブルなく観戦することができるだろう。

ただ、私個人の考えとしては、ツアーにはデメリットも多いため、諸手を挙げてオススメすることはできない。そのデメリットとは何か?以下の項目がツアーのデメリットであると考えている。


2.ツアーのデメリット

・費用がかかりすぎる
・日程、予定等の融通が利かないことも
・スタジアムにおいての座席が悪い

様々な種類のツアーがあるため、全てに当てはまるとはいえないが、以上のようなことが挙げられる。この中から、特に我々の懐に直結する費用の面をピックアップして、具体的な例を挙げて検証していきたいと思う。

☆A社の場合

・対戦カード…アーセナル対○○
・日程…3泊5日
・フライト…直行便(成田発)
・ホテル…スタンダードクラス以上(選択可)、朝食付き
・値段…15~20万円。稀に20万円を超えるプランも
(空港税および燃油サーチャージ別途。目安は1.5~2万円強)

・チケット…対戦カードにより変動(3強…10万円前後、それ以外…5万円強)

=トータル22~32万円ほど

☆B社の場合

・対戦カード…チェルシー対○○
・日程…4泊6日
・フライト…直行便(成田発)
・ホテル…スタンダード以上(選択可)、朝食付き
・チケット…ツアー代に含まれる。ただし対戦カードにより、ツアー代自体が上下しているところを見ると、チケット代が反映されていると見られる。
・値段…18~30万円を超えるものも
(23~25万円のツアーが多い。空港税および燃油サーチャージ別途。目安は1.5~2万円強)

=トータル19~32万円ほど

上記以外のツアーもいくつか調べたが、どれも似たり寄ったりで、値段の相場としては上記程度のものと考えられる。やはり時期や対戦カードによって値段は大きく変動するわけだが、4強対マイナークラブは全込みで22弱~25、6万程度(チケット代5万前後)、4強同士の対戦となると値段は跳ね上がり、30万(チケット代10万前後)を超えるカードも出てくるようだ。

ただ、これらの値段は明らかに高すぎるようにみえる。ツアーを使わず、個人で行った際の費用と比較して検討していこう。


3.個人旅行のすすめ

まず、航空券は時期や空路、航空会社によってそれぞれ異なるため、仮に10万円に設定して考えよう。(ちなみに安い時期で、経由便なら燃油込みで5万強ほどのものもある。夏場は高騰。)ホテルは1泊1万円ほどのに3泊したとして3万円。食費などの滞在費は2万円もあれば十分だろう。そしてチケットは正規の値段で買えば3000円から高くても1万円強ほど。代理店やダフ屋を利用したところで、よほどのビックゲームでないかぎり2万円あれば確実に確保できる。まとめると…

☆個人旅行(3泊5日1試合観戦)の場合

・航空券…10万円(空港使用料および燃油込み)
・ホテル代…3万円
・チケット代3000円~2万円

=トータル15万円弱


つまり、多少手間はかかるにせよ、個人で行けばツアーを利用するより、10万円近く、あるいはそれ以上安く旅費を抑えることができるのだ。もちろん、節約に励めば、より安値での旅が可能である。差額は、時間があるのであれば滞在期間を延長したり、他の試合のチケット代に当てることができる。ツアーか個人か、どちらがより頭のいい選択肢かは、火を見るより明らかだろう。


そしてもちろん、費用の面以外でも個人旅行をオススメする。個人的な体験から言わせていただくと、人に用意されたものではなく、自分で計画してこそ旅行というのは充実するものであると思う。他人から与えられたお金よりも自分で働いて稼いだお金で買った物の方が愛着が沸くといった経験は誰にでもあるだろう。

旅行を計画するうちに、様々なことに気づくだろうし、それが旅行や以降の生活に繋がってくるかもしれない。私自身、英国に住んでいるわけだが“自分の足で歩かなければ何も分からない”ことを切実に感じている。

また、これはツアー利用者から聞いた話であって真偽は確認できていないが、ツアーで用意される座席は良い席が少ないらしい。ピッチ全体が見渡せないような席もあるとか。

これらのことを総合的に判断し、当サイトでは欧州サッカー観戦ツアーをオススメすることはできない。個人で行ったほうが様々な意味でお得である。ゆえに次回から、具体的な個人旅行の術について記していこうと思っている。乞うご期待。

posted by so-ma |00:00 | 英国フットボール 観戦ガイド | コメント(9) | トラックバック(1)
みんトピに投稿 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2005年01月02日

プレミアシップ観戦ガイド、その2 ~心構え~ 【プレミアF】

■渡英にあたる、心構え

「人間は無知がゆえに、必要以上に恐怖心を抱いてしまう」(なだいなだ)

初めて海外に出る人間にとって、これ以上にうってつけの言葉はないと思う。日本とは違う言語、環境、人種と文化があり、それは魅力であると同時に恐怖心を我々に与える。「はじめに」で記したタクシー・ドライバーしかり。言ってみれば、慣れ親しんだ木造の日本家屋から暗闇が広がる世界へと飛び出し、馴染みのないレンガ造りの家が並ぶ薄暗い道を歩かなければならないわけだ。地図や言葉など、最低限の準備をしておかなければ大変なことになりかねない。

