2007年07月16日
■日本対ベトナム-詳しい試合経過はこちらまで
試合前、わたしは3つの注目点をあげた。1.立ち上がり、2.勝負の姿勢、3.リードしてからの展開。1に関しては先制点を与えてしまったため、満場一致でクリアしたと判断されるかは微妙だが、相手に崩された失点ではなく、その後のリカバリー(同点弾)も早かったため、まずまず悪くない展開だったといえる。2,3に関してはスコア、内容両面で文句の言えないものだった。グループステージの総括は後日改めて書こうと思うが、ひとつ言えることはこの3戦で日本はやるべきことをやり“3連覇に向けた準備を整えた”ということである。
■王者の試合運び
警戒していたはずの立ち上がりのセットプレーで“ラッキーパンチ”を許してしまった辺りはいただけなかったが、それ以降の試合運びは文句のつけようがなかったというのが印象だ。その鈴木のオウンゴールも、会場を盛り上げるための特殊効果、あるいは自らを奮い立たせるための目覚まし時計だった、と評価できるほどその後の内容はポジティブだったといえる。
予想通り徐々に中盤の構成力で上回る日本がボールを支配すると、中村俊輔が個人能力の高さを見せ付けるプレーで巻の大会初ゴールをアシスト。前半の内に高原が得たFKを遠藤が見事に決め、逆転に成功すると後半に入っても日本の力は衰えず。日本らしい相手を揺さぶる素早いパス交換が中村俊の3点目を生み、得意のセットプレーから巻が駄目押しとなる4点目を叩き込んで見せた。ここ2戦まだ本来の力を発揮していなかった中村俊と得点を奪えずにいた巻がそれぞれの批判を一蹴する活躍を見せた辺りも決勝トーナメントに向けて大きな要素だといえる。
4点を取ったことで早い時間に試合を終わらせることが出来、交代枠をフルに使うことが出来た。そして課題として挙げられていた試合の終わらせ方についても、文字通りそんな批判を終わらせる内容で無難に乗り切った。あるいは出場停止者や怪我人といった予期せぬ事態が起こることもなく。考えうる大きな課題をほとんど克服し、非常に良い状態で第3戦を終えることが出来た、と評価しても何ら支障のないほど日本代表の披露したサッカーは完成度が高かったといえるだろう。
■危惧すべきこと
ただ何度も指摘しているようにサッカーは難しいスポーツなのだ。順風満帆に試合日程を消化していたアルゼンチンが、賛否両論あり風当たりの強かったブラジルに0-3で敗れて準優勝に終わってしまうなどということが日常的に起こるのである。
だからこそ、この“順当な結果”による楽観視に警告を鳴らしたいし、手放しで喜ぶべき結果ではないとわたしは考えている。前回大会の内容があまりにも不甲斐なかったから、あるいはワールドカップでの惨敗から、この“順当な”予選突破を必要以上に喜び、優勝を当然と思う者は間違いなく出てくることだろう。しかし強調しているように、この結果はあくまでも順当なものであり、ポジティブな内容だったことは間違いないが、だからといってトーナメントをスムーズに駆け上がれるとは限らないのである。
例えば、上手く行き過ぎたゆえに危惧することも出来てくるだろう。リードされた際の試合運び、勝負を仕掛けなければならない局面での選手交代、あるいはもっと実力が拮抗した相手との試合におけるゲームプランなどはグループリーグで試す事の出来なかった事項である。決勝トーナメントでは間違いなく相手のレベルが1ランク上がる。そうした場合、必ずしも日本が力を発揮できるとは限らないのだ。
素晴らしいグループリーグだった。自信はもっていい。だが、もう一度リセットしよう。
慢心することなく、相手を侮ることなく、日本のサッカーに誇りを持って、決勝トーナメントに挑んでもらいたい。
選手もコーチもスタッフも、そして多くのファンにも。
posted by so-ma |21:11 |
■日本代表 |
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2007年07月16日
■スタメン
GK
1 川口能活(cap)
DF
3 駒野友一
21 加地亮
22 中澤佑二
6 阿部勇樹
MF
7 遠藤保仁
10 中村俊輔
13 鈴木啓太
14 中村憲剛
FW
12 巻誠一郎
19 高原直泰
■展望
第1戦、第2戦ではガラガラだったスタンドが満員に膨れ上がる。やや涼しげだった眼差しは熱視線へと代わり、ピッチに注がれる。歓声は増し、スタジアムには本来のサッカーとしてのあるべき姿が誕生する可能性が高い。
そしてそれらが日本代表にとって有利に働く可能性が低いということもまた明白である。
第3戦、グループリーグ最終戦はホームのベトナムと対戦……つまりアジアカップが始まって以来初めて本当の意味でのアウェイと対峙することとなる。これまでは気候、環境など相手にも同じように降りかかる“天災”が多く、また各自の努力で解決できる問題、差であったが今回はそうもいかない。相手はいつもこの高温多湿の中、劣悪なピッチでプレーしているホームのベトナムであり、しかも彼らにはホームの大歓声がある。日本にとってはどうにもならない差が生まれてしまうのだ。
この差は少なからず勝負に影響をもたらすことだろう。ホームの大歓声に後押しされ、ホームチームが開始直後怒涛の攻撃にできることは珍しくないし、後半スタミナ切れを起こすとも考えにくい。あまりにも絶望的な大差がつかない限りモチベーションの低下を招くこともないだろう。日本にとってはここ2戦よりも厳しい戦いになるといえる。