だが、経験することによって真っ暗だった部屋は徐々に変化する。マッチよりロウソク、それより暖炉の方が便利であることが分かってくるし、暖炉が使えれば部屋全体も見渡せる。暖かくもなる。世界が広がっていく。

ここではまず、薄暗い家にロウソクを灯してみましょう。それほど難しくはありません。

1.まず踏み出すこと
2.弱気にならないこと ~Take it easy!!~
3.自分自身を心得ること

個人的にはこの3つさえ心得ておけば、ある程度のことが起こっても対処できると思っている。

日本国外に出た経験がない60歳のタクシー・ドライバーがそうであるように、年齢を重ねられた方に多い傾向だと思うのだが「言葉が通じない」「外国人が苦手」等でネガティブな発想を抱き、暗闇への冒険を断念する方は多い。

ただ全く個人的な見解を述べさせてもらえば、行ってしまえばどうにかなる。ならなければ毎年数百人、何千人もの死者が出ているはずだが現実はそうではない。言葉が出来なくても何とかなる。(ただ、言語が出来なくても“良い”ではなく、出来なくても“大丈夫”というニュアンスだが。)この“恐怖”は個人による観念が様々であるため、振り払うための答えを「○○」と明確に導き出すことは難しいが、人には適応能力があり、経験は知識に還元するわけで、その環境に入ってしまえばとにかく何とかなるのだ。少しの勇気とケセラセラ、Take it easy!!これらの心構えが大切である。

しかしひとつ忘れてならないと思うのは、自分自身を心得ること。セルフィッシュになりすぎてしまうことは良い傾向ではない。英語は出来なくても何とかなるが、英語は出来たほうが間違いなく良いし、視野も広がる。「日本人だから○○(その国独自の制度やマナー)が分からなくても仕方ない」ではなく、郷に入ったならば郷に従わなければならない。

これら精神的要素のバランスを上手く保っていけば、海外旅行などそれほど難しいものではないと私は思う。もちろん危険なものでもない。ツーリストは戦地に赴く戦士ではなく、初めてのおつかいに出かける5歳児のようなものなのだから。

posted by so-ma |00:00 | 英国フットボール 観戦ガイド | コメント(2) | トラックバック(0)
みんトピに投稿 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2005年01月01日

プレミアシップ観戦ガイド ・その1 ~はじめに~ 【プレミアF】

■はじめに…

3度目の渡英を終え、成田へ降り立ち、帰路へつこうとしていた時の話である。

荷物のあまりの重さに根負けし、タクシーを利用した。その車内でのやり取りが少々私には新鮮だった。60歳の運転手は気さくな方で30分余りの間様々な話をしていたのだが、彼は海外に対して恐怖心を持っていた。私から言わせると必要以上に。

「言葉が通じない国にひとりで40日間もいけるなんて、たいした度胸だ」とか「俺も若い頃は無茶した方だが十代で(言葉が通じない)海外に行くなんて、怖くて考えられない」などとおっしゃっていたかと思う。「考えが古い」(運転手談)“典型的な日本人”とでも表現すれば良いだろうか。あるいは隣国との境界線が海上にある“島国人の精神”か。どちらにしても金銭問題さえクリアすれば、誰もが海を渡ることのできるご時勢にこのような発想を持った方に出くわすのは面白い体験であった。

英国での経験もシンクロする。「有休は40日あるのだが、そんなに取ったら殺される」(27歳農協職員)ような国に住まう者が12時間もかけて英国に渡る機会など、そうは多くない。期間も限られたものだろう。そのせいか、現地で出会う日本人旅行者の方々は、あまり多くの情報を持ち合わせていない方がほとんどだ。知らないがゆえに、必要以上の大金をつぎ込んだり、詐欺にあったりしてしまう。現状がいいとはいえない。

だが、それでも人々はスタジアムへ向かう。イングランドの芝生を目指す。かくいう私も、当たり前のことなのだが常々、スタジアムでなければ本当の意味でフットボールを堪能することは出来ないと思っている。イングランドの場合は特に。だが、多くの者はピッチへたどり着くための過程にある見えない恐怖に脅え、歩みを進められずにいる。また進められたとしてもそれが最良の手段でない場合が多い。(事実、各掲示板等で観戦に関する質問が絶えない。)

だからこの度はちょっぴり海外でフットボールを見た経験のある者として、体験談を“so-ma的、超独断と偏見によるプレミアシップ観戦ガイド”として記しておきたい。

それに現在、私はロンドンに住んでいる。観戦に関するノウハウはこの一年である程度学んだと自負している。(もちろん、知っている“つもり”に過ぎないことは承知の上だ。)それがフットボールを見るために英国へ渡ったといっても過言ではない私のできる数少ない社会貢献というものだ。英国フットボールを見るために渡英される方には少なからず役に立つのではないかと思い、微力ならが力になれればと願っている。


………次回に続く。

posted by so-ma |00:00 | 英国フットボール 観戦ガイド | コメント(2) | トラックバック(0)
みんトピに投稿 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加