ただ、である。これらのアドバンテージを埋められるだけの実力差が日本とベトナムの間にはあるとわたしは考えている。
日本代表 ~結果を出した内容ある第2戦~
リンク先に述べたことだが、ここ2戦日本はいい状態で来ている。コンディションは上がっており、2戦目では結果も出た。何より日本のやりたいサッカーがある程度体現できており、その反面1,2戦を通じて克服すべき課題を持ち帰っているため、慢心したり、自信を失ったりする要素は少ないといえる。言い換えれば日本は良い状態で敵地に乗り込むことが出来る。
ゆえにここ2戦同様、日本がゲームを支配できる可能性は決して低くない。むしろ、立ち上がりを間違えなければ、それほど苦労せずに日本の望む結果になりうるのではないかとすらわたしは思っている。
オシムが述べているように、相手をリスペクトしなければならず、侮ってはいけない。サッカーは何が起こるかわからないスポーツであり、日本が敗れて大会から姿を消す可能性もゼロではない。ただ逆に悲観する必要はない。強豪国が苦戦を強いられている中、これまで日本が見せてきたサッカーは十分に期待するに値する。
まとめれば…
1.立ち上がりを警戒
2.実力的には日本が上。勝負の気持ちを忘れずに
3.リードした際の試合運び(これまでの課題)を克服する
この3点がしっかりできれば、グループリーグ首位通過が見えてくると共に、頂点へ立つための下準備が出来た、といえるだろう。全てが上手く行かないのがサッカーというスポーツではあるがひとつでもポジティブな収穫があるように期待し、ベトナム戦を見守りたいと思う。
posted by so-ma |18:10 |
■日本代表 |
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2007年07月16日
■Ashton had doubts over comeback (From BBC SPORT)
昨シーズン、イングランド代表に招集され、その将来が期待されていたディーン・アシュトンだがギリシャ戦を控えたトレーニング中に足首を故障し、結局シーズンを棒に振るほどの期間を治療に費やした。ウエストハムの歯車が噛み合わなかった原因は、彼の負傷から始まったとわたしは見ている。それほどまでにウエストハムにおける彼はFW陣の核になるべき人材として期待されていた。
そんなアシュトンがようやく戦線に復帰し、元気な姿を見せてくれた。得点はなかったものの、クロスバーを叩く惜しいシュートを放つなど出来はまずまずのよう。しかもフィジカル面ではスピード強化を重点に置き、50mを6秒の走力をつけたのだとか。もともと空中戦に強い選手だけに、オールラウンドプレイヤーへの成長を期待させる報告である。彼のパートナーがテヴェスになるのか、あるいはベラミーになるのかはまだ不明だがアシュトンが1シーズンをコンスタントに出場することが出来たならチームもそれ相応の結果を残すことだろう。
そしていずれはイングランド代表にも。マイケル・オーウェン、アンドリュー・ジョンソン、ピーター・クラウチ、ダレン・ベント、ジャーメイン・デフォーetc…。ウェイン・ルーニーのパートナー候補には何人もの名前が挙がっているが、実はわたしが一番に推奨したいのは他でもないディーン・アシュトンである。
(ちなみに練習試合は2-0でウエストハムが勝利を飾った。先制点はこれも一押しマーク・ノーブルのフリーキック。2点目は相手のオウンゴールだったようだ。)
■Everton see off N Ireland Select (BBC SPORT)
エバートンも始動した。ケーヒルなど主力を欠いた試合ではあったがきっちりと2-0での勝利。もともと守備はいいクラブなだけに、攻撃面で大きな役割を担うであろうA・Jやプレミア最年少ゴール記録を持つヴォーンに期待してみて行きたいと思う。
■Bolton suffer Gardner injury blow (BBC SPORT)
■Aurelio will miss start of season (BBC SPORT)
怪我人情報を少し。ボルトンのガードナーとリバプールのファビオ・アウレリオの開幕戦に黄色信号がともった。共に左サイドのプレイヤー。ガードナーは6週間、アウレリオは昨期のPSV戦で受けた怪我の回復が思わしくないらしい。
ガードナーはまだしもアウレリオにとっては厳しいスタートとなった。もともと左サイドは人材が豊富だったがその割りにメンバーを固定することが出来ずにパフォーマンスもその日替わりだった。だからこそ今期はラファの信頼を勝ち取るためには序盤からアピールしたいところだったが…。このままではリーセやキューウェル(彼はSBは出来ないが…)に遅れをとってしまう。実力的には拮抗しているし、ラファはターンオーバーを好むためメンバーの入れ替わりが激しいが果たして。
ある程度プレミアの水に慣れただけに、怪我を早めに治し、ピッチに戻ってきてほしい。ただ正直、彼の背後を突くのが相手チームにとっての鉄板になりつつあるので、低い位置での起用は勘弁してほしいが。攻撃面で良い面を発揮してくれたほうが、マスチェラーノとトーレスが加わったチームにとっては都合がいいだろうし。
posted by so-ma |00:50 |
■情報 (移籍、怪我人等) |
